お梅かわいい。五百年の封印をとかれた呪いの人形のはずなんだけど、犬や猫に追いかけられたりしてどっちかというと頑張って生きてる小動物っぽい。「青梅街道」を「お梅街道」だと思っていたり、「チャイルドプレイ」や「トイ・ストーリー」の内容に人形の立場から突っ込みを入れてたりするのも好き。呪われたはずの人間がなぜか幸せになっていくストーリーなんだけど、お梅の攻撃が限定的すぎてあんまり呪いっぽさがない。五百年前に呪えていたことのほうが不思議かもしれない。

お梅かわいい。五百年の封印をとかれた呪いの人形のはずなんだけど、犬や猫に追いかけられたりしてどっちかというと頑張って生きてる小動物っぽい。「青梅街道」を「お梅街道」だと思っていたり、「チャイルドプレイ」や「トイ・ストーリー」の内容に人形の立場から突っ込みを入れてたりするのも好き。呪われたはずの人間がなぜか幸せになっていくストーリーなんだけど、お梅の攻撃が限定的すぎてあんまり呪いっぽさがない。五百年前に呪えていたことのほうが不思議かもしれない。

貧困。飢饉。堕胎。DV。不貞。近親相姦。村八分。これが明治時代の岡山の現実だったのか、ある程度脚色が加えられてるのかは分からないけど、とにかく地獄が続く。それなのにどことなく色気がある文章のおかげか心地よく読めてしまった。登場人物のほとんどが良心をどこかに置き忘れてきたような人間だけど、環境次第では人はかんたんにそうなるよね、と思ってしまう。意識的に悪事を働くのではなくて、ただ無知と貧しさで何かが麻痺してしまっているような。現代でもこの人たちの同類はたくさんいそう。