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2025年2月の読書メーターまとめ

mori-ful
読んだ本
16
読んだページ
4893ページ
感想・レビュー
12
ナイス
38ナイス

2/12/42/72/102/132/162/192/222/252/28955739637697179979829878599588100391ページ数317320323326329332335冊数読書ページ数読書冊数
2/12/42/72/102/132/162/192/222/252/28357363369375381387393ナイス数ナイス数

2025年2月に読んだ本
16

2025年2月のお気に入り登録
3

  • ニッポニテスは中州へ泳ぐ
  • ozuil
  • garth

2025年2月のお気に入られ登録
3

  • テル35
  • ozuil
  • ニッポニテスは中州へ泳ぐ

2025年2月にナイスが最も多かった感想・レビュー

mori-ful
相変わらず率直な物言いが好ましい。翻訳者についてのコメントやコンサルタント論など読みどころ多し。本への全方位的な貪欲さ、タフさはすごい。しかし本書を読むとバロウズ本以外に本格的な単著がない理由もなんとなく伺える。効用を軸とした積ん読批判も面白いんだけれど、ここでの「幻想が消えたら、積ん読の役割は終える」という一節を読むと、やっぱり本を読む行為には幻想が必要で、著者の橋本治や山野浩一への幻滅をなぞるように『新教養主義宣言』の著者への幻想が消えたような感触があった。
mori-ful
2025/02/20 00:45

いまも尊敬している。けれど、山形氏も人間なんだなあと。

が「ナイス!」と言っています。

2025年2月の感想・レビュー一覧
12

mori-ful
坪内祐三「文壇の成立と崩壊」。文壇という摩訶不思議な概念。近代文学=モダニズムの一つとしての文壇は、多くの人にとってモダンなものには見えなかった。徒弟制の職業ギルド(戦後は徒弟制ではなくなる)。新潮合評会がギルドの特殊システムだった。大宅壮一は昭和元年に雑誌ジャーナリズムの大衆化によって文壇が崩壊すると予測。しかし、円本ブームによってむしろ文壇人が大衆化する。戦後、石原慎太郎という文壇崩壊の象徴(十返肇)は、歳をとるにつれ文壇構成員に。日本的な職業グループはほそぼそと続く。
が「ナイス!」と言っています。
mori-ful
「坪内祐三がなんでおもしろかったかっていうと、やっぱり思想じゃなくて、趣味嗜好で文章を書いて、それを貫いたからなんだよ」(亀和田武)
が「ナイス!」と言っています。
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「もしかすると、虚無こそが真実で、私たちが見る夢はことごとく存在しないのかもしれない。だが、そうなったときには、かような音楽の楽節にしても、私たちの存在に関わって存在する観念にしても、無に帰するだろう。だが、私たちはそうした楽節や観念という神聖な囚われ人を人質としている。それらは私たちと命運を共にするだろう。それらとともに死ぬとすれば、死の苦さは少し和らぐかもしれない。死の不名誉さもいくらかは減じるかもしれない。そして恐らくは、死はもっと不確実なものになるかもしれないのだ」
mori-ful
岩波現代文庫に入れてほしい。定番書になると思う。ちなみに英語版のサンプルで新たな序文を読めます。
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mori-ful
一言で言えば、作家は神ではなく、ときに読まれることで傷つく人間である、そしてときに書くことは傷つけることもあるので書き手もアップデートしよう、という主張。 
評論の参考文献が、この五年ほどの間にSNSで話題になったものばかり。二次創作の例に至っては、青木淳悟『憧れの世界』は未読にもかかわらず持ち出しされている。必要か疑問。
が「ナイス!」と言っています。
mori-ful
相変わらず率直な物言いが好ましい。翻訳者についてのコメントやコンサルタント論など読みどころ多し。本への全方位的な貪欲さ、タフさはすごい。しかし本書を読むとバロウズ本以外に本格的な単著がない理由もなんとなく伺える。効用を軸とした積ん読批判も面白いんだけれど、ここでの「幻想が消えたら、積ん読の役割は終える」という一節を読むと、やっぱり本を読む行為には幻想が必要で、著者の橋本治や山野浩一への幻滅をなぞるように『新教養主義宣言』の著者への幻想が消えたような感触があった。
mori-ful
2025/02/20 00:45

いまも尊敬している。けれど、山形氏も人間なんだなあと。

が「ナイス!」と言っています。
mori-ful
デュルケムはオーストラリアの部族についての民俗誌を参照していることがわかった。甥はモース。分業のイメージは、デュルケムの生きていた産業社会初期の時代といまではまったく違う。となると、連帯の意味も異なるだろう。
が「ナイス!」と言っています。
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大変面白い。心の錦が大事。
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ティロールの合理的バブル論が中心にある(81頁)。中国の不動産バブルは、長期の資産価格の上昇が見られる合理的バブルだった。社会保障を代替。これからは社会保障制度の構築が必要。そのほか竹中平蔵やリチャードクーが中国で人気という小ネタも面白い。
mori-ful
2025/02/16 23:31

深圳のタクシー運転手の「人民解放軍で除隊後、左官屋に。建築ラッシュに乗って事業拡大も競争激化で倒産。いまはタクシー運転手」という身の上話にしんみりしていると、高層マンションを二部屋購入して「価格ですか。今は1部屋2億円ぐらいかな(笑)。買った時の何十倍になりましたよ」と言うエピソードも面白い。価格上昇初期に不動産を購入できたひとは資産家になっている。これがチャイニーズドリーム。90年代初頭から中国の商品住宅販売額と収入は右肩上がり。30年たって不動産バブル崩壊。チャイニーズドリームは終焉。

が「ナイス!」と言っています。
mori-ful
当たり前だけどパラダイムとは科学にのみ当てはまる概念で、科学とはいかなる営みなのかがテーマ。パラダイムのもとで教科書(とにかく大事)や専門家コミュニティがあることで維持される。アノマリーを説明する新理論によってパラダイムが変わり教科書やコミュニティも変化。科学革命はrevolutionsと複数形であることが示すように、アインシュタイン以外にも酸素の発見やX線といったものも含む。素朴にすぎるポパーとの違いも面白い。 ほかの分野にも応用して考えたくなる誘惑に満ちている。
が「ナイス!」と言っています。
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インターネットの世界はわたしたちに、他者の内的な生活を垣間見せる機会を与えるようになった。そのなかでもっとも驚くべき発見は、ヘイトに満ち、人種差別主義者で、女性差別主義者で、他者の幸福を狂わんばかりに羨む人物として露呈したのは、女子とつきあったこたのない、自分では良い人だと思っているオタクの男性であったということだ」
mori-ful
2025/02/10 22:49

「同じく、60年代以降の西洋のポップカルチャーにおいて支配的であった美的な性質に内在する価値には、たとえば侵犯、盗作、カウンターカルチャーといったものがあるが、それがウェブ上の極右の決定的な性質であったことも判明した」

が「ナイス!」と言っています。
mori-ful
再読。面白い。カットアップは妻殺しの記憶を改竄するための方法だったという指摘があったけど、これって要はトラウマ論。
トラウマを書く行為によって書き換える。バロウズにとってはその書く行為がカットアップという異様な手法に基づいていた。たぶん普通の書き方はできなかったのを、カットアップで突破したのだろう。
山形氏はトラウマ論とかは興味ないだろうけど、組み合わせで考えると面白い。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2016/01/03(3376日経過)
記録初日
2015/12/25(3385日経過)
読んだ本
352冊(1日平均0.10冊)
読んだページ
106335ページ(1日平均31ページ)
感想・レビュー
268件(投稿率76.1%)
本棚
0棚
性別
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