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2025年1月の読書メーターまとめ

masabi
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感想・レビュー
14
ナイス
132ナイス

2025年1月に読んだ本
14

2025年1月にナイスが最も多かった感想・レビュー

masabi
妻子にやり甲斐のある仕事と順風満帆な人生のなかで初恋の女性が主人公の目の前に現れる。自分のなかにも人を傷付けても構わないとする悪性が潜んでいること、それでもなおその傾向をなんとか変えようと努力しなければならない、と前を見据えて終わる。小学生の親愛の情が後々にまで尾を引く。主人公の二十代の孤独な時代を経て純粋だった小学生時代の愛情が輝かしいもので、何としても取り戻したいものになっていったのだろう。島本さんもその点では一致していたが、取り戻すのを未来にではなく過去に見ていた。
が「ナイス!」と言っています。

2025年1月の感想・レビュー一覧
14

masabi
悪文の理由とどう改善するかを示す。悪文とは、一読して意味が取れず、解釈も一意に定まらない文章である。文章指南の本にしては珍しく章ごとに異なる作者が担当している。作者のスタンスも様々で、ここが悪いと柔らかに指摘するに留める人から辛辣なツッコミをする人までいる。悪文の添削となると、ある意味で口の悪さを期待しているので楽しめた。
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masabi
個人投資家はいかに投資すべきかを解説する。負けを小さくして利益を生み出す銘柄だけのポートフォリオを維持することを勧める。とはいえ、銘柄の選別の過程で損切りするのも前提にあり、リターンも堅実なものに落ち着く。なぜ日本では個人投資が儲からなかったのか、それでも投資すべき理由はなにか、など読んでいておもしろかった。市場に長く留まるために大損しない、無理に投資しない。
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masabi
家事を徹底的に効率化したhow toを紹介する。概ね同意する内容が多かった。興味があったのは炊事と掃除、洗濯あたりでお金を積むのが手っ取り早い。
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masabi
妻子にやり甲斐のある仕事と順風満帆な人生のなかで初恋の女性が主人公の目の前に現れる。自分のなかにも人を傷付けても構わないとする悪性が潜んでいること、それでもなおその傾向をなんとか変えようと努力しなければならない、と前を見据えて終わる。小学生の親愛の情が後々にまで尾を引く。主人公の二十代の孤独な時代を経て純粋だった小学生時代の愛情が輝かしいもので、何としても取り戻したいものになっていったのだろう。島本さんもその点では一致していたが、取り戻すのを未来にではなく過去に見ていた。
が「ナイス!」と言っています。
masabi
PCからケーブル、サーバーとネットワークがどう繋がっているのかが解説される。春に試験を受けるのでその基礎固めに読んだ。参考書はイーサネットの規格から始まって面食らい、その前段階を期待し期待通りだった。それでも難しのだが規格や抽象化が徹底しているおかげで普段のインターネットライフが支えられているのだな。アプリケーション層はともかくその下層、物理ケーブルなどはまったく意識しておらず勉強になった。次はTCP/IPに挑戦かな。
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masabi
「ドラキュラ」を題材に英国ヴィクトリア朝社会の外国恐怖症を詳らかにする。帝国主義の裏返し・覇権国交代の恐怖、ユダヤ人移民への恐怖、コレラ恐怖がドラキュラの造形や物語構造に反映されているとの指摘は目から鱗だった。増補分ではそこに女性嫌悪も追加される。悪役を倒す勧善懲悪の物語が一転してイギリス覇権の存続や象徴された悪の根絶をも含意され、そこに後年のホロコーストの兆しを見出す。知識があると読解や解釈の切り口が増える好例だった。年末年始に「ドラキュラ」を読んだ流れで手に取ったが良かった。
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masabi
「馬」に引き続いて家を建てる妻だった。妻が亡くなった家に他人を率い入れその人に家長のような立ち回りを期待したり、家のために後妻を迎えようとしたりと、夫の俊介の考えに理解に苦しんだ。アメリカ占領期の記憶が色濃かった時期に公開された作品で、アメリカの合理主義と日本の非合理の板挟みになり最後は崩壊する。
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masabi
カフカのテクストが孕む問題によってほんとうのカフカとは一体何なのかと謎に包まれる。カフカの手稿がノートや紙束で残されたために、いま読まれる作品が本当に意図に添ったものなのかと疑念が呈される。編集の問題があり写真で手稿が出版されたが、それでも問題が解消されたわけでもない。ヴァリアントや削除・追記などを忠実に作品に取り込むとしたらハイパーリンクで都度結びつけるのだろうか。年をまたいでもまだカフカの手紙を読まないとな思っているとは思わなかった。
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masabi
デモクラシーを中心にトクヴィルの思想を解説する。以前に単行本を読んでいたが、文庫化にあたり再読した。貴族出身故にデモクラシーとは一定の距離を取りながらも、デモクラシーの進展を不可避とし概念を分析した。想像力の変質、平等な社会では小さな不平等に鋭敏になる、個人間に差がないために多数派の意見が真理のごとく扱われるなど。デモクラシーで統治するには自己矯正力が必要で、アメリカではその歴史的経緯、地理条件に由来する。アメリカ論とデモクラシー論の混在が議論をややこしくする。「アメリカのデモクラシー」も読みたい。
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masabi
東京を舞台にした、されど因果は他方にある不思議に見舞われる短編集。短編案内を読んだ流れで同著者の短編集へ。引っかかりがなくするすると読め、それでいて印象的な台詞や描写が心に残る。「偶然の旅人」「ハナレイ・ベイ」「日々移動する腎臓のかたちをした石」が特に好きだった。東京を冠するがその多くが神奈川なりハワイなりで奇妙な出来事に遭遇する。安定した生活のなかで出来事が揺さぶりをかけてポジティブに生き方を改める、という構図で説明できそうだが、こぼれ落ちるものも多いかもしれない。
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masabi
戦中戦後直後を舞台にした短編集。直接は村上春樹の短編案内からだが、それ以前にも保坂和志が勧めていたはずだ。普段なら手に取らないような作品だったが、よくわからないものも含めて楽しく読めた。悲惨な状況でも独特なユーモアでくすりと笑ってしまう。次に挑むとしたら長編かな。小銃から年上の女性を空想し、人妻との体験を追体験しながらもある出来事から銃を捨てる「小銃」、「馬」が好みだった。「燕京大学部隊」は戦時下ながら学生の馬鹿騒ぎの感がある。
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masabi
第三の新人作家群の短編小説を題材に村上春樹が読解する。大学などでの講義を元にしているので、当然ながら指定された小説を読んでいたほうが楽しめる。冒頭で述べるように研究者や評論家とは違い、小説家としてこう読んでいるというもの。随所に書き手側から見た描写の凄みやあえてゴツゴツとした手触りにして読者にひっかかりを残すなど執筆中の思考を類推する箇所が出る。筆者の好きな作家作品ということでキャリアや文筆修行で共感するところありと、元作品を読んでいなくとも楽しめた。元作品を遡って読んでいきたい。
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masabi
オブジェクト指向の設計を学ぶ。DDDの一部をその用語を使わずに解説される。なぜ悪いのか、どう改善するのかをサンプルコードを交えて話が進むのでわかりやすい。その都度確認するのに手元に置いておきたい一冊だった。スタイルガイドの通り、チームの共通認識を揃えることで本質部分に資源を割けるように意図される。
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masabi
ロンドンで暗躍するドラキュラ伯爵にヴァン・ヘルシング博士が対峙する。ルーマニアに招かれた弁護士の手記に始まり、全編が手記、日記、書簡で構成される。序盤はホラーもの、原因不明の貧血症の対応、そこから吸血鬼にいかに対応するかへと一転する。古典だからという軽い気持ちで選んだため800ページに怯んだが、楽しく読めた。吸血鬼退治はアクションの多い劇的なものを予想していたが、棲家を潰し弱点をついた静かな幕切れだった。科学主義に対してカトリック信仰など解説も多く理解が深まった。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/03/25(4347日経過)
記録初日
2013/01/12(4419日経過)
読んだ本
1985冊(1日平均0.45冊)
読んだページ
597185ページ(1日平均135ページ)
感想・レビュー
1985件(投稿率100.0%)
本棚
15棚
性別
血液型
B型
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