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2024年11月の読書メーターまとめ

更紗蝦
読んだ本
55
読んだページ
7234ページ
感想・レビュー
55
ナイス
1440ナイス

2024年11月に読んだ本
55

2024年11月のお気に入り登録
2

  • ゆり
  • 小崎アキ【知る人ぞ知る本棚】

2024年11月のお気に入られ登録
2

  • ゆり
  • 小崎アキ【知る人ぞ知る本棚】

2024年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

更紗蝦
ネタバレ「気候変動そのものの問題」よりも、「気候変動の“否定”という問題」の方に重点を置いており、「誤った情報を信じてしまう心理」と「間違った情報を信じさるために駆使されるテクニック」が紹介されているので、環境学の本であると同時に認知心理学の本でもあります。気候変動の否定派は、「科学そのものを否定する方向性」から「解決策を否定する方向性」にシフトしているのだそうで、ひとりひとりが気候変動対策に貢献できる方法として著者が挙げているのは、シンプルに、「気候変動について友だちや家族と語ること」だそうです。
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2024年11月にナイスが最も多かったつぶやき

更紗蝦

2024年10月の読書メーター 読んだ本の数:62冊 読んだページ数:5201ページ ナイス数:1563ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/247008/summary/monthly/2024/10

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2024年11月の感想・レビュー一覧
55

更紗蝦
ネタバレ相変わらず西門伯は、何を考えているのか謎のキャラですが、露々を騙して殺そうとしたのは、露々を苦しめることが目的なのではなく、露々の死を利用して西門慶を苦しめようとしたということなのでしょうか…? 少なくとも藩金蓮は、「大旦那様は難癖をつけて旦那様を苦しめたいだけよ」と考えていますが…。春梅の出産のお祝いに孟玉楼が選んだ、霊験あらたかな「戦神の像」は、「始皇帝とともに埋められていたもの」だとのことですが、その由来が本当だとしたら、盗掘品ということですよね…。
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更紗蝦
ネタバレ「気候変動そのものの問題」よりも、「気候変動の“否定”という問題」の方に重点を置いており、「誤った情報を信じてしまう心理」と「間違った情報を信じさるために駆使されるテクニック」が紹介されているので、環境学の本であると同時に認知心理学の本でもあります。気候変動の否定派は、「科学そのものを否定する方向性」から「解決策を否定する方向性」にシフトしているのだそうで、ひとりひとりが気候変動対策に貢献できる方法として著者が挙げているのは、シンプルに、「気候変動について友だちや家族と語ること」だそうです。
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更紗蝦
ネタバレ妖怪・妖精・幽霊・UMAだけでなく、都市伝説・ほら話(トール・テール)・インターネット上の怪人や怪異・創作であることがはっきりしている架空の生物(『鼻行類』『平行植物』等)も取り扱われています。図版が全くないですし、書籍とネットの情報をまとめただけの内容ですが、「事典」と銘打っているだけあって分厚いですし、アジア・アメリカ・ヨーロッパだけでなくオセアニアとアフリカにまで範囲が及んでいるところに、著者の熱意を感じます。【彊屍】の項目で、台湾映画の『幽幻道士』のことに触れているのが、ちょっと嬉しかったです。
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更紗蝦
ネタバレラストの「一九二九.三.三〇」という日付を見て、百年近く前の作品であることを実感し、百年近く経っても全く内容が色褪せていないことに、慄然としてしまいました。いかに「資本主義との闘い」が困難であるかということなので、打ちひしがれそうになる一方で、「文学の持つ力」の永続性には、一筋の光明があります。
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更紗蝦
ネタバレ春梅の妊娠によって、嫉妬と劣等感に苛まれている于英を気遣ってあげなければならないのは、本来は夫である周菊軒なのに、于英のプライドにきちんと配慮できているのが、西門家の人間であるところに、周菊軒のダメさ加減が出ています。一番于英に気遣っているように見える富葉も、于英の代わりに春梅にいやがらせをすることしか考えておらず、于英が本当に求めているのは「夫からの信頼」であることを見抜けていません。
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更紗蝦
ネタバレ一応、柴千春には「暴走族」という設定があるのに、「仲間とつるむ楽しさ」も「バイクへの愛」も感じられないキャラになってしまっています。暴走族であるからには、「仲間と一緒に走ることの意味(道路交通法違反をしてでも)」を追求し、そこに自分なりの哲学を見出してほしいのですが…。おそらく、作画の尾松知和先生はバイクに興味がない方なのでしょう。私もそうなので、バイクに興味を持てない気持ちは理解できますけど、それはそれとして、「暴走族のキャラが主人公の漫画」で「作者のバイクへの興味のなさ」を滲ませてはダメでしょう…。
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更紗蝦
ネタバレ「見やすさ」「読みやすさ」を重視した、電子書籍向きの構成になっているので、目に優しい点は良いのですが、図版が緩いイラストのみで、写真が一切ないのが、少々物足りなかったです。…とはいえ、内容自体はとても理解しやすいですし、「未来」から見た「現在の地層」についての言及があるのが、とても良かったです。プラスチックやコンクリートブロックなどの人間が生み出したゴミによる地層は、これまでの地球の歴史の中では異質であり、オランダの科学者のパウル=クルッツェンはそれを人新世(Anthropocene)と名付けたそうです。
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更紗蝦
ネタバレ主人公が漫画の魅力に取り憑かれ始めたところで物語が終了しているので、その後どのようにして本格的に漫画家を目指すことになったのかがすごく気になりました。タイトルが『ドッグデイズ』の割には、犬のロクとの生活よりも、いかに父親のDVとモラハラに苦しめられた生活だったかの方が詳細に描写されている作品でしたが、腐りきった家父長制の理不尽さを「過ぎ去った思い出」としてノルタルジックに振り返るのではなく、「子供の頃に感じた怒りと惨めさ」を「当時の熱量」を保った状態で描いているのが伝わってくるのが、とても良かったです。
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更紗蝦
ネタバレ砂防ダムに鹿の死骸があると聞けばノコギリで角を取ろうとしたり、畑で謎の卵を見つければ引き出しの中に隠して孵そうとしたり、トンボが大量発生すれば捕まえて羽をむしって水をはったタライに放り込んで「踊らせ」ようとしたり…等の、「貧しい生活の中でも娯楽を見つけようとする子供の発想」の“豊かさ”と“残酷さ”が印象に残りましたが、それと同時に、子供らしい娯楽にあけくれる年齢ではなくなったノブ兄とミチ兄の味わう“惨めさ”や“口惜しさ”も強く印象に残り、読んでいて心が苦しくなりました。
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更紗蝦
ネタバレ《希望の牧場》のプロジェクト立ち上げの経緯を記録したドキュメンタリーです。発行は2012年11月なので、福島第一原子力発電所事故が畜産業界に与えたダメージと、それに対する東電と国の対応の酷さへの苛立ちが生々しく記録されていますが、それと同時に、警戒区域内で餓死したり殺処分されたりした家畜の写真や、ペットだったであろう犬の死骸の写真が収録されているので、ショッキングな写真が苦手な人は心の準備が必要です。
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更紗蝦
ネタバレ初出は2004年の『週刊漫画ゴラク』。主人公の名刺には「よろず商い致し候 近江繁盛」と書かれており(近江繁盛は「おうみしげもり」と読みます)、名刺の割にはどんな仕事をしている人なのか分かりにくいのですが、要はコンサルです。傾いた商売の立て直しに、いかに「三方良し」の近江商人の商売訓(売り手良し・買い手良し・世間良し)を活かしていくか…という部分に、この作品の特徴があります。バブル時代が「一昔前」のニュアンスで回想されていたり、芋焼酎が「流行りもの」扱いだったり、ガラケーが出てくるところに、時代を感じます。
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更紗蝦
ネタバレ飼い犬の思い出話と、犬の飼い方のアドバイスを中心とした、高橋よしひろ先生のエッセイ集ですが、『銀牙伝説ウィード』の宣伝も兼ねているので、『ウィード』の序盤のエピソードとイラストギャラリーも収録されています。(『ウィード』の連載開始は1999年、本書の出版は2001年。)「犬を捨てないで済む。犬とずっと暮らしていける最低限度の知識だけ伝えられたら」(128p)との思いが強く込められていますが、それと同時に、御自分が「決してよい飼い主ではない」(194p)という、“自省の念”も見られます。
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更紗蝦
ネタバレ「実は女だった」という演出はあまり好きではないのですが、この作品は物語のシチュエーション上、「シニアの女性キャラ」と「少年・少女のキャラ」は登場させにくい問題があるので、「フードの人物の正体」と「マコトの性別」が判明して物語全体としての「キャラの老若男女のバランス」が取れる構成になっているのは、「実は女だった」演出の上手な使い道だと思いました。(ラストでマコトの性別が判明する演出は、ただ意外性を出すだけが目的なのではなく、一人のキャラクターに「少年役」と「少女役」を兼ねさせたと解釈すべきでしょう。)
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更紗蝦
ネタバレ元々、早乙女の目的は宮田を探すことでしたし、自称高橋の目的は究極的には「お金」で、“Aチーム”と葉山は「雇われたから」以上の意味はなく、はなからずっと「魔猿」そのものに執着してきたのは赤崎とシマの二人だけであり、シマの最期には、「仇である魔猿をぶっ殺す」という強烈な信念によって生じた「戦士の風格」がありました。(赤崎も「強烈な信念によって戦うキャラ」ですが、「戦士の風格」というのはありません。)『モンキーサークル』を読んだ時には、シマがこういうキャラに“成長”するとは、思ってもみませんでした。
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更紗蝦
ネタバレ元々精神的に不安定なところのある千葉でしたが、ロープブリッジの苦手さから高所恐怖症がモロバレした上に、これまでさんざん見下してきた“一般人”に助けられるという屈辱により、明らかに合理的な判断ができなくなっており、誰の目から見てもリーダーとして失格なのですが、「仲間を守れ」という東隊長の言葉を思い出して「責任の重み」を感じているということは、兵士として有能かどうかはともかくとして、東隊長に対する尊敬の念だけはホンモノのようです。東隊長、めちゃくちゃ人徳があったんですね…。
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更紗蝦
ネタバレ自然光が降り注ぐ鍾乳洞にたどり着いた早乙女たちは、洞窟の中で二年間も生き延びてきたマコトという少年と出会います。朽ちていく母親の遺体を見ながら、サルのエサの残り物を食べて命を繋いでいたマコトの苦しみは想像を絶しますが、二年間の洞窟生活の中で得たマコトの知識は、早乙女達にとってはとてつもなく貴重です。マコトの存在の重要性は誰もが認めるところですが、「子供は大人によって守られるべき」という価値観をはっきりと感じ取れるキャラが、沼口と葉山しかいないのが気になります。(麻酔が効いている宮田は別として…。)
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更紗蝦
ネタバレ“Aチーム”は、実は現役の自衛隊員ではなく、シマが耳にした噂によると、「自衛隊にも馴染めなかったアウトローの集まり」であり、「金のためならどこでも行って何でもやるヤベーヤツら」らしく、名前だけでなく実態までが『特攻野郎Aチーム』めいています。下柳が早乙女達を助けようとした理由は、「東隊長最後の言葉を守ろうとした」ことと「恐怖を克服したいという個人的な目標」があったからであり、行動原理が良心だったからではなかったとはいえ、早乙女達に希望を与えてくれる存在だったのに、赤崎によって下柳は命を奪われることに…。
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更紗蝦
ネタバレ元々、高橋は得体の知れない雰囲気を漂わせていましたが、ホンモノの「内閣調査室・高橋」が佐藤の前に現れたことで、「高橋」という名前も「内閣調査室」という肩書きも、偽りであることが判明しました。自称高橋は人を殺すことを躊躇しない性格であり、殺人歴があるゆえに赤崎が“同類”(=人殺しの経験あり)であることを見抜きますが、自称高橋が「生きて帰ろうとする信念」があるのに比べ、赤崎には生き残るつもりなど全くなく、二人とも、かつての吉川とはひと味違った「戦闘能力高めのキャラ」です。
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更紗蝦
ネタバレシグムンドが、キリスト教の「聖ヨセフ」(マリアの夫)に自分を重ねているとは、意外でした。シグムンドはヨセフのようにはなれず、結局、「戦って死ぬこと」に救いを求めますが…。リューにとって、母親は誰なのかといえば、「自分を産んだ人であるスワンヒルド」であることには何の疑いも迷いも持っていませんが、では、父親は誰なのかというと、頭では「自分の母親を孕ませたオーディン」だと認識していても、心が求めるのは「スワンヒルドの夫であるシグムンド」であり、これはもう、本能と言ってもいいのかもしれません。
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更紗蝦
ネタバレ主人公が、「幼馴染に片思いしている寂しさ」を「しがらみの無い男との後腐れのないセックス」で紛らわせようとするのはいいとして、その「しがらみのない男」が最初に連れている男への態度があまりにも失礼すぎます。さっきまでのツレをぞんざいに扱い、初対面の男に言い寄る男なんて、普通にクズなのに、クズをクズとして描いていないせいで、主人公が「クズに惹かれてしまう自分の心理」に向き合っておらず、そこが読んでいてしっくりこなかったです。
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更紗蝦
ネタバレ底本は2007年に小学館から出版された単行本ですが、オリジナルは昭和39年(1964年)にひばり書房から出版されています。「3つの願い」系の寓話的な物語といえば、「欲深さ」を「愚かさ」としてオチをつけるのがお約束ですが、本書は逆に、読者に「がめつく世の中を渡ること」を勧める内容となっています。「がめつく」という表現は使っていても、決して「ダーティに生きろ」という意味ではなく、むしろテーマは「良心」です。「良心の物語」をラブコメ仕立てにすることで、女の子の読者にエールを送る構成となっているのがお見事です。
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更紗蝦
ネタバレリューの従者となったヒュンドラの口寄せによって、リューはハルドレの魂との邂逅を果たしますが、ハルドレの身体の方は、生まれることのなかったリューとハルドレの娘・ヒルドの魂に乗っ取られることになり、それだけでもややこしい状況なのに、ヒルドは実の父であるリューを憎む一方で、自分が生まれてこれなかった直接的な原因であるシグムンドを慕い、その態度はまるで、シグムンドの恋人気取りです。人間関係の複雑さが増すにつれ、キャラクターの心理状況もまた、どんどん複雑さが増しています。
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更紗蝦
ネタバレ初出は2022年の「週刊漫画ゴラク」。【この作品は作者のの実体験にもとづくフィクション作品です。】との記載がありますが、巻末のエッセイによると【この『ドッグデイズ』に出て来るエピソードは全て本当にあった事です。】とのことです。主人公の父親が典型的なDVオヤジで、目が悪くて働けない惨めさを「父権の誇示」ですすごうとする心理があるのに加え、動物に対しては「畜生として身の程をわからせる」ために暴力を振るって「人間様としてのプライドの誇示」をしようとする心理があり、ダメな日本のオヤジを煮詰めたような人物です。
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更紗蝦
ネタバレハルドレは自分の死を以てシグムンドへの復讐を果たしますが、本来は冥府へ行くはずのハルドレの魂はフレイヤが預かることになり、身体は何者かによって奪われます。ハルドレの身体を取り戻すために、リューは人間界を去る決意をし、“戦死”する道を選びますが、北欧の人々の「死後の世界」観が独特であるため、このあたりの流れは少々分かりにくいです。同時収録は『イーヴァルの幸運』『千年の琥珀』。
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更紗蝦
2019年に大英博物館で開催された「The Citi exhibition Manga」展の図録の日本語版です。インタビューの対象が漫画家だけでなく編集者にも及んでいますし、「マンガと法律」というテーマで日本人弁護士による著作権や契約関係絡みの解説も載っているので、単純に漫画作品を羅列するのではなく「日本の漫画文化」を包括的に紹介しようとする意欲は評価できるものの、日本では漫画家という職業が社会的にいかに低くみられ、労働者として劣悪な扱いを受けているかは、全く読み取れない内容です。
更紗蝦
2024/11/16 22:31

この展覧会を見た人には、のちの「セクシー田中さん事件」は、理解不能でしょう。(この事件が海外の漫画ファンにどれくらい知られているのかはわかりませんが。)漫画家としてかなり成功していた芦原妃名子先生ですら、あのような扱いを受けてしまうのが、「日本の漫画文化の実態」なのであり、さらに、そこそこのレベルでしか売れていない漫画家の場合は「生活苦」の問題が常に付きまといます。

更紗蝦
2024/11/16 22:39

このあたりの感覚は、日本人は完全にマヒしており、「自己責任」という言葉で思考停止してしまっていますが、漫画テクニックというものは日本人にしか発揮できないなんてことは決してなく、模倣できるものなのですから、商業ベースの漫画の出版を現在のままやり続ければ、日本の漫画文化は確実に衰退します。これはアニメ業界も全く同じであり、アニメーターの生活苦は日本では「誰もが知っていること」であり、「常識」レベルで周知されているゆえに「自己責任」で済まされてしまっています。

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更紗蝦
原子力燃料公社から動力炉・核燃料開発事業団に30余年所属し、地質学的調査を行ってきた者として、著者は、様々な根拠を提示して日本で高レベル放射性廃棄物の地層処分は不可能だと断言し、既に日本が抱え込んでいる高レベル放射性廃棄物については、いかに困難であったとしてもわずかに残された道の開発に努力を傾注すべきと述べており、著者の誠意と責任感は伝わってくるものの、「実現性は限りなく低くても、とりあえず処分方法の研究はしている」というポーズを盾に、国は原発推進を続けるであろうことが予想できてしまうジレンマがあります。
更紗蝦
2024/11/17 22:23

科学技術館なんて、ガラス固化の技術をさも実現可能のように展示してましたし、地層処分をテーマにしたオリジナルゲーム(かっちょいいマシンに乗って地下トンネルをバビュンと飛んで弾(=放射性廃棄物)(=ゴミ)を打ち込むシューティングゲーム)なんてのもありました。完全に舐めてます。私が見たのは10年以上前ですが、たぶん、まだ展示されていると思います。( https://www.jsf.or.jp/exhibit/floor/3rd/e/

たまきら
2024/11/17 22:29

どちらも行ったことがないんですが、どらえもん的なアミューズメントパークみたい…?

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更紗蝦
ネタバレ1953年にイギリスで発表された小説です。主人公のメラニーが、骨董屋で入手した寝椅子でうたた寝をして目覚めたら、ミリーという別人に成り代わっていて、時代は1952年から1864年になっていた…という内容なので、「意識が過去に跳んだ」と解釈すればSF要素がありますし、「メラニーとしての人生はミリーの夢だった」と解釈すれば『胡蝶の夢』的な幻想譚ということになりますが、メラニーにとってはミリーの事情は謎なので、「謎解きミステリー」要素もありますし、深い内面性の描写は時として非常にスピリチュアルです。
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更紗蝦
ネタバレロキとシグムンドは、内面の混乱ゆえに自分が何をしたいのかを自分で分かっておらず、一種の自傷行為として他人を罠に嵌めたり傷つけたりしているように見えますが(つまり、他人を傷つけることで自分を傷つけている)、リューとハルドレには、何かを失っても何かを得ようとする前向きさが備わっています。…とはいえ、リューと離ればなれ(ハルドレの認識では「死に別れ」)になった後、ハルドレが失ったものはあまりにも大きく、シグムンドへ復讐が完遂したとしても、喪失感を埋めることは果たしてできるのでしょうか…。
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更紗蝦
ネタバレ原哲夫先生の『CYBERブルー』のリメイク版です。(月刊コミックゼノンでの連載開始は2010年。)ブルーとファッツが一体化する経緯はほぼ原作通りですが、その後はオリジナルの展開になります。原作はブルーの顔があまりにオッサン臭すぎることに違和感があったのですが(おそらくは精神年齢の高さを強調する意図があったと思われますが)、リメイク版は17歳という年相応のビジュアルですし、ファッツのデザインには「可愛さ」があります。…ですが、女性キャラに関しては、胸と尻と腿を強調しすぎてブヨブヨ感が出ているのが残念です。
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更紗蝦
ネタバレ直接的な殴り合いのシーンがあまりにも多すぎて、「もう、サイバーパンク要素ないじゃん…」と思いながら読んでいたものの、終盤は、ブルーがビル(核融合炉含む)と一体化するシチュエーションに「サイバービーイング」の設定が活かされていますし、ガルゴがローニィに体を“返す”というシチュエーションには「バイオビーイング」の設定が活かされているので、SFとしての筋はきちんと通していると感じます。SFとして筋を通そうとするとどうしても説明臭いセリフだらけになってしまうゆえに、どことなく巻来功士作品っぽさが滲んでいますが…。
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更紗蝦
ネタバレ地球連邦政府の特別麻薬捜査官のクレアに対して、ブルーは下心を持つような様子は全くなく、異性として値踏みする目線を向けることなどしていないのに、ロボットであるファッツは「久しぶりにいい女じゃねえか」などと言っており、子供であるアレンも(ファッツほど露骨ではないにしても)クレアが美人であることにいちいち過剰に反応しているのが、なかなか面白いです。美しく着飾ったクレアの前でブルーとアレンが「特に内臓に異常はない あと50年は大丈夫だ」「内臓(なか)見てどうすんだよ…」と会話しているシーンは、漫才めいています。
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更紗蝦
ネタバレ『ロボコップ』と『トータル・リコール』と『ブレードランナー』を足したような世界観ですが、序盤は“バディもの”の雰囲気があるのに早々に主人公の少年と相棒が一体化してしまう展開は、のちの『チェンソーマン』を思い起こさせます。個人的に、“サイバーパンクもの”は、『攻殻機動隊』のような小綺麗な作風よりも、『CYBERブルー』くらいに鉄臭さやむさ苦しさがある方が好きです。この電子書籍版には初出の記載がありませんが、Wikipediaによると、週刊少年ジャンプでの連載期間は1988~1989年。
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更紗蝦
ネタバレアイリを連れ去った「胸に七つの傷の男」は確かにジャギであるという言質をジャギ自身から取っていないのが、少々気になりました。ジャギは普段は黒いヘルメットをかぶっていますから、誰かがジャギに成りすますのは比較的簡単なのですが…。ジャギとシンが顔見知りだったのは意外でしたが、ジャギによって語られている「シンを唆したエピソード」が真実である証拠は、実はどこにもないんですよね。ケンシロウとシンをこけにするために、とっさにフカシた可能性は、否定できません。(そういう機転だけは利きそうな男なので…。)
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更紗蝦
ネタバレ牙一族は、一族を名乗るからには、一族の子を生み育てる女たちがどこかにいるはずなのですが、一体、どこでどうしているのでしょうか…。マミヤは、「戦士の風格」を持つキャラであるところに魅力があるのですが、その「戦士の風格」が、作中では「女を“捨てる”こと」によって得られるものとして描かれてしまっており、更に、「女であることの条件」が、「恋愛感情の有無」とか「裸を見られることへの羞恥心」で象徴されてしまっていることに、激しく違和感が…。まぁ、昭和の少年漫画では、この手のジェンダーバイアスは珍しくないですけれど…。
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更紗蝦
ネタバレ基本的には私は「男が母性を求める心理」を美談に仕立て上げる漫画手法は好きではないのですが、この巻で描かれている「バットとトヨの疑似的な親子愛」と「母親の写真が入っているロケットペンダントを心の拠り所にしているデビルリバース」は、グッときます。
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更紗蝦
ネタバレ『鉄のドンキホーテ』というタイトルから、てっきり安彦良和先生の『鋼馬章伝』のような馬型のメカが出てくるSF要素のある作品かと思いきや、モトクロスの漫画だったので、完全に予想と違いました。同時収録の『スーパーチャレンジャー』はオーソドックスなボクシング漫画ですが、もう一つの同時収録の読み切り版の『北斗の拳』は、本編の『北斗の拳』の連載が始まる前に描かれた“パイロット版”です。「北斗神拳」の設定と「モヒカン野郎=ザコキャラ」の図式はこの段階で既に出来上がっているものの、世紀末要素はゼロです。
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更紗蝦
ネタバレたまたま手に取った週刊少年ジャンプで初めて目にした『北斗の拳』が「究極の暗殺者の巻」だったので、ケンシロウがマッド軍曹に筒状の武器(吸血のNEEDLE KNIFE)をぶっ刺されて血を吹き出しているシーンを見て「そうそう!これこれ!これが私にとっての初・北斗の拳!」と、テンションが上がりました。まさかこの回の「たわば」が、「あべし」「ひでぶ」の次くらいに有名な断末魔になるとは、当時は夢にも思いませんでした。
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更紗蝦
ネタバレ『北斗の拳 世紀末ドラマ撮影伝』を読んだら無性に原作を読みたくなったので、約40年ぶりに再読しました。初読の時は、独特すぎる世界観とド派手なバイオレンスにただただ圧倒されていたので、矛盾には全く気づかなかったのですが、『北斗の拳 世紀末ドラマ撮影伝』を読んだ後だと、「北斗現れるところ乱あり」という言い伝えが「余計な設定」になってしまっている(「ケンシロウの胸の傷の形」と「言い伝え」には、因果関係は全くない)のは、痛恨のミスとしか言いようがなく、初読の時に気づかなかった自分もまた、「痛恨の見落とし」です。
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更紗蝦
ネタバレ漫画の『北斗の拳』が存在せず、オリジナルドラマとして撮影されている設定なので、「ifもの」という形のパロディ作品なのですが、「楽屋落ち」が「原作漫画への丁寧な突っ込み」として機能しているのがキモで、猛烈に原作を読み返したくなります。絵柄はかなり原哲夫タッチが再現されているのですが、どうしても自分の脳内では若杉公徳タッチに変換されてしまいます…。
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更紗蝦
「漫画図書館Z」で読了。『コミックコンプ』掲載時に読んでいましたが、お馬鹿ギャグに振り切った作風はこの雑誌の中ではかなり異色だったので、「これを楽しみにしている読者は私くらいなのでは…」と当時は思っていたのですが、2020年に『アミーゴマン リターンズ』を収録した『友情の男アミーゴマン 完全版』が出版されているので、実は相当人気があったようです。絵柄はヘタウマ系ですが、アミーゴギャルやキライヤのような女の子のキャラがなかなか可愛いですし、見慣れてくると主人公のアミーゴマンも可愛く見える時があります。
けみ
2024/11/25 11:59

お家騒動後のコンプ買い続けた理由まである

更紗蝦
2024/11/25 22:09

お家騒動で消えてしまった、大宮直依先生の『ラーフラ・アスラ』と、円英智先生の『漆黒のフェレル』は、今でも復活を希望しています…(泣)

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更紗蝦
この本を読んで初めて知った食材が多数あり、レシピを忠実に守るのはかなりハードルが高いのですが、それだけに、伝統的なインド料理とはどんなものなのかが実感しやすいですし、「東インド」「西インド」「南インド」「北インド」に分けてレシピが紹介されているので、それぞれの地域の食文化の違いが学べるような構成になっています。
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更紗蝦
ネタバレまえがきに「本書では名品をフォローするのと同時にできるだけ未紹介の作品を発掘することを心がけた」と書いてあるだけあり、初めて目にするものばかりでした。後ろ姿で、顔は描かれていないのに、「美人画」要素と「幽霊画」要素を併せ持っている20ページの月岡芳年の《幽霊図》が、一番印象に残りました。72ページの河鍋暁斎の《女幽霊》は、「愛する男の首を持って叫ぶ幽霊」と書かれていて、著者はサロメに例えているのですが、私は「憎い男の首」と解釈したので、サロメよりもユディトに例える方が相応しいように思いました。
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更紗蝦
ネタバレ『JANGO!』(初出は1991年「月刊コミックコンプ」)、『うっしゃ!ハンジロー!!』(1996年「少年ガンガン」)、『Fighter泰斗!』(1995年「増刊ビッグコミックスピリッツ」)、『黒鷲のノワール』(1996年「電撃コミック ガオ!」)が収録されています。『JANGO!』は雑誌掲載時にリアルタイムで読みました。『JANGO!』はRPG風味の冒険ファンタジー、『うっしゃ!~』は学園闘争もの、『Fighter~』はプロレスもの、『黒鷲のノワール』はダークヒーロー系のバトルファンタジーです。
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更紗蝦
ネタバレ「不思議な力を持った人達」と永久保先生との交流が描かれています。永久保先生が師匠と呼んでいるHさんの見解が、個人的にすごく腑に落ちて、特に、「お墓参り」に関するお話がとても興味深かったです。『あなたが体験した怖い話』でこの作品が連載されていた2004~2005年は、まだ「墓じまい」はさほど一般的ではなかったと思いますが、もし、Hさんのような方に、「墓じまい」についての見解を求めたら、どういった御意見が出てくるんだろう…と、気になりました。
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更紗蝦
ネタバレ収録されているのは、表題作の『木花開屋姫』、小野小町を主人公にした話(タイトルなし)、『暦屋おさん』、因幡の白兎絡みの話(タイトルなし)、スサノオ絡みの話が2つ(タイトルなし)です。どれも大胆にアレンジされた内容なのですが、一番驚いたのは、イザナギが女性神という設定になっていることでした。(イザナミとは姉妹の関係。)
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更紗蝦
ネタバレ切手のデザインだけでも充分怖いのに、なぜそのデザインなのかという背景を知ると尚更怖い…という、「見ても怖いし読んでも怖い」という本です。「ここの部分を拡大すると人の顔に見える」系の、心霊写真的なネタも一部ありますが、「その切手を発行することで政府が何をアピールしたいのか」の部分には、その国の悲惨な歴史や、現在進行形の社会問題などがあり、また、国家の威信がかかっているゆえに「見栄えの良さ」を重視して「精巧な技術」で印刷するために結果として“やりすぎ感”のあるデザインになってしまうという事情があるようです。
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更紗蝦
ネタバレ旅芸人一家の次男として生まれながら、芸人としての才能のない李広利が、妹の後宮位入りをきっかけに武帝から冠位を与えられ、何の功績もないまま弐師将軍に就いたものの、名ばかりの将軍職は己のプライドが許さず、大宛国遠征を自ら申し出るという無茶振りをする…というストーリーです。成り上がりの李広利と対比する形で、軍人の家系の李陵が位置づけられており、出自は違えども、政治に翻弄される運命には似たところがあります。
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更紗蝦
鶏むね肉をしっとりさせる「ブライン」という下ごしらえが、塩小さじ2・砂糖大さじ1・水1カップを混ぜたブライン液に24時間漬けるだけという、すごくシンプルな方法であることに驚きました。手間はかからなくても時間はかかるということは、鶏むね肉を買った当日の食事には間に合わないということなので、翌日の食事を前日のうちに考える計画的な人向きの技ですね。
が「ナイス!」と言っています。
更紗蝦
ネタバレお墓と極楽の関係性の説明に関しては「なるほど、そういう考え方なのか」と、興味深く読みましたが、「ご先祖がいたから今の自分がいることに思いを馳せる」「(ご先祖への)感謝の心を持って手を合わせる」「今の自分自身の存在にも感謝する」等の価値観は、ややもすると「お墓を維持するために自分という存在があり、また、お墓を維持するために子供を作らなければならない」という、“お墓至上主義”になりかねず、結果的に“出生主義”と“家父長制”を強化することになるのでは…と思いました。
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更紗蝦
ネタバレ蒼雲さんは、自分には不思議な力はなく、決まりきったことを教わったとおりにしているだけと説明していますが、世の中には蒼雲さんから見て「不思議な力」を持つ人がいるようで、この巻に登場する占い師や、前巻で登場した霊能者は、「人と人の縁」を感じ取っているように見えます。こういうのも、一種の「天眼通」なのでしょうか?
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更紗蝦
ネタバレ「王昭君と陳湯の悲恋物語」という形を取っていますが、ただ運命のいたずらに翻弄されるだけというニュアンスではなく、「漢と匈奴の友好のため」=「戦のない平和な世の中にするため」という使命感を2人が共有しているところが、グッときました。
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更紗蝦
ネタバレ行者の蒼雲さんの、普通のお坊さんのお仕事以外の「ないしょの依頼」(=怪異の始末)を描いた実録漫画なので、「ホラー漫画」要素と「お仕事漫画」要素があると同時に、密教とはどんなものなのかを学べる「学習漫画」要素もあります。同時収録の『霊験を終えて 永久保家幻想 ~あれはきっと幻想です 事実じゃありません~』では、永久保先生の日本酒へのこだわりが描かれていて、「天部の神々の日本酒の好みの傾向」についての言及が、なかなか興味深かったです。
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更紗蝦
ネタバレ漢と匈奴の対立関係の中で翻弄される張騫の人生が、時間的にも地理的にも、スケールが独特です。武帝によって中郎将に任じられ、烏孫国へ旅立つところで物語は終わっていますが、息子と部下は連れて行っているのに、妻だけは家に残している理由が分からないのが気になりました。妻は匈奴の出身なのですから、さぞや西域には行きたかっただろうと思うのですが…。夫の家と畑を守るために残ったのか、それとも、“人質”として残ったのか…。
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更紗蝦
ネタバレ初出は1996年『ホラーM』10月号。神社の娘である主人公が、神道のお祓いによって霊的なトラブルを解決していくという内容です。『エコエコアザラク』でいえば「エコエコアザラク エコエコザメラク」に当たる決め台詞(決め呪文?)は、この作品では「少彦名命 神伝苦手禁厭法 この手は我が手にあらず 常世に居坐す 久斯の命の苦手なり」なのですが、唱える際に右手の人差し指の一節だけを折る必要があり、「これを読んだ人は、このポーズができるかできるかどうか、一度は試すだろうなぁ」と思いました。(私もやりました。)
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更紗蝦
ネタバレ『遊ぶ踏切』『お宮さん』『白粉婆』『黄昏症候群(トワイライトシンドローム)』『おまけのページ 酒呪雑多』が収録されています。あとがき漫画『酒呪雑多』の中で描かれている思い出話によると、『遊ぶ踏切』は1985年12月13日(金)に発売された『月刊ハロウィン』の創刊号(1986年1月号)に載った作品なのだそうで、ゾンビホラー映画ブームに乗ろうとした雑誌だったにも関わらず、「スプラッタだのゾンビだの怖くないよ 怖いのはおばけ!!」とのこだわりから「おばけの怖い漫画」を描いたそうです。
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読書データ

プロフィール

登録日
2012/07/30(4534日経過)
記録初日
2011/02/18(5062日経過)
読んだ本
7427冊(1日平均1.47冊)
読んだページ
1116489ページ(1日平均220ページ)
感想・レビュー
7208件(投稿率97.1%)
本棚
50棚
性別
年齢
52歳
血液型
O型
職業
主婦
現住所
東京都
外部サイト
自己紹介

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