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2023年7月の読書メーターまとめ

やまおじさん
読んだ本
11
読んだページ
4098ページ
感想・レビュー
11
ナイス
153ナイス

2023年7月に読んだ本
11

2023年7月にナイスが最も多かった感想・レビュー

やまおじさん
『日本奥地紀行』を遺したイザベラ・バードの日本での旅の従者/通訳だった"イトウ"の話というので気になっていた小説。モデルはあるが、純然たるフィクション。面白かった。I・B(イザベラ・バード)とイトウ(伊藤鶴吉)のあいだに "あったかもしれない" 恋を軸に、イトウが残したとされる手記を偶然発見した新米中学教師とその教え子、イトウの子孫らしい劇画原作者の女性。これらが巧みに絡み合って、物語としての厚みがある。物語の最後、ストンとパズルのピースが嵌るような、みごとな展開。
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2023年7月にナイスが最も多かったつぶやき

やまおじさん

2023年6月の読書メーター 読んだ本の数:11冊 読んだページ数:4044ページ ナイス数:137ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/466409/summary/monthly/2023/6

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2023年7月の感想・レビュー一覧
11

やまおじさん
2021年4月から同年6月までのウェブ連載日記と、2編の書き下ろし。この間、2021年6月に、椎名氏はコロナに感染して意識を失い自宅から救急搬送されている。場所が自宅でなければ危なかったかもしれないと医師に言われるほどの、重篤な症状だったようだ。その入院前後の顛末が「新型コロナ感染記」に綴られている。もう一編の書き下ろし「三人の兄たち」には、氏の6歳年長の3人(編集者時代の先輩、野田知佑氏、椎名氏の兄)の思い出が(3人とも故人)。日記を含めて全編に細君の渡辺一枝さんへの感謝が何度も書かれているのが印象的。
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やまおじさん
『日本奥地紀行』を遺したイザベラ・バードの日本での旅の従者/通訳だった"イトウ"の話というので気になっていた小説。モデルはあるが、純然たるフィクション。面白かった。I・B(イザベラ・バード)とイトウ(伊藤鶴吉)のあいだに "あったかもしれない" 恋を軸に、イトウが残したとされる手記を偶然発見した新米中学教師とその教え子、イトウの子孫らしい劇画原作者の女性。これらが巧みに絡み合って、物語としての厚みがある。物語の最後、ストンとパズルのピースが嵌るような、みごとな展開。
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やまおじさん
図書館への予約の手違いで第二部を先に読んでしまったが、前編にあたるこの本も面白い。『極夜行』に続く著者の旅。人力橇と相棒犬・ウヤミリック。狩猟をしながらの「漂泊」を目指す。文明の利器(GPSなど)がなかった、ひと昔前のエスキモーのように。続編(第二部)にある、犬橇の旅・狩猟をしながらの旅へ向かう、その前段。食料が尽きかけ、餓死の直前、土壇場で思わぬ僥倖が…。
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やまおじさん
ネタバレ『極夜行』に続く角幡さんの著作。二部作に気づかず、第一部の前に読んでしまった(第一部はこれから読む)。人力橇から犬橇へ。角幡さんのグリーンランドでの探検・冒険の進化。世界的なコロナのパンデミックと重なり、当初の目標に届かなかったものの、彼のチャレンジは続くのだろう。巻末に地図の付録があるものの、地理的な把握は難しかったが、エスキモーたちと橇犬の関係がよくわかった。ペット犬だらけの日本では想像できない過酷な世界(犬をシメるという行為)。そこでの人間と犬たちの関係性に納得。相棒犬ウヤミリックの死が悲しい。
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やまおじさん
ネタバレ北方「大水滸伝」三部作読了。昨年暮れから7か月かかった。この巻の幕引きは岳飛の静かな退場(なんとなく予想していた)。史進が生き延びたのも自然な流れ、というか作者のメッセージが込められているのか。梁山泊軍、南宋軍、金軍の最後の決戦シーンには、あいかわらず戦場のイメージが沸かず不満がある。何十万の大軍というのが私の想像力を超える。それはともかく『水滸伝』19巻、『楊令伝』15巻、『岳飛伝』17巻、計51巻を読み終えて感慨深い。胡土児の将来が気になる。『チンギス紀』に繋がるのだろうか。北上次郎の文庫解説がいい。
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やまおじさん
史進は死んだのか? 気を持たせる終わり方だが、続く最終巻で明らかになるのだろう。
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やまおじさん
梁山泊軍と金軍の決戦が近い。南宋でも、岳飛と秦容が南宋総帥の程雲を翻弄。中華全土が決戦の戦場と化すのだろう。さらに、南の小梁山にも南宋水軍の手が…。吹毛剣を授けられ、北辺に追われた胡土児は、どうなる? さまざまな期待を持たせながら、いよいよシリーズ最後の2巻へ。
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やまおじさん
ネタバレいよいよ、南宋と岳飛・秦容連合軍の戦闘が少しずつ進む。これまでの正面切っての戦いと大きく違い、じわじわと。全面的な決戦はこの先か。中華の外では、李俊が十三湊で命の灯をひっそりと消す。梁山泊の古参が、またひとり舞台を去り、さびしい。いっぽう、王清が若妻とともに十三湊に落ち着きそうな気配で、ほっとした。史進、呼延凌も、いい年齢になり、そろそろ退場なのか。秦容、宣凱、王貴、張朔、候真ら第二世代の活躍が頼もしい。さらに彼らの次の世代も生まれ始めている。ついに残り三巻。どんな結末が用意されているのだろうか。
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やまおじさん
ネタバレますます混迷を極める。金軍が南宋に侵攻。それも帝自らが率いる禁軍。この金の帝(海陵王)が、やたら戦をしたがるどうしようもない奴。兀朮と胡土児の活躍で、なんとか金に撤退する。このあたりがこの巻の白眉。胡土児の秘された出自が本人に知らされるのは、いつだろう。梁山泊最古参の史進と李俊が頑張っている。頼もしい。李俊軍による沙門島の奪還が爽快。その李俊が密かに思い続けていた瓊英(亡き張清の妻で張朔の母)を十三湊に訪ねるも、十日前に死んでいたというシーンには泣かせされた。残り4巻。物語の展開は予想もつかない。
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やまおじさん
ネタバレこの巻の文庫解説(西上心太=文芸評論家)が、これまた、いい。この小説が書かれた経緯と魅力が、わかりやすく書かれている。この巻の感想だが、南宋の辛晃率いる軍が南を襲い、秦容と岳飛が連携してこれを打ち破る経緯、密林での戦闘描写が、これまでの騎馬・歩兵による戦闘シーンよりも想像しやすく、迫力がある。謎の女・李師師が死に、梁山泊側の何人かも命を落とす。南宋の宰相・秦檜の動きからも目が離せず、南宋軍から追い出された韓世忠を梁山泊の水軍・李俊が打ち取る経緯も、読ませる。
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やまおじさん
文庫版解説(細谷正充=文芸評論家)が、この小説の魅力をうまくまとめている。そこからの引用。<本書は、過去の中国が舞台だが、(中略)人の心に違和感を覚えることはない。まさに現代の作家が、現代の読者に向けて書いた小説だからだろう。その一例が、女性の生き方だ。> 例として、崔如が息子の岳雷をたしなめるシーンと、秦容が公礼を妻にするシーンをあげている。たしかに、北方「大水滸伝」三部作に登場する女性たちの多くが、強く、魅力的だ。その点で、現代の読者に訴えるところが多いのだろう。残り6巻。この先の物語の展開が楽しみ。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2014/05/29(3861日経過)
記録初日
2009/03/26(5751日経過)
読んだ本
999冊(1日平均0.17冊)
読んだページ
288788ページ(1日平均50ページ)
感想・レビュー
667件(投稿率66.8%)
本棚
20棚
性別
現住所
東京都
URL/ブログ
https://www.facebook.com/iriyamah
自己紹介

雑多な読書をしています。年間100冊読破を目指すも、なかなか。とくに好きな作家と作品は、池澤夏樹(静かな大地)、船戸与一(蝦夷地別件)、宮部みゆき(時代小説群)、五木寛之(初期の小説群、エッセイ)など。民俗学、社会学の本もよく読みます。南方熊楠、塩見鮮一郎、赤坂憲雄、内田樹など。エンタメノンフと呼ばれるジャンルも好き。なかでも高野秀行、角幡唯介。関野吉晴、長倉洋海なども好きな書き手です。最近は桐野夏生の小説に嵌っています。

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