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2023年10月の読書メーターまとめ

amanon
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感想・レビュー
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192ナイス

2023年10月に読んだ本
18

2023年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

amanon
二度目の再読。音楽について書かれたものの中で最高峰に位置するのではないかという思いが一層強まることに。また、音楽評論家ではない人に、ここまで精緻かつ深く、またとてつもない愛情を持って音楽について語られたら、これ以上音楽について何を語ればいいのか?という気にさえさせられてしまう。また、著者がごく若い頃から多くの音楽を偏見なしに聴き込んでいたという事実に改めて驚愕。そういう下地があってこそのこのエッセイ集なのだな…と。また、取り上げられている音楽家のチョイスと彼らに対する視点の独特さも改めて感じ入ることに。
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2023年10月にナイスが最も多かったつぶやき

amanon

2023年9月の読書メーター 読んだ本の数:15冊 読んだページ数:5378ページ ナイス数:200ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/4147/summary/monthly/2023/9 先月は8月に比べてだいぶ暑さがましになったからもう少しよめるかな…と思ったけれど、意外と読めなかったな。

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2023年10月の感想・レビュー一覧
18

amanon
うーん、やっぱりうまいな…と思ってしまう。まず、冒頭の一文から読者の心を鷲掴みする効果があるのがすごい。巧みに伏線をはり、読者に「もしかして…」という予想を抱かせながら、時にそれを外しては、余計に先を読ませるよう促すその手法には思わず唸らされる。ただ、個人的には主人公宝子の片思いの相手西島には今ひとつ魅力を感じず、彼女に思いを寄せていた目黒とくっつけばいいと思っていたのに、そうならなかったのがちと残念だったが。また、脇を固める人たちの人物造形も秀逸。その後の西島と宝子の姿を描いた続編を読みたい気もする。
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amanon
本書を読んでいると、老後は田舎に移住というのもありかも?と一瞬思ってしまった(笑)。それはともかくとして、冒頭では自然の恩恵が味わえる場所として語られていた牛窓にも、様々な自然破壊が行われてきたという事実に何とも言えず心が痛む。そして、もう限界にきているはずの資本主義がそれでもその歩みを止めようとせず、そこに政治家は乗っかり、しかるべきことは全くしないという事実に暗澹たる思いがする。また、内田氏の著作で度々指摘されていることだが、教育現場の凋落ぶりは目を覆いたくなるほど。これから日本は落ちていくばかり…
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amanon
毎度のことながら、注釈と解説の内容が薄いのが痛恨の極み。当時のロシア、およびヨーロッパの事情についての知識がないとわかりづらい記述が多く、読み進めるのがかなり辛い。ただ、それでも当時のロシア、およびその周辺を巡る状況が複雑であることはある程度理解できたが。その一方で、当時のロシア文壇の裏話的エピソードは、かなり興味深かったが。できたら、この手の話をもっと読みたかったか。後、トルストイについてかなり突っ込んだ記述があるのが、意外。一応ほめてはいるようだが、内心複雑な気持ちを抱いているように思えるのだけど…
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amanon
二度目の再読。音楽について書かれたものの中で最高峰に位置するのではないかという思いが一層強まることに。また、音楽評論家ではない人に、ここまで精緻かつ深く、またとてつもない愛情を持って音楽について語られたら、これ以上音楽について何を語ればいいのか?という気にさえさせられてしまう。また、著者がごく若い頃から多くの音楽を偏見なしに聴き込んでいたという事実に改めて驚愕。そういう下地があってこそのこのエッセイ集なのだな…と。また、取り上げられている音楽家のチョイスと彼らに対する視点の独特さも改めて感じ入ることに。
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amanon
以前、岩波文庫版で読んだものを新訳にて再読。岩波版 の記憶は皆無で、本書も他の本に寄り道しながら読んだこともあって、恐らく十分の一も理解できていないはず。何せ、「知識とは何か」という本書の一大テーマさえろくに理解せず、対話式で平易な語り言葉の文字面だけを目で追っていたという体たらく。巻末の訳者解説は、百頁を超える詳細かつ丁寧なもので、その解説だけでもかなり示唆に富み、得るものも大きいはずなのだけれど、何せ本編の理解があやふやなため、解説を読んでも、「え?そんなこと書いてたっけ」という塩梅。再読が必要。
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amanon
タイトルから何となし淡々とした内容を想像していたのだが、前半はシチリア王の嫉妬心から発した妄想を巡るかなりドロドロとした展開でちとびっくり。人間、マイナスの方向に思考が進むと際限がないのだな…という気にさせられる。それに比べると、後半はかなりご都合主義というか、お気楽なストーリーで、前半との対比が妙。ただ、解説にもあるように、韻文と散文が混在しているというかなり特異なスタイルで、舞台では韻文はメロディーをつけて歌われていたとのことで、一度舞台を見てみたいという気にさせられる。まさかのラストシーンも妙。
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amanon
全5巻を読了した後に本書を紐解くと「ああ、そうだったのか」と思わず膝を打ちたくなること必至。ある筋からは「大衆小説」と揶揄されがちで、実際著者もあえてその路線をとったようにも思われるのだが、実はその原文は非常に複雑な文体を持っているという指摘に目から鱗。その他、GWTWの本当の主人公はメラニーであるという言葉には、色々な意味でうーんと頷かずにはいられないし、とにかく読みどころ満載で、ついGWTWを読み返したくなること請け合い(?)。また、GWTWは現代に通じるものであるというくだりは、心にとめておくべき。
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amanon
全巻中、最も読み進めるのが辛く、また同時に最も読み応えがあった。レットとの再婚から、妊娠、ボニーの出産、スキャンダルの発覚、メラニーの死…まさに怒号の展開。個人的にはレットの親バカぶりがとりわけ印象的だったが、ラスト近くで明かされるその親バカぶりの真意にはちとびっくり。メラニーの訃報を知ったスカーレットがなぜマリエッタに滞在していたかという背景が描かれていないのが、個人的に謎だし、残念。それはともかくとして、唐突なラストにやや拍子抜けすると共に、ある種の爽快さを覚えたのも確か。続編が書かれたのも頷ける。
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amanon
愛のない結婚を二度もするとは…とはいえ、実家の窮状を救うための苦肉の策というのがいかんともしがたいところではあるけれど。また、南部人もそれなりに黒人に愛情を抱くことがあり、また北部人にも黒人への偏見があるという側面が垣間見られるエピソードが興味深かった。このあたり、なかなか一筋縄ではいかないのだろう。それはそうと、終盤の話の展開のスピードにはやや度肝を抜かれた感が。アシュリの良識派と思える人がKKKに参加するというのは、それだけ当時の南部人がおかれた状況が理不尽なものだったということか。検証が必要かも。
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amanon
取り上げられている本の殆どが未読。にもかかわらず(いや、むしろだからこそというべきか)、著者独特の優しい語り口と独特の視線と切り口に引き込まれ、ほぼ一挙読み。とりわけびっくりさせられたのが「手なし娘」の話。こんな残酷な話が世界的に広まっていたとは。それと関連するけれど、昔話には時に残酷で理不尽で救いのないものが多いという事実を改めて認識。その「手なし娘」を現代風にアレンジした「手なし娘協会」はなんとも秀逸。後、『唱歌の社会史』の内容も非常に興味深い。特に「蛍の光」の歌詞の変遷は多くの人が知るべき事実。
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amanon
ウーム…やっぱり詳しい解説と注釈がないと読み通すのが難しいなというのが正直なところ。近隣諸国との微妙な関係、様々な宗教問題、西洋に比べ後進国であるという劣等感がありながらも、同時にロシア人としての高い誇りもある。このあたりは、日本人にはなかなか理解しがたいもの。特にスラブ人という概念がここでは常識な解釈を許さないものとなっており、余計に理解しづらい。新訳を強く希望。また、同時に日本人にはなかなか理解しがたい風土とその国に住む人達のメンタリティが、あの強烈な作品群を産む土壌になったのだと思い知った気がした。
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amanon
勝てば官軍負ければ賊軍…言い古された言い回しだが、この言葉が南北戦争にも当てはまったとは。リンカーンの伝記の影響で、北軍=善、南軍=悪という先入観から免れなかったのだが、こうしてみると、北軍も相当にえげつないことをやっていることに少なからず驚愕。これでは南北間の溝も深まるわけだ…と改めて納得。また、南部人の黒人への差別意識根深さも相当なもので、この辺りはなかなか理解しがたいものがある。それはそうと、タラの凋落ぶりはまさに目を覆うほど。アシュリの不甲斐なさとスカーレットとの会話の噛み合わなさにヤキモキ。
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amanon
戦前生まれの女性文筆家とその父親との関係性に迫った評伝集というべきか。当然のことながら、人がいるだけ、その親との様々な関係性があるというごく当たり前の事実に気付かされる。それと同時に、これまで子というものを持たず、そして恐らくこれからも持たないであろう我が身を顧みつつ、子を持つということ、親として生きるということはどういうことだろう?ということを改めて考えさせられた。とりわけ印象的だったのは、角川書店の創始者角川源義の娘辺見じゅんの章。角川書店の創始者には色々と曰く付きだとは聞いていたが、これ程とは…
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リアルな認識より、むだにあげあげ気分を煽ることで士気を高め、少しでも戦争に悲観的あるいは否定的なことを言おうものなら、非国民扱い…まさに、戦時中の日本そのまんまの状況がその百年近く前の米国で展開されていたとは…そして、結局物資力が勝利の大きな要因となった点までも一緒。単なるラブストーリーというだけでなく、地政学的な要素も深く絡んでいる点も見逃せない。もちろん、スカーレットとレットの付かず離れずの微妙な関係も読みごたえ抜群。それとメラニーのスカーレットに対するスタンスに一抹のもやもや感を覚えるのだが…
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amanon
同性の友達が少ないのにも拘らず、多くの女性読者を魅了した主人公スカーレット。確かに、好き嫌いははっきり分かれるだろうけれど、これだけ本能の赴くままに行動する姿を見せつけられたら、多くの女性は憧れるだろうな…と思うことしきり。また、そのスカーレットの人生に大きく関わることがはっきりと暗示されているレット・バトラーも男の色気がムンムンと漂ってくる感じ。また、南部と北部にある深い溝、一部のアメリカ人が持つ根深い反知性主義的志向、何かにつけ好戦的な体質といったネガティブな側面がはっきりと描かれているのが興味深い。
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amanon
一巻に比べて、時事的な内容が多いという印象。それだけに注釈が不親切で、なおかつ解説の内容も薄いというのが痛恨の極み。ただ、距離的には近い筈のロシアに住む人々が、我々日本人にはとうてい理解しがたい独特のメンタリティを持っているのだな…ということは、朧げながらに理解できた気がする。とりわけロシア人がヨーロッパに抱く劣等感と憧憬があいまった複雑な感情は、我々には触れてはいけない領域のようにさえ思える。また、当時の農民の中で蠢く様々な暴力事件にも、ちょっと理解し難いものを覚えた。一読しただけでは未消化感強し。
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amanon
うーん、やっぱりうまいな…とつい唸らされることしきり。ちょっと見には、不器用だが、実は頭の回転が速く機転が効き、抜群の演技力を兼ね備えた主人公中島加世子の人物造形が実に秀逸。それに加えて、時にせめぎ合いを重ねながらも、微妙な関係を保ち続ける、遠藤、および東十条との距離感の描写も実に絶妙。また、文壇と出版業界の裏話的エピソードも当事者が書いているだけでに妙にリアル。基本的に生活の保証はなく、書けなくなったらそこで終わりという作家家業の過酷さを改めて認識。多少文章がうまい程度で物書きを目指すもんじゃないな…
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amanon
これは本書だけを読めばいいというものではなく、本書で解説されている『哲学思想史』を通読してこそ意味のあるものだと痛感。また、キリスト教神学という立場から哲学史を読み込んだという意味では非常にユニークな一冊であるともいえる。当然、その読みは哲学プロパーからの読みとは一味も二味も違っおり、さらに哲学プロパーの立場から本書を論じるという試みがあれば一層面白いのではないか?という気にさせられる。時折なされる哲学者裏話的エピソードがとりわけ興味深いのだけれど、そのあたりへの言及がやや少なめだったのが、個人的に残念。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2008/06/26(5849日経過)
記録初日
2008/06/01(5874日経過)
読んだ本
3086冊(1日平均0.53冊)
読んだページ
992112ページ(1日平均168ページ)
感想・レビュー
3034件(投稿率98.3%)
本棚
7棚
性別
血液型
O型
職業
専門職
現住所
京都府
外部サイト
自己紹介

 ハンパ者を自称しつつも、何だかんだと某グループホームにて介護の仕事をこなしつつ、空いた時間を読書に充て、一応悠々自適な日々を過ごしているつもり。
 好きな音楽は、フー、キンクス、ビートルズ、フリー、ルースターズ、村八分、ティラノザウルス・レックス、ザッパなどのロック、マイルス、コルトレーン、ビリー・ホリデイなどのジャズ。後、ゲンズブール、バルバラなどのシャンソンもちょっと囓った。それから一時期はグールドによるバッハ演奏に結構はまってた。
 好きな作家、よく読んでいた作家は、倉橋由美子、高橋たか子、大江健三郎、町田康、中上健次、津島佑子、古井由吉、高橋和巳、島田雅彦、島尾敏雄、安部公房、三島由紀夫、橋本治、村上春樹などの戦後作家。後最近の作家で読んでいるのは、森美登見彦、平野啓一郎、阿部和重、西村賢太、多和田葉子、中村文則、柴崎友香、村田沙耶香など。
 海外の小説家でわりによく読んだのは、ジュリアン・グリーン、セリーヌ、モーリヤック、ヴァージニア・ウルフ、バルザックくらいか。
 小説以外で好きなのは、エックハルト、シモーヌ・ヴェイユ、内田樹、佐藤優、須賀敦子、白洲正子など。

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