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2024年7月の読書メーターまとめ

のぶ
読んだ本
17
読んだページ
5474ページ
感想・レビュー
17
ナイス
2910ナイス

2024年7月に読んだ本
17

2024年7月のお気に入り登録
1

  • ゴリ人

2024年7月のお気に入られ登録
4

  • 道楽モン
  • さゆ
  • ゴリ人
  • よう

2024年7月にナイスが最も多かった感想・レビュー

のぶ
一穂さんの確かな筆力を感じた一冊だった。先に読んだ「光のとこにいてね」が良かったので手に取ったが、こちらも良かった。コロナ禍で生きている様々な人たちの短編ドラマ。誰しも生きているとき、意図的に無意識に「罪」を犯している。大きなものから小さなものまで。ほんの小さな罪だと思ったものが、他人を苦しめるときもあれば、小さな嘘で人が救われるときもある。「罪」に色んな顔があるのだと気付かされる。自分は罪を犯しているだろうか?どうか誰も傷つけていませんようにと願う。作中では「特別縁故者」が一番のお気に入り。
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2024年7月にナイスが最も多かったつぶやき

のぶ

6月は充実した本が多かったです。時代小説に秀作が多く一押しは木内昇さん「惣十郎浮世始末」期待を裏切らない作家さんです。今村翔吾さん「海を破る者」も良かった。それ以外では阿部暁子さん「カフネ」「カラフル」河崎秋子さん「愚か者の石」もお薦め。7月もよろしくお願いします。読んだ本の数:17冊 読んだページ数:6096ページ ナイス数:2860ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/32836/summary/monthly/2024/6

が「ナイス!」と言っています。

2024年7月の感想・レビュー一覧
17

のぶ
シリーズの六作目になるという事だが、自分は一作目と二作目を読んだあと間隔が空いてしまったので、前の事を覚えていない。新たな気持ちで臨んだが、江戸の和菓子屋のおいしそうなものが多く出てきて楽しむ事ができた。内容は傲慢な振る舞いが目に余り、お糸に解雇された百瀬屋の菓子職人が逆恨みし、仕返しに読売屋へネタを売る。百瀬屋が藍千堂の河岸を盗んだというもの。江戸の巷で話題になるほどの騒ぎを、百瀬屋と藍千堂はどう収めるのか?お糸が目立って独壇場という感じだった。お菓子の世界の奥深さを堪能しました。
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のぶ
アロマンティック・アセクシャルという自分の知らない、性的マイノリティをテーマにした物語。主人公は、道沢一番と神崎千凪の2人。ストーリーは、交互に2人それぞれの視点から描かれる。一番と千凪の恋愛は極めて順調。千凪を実家に伴い両親に紹介した後、一番はプロポーズし、千凪から応諾の返事を得ます。しかし、その後に、千凪から「好きだけど愛したことは一度もない」、キスもセックスも実は苦痛でしかなかったとカミングアウトされてしまう。愛の在り方について深く考えさせられる話だった。何とも言えない余韻を残すラストも印象的。
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のぶ
本書が出ている事に気がつかず、第五弾の「未来への手紙」を先に読んでしまったが、問題なく普通に読む事ができた。祖母の遺したメモがきっかけで連句会に参加することになった一葉。上野桜木のブックカフェで働きつつ、関連イベントや、月次の連句会への参加、お菓子の調達など、連句を中心に充実した毎日を過ごしている様子がよく伝わってきた。また本作ではひとつばたごのメンバーの航人さんの過去が分かったりして興味深く楽しんだ。だが連句の世界は相変わらず分かり難く、細かい決め事も多く自分が参加するのは無理だと改めて感じた。
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のぶ
小野寺さんの世界を堪能させてもらった。舞台は旧江戸川沿いに建つ小さなアパート<ベルジュ江戸川>で、1DKと2LDKの僅か4部屋のみ。そこに住む家族や個人を描いた連作集。心が暖かくなり、様々な愛を感じることのできる話だった。人はそれぞれ抱えているものがあり、住民の各視点や人生観を楽しむことができた。アパートでの人との繋がりをいい意味で感じることができると幸せだなと思います。人として当たり前ですが、挨拶をすると後々の効果を得られると強いですね。名もなき人たちが、何気なく生活している感じが良かった。
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のぶ
壇蜜さんがその道の第一人者と、テーマを設けて語り合った対談集。この本をタレントの出した軽い本だと思うと大間違い。大変濃密な内容で読んでいてためになる事がたくさん詰まっている。テーマは病気、セックス、老い、宗教、他。壇蜜さんがただ聞き役に徹しているわけではなく、対等に渡り合っているところが凄い。それぞれの対談の後の「対談を終えて」というエッセイも充実している。以前「壇蜜日記」のシリーズを読んだ時にも感じたが、この人は本当に頭がいい。この先の著作も期待するので、早く体調を戻して、益々の活躍を願っております。
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のぶ
賛否両論あるのも納得。何とも感想の難しい本ですね。交通事故で亡くなった山田が教室のスピーカーに憑依してしまう。ありえない話だけど、前半は高偏差値男子校の能天気な一面を見ることができて、バカバカしさもいいところだけど、後半は死んだ山田の過去とか本当の性格、友人たちが彼をどう思っていたかなどが描かれていて、ちょっと辛い気分にもなった。本当の山田、友人といる時の山田、人からどう思われているのか気になる山田。いろいろ考えさせられる。何ともユニークな作品で、読んだすぐに優劣は付けにくいので、次作を読んでみたい。
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のぶ
コロナ禍が始まり、収束に向かった頃の日常とは少し離れた別世界を描いた四つの短編集。篠田さんらしい文体で繰り広げられていて、楽しむ事ができた。どの作品も死の空気を漂わせながらも、ユーモアが込められている独特のものだった。どの話も良かったが、個人的には「屋根裏の散歩者」と「多肉」がお気に入りです。介護を必要とする高齢の人物が出てくるものが多いが、介護を体験された篠田さんの実体験が反映されているのでしょう。色んな人の生き様を三者三様で楽しめて、最近の篠田さんの本では一番のお気に入りです。
いつでも母さん
2024/08/15 17:31

私もとても楽しめた篠田さんだと感じました。この路線をもう少し読みたいです😁

のぶ
2024/08/15 17:54

篠田さんは「女たちのジハード」でお気に入りになりそれ以来追いかけています。最近に作品には疑問符も付きましたが、これは良かったです(^^♪。

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のぶ
桜木さんらしいユニークな人物をモデルにした短編集だった。アイヌ文様デザイナー、アイヌである一人の女、赤城ミワの生きる姿を描き出す連作集。本作において、赤城ミワは実質的な主人公であっても、語り手とはなっていない。各章で語り手となるのは、その時々で赤城ミワと関わりをもった様々な人物の視点から、赤城ミワという人物を描き出すと同時に、ミワと比較して自分は・・という感慨を浮き彫りにしている。その辺りが本作の妙味であり、読み処だと思う。ちょっと近づき難い女性という印象ながら、不思議な魅力を持った人物が描かれていた。
もぐたん
2024/08/29 21:45

さすがのレビューです。後半、なるほど、と思いました。

のぶ
2024/08/29 21:47

ありがとうございます<(_ _)>これからも頑張ります(^^♪。

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のぶ
「最後の鑑定人」では土門誠が警察を辞め民間の鑑定所を開いて、そこに訪れる依頼人の話だったけれど、本作では土門はまだ科捜研にいた。こちらは前日談の話ですね。土門は相変わらず性格的に変わっていて一筋縄ではいかないが、愚直なまでの科学的な検証に接する事で、彼と関わる人々に土門という人間に惹かれてゆく姿は、科学が示す客観的な真実に対する説得力の成せる技で流石だと思わせる。一方で物語は順風満帆一辺倒とはならず、彼の生き方の基本を揺るがす事件に戸惑う様は、生身の人間をも描く小説でもあった。
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のぶ
いつもの西條さんとは毛色の変わった作品だった。江戸時代前期の家綱の時代に、実際に起きた、海難事故をモデルにした物語のようだが、西條さんの味付けで面白い冒険小説に仕上がっている。主人公の和久郎は知多半島で、船大工を志すものの挫折し、水夫に鞍替えし屈託を抱えながらも廻船業に従事している。ある航海の際に難破し15人で漂流の果てにバタン島という南洋の島に行き着く。ここから先はロビンソン漂流記のような雰囲気も漂わせてくる。作品全体がサバイバル感に包まれているが、それほど悲壮感はない。たまにはこんな話も良いですね。
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のぶ
先に出た「八月の御所グラウンド」と同じような構成の「三月の局騒ぎ」と「六月のぶりぶりぎっちょう」の二編が収められている一冊。「三月の局騒ぎ」は文句なく面白かったが、表題作は現代を本能寺の変に絡めた話で、ちょっとゴチャゴチャして分かりづらい部分があり、入り込みにくかった。ただ、脈々と続く歴史のひと欠片が、唐突に今と接続する不思議な世界観が万城目さんの真骨頂で、自分がこの世界についていけなかっただけかもしれない。書きたいことは「鴨川ホルモー」からずっと変わっておらず、今後の作品にも期待してしまう。
が「ナイス!」と言っています。
のぶ
一穂さんの確かな筆力を感じた一冊だった。先に読んだ「光のとこにいてね」が良かったので手に取ったが、こちらも良かった。コロナ禍で生きている様々な人たちの短編ドラマ。誰しも生きているとき、意図的に無意識に「罪」を犯している。大きなものから小さなものまで。ほんの小さな罪だと思ったものが、他人を苦しめるときもあれば、小さな嘘で人が救われるときもある。「罪」に色んな顔があるのだと気付かされる。自分は罪を犯しているだろうか?どうか誰も傷つけていませんようにと願う。作中では「特別縁故者」が一番のお気に入り。
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のぶ
ジョー・ピケットシリーズの第17作になるらしい。「嵐の地平」に登場したダラスが出所し、ジョーとの因縁が描かれている。ジョーの家族が狙われ、ハンターが殺害される事件が起きる。その裏にいるのはダラスなのか。二転三転していく中で、ジョーの友人のネイトの登場や家族間のつながりもしっかり描かれていて、シリーズとしての読みどころもある。ダラスの不気味さや、ジョーに対する憎しみの深さが作品の緊張感となっていて、ラストまで気が抜けない。「嵐の地平」を先に読んでおいた方がより理解できると思う。安定のシリーズで楽しめた。
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のぶ
本書で引退を宣言しているウィンズロウだが、本作も良くできていて寂しい限りである。今回、主人公のダニー・アイランドは、堅気になりラスヴェガスのカジノホテルを経営する起業家に転身する。目抜き通りのストリップの覇権をめぐって先住企業家のヴァーン・ワインガードとの競争を繰り広げて行く。「犬の力」に始まった三部作、新三部作は、良くできていて楽しませてもらった。今回も前作からのトーンを引き継いで、ウィンズロウの世界全開だった。ただ個人的には初期の「ストリート・キッズ」のような作品群も捨てがたくて好みだった。
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のぶ
読み進めるうちに、心に沁みてくるようなお話だった。新卒で入社した会社に馴染めず、9ヶ月で辞めたみなとと、不登校の高校生・飛鳥が、ひょんなことから知り合い、文通屋を始めるという物語。インターネット上で始めたそのサービスの名前は<鳥と港>。そのサービスは順調に行くのか?途中からちょっとしたサスペンス感もあり、読むスピードが速くなった。手紙の温かさが作中に敷き詰められていて、ラストも爽やかな読後感を感じられて良かった。代書を扱った小川糸さん「ツバキ文具店」とは違った手紙の魅力が込められた作品だった。
が「ナイス!」と言っています。
のぶ
『古本食堂』の続編なのだが、内容は大まかにしか覚えてなくて、思い出しながら読んだ。章立ては料理のメニューと実在の本のタイトル。語り手は兄の滋朗から書店を継いだ珊瑚、美希喜、そして在し日の滋朗。6つの話が収められているが、食べ物と本の話が融合して、楽しい読書だった。書店に創設したカフェスペースでくつろぐお客さんと主人公らのやり取りがとても心地良かった。神保町の事は地方の自分にはあまり分からないが、古本街とグルメな店が合わさった所だと聞く。付録にもお店の地図が付いていて、立ち寄った際には行ってみたいと思った。
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のぶ
Ⅱ「天命」に入り、南京から北京へ向かうタイムリミットまであと七日。皇太子・朱瞻基は、官僚の于謙と医者の蘇荊渓と共に、進鮮船に乗って運河を北上していた。ずっと同行してきた呉定縁は、宿敵の白蓮教徒・梁興甫に連れ去られてしまった。このまま臨清に行くことを主張する于謙に対し、朱瞻基は遠回りとなっても済南に向かうという決断を下す。 何度も命を救ってくれた呉定縁を救出するために。口論の末、于謙も跪き太子の命にしたがう。Ⅱ巻もⅠ巻に引き続き危機また危機の冒険活劇だった。これほどの完成度の高い冒険小説はそう出ないと思う。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2009/09/18(5512日経過)
記録初日
2009/04/01(5682日経過)
読んだ本
3205冊(1日平均0.56冊)
読んだページ
1195550ページ(1日平均210ページ)
感想・レビュー
2235件(投稿率69.7%)
本棚
0棚
性別
血液型
A型
現住所
愛知県
外部サイト
自己紹介

読書は以前はにミステリー・サスペンスに偏っていましたが、皆さんのレビューの影響で、ドラマ性の強い小説や時代小説などジャンルが広がりました。、これからも皆さんの感想を参考にさせていただいきますので、よろしくお願いします。ほかに映画、クラシック音楽が好きなので、行ってくると時々つぶやきます。

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