秀吉の刀狩り以前の自力救済の世界。「なにやら凄まじい話だが、こうしたことは当時そんなに珍しい話ではないので、驚いてはいけない。」…いや、驚くし、呆れるし、怖いよ。当時の人たちのメンタリティ。お話としてはすごく面白いけど、タイムスリップはしたくないなあ。『小説新潮』の読み切り連載コラムを集めたもので、だいたいが20ページもない短いお話ですが、中身がみっちり詰まっていて、一篇読んだら、しばらく浸ってしまい、読了まで時間がかかりました。
巻末のヤマザキマリさんとの対談も良かった。本篇を読者が読み終えたという前提で、ネタバレを恐れず、内容について具体的に触れて質問するし、ヤマザキさん側からもヨーロッパについての知識の提供がある。「室町時代は『自習の時間』」(ヤマザキさん)。「日本人は穏やかだとか言うけれど、全然そうじゃない。SNSは刀みたいなもの。」(清水さん)
2019年6月
「壁を愛でる」コミュニティを開きました。お気軽にお越しください。
https://bookmeter.com/communities/337516
雑食です。皆さんの紹介本に手を伸ばすうち、「読みたい本」リストが大変なことに…。
このところ、会う人ごとに勧めているのは、『かくかくしかじか』『高台家の人々』(ただし原作に限る)『世界の辺境とハードボイルド室町時代』『となりのイスラム』『ヘンな日本美術史』『土井善晴さんちの 名もないおかずの手帖』『神様がくれた指』、そして『ことばのうみのおくがき』。明治人の不撓の精神と、国を背負った気概と、めんめんと綴られる苦難の数々に、涙なくして読めません。
ざらざら、でこぼこ、むらのある石の壁やタイルが好きです。日本美術は、素養はないのですが、のびやかな筆の線と、アシンメトリーな構図、大胆な余白にうっとりします。月岡芳年は痺れますね~。
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皆さんのページは、折に触れ、訪問して楽しませていただいています。よろしくお願いします。
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