毎回違うカップが出てくるお気に入りの喫茶店。今日、珍しくデニムをはいていったらこのカップ。もしかして…ってずっと思ってる。でも常連さんみたいに馴れ合うのが得意じゃなくて、オーナーさんもそっとしておいてくれるのが心地いい。
何気ない散歩の途中、次々に動物たちの死と出くわす志賀は、その度にその死を自分の命と重ね合わせた。ぽつんと死んだ蜂の静かな死骸には静かさと寂しさを。川に流されやがて死にゆく鼠には生への執着を。自分の行いで死んだイモリには生死の偶然の分岐を。それらによって志賀は生きる喜びを得たのではない。隣り合う生と死のそのあまりの近さと、自分は何かに生かされているのだという実感だ。
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能に興味があります
よくベンチで本を読みます
一読では理解できない、幻想的で多面的なものを探りながら読むのが好き。読みながら迷子になるような、霧の中を歩くような、夢と現実の境い目があやふやな物語に惹かれがち。好きな本は繰り返し読みます。
好きな作家。タブッキ、フリオ・コルタサル、ボリス・ヴィアン、パスカル・キニャール、内田百閒、古井由吉、日野啓三、堀江敏幸、多和田葉子、山尾悠子、金井美恵子、小川洋子、中上健次、ジュール・ヴェルヌ、幸田露伴、泉鏡花、須賀敦子。
特別な作家。樋口一葉、吉行淳之介、芥川龍之介、安部公房、尾崎翠、フランツ・カフカ、レイ・ブラッドベリ、リチャード・ブローティガン、ジュンパ・ラヒリ。
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何気ない散歩の途中、次々に動物たちの死と出くわす志賀は、その度にその死を自分の命と重ね合わせた。ぽつんと死んだ蜂の静かな死骸には静かさと寂しさを。川に流されやがて死にゆく鼠には生への執着を。自分の行いで死んだイモリには生死の偶然の分岐を。それらによって志賀は生きる喜びを得たのではない。隣り合う生と死のそのあまりの近さと、自分は何かに生かされているのだという実感だ。