ネタバレ閑静な別荘地で起きた連続殺人事件。愛する家族が奪われたのは偶然か、必然か。残された人々は真相を知るため「検証会」に集う。そこに現れた加賀さんと、誰がこの人想像してた？って人がいる。終盤犯人の自供があって、ある女性の宣戦布告があり『たった、今、俺は君に殺されたのかもしれないな』とよく分からないシーンが挟まれる。で、最後の!!!殺意ってこういうことで芽生えるってことなんだろうな。加賀さんも東野さんもスゴい！面白かったです。

ネタバレそうそう、こういうの。垣谷作品はこうでなくっちゃ！お墓のこと、結婚後の苗字のこと、お寺のこと。今や大問題！恥ずかしながら、若い頃のわたしは何も考えてなかった。手続きしながら面倒だなとは思ったけれど。結婚は二人だけの問題ではないとは思うことは思うが、婚約指輪も結婚式も思うようにできないってのもな。ひとりずつのお墓ってのも良い気もするが、さすがにお墓だらけになりそうだし、お墓参りも大変。こうなったら、みんなみんな、あの人もこの人も、一緒のお墓ってのが良いんじゃないかな？

ネタバレなんだろう。貫井作品なのに没入感がしない。VRゲーム『ドラゴンズ・グレイブ』と現実社会で実際に起きた殺人事件がリンクしていくというのに。ゲームが好きな人には、たまらなくおもしろいのだろう。『召喚』なんて言われてもピンとこないしな。いや、読書なんて知識も経験も超えて楽しめるものだ。南条のキャラがね。この先ちょっと見たいような気もするが、この作品自体がわたしの中から消えそうなので、どうだろ。やっぱり社会派な作品がいいな。

ネタバレ同期として、同じスタートラインであったはずなのに、30歳になると結婚、出産、昇進、転職と、別々の道を進んでいる。人生の『ミドルノート』を歩んでいる最中の彼女たちは、好きで一緒にいたはずなのに、彼の機嫌を損ねないよう心を配ってみたり、なんだか彼の許可を得ているように思えてみたり。時間を重ねれば、見えてくる情報量は増え、知らなかった面や見ないふりをしていたことに目を瞑ることができなくなってくる。『人が誰かに見せる姿って、普段からその誰かからどう接されているかの裏返しのような気がしてるんだよね』わたしもそう思う

ネタバレ『アンと愛情』を読んでから約三年。登場人物は覚えてるから再読せずに挑んだのだが、ちょっと甘かったかな？記憶より随分立花さんが乙女だった。椿店長が異動になり藤代店長を迎える。桜井さんも就職活動が始まるようだ。アンちゃんの成長が本当に素晴らしい。正社員としての自分を見つめる姿。アンちゃんをはじめ、みつ屋の従業員のように、常に向上心をもって働いてる人が、わたしの周りにいるだろうか。(失礼過ぎる)相変わらず、立花さんとはもどかしい関係に思えるが、この二人のペースなんでしょう。これを読んだら和歌山県に行きたくなるね

ネタバレ読めずに流してしまったショートショート企画『黒猫を飼い始めた』の第二弾だった。『嘘をついたのは、初めてだった』から始まるショートショート。29人の作家のうち半分くらいは知らない作家。とはいえ、五十嵐律人、櫛木理宇、小野寺史宜、青羽悠が書かれてる。夏川草介の唯一知ってる桂正太郎がいた。218ページなので、おひとりは、ほんの数ページ。読んでる端から忘れてしまいそうなんだけど。芦沢央の『二十五万分の一』嘘をつくと消えてしまうのなら、つかないようにするのかな。でも嘘がないって、なかなかしんどい世界かもしれないね。

ネタバレ「生きる」って、本当にままならない。家族葬専門の葬儀社「芥子実庵」。佐久間真奈は、仕事のやりがいと、葬儀社で働くことを辞めて欲しいと言う純也との結婚に揺れている。親友なつめの自死の知らせ、葬儀を担当して欲しいと書かれた遺書。元夫に頼まれた彼の恋人の葬儀の手伝い。かつての恋人の事故死。死はいつだって残酷で、大切な人を喪ったことのない人などいない。それでも、生きていかなくてはならなくて『自分でケツ拭ける大人の生きざまに口出しなんてできねぇでしょ。』人を変えることも、思い通りにもできない。いつか、また読みたいな

ネタバレエッセイと言えば、吉田修一を一番読んでいると思う。高校時代は『水泳部でよく泳いで、いつも眠くて、食欲旺盛で、よく笑ってましたけど、「Your Love Is King」で、アンニュイで、そのまま部屋を飛び出して「ウォーーー」でした』そこから、「大人としてのたしなみ」が充分に身についておられながらの可愛らしさも垣間見え、まさに人たらし。孤独を愛する作家でもある。わたしは年を取ったから（重ねたとは言い難い）『大人』に放り込まれただけだ。経験も慎みも足りなすぎる。カッコいいな吉田修一。

ネタバレローカルラジオ局『鎌倉なみおとFM』23時、プログラムにはない番組『ラジオがはねたら』が流れる夜がある。1985年を生きるDJトッシーによるもので、時を超えバブル時代を生きるトッシーと令和を生きる悩めるリスナーが繋がる。大好きな幼なじみが親友と結婚してしまう。母親の再婚相手と出て行った父親を比べてしまう小学生。定年退職前日、妻の鞄から離婚届を見つけてしまった。いつの時代も大切な人の幸せを祈り、信じていた世界が崩れてしまう不安がある。こんな奇跡起きないかな。

ネタバレワンオペで慣れない育児、女性誌のモデルはこの世の幻なのか？『産後は産卵を終えた鮭みたいになります。』本当のことを書いてよ。泣き止まない息子蒼を抱いて『よろず相談所』にたどり着く。そこには、保育士歴50年「寝かしつけのお園」「落としの源さん」「励まし竜太郎」をはじめ特技を持った方々がいる。伯父田中五郎がイイ！物静かで、定年まで勤め上げ、しっかりした人だと人望もあるのだが定年後の第二の人生で落とし穴が・・・。アイドル里桜ちゃんにハマり、全裸日光浴体操、ミジンコ大増殖。おもしろすぎる。こんな相談所があるといいな

ネタバレえっ！『I love you』と『Merry Christmas』が同義なんて一度も聞いたことがないよ。これまで誤解させてしまっただろうか(笑)かつて小学校の校長を務めていた楓の祖父の教え子だという刑事の我妻を迎え、前作よりグッとおもしろかった。まさか登場するとは思っていなかったアイツの登場。巻き込んでしまったことが、楓の新たな傷にならないだろうか。とても心配。「あらゆる病気の中で唯一時間旅行が可能な病気」老いることも病気になることも不安だけれど、こんな人たちが周りにいてくれたら穏やかに生きていられる。

ネタバレ戦国時代の群雄割拠を警視庁操作一課に。『尾張の大うつけ』こと織田信子。彼氏は歌舞伎町の蝶の異名を持つナンバーワンホスト斎藤濃。ホストに貢がせる女。ドSッぷりは、もはやウットリしちゃう。警視総監に足利昭菜、ライバル係長にら今川義乃、上杉謙子、武田玄代。ムードメーカーというのか、木下秀美がいい仕事してたよ。もちろんホトトギスも出てくるよ。捜査一課は大混乱。これは、徳川康子が天下を獲るまで続くのかな？ルパン、忍者に続いて武将かぁ。次は何かな。

ネタバレ主体性に欠ける専業主婦沙代子。夫の暴言から家を飛び出してしまう。ピンクのラパンで走行中、飛び出してきたキャバ嬢紫苑と接触事故。そこから、誘拐事件に巻き込まれていく。紫苑が入れあげている冴えないホストの竣。逃げてきた人質の女子高校生陽向。犯罪集団鬼炎。超ドタバタ！誰が仲間なのか敵なのか。白井親子から学んだ知識が沙代子に力をくれ、自らの道を切り開いていく。このあたりはスッキリ爽快。いつもの宇佐美作品らしくないがおもしろかった。

ネタバレ秋吉理香子版バトルロワイヤル。行きつけのバーで『もし無人島に行くとしたら、何を持って行く？』マスターの提案で常連客らが、それぞれ三つのアイテムを持ってマスターの所有する無人島へ。一夜明けるとマスターとヨットは消え10億円の賞金を巡ってバトルロワイヤルが始まる。唯一恋人同士で参加の莉々子。三つしか持ち込めないアイテムの一つを彼氏の修一、残りは日焼け止め、メイクパレット。ヴィトンのヒールサンダルで参戦。今更映像化は、ない気もしますが、楽しいかも知れません。面白かったですが、やっぱりイヤミスの女王はどうした！！

ネタバレイヤミスの女王はどうした!!でも、今作が秋吉作品で一番好きかも知れない。『優しい嘘つき』なんとももどかしいし、切なくなった。『わたしも誰かの夢なのかもしれない』みんないい人だよ。涼子はみんなに大切にしてもらってるよ。大阪で『文学』聖地巡礼しながら、事件に巻き込まれてる二人がなんとも楽しそう。わたし、菊ちゃんに優しくしたくなったよ。ちゃんと仕事してる菊ちゃん、ママに愛されてる菊ちゃん。惚れ直すな。

ネタバレ閑静な別荘地で起きた連続殺人事件。愛する家族が奪われたのは偶然か、必然か。残された人々は真相を知るため「検証会」に集う。そこに現れた加賀さんと、誰がこの人想像してた？って人がいる。終盤犯人の自供があって、ある女性の宣戦布告があり『たった、今、俺は君に殺されたのかもしれないな』とよく分からないシーンが挟まれる。で、最後の!!!殺意ってこういうことで芽生えるってことなんだろうな。加賀さんも東野さんもスゴい！面白かったです。

ネタバレ成田国際空港警察署に赴任してきた仁志村賢作署長。もう、いかにも中山七里から生まれてきたと分かる、いけ好かないカンジ。あの冴子姉さんが、泣かされたというではないか。県警本部時代には『鬼村』と恐れられていたと。そんな署長が自ら解決していく。すごい活躍で、ここには、署長おひとりですか？って思うくらい、他の警察の方々の印象は薄い。早々に山崎さんがチラリ、犬養さんのお名前も。しっかりサービスもされてる。シリーズになるかな？