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2025年2月の読書メーターまとめ

電羊齋
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2025年2月に読んだ本
4

2025年2月にナイスが最も多かった感想・レビュー

電羊齋
「四大奇書」に代表される白話小説から明代という時代を読み解いた好著。元代の白話文の書記言語への採用と「楽しみのための読書」の発生、雅と俗、文と武の融合とそれによる白話小説の出版と普及、庶民的で激越な明の皇帝と士大夫、「江湖」に染まった武宗、善悪を併せ持つ怪物的人物、「情」を肯定する陽明学。あらゆる人間たちが熱狂的に「情」と「真」を追求した自由で猥雑な時代が読者の前で繰り広げられる。そして明代という時代と思想は清代に入り一旦否定されるが、明代が残した文化は受け継がれやがて近代に開花したとされる。面白かった。
電羊齋
2025/02/23 20:33

本書で触れられているが、清代では明代への評価が非常に低く、それは日本の学問の世界にも影響を与えているという。私は清朝史をいささか学んだが、私自身の印象を大ざっぱにまとめると、明代ではめちゃくちゃやったから滅んだ、自分たち清はそうならないようにしようというもので、清代における明代はある意味「反面教師」的な扱いでさえある。自分も正直言って間接的にそうした影響を受けてきたところもあるので、本書を読んでいろいろ教えられるところが多かった。

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2025年2月にナイスが最も多かったつぶやき

電羊齋

2025年1月の読書メーター 読んだ本の数:4冊 読んだページ数:930ページ ナイス数:136ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/383213/summary/monthly/2025/1

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2025年2月の感想・レビュー一覧
4

電羊齋
「四大奇書」に代表される白話小説から明代という時代を読み解いた好著。元代の白話文の書記言語への採用と「楽しみのための読書」の発生、雅と俗、文と武の融合とそれによる白話小説の出版と普及、庶民的で激越な明の皇帝と士大夫、「江湖」に染まった武宗、善悪を併せ持つ怪物的人物、「情」を肯定する陽明学。あらゆる人間たちが熱狂的に「情」と「真」を追求した自由で猥雑な時代が読者の前で繰り広げられる。そして明代という時代と思想は清代に入り一旦否定されるが、明代が残した文化は受け継がれやがて近代に開花したとされる。面白かった。
電羊齋
2025/02/23 20:33

本書で触れられているが、清代では明代への評価が非常に低く、それは日本の学問の世界にも影響を与えているという。私は清朝史をいささか学んだが、私自身の印象を大ざっぱにまとめると、明代ではめちゃくちゃやったから滅んだ、自分たち清はそうならないようにしようというもので、清代における明代はある意味「反面教師」的な扱いでさえある。自分も正直言って間接的にそうした影響を受けてきたところもあるので、本書を読んでいろいろ教えられるところが多かった。

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電羊齋
本書は「精読する」、「分析する」、「書く」の3ステップと「実践編」の全4章からなっている。抽象的な理論だけでなく、具体的な批評ノウハウについても書かれており、非常に参考になった。特に3ステップ目の「書く」では『ごんぎつね』を題材にして実際に批評を書いており、なかなか面白く読めた。また「あとがき」は、本書を著者自身が分析し批評するという形を取っており、これまた面白く読めた。本書を読んで、今後いろいろな作品に接する上での一つの「見方」・「手法」が得られた気がした。
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電羊齋
中国の少数民族そして最大の民族である漢族、そして民族政策についての良き概説書。個人的には満族の章が非常に良くできていると思う。また中国とモンゴルによる「チンギスハン」の争奪戦からは中国における「モンゴル」の位置づけの複雑さが見てとれる。近代における「中華民族」という枠組の成立についてもわかりやすく説明されている。また、中国における「民族」とはある種の政治的・行政的区分であって、当事者のアイデンティティや一般的な「民族 ethnic group」概念とは必ずしも一致しないことにも触れている。
電羊齋
2025/02/11 17:51

あとがきで著者は、近年の中国の「沖縄取り込み」工作についても触れており、これを中国の民族政策のいわば延長線として位置づけている。参考になる視点だと思う。

電羊齋
2025/02/11 18:36

修正加筆した感想をブログに投稿しました。安田峰俊『民族がわかれば中国がわかる――帝国化する大国の実像』 https://talkiyanhoninjai.net/archives/14046

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電羊齋
本書の内容をまとめると『孝経』を軸にした儒教二千年の歴史といったところか。基本を抑えつつ、興味深い指摘も多い。なかでも、今文・古文の対立といわれるものは実は清末民国の政治・学術状況が漢代に投影されたものであるという指摘が面白い。そのほかにも、古今の『孝経』についての議論、唐の玄宗御注、元々為政者の姿勢を示す物であった『孝経』が宋から明清時代に民衆教化のために使われた歴史、明清代での『孝経』の位置づけ、日本での『孝経』の受容と刊本など話題が豊富。巻末には鄭注を元とした『孝経』の翻訳が掲載されており有用。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/08/12(4511日経過)
記録初日
2013/08/12(4511日経過)
読んだ本
726冊(1日平均0.16冊)
読んだページ
162850ページ(1日平均36ページ)
感想・レビュー
726件(投稿率100.0%)
本棚
12棚
性別
年齢
52歳
職業
その他
現住所
京都府
URL/ブログ
http://talkiyanhoninjai.net/
自己紹介

電羊齋と申します。
清朝史と阪神タイガースをこよなく愛する大阪のオッサンです。
主な読書ジャンルは歴史、野球とノンフィクションです。

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