よく目にするものの、ミステリーはなあと思って避けていた本をようやく。面白い！1時間半くらいでばーっと読んじゃった。ババガヤってなに？って思ったらスラヴ神話からきているんですね。教養… 見どころらしい暴力的なシーンはあまり刺さらず、個人的には家柄に縛られてその役に徹していた尚子さんが感情を表に出していく過程がすきです。

愛にもいろいろな形があっていいんだなあと教えてくれる短編集。ぬいぐるみだったり動物だったり、言葉は通じなくても紡ぐことのできる愛はきっとたくさんある。私は最後のお話の「訪れ」がいちばん共感できる気がしている。記憶の中にある、二度と会うことはないはずのひとと夢の中でつながるお話です。会えなくても、もうこの世には存在していないかもしれなくても、それでもその人を感じられる瞬間ってありますよね。夢でもいいからまた会いたいな。

気になってはいるけどなんとなく読んだことがなかった一冊を消化。皇族に生まれたというだけで人とは違う生き方を強いられていても、何かに興味を持って成し遂げたいと思ったり、その過程で苦しんだり、遠い存在ではあるけれど当たり前に1人の人間なんだよなあと思う一冊。私は海外には縁がなかったけど、卒修論はやっぱりそれなりに大変だったなあ。実験は楽しいけど論文を書くのは大変だと嘆いたり、全然進まないし無理だと思ってもやめたいわけではなかったり、同じ気持ちを抱いていことを思い出しました。

美味しいご飯に救われる本、好きだけどこれは読んでなかったなと思って手に取ってみた。落ち着いた店主のいるカフェを想像していたのでびっくり。なかなか強烈なお店だけれど、出てくるご飯もお茶も大変美味しそうでいい。お腹を満たすことは心を満たすことに近い。とはいえ、読書は心は満たしてもお腹は満たしてくれない。お腹空いてきた。 自分は空っぽだという女性に、空っぽなら満たせばいいという言葉を返すシーンが好きです。私も何にも持っていないけれど、少しずつでも埋めていければいいな。

実家の本棚から、10年以上前に読んだであろう本を引っ張り出して読む年末。読書メーターに登録しようとして気付いたけど、2作目も出ているらしい。我が家にはなさそう。 高校生の青春、その時にその仲間達でしか分かり合えない空気感があるよね。病棟での美咲ちゃんの振る舞い、儚くて強くて好きなシーン。私はもう少し学校で過ごす時間が長かったけど、それも含めて全部楽しかったなあ。良き思い出です。

幼少期の辛い出来事からの逃避がどんどん彼女にとっての現実になっていく。歪んでいる、おかしいと言えばそれまでかもしれないけれど、そういう世界を作ってしまった周りの人たちにも責任があるわけで、じゃあ彼女はどう救われることが正解だったんだろうね、と思うお話。気は狂っている。とても。 私も上手く「地球星人」になれていない部分はあるけれど、人には人の地獄があるわけで、みんな何かしらを抱えて、それを指摘されたり直視することを恐れながら暮らしているはず。なるべく穏やかにその感情と付き合っていきたいものです。

よく目にするものの、ミステリーはなあと思って避けていた本をようやく。面白い！1時間半くらいでばーっと読んじゃった。ババガヤってなに？って思ったらスラヴ神話からきているんですね。教養… 見どころらしい暴力的なシーンはあまり刺さらず、個人的には家柄に縛られてその役に徹していた尚子さんが感情を表に出していく過程がすきです。

積み重ねた嘘が崩れてしまうのはあっという間だよね。「2020年のロマンス詐欺」は、意図せず嘘を重ねる形になってしまうも、手を差し伸べたいと思った強い気持ちで打ち壊す。「五年目の受験詐欺」は子供を想うあまりの過ちを、その子が優しく救ってくれる。「あの人のサロン詐欺」では、嘘を守ってくれる不器用な優しさをみる。 都合のよろしくない物語をあんまり得意としない私とは相性が悪いなと思って読んでいたけど、救いがあってよかった。絶望の先にある誰かの優しさ、わたしもそんなふうに手を差し伸べられるひとでありたいね。