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2024年9月の読書メーターまとめ

ビシャカナ
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2024年9月に読んだ本
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2024年9月のお気に入られ登録
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  • kinkin

2024年9月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ビシャカナ
何かから逃げてきた少女が、逃げ込んだ先の屋敷は喋るドクがいた。ドクロと友情を育む少女は、ドクロを狙う首なしがいこつに立ち向かうことになる。静かながらも硬い決意が感じる物語。アラスカの図書館でたまたま見つけた民話が印象に残って、改めて読みと、記憶とは全く違う物語だった事から着想を得て、独自の物語へ発展させた。“僕が民話を好きなのは、民話とはもともとまさにそういうことが起きるものだからだ。誰が語るかによって、どんどん変わっていって、まったく同じ話には二度と出会わない。”
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2024年9月にナイスが最も多かったつぶやき

ビシャカナ

2024年8月の読書メーター 読んだ本の数:20冊 読んだページ数:1787ページ ナイス数:74ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/203062/summary/monthly/2024/8

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2024年9月の感想・レビュー一覧
17

ビシャカナ
荊州・益州侵攻からの蜀の建国、劉備の漢中王即位、ついに三国鼎立の時代。しかし演義世界だと孫夫人との婚姻で揉めに揉め、周瑜が孔明の噛ませ犬で、曹操もひたすら悪辣で、いよいよ蜀上げ他下げが露骨になってきた。パッとしない風体で切れ者の龐統や、五虎将軍の活躍など野望や合戦などで、いかにも三国志らしくもなってきた。
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ビシャカナ
武勇と謀略で皇帝になった随の煬帝。皇后の身から女帝となった則天武后。いずれも謀略を重ねたが哀れな最後。そして中華史上最大版図の唐の玄宗も、耄碌して楊貴妃に耽溺して、異人の安禄山につけ込まれる。そして日本とも白村江の戦いに、遣隋使や遣唐使、唐にも仕えた阿倍仲麻呂など直接的に関わり、さらに三蔵法師や鑑真や、李白など日本でも知られる存在など繋がりが深い。この時代はとにかく国際的でダイナミックで中華のスケールの大きさに圧倒された。物語性もあり掘り下げる価値がありそうだ。
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ビシャカナ
建物の外に広がる空間エクステリアを、とある問題を抱えた一家のエクステリアをリフォームする形で解説。設計士から職人、最新の工業製品までエクステリアの技術を解説。何よりも一家の家族構成や生い立ちなどバックグラウンドをしっかり練って、説得力のあるエクステリアプランを解説して、さらにエクステリアが家族に与える影響まで描く物語性。学習まんがによくあるファンタジー要素もなく、地に足のついたしっかりとした構成で、ちょっとしたエクステリアの参考書レベルで、大人の鑑賞にも十分に耐えうる。学習まんがの一つの極地かもしれない。
ビシャカナ
かちわり氷というニッチな題材ながら、じっくり時間をかけて凍らせて空気の層がない氷の構造を分子レベルから解説、さらに徳川家康や清少納言がかき氷を好んでいたなど、人類の氷を利用してきた歴史を解説。そしてかちわり氷の開発史と技術まで解説。日本ではコンビニと共に普及したというのも興味深い。学習まんがとしても、ありがちな妖精などのファンタジー要素はゼロ、かちわり氷にかける情熱に感化されて登場人物が再起するという物語性。学習まんがの現在地としても面白い。
ビシャカナ
広島に落とされた原爆の爆心地からほど近いが、倒壊しなかった陸軍被服支廠には、被災した人々が担ぎ込まれたが、どうにもすることが出来ず次々と死んでいった。それらを見つめてきたクスノキ、そしてて死んでいった人たちは今を見つめている。稚拙ですらある絵が粗と粗野な木の彫刻写真でありながら悲惨な戦争の犠牲を雄弁に訴えてくる。なにがあっても芽吹く植物にアミニズムから希望を持つ著者。“でも、戦争は道理にかなっているの?いない だから きっと恐ろしいことが起こるんだ へータイさんが撃った弾がぜんぶ一つになって返ってくる”
ビシャカナ
何かから逃げてきた少女が、逃げ込んだ先の屋敷は喋るドクがいた。ドクロと友情を育む少女は、ドクロを狙う首なしがいこつに立ち向かうことになる。静かながらも硬い決意が感じる物語。アラスカの図書館でたまたま見つけた民話が印象に残って、改めて読みと、記憶とは全く違う物語だった事から着想を得て、独自の物語へ発展させた。“僕が民話を好きなのは、民話とはもともとまさにそういうことが起きるものだからだ。誰が語るかによって、どんどん変わっていって、まったく同じ話には二度と出会わない。”
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ビシャカナ
学習まんがだからこそ出来るフラッシュメモリの中身、メモリセルの極小の世界に入ったり、実際のフラッシュメモリ工場見学で、シリコンウエハから制作過程まで解説。それにしても「ホームセンターてんこ」やとだ勝之先生がマンガ担当とは驚き、しかし協力が東芝かあ…
ビシャカナ
北守将軍ソンバーユーは、馬上で30年も砂漠で戦い続けていたが、ついに故国に凱旋するが、将軍と馬と鞍がひとつに固まり、全身に草が生える有り様だった。助けを求めてリンパー・リンプー・リンポーの三人兄弟の医者にかかることになる。治療方法や、脚気が湿気や砂が原因だったりと科学的でもないが、当時の科学や宮沢賢治の世界観が伺えるのも面白い。こんな世界をエネルギッシュなスズキコージが描くのだから不思議な魅力がある。
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ビシャカナ
アインシュタインを軸に、19世紀末から20世紀の物理学の大変革、量子力学の発展を取り上げる。相対性理論だけでもややこしいのに量子の世界になるとお手上げだ。解説でさえ省略してる。マックス・プランクの不遇や、アーネスト・ラザフォードの豪放が印象に残る。第二次世界大戦下で暗号解読のために開発されたコンピュータが、真空管から半導体、シリコンチップの集積回路まで驚異的な進歩、その理論に量子力学が絡むのだから、まさに科学の発展に未来があった時代だ。日本も集積回路でトップになった時代でもあった。
ビシャカナ
三国志時代を曹操と中心に超ダイジェストに描きすぎて流石に何も知らないと分からないのでは、歴史的には些末な赤壁の戦いや蜀漢の顛末は三国志贔屓が見える。竹林の七賢人の背景としての晋の荒廃。ややこしい五胡十六国と東晋の時代、仏教を重んじた北魏の孝文帝の善政、慈悲深いからこそ悲劇的末路な梁の武帝、わずか数十年で同じ土地が北魏から随まで変わるほどのの目まぐるしい王朝の遍歴。この時代は深堀りすれば面白そうだがとにかくややこしい。
ビシャカナ
ついに孔明登場、呉の本格参戦、そして赤壁の戦い。周瑜が孔明を持ち上げる当て馬だったり、呉が脳筋集団だったり、曹操の退却が不様だったり、蜀上げが露骨になってきた演義世界。史実には大した記録がない赤壁の戦いをこれだけエキサイティングに描く演義もすごい。
ビシャカナ
曹操が天子を奉戴して大義名分を得て躍進、劉備に次々と受難が降りかかる時期。蒼天航路の先入観があると呂布の惨めな末路や、曹操暗殺の密勅などのイメージが大分異なるが、アレンジもすごかったのだなと再認識。髭面ながらも無邪気でマヌケな張飛に愛嬌が出てきた。
ビシャカナ
イラストレーターである著者が飼っているプレーリードッグの「ぶう」を写実的に活き々と描く、柔らかな毛にずんぐりむっくりと可愛らしくも、よく食べよく遊び、奔放で捉え所のない様が伝わってくる。しかし何十年も前の話で飼育方法を動物園に聞くほどで、事故で死にかけても赤チンをつけるだけでほっとく獣医師もいたり、動物愛護精神は薄い。プレーリードッグを初めて見る人間たちの様々な反応集も見ものだ。
ビシャカナ
谷川俊太郎の詩作とも思索とも思える作風に、クレーの記号とも抽象ともとれる作風が、ひとつになる。“なんという 苛烈な曖昧 死と紙一重で”“おのずから 線は繁茂し 無をさえぎった”“クレーの絵は抽象ではない、抽象画には精神は住めても魂は住めない。言葉でなぞることは出来ないのに、クレーの絵は私たちから具体的な言葉を引き出す力をもっている。若いころから私は彼の絵にうながされて詩を書いてきた”
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ビシャカナ
明治維新から年月も浅い時代に、国費で留学して最先端の医学をコッホのもとで学び、細菌学者として破傷風の解明など画期的な発見で世界に名を馳せ、さらに日本の予防医療の基礎を築いた北里柴三郎。西洋留学を期に最先端技術の導入、さらに日本古来の産業を組み合わせた実業を目指して、清酒づくりからホルモン学の基礎「アドレナリン」の発見まで、日本とアメリカで活躍した高峰譲吉。日本がいかに世界の科学に追いつこうとした時代だったか、そして功績にも関わらず評価されなかった日本と世界の壁の時代も感じる。
ビシャカナ
秦の中華全土の統一から中華の枠組みが完成するが、始皇帝の死により秦は滅亡へ向かい、覇権を制した劉邦が漢帝国を開き、武帝により最盛期を築くが、王莽の謀略による新王朝から、洪武帝による漢の再興など目まぐるしく王朝が移り変わる。情けないほどの他人の力に頼る劉邦や、善人面した面の皮が厚い悪辣な王莽など、他人の威をも借りて覇を唱える中華世界の政治の一端を見た気がする。
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ビシャカナ
代々の漁師の家系に生まれた少年が、父親が大物のクエに引き込まれて亡くなった事故から漁師を目指す、原作者のはじめて海を見た新鮮な感動をもう一度受け止めたいという言葉から、陸を離れた超常的な海の世界を垣間見るような読後感。イラストも、鮮やかな色彩で日光にで照りつける波間、日光がシャワーのようにきらめく水中、暗い海底に蠢く影など、卓越した画力で描かれており真に迫る。“「お父、ここにおられたのですか。またあいにきますから」こう思うことによって、太一は瀬の主を殺さないですんだのだ。大魚はこの海のいのちだと思えた。”
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/03/28(4626日経過)
記録初日
2012/04/20(4603日経過)
読んだ本
2967冊(1日平均0.64冊)
読んだページ
476325ページ(1日平均103ページ)
感想・レビュー
2475件(投稿率83.4%)
本棚
15棚
性別
自己紹介

月に二十冊読むのが目標

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