2024年10月の読書メーターまとめ

読んだ本: 41冊

読んだページ: 10728ページ

感想・レビュー: 41件

ナイス: 6267ナイス

2024年10月に読んだ本
41

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2024/10/31
夜露がたり
- 砂原　浩太朗
256
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464
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2024/10/30
銀座「四宝堂」文房具店 (3) (小学館文庫…
- 上田健次
320
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574
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2024/10/29
ダブルマザー
- 辻堂ゆめ
280
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728
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2024/10/28
あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。 (ス…
- 汐見夏衛
225
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2324
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2024/10/27
クリームイエローの海と春キャベツのある家
- せやま南天
200
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469

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2024/10/27
魂婚心中
- 芦沢央
248
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1220
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2024/10/26
まぼろしの女蛇目の佐吉捕り物帖
- 織守きょうや
272
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238
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2024/10/25
世界は経営でできている (講談社現代新書 2…
- 岩尾俊兵
224
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1590
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2024/10/25
そしてレコードはまわる
- ヤマモトショウ
304
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164
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2024/10/24
永田町のシンデレラ
- 西川三郎
232
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141

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2024/10/23
にわか名探偵　ワトソン力
- 大山誠一郎
256
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407
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2024/10/23
いつか月夜
- 寺地はるな
240
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1407
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2024/10/22
下町サイキック
- 吉本ばなな
264
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585
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2024/10/21
金融破綻列島
- 水野梓
236
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46
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2024/10/20
墓じまいラプソディ
- 垣谷美雨
304
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1634

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2024/10/19
ぎょうざがいなくなりさがしています (講…
- 玉田美知子
32
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221
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2024/10/19
かごいっぱいに詰め込んで
- 真下みこと
256
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536
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2024/10/19
ジェンダー・クライム
- 天童荒太
336
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1233
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2024/10/18
春のほとりで
- 君嶋彼方
288
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285
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2024/10/17
推しの殺人 (宝島社文庫『このミス』大賞シ…
- 遠藤かたる
336
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1175

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2024/10/17
境界線
- 中山七里
300
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4053
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2024/10/16
間の悪いスフレ (創元クライム・クラブ)
- 近藤史恵
200
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2179
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2024/10/16
ちゃからかぽんおやこ相談屋雑記帳 (集英社…
- 野口卓
272
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38
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2024/10/15
バーニング・ダンサー
- 阿津川辰海
376
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927
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2024/10/14
同居鮨　間借り鮨まさよ　Ⅱ
- 原宏一
296
登録
285

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2024/10/13
四日間家族
- 川瀬七緒
320
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1616
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2024/10/12
正しき地図の裏側より
- 逢崎遊
256
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456
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2024/10/11
キッチン常夜灯真夜中のクロックムッシュ (…
- 長月天音
320
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754
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2024/10/10
Blue
- 川野芽生
144
登録
597
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2024/10/09
サイレントクライシス
- 五十嵐貴久
368
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455

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2024/10/09
もしあと1年で人生が終わるとしたら?
- 小澤竹俊
176
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1137
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2024/10/08
イタリア女子が沼ったジワる日本語
- テシ・リッゾーリ
244
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121
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2024/10/07
リアル日本有事
- 麻生幾
484
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147
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2024/10/06
有隣堂名物バイヤー岡﨑弘子の愛すべき文房具…
- 岡﨑弘子,有隣堂YouTubeチーム
160
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103
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2024/10/06
賢治と「星」を見る
- 渡部潤一
256
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151

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2024/10/05
銀河鉄道の夜
- 宮沢賢治,清川あさみ
111
登録
983
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2024/10/04
言葉の園のお菓子番　未来への手紙 (だいわ文…
- ほしおさなえ
288
登録
372
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2024/10/04
今夜、喫茶マチカネで
- 増山実
288
登録
530
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2024/10/03
私はチクワに殺されます (双葉文庫こ 33…
- 五条紀夫
200
登録
805
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2024/10/02
バタン島漂流記
- 西條奈加
368
登録
595

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2024/10/01
これが最後の仕事になる
- 小川哲,五十嵐律人,秋吉理香子,呉勝浩,宮内悠介,河村拓哉,桃野雑派,須藤古都離,方丈貴恵,白井智之,潮谷験,多崎礼,真下みこと,献鹿狸太朗,岸田奈美,夕木春央,柿原朋哉,真梨幸子,一穂ミチ
192
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2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

明日のかぜ

2024/10/23

ネタバレ實成は得体のしれない眠れない夜に歩く。夜の散歩中に偶然に出会った会社の同僚の塩田さん。彼女と一緒に暮らしている元彼の娘は女子中学生で自称熊。自分の名前が嫌で最初はエリザベート・ネコスキー１世と名乗る😊。その後、なりゆきで元カノの伊吹さん、マンションの管理人の松江さんが深夜の散歩メンバーに加わる。實成は地味ではあるが父から言われた”善く生きること”ということを常に考えている。もどかしい毎日、一筋縄ではいかない人間関係。自分自身であることからは逃れられない。暗く思える夜でも歩いていけるよ、月夜を見ながら🌙

が「ナイス！」と言っています。

2024年10月にナイスが最も多かったつぶやき

明日のかぜ

2024/10/03 09:32

残暑が厳しくて早く秋🍁よ来いって思ってたら急に過ごしやすくなった９月は思ったより読めました。銀河の図書室、わたしの知る花、遠い町できみはが良かったです。いよいよ読書の秋です😊今月もよろしくお願いします‼️ 2024年9月の読書メーター読んだ本の数：44冊読んだページ数：13518ページナイス数：6162ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/738549/summary/monthly/2024/9

4件のコメントを全て見る

明日のかぜ

2024/10/03 11:27

ぴよぴよさん、いつもありがとうございます。チクワミステリーは今日、共読になりました❗️今月もよろしくお願いします🤓

明日のかぜ

2024/10/03 11:36

PEKOさん、拙いレビューをお褒めいただき感謝感激🤩です。私も皆さんのレビューに共感したり、選書のきっかけになることが多いですね。今月もよろしくお願いします❗️

が「ナイス！」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
41

明日のかぜ

2024/10/31

ネタバレ定石ではきっとこうなるんだろうなという物語の終わりが外れていく８つの短編。登場するのも貧乏長屋に住む職人夫婦や行き場をなくした浪人、欲に流される若者や幼馴染でただの人情物では無いのだ。市井の人々の生き様の末路と庶民の人間模様は読者の想像力に委ねられて余韻に浸る。珍しい読書体験だった。抗えない宿命や人間の業は抜け出そうとしても深い泥濘にハマってしまうと抜け出せないのだと強く感じた。重い結末の作品が多いから『夜露がたり』というこのタイトルなのかも。江戸下町の風情や音や臭いが伝わって一抹の明るさも感じられた。

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレ銀座の老舗文房具店を舞台にした物語の３作目。５つの短編はこれまでの作品より上質な仕上がり。それぞれの事情がある人生の岐路に立つ人々が、苦境の時や素敵な思い出に耽るシーンのエピソードがまたいいんだよね。「夢見ることができるなら、その夢は実現できる」は心に残る良い言葉だ。文房具が果たす大切な役割が霞むほどに、じんわりと伝わってくる。今作で扱う文房具はブックカバー、シール、原稿用紙、フィールドノート、模造紙など地味目だが名バイプレーヤーだね。喫茶店『ほゝづゑ』の看板娘・幼馴染みの良子と店主の硯の恋は進展せず。

銀座「四宝堂」文房具店 (3) (小学館文庫う 15-4)

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレ飛び込み自殺した２１歳の娘は何故死ななくてはいけなかったのか？死の真相を探る正反対の二人の母親。整形して綱渡りの二重生活の目的が母親たちは理解できない。二年間もよく騙し通せたものだが、親は気が付かないものなのか。どこか遠くに行きたいという娘たちの心を母は知らず。愛に飢えた鈴と存在を否定された詩音。二人の娘が溶け合い、遺影に映る一人の娘へと収斂していく。親友同士の心中でどちらかが生き残ったと答えを出す。彼女たちの企てた計画の全貌が明らかになったときの驚きったら、全てが反転してしまうイヤミス。辻堂さんやるな！

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレ前作の「あの花が咲く丘で〜」の続編。戦時中の日本にタイムスリップした百合は現代に戻り、転校してきた涼と運命の出会う。涼はどこかで会った気がして何故か「やっと見つけた」という不思議な感覚になり惹かれていく。片や百合も涼の仕草や表情や雰囲気に彰の姿を見る。不思議と特攻隊によって命を落とした彰の生まれ変わりだと感じていた。もう、二人の葛藤する想いが切なくて切なくて。涼が語った「恩を返すのが恩返し、恩を送るのが恩送り」言葉に救われたと振り返る百合。人は好きな人に忘れられない過去の恋があってもその思いを貫けるのか？

あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。 (スターツ出版文庫)

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレシングルファーザーの利用者からはカジタクさんと呼ばれるているのは、身体を壊し大手商社を退職した家事代行サービス業に転職した津麦。依頼先の織野家は性別も年齢も違う５人の子どもと父親の洗濯物が足の踏み場もないほどに積み重なる。まるでクリームイエローの海のように。地味な家事がないと生活は立ち行かなくなる。多忙な織野家の父は津麦と触れ合う内に、家事が完璧だった亡き妻のようにしなければいけない呪縛に縛られすぎだったと気付く。津麦も織野家に通う内に塞いだ心を解きほぐしていく。頑張りすぎて自分を見失ってる人にオススメ❗

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレ趣向の違う短編集は今までの作品の中では異色だ。もしも死後結婚用のマッチングアプリがあったら？表題作の「魂婚心中」が一番インパクトがあった。死ねば推しとマッチングして結婚できてしまうかもしれない妄想に駆り立てられた女性が下した決断が怖い。読後に調べてみたら、未婚で死んだ人のために死後の世界での伴侶を与える冥婚という風習が中国の一部で行われているそうだ。既読はアンソロジー『嘘をついたのは初めてだった』に収録されていた「二十五万分の一」は２行目が効果的。独特で特別な世界観をあとがきで披露されているのも珍しい。

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレ顔のない死体、二十四文銭の辻斬り、二つの凶器など凄惨な殺人事件の謎を追う捕り物帖。新米の岡っ引きの佐吉と友人で医者で着道楽の秋高のコンビがいいね。些細な手がかりをもとに２人で議論しながら解き明かして真相にたどり着く５編。表題作の「まぼろしの女」と「消えた花婿」が特に好みだった。江戸に暮らす市井の人々の愚かさと人情。人生の悲喜こもごもが見事に描かれている。真実がどうであれ、どうしようもないことある。蛇目は魔除けの紋だからこそ、岡っ引きの佐吉の活躍を見たい。著者初の時代小説✕ミステリーで読み応えがあり大満足。

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレ経営とは関係なさそうな１５のテーマについて「経営論」の意味について考える１冊。中にはこじつけがましい内容もある。多くの人は自分が人生を経営していることに気づいていない。経営者の目でみるとあらゆることが経営である。確かに自分の人生を経営者目線で振り返ってみるいい機会かもしれない。例えば恋愛は手段に過ぎず、その先の目的には自分と相手の幸せがある。結婚や恋愛において、目的と手段が逆転してしまうことで生じる経営失敗の例は数多く存在する。ただ、作中に出てくる令和冷笑系文体の自虐的なカッコ書きが多用されていてウザい。

世界は経営でできている (講談社現代新書 2734)

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレ音楽業界が舞台の日常系ミステリー。初読み作家で著者のヤマモトショウ氏は作詞家、作曲家、音楽プロデューサーで有名な方らしい。作詞家・猫宮が論理的な思考を駆使するホームズ役、ワトソン役はレコード会社の新米ディレクター・渋谷かえで。盗作騒動、ゴーストライター、新人アイドルグループメンバーの失踪、天才シンガーソングライターのスカウト、活動を休止していたバンドの再結成の５編。「夜船」は森鷗外『高瀬舟』も絡んできて特に良かったた。音楽業界を多角的に知ることができる。小説デビュー作で荒削りな部分もあったが次回作も期待❗

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレ元女性キャスター松嶋玲子が立候補して見事当選。少子化対策担当大臣に抜擢され移民推進法案可決に心血を注いでいた。総理が急病で倒れてしまい玲子は党の重鎮に担がれ総裁選に立候補することに。無派閥の玲子を支えたのは夫である圭が総裁選の参謀として活躍し、まさかの総裁選勝利により女性総理が誕生。政治キャリアも浅く支えてくれる派閥も無く一人ぼっちのトップとなるが、前例のないリセット解散に打って出る。彼女に待ち受ける未来とは。今、まさに石破総理が仕掛けた党利党略の大義がない解散総選挙の真っ最中。国民の審判はどう下るのか？

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレ周囲の人間の推理力を飛躍的に向上させる特殊能力・ワトソン力を持つ刑事・和戸宋志が活躍する第二弾。見た目が刑事らしくない。各章で出てくる人物たちが殺人事件に巻き込まれ、ワトソン力を発揮して推理合戦を始めて勝手に事件を解決していく。パターンはいつもどおりの安定感だが飽きてくる前に終わる短編が６話。最終話のエピローグは各話の短編をまとめる構造になっていてお得感があるが、もう少し長くても良かったな〜。　アッと驚く意外性が楽しめた。収録作品のタイトルは先行するミステリのタイトルをもじったものにするという趣向らしい。

が「ナイス！」と言っています。

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレ下町で生まれ育った主人公のキヨカ。離婚した父はマイケル富岡似で女誑し、母は夏木マリ似である。小さい頃から他人が抱えている目に見えない黒いものが見えてしまう能力がある。サイキック（超能力）という見えすぎてしまうのは時には困りもの。おかしなものの周りは少しだけ歪んで見える。変な場所に行くと変なエネルギーを拾って帰ってくると体調を壊すこともある。潔く迷いのない彼女と少し世の中からはみ出てみえる人たち（特に父親）。人の頭の中の世界は魅惑的だけどキヨカラには狭すぎる。下町での切なく贅沢な経験は必ずや彼女の宝となる。

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレ父の告発を握りつぶした犯人は一体誰か？敵は証券取引委員会の中にいる。絶対に見つけ出して必ず復讐する。そのために金融庁職員になった彩。日本経済を内側から崩壊させる隣国の真の狙いは何か？膨れ上がる財政赤字、目ぼしい成長産業も無いまま賃金も上がらない状態はお寒い限り。この国は自分では変われないから外圧でしか生まれ変われない。日本経済の行く末に警鐘を鳴らす。総理大臣に忖度していたエリート審議官が自殺した件の真相や、支援途上の大田原自工に降って湧いた買収計画を阻止しようと縦横無尽な活躍するヒロインは花咲舞のようだ。

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレ2組の松尾家・中林家による墓じまい協奏曲。松尾家は夫の墓には死んでも入りたくない、樹木葬にして欲しいとの母の遺言から始まった墓問題。中林家も墓問題、息子の結婚にまつわる夫婦別性問題に頭を悩ます。我が家は墓問題に煩わされることは今のところは無い。少子高齢社会では墓じまいが切実な問題。封建的で男尊女卑の意識が残っている現実に切り込む。墓問題の結論①墓じまいをしてもいいし、しなくてもいい②ご先祖様に申し訳ないと思う必要もない③子孫に詫びる必要もない。時代と共に価値観も変わるはず。骨なんて単なるカルシウムよ〜😊

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレ警察からの町内アナウンス「本日、午後二時ごろ、にらやま餃子のぎょうざがいなくなり探しています。特徴はひだが５つあるひとくちサイズのぎょうざです」を聞いたとしおくんはビックリ。どんどん膨らむとしおくんの妄想が広がっていく。水餃子と喧嘩して泣きながらお店を飛び出した？これって昔、子門真人が歌って大流行した「およげたいやきくん」みたいじゃん😊。それとも、春巻きになる旅に出て今頃、厳しい修行に励んでいるんじゃないか？ぎょうざが春巻きと一緒に少林寺拳法をやっているのが可愛い。逸品餃子のちょい飲みセット頼みたい🍺

ぎょうざがいなくなりさがしています (講談社の創作絵本)

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレおしゃべりができるレジが導入されているスーパーを訪れる人たちの人生模様を描いた連作短編集。一話目の主人公・専業主婦の美奈子が明るくて好感が持てる。会話しながらゆっくり会計するレジの担当者として採用された美奈子は訪れた人たちにもオープンであろうとしている。いろんな年代の誰にでもある普段は見落としてしまっている悩み。何気ない一言がヒントになる。最近はあらゆる場所で見かけるセルレジだが、初めての機械の場合は高齢者でなくても戸惑うことがよくある。おしゃべりレジが増えると助かる人は多いかも。明るい気持ちのまま読了。

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレ後ろ手にテープを巻かれた中年男性が全裸で発見され、遺体から「目には目を」と書かれたメッセージが見つかり不穏な空気を漂わせる。被害者の男性の息子が3年前に起きた集団レイプ事件の加害者だった。多くの証言や証拠、医師の診断から立件が可能と判断され逮捕状が出たにもかかわらず、上からの指示によってもみ消されてしまった。一つの性犯罪によって被害者は心身に深い傷を覆い家族を悲しませる。一瞬の快楽を求めて性犯罪を犯す外道たちと被害者家族の怨念が交錯していく。鞍岡と志波の刑事コンビが反発しながら真相に迫り意外な犯人を暴く。

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレ瑞々しい悩める高校生の軌跡を描いた６つの連作短編集。青春の色って何色を思い浮かべる？茜色、黄金、灰色、赤、白、やっぱり青？まさに人それぞれ感じる色は違う。何でもない退屈な毎日の繰り返し、大人への反抗から粋がる若者たち。最終話の青春くそったれ同盟なるものを結成している二人の姿に共感。誰もが青く輝く春を過ごせている訳ではない。最終話が各話のすべてを取り込み、冒頭の一行とラストの一行が繫がる構成に唸る。自分の１０代のあの頃を懐かしく思い出させてくれる良作でおすすめ❗最後まで読まないとこの気持ちは伝わらないね〜。

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレ瀬戸際の３人組地下アイドル【ベイビー✭スターライト】のイズミが事務所社長を誤って殺してしまう。３人でアイドルを続けたいというイズミの願いに、最年長のルイと歌もダンスも優秀なテルマはイズミを助けるために隠蔽工作を図る。事件が露見するかもしれないという不安、いつ証拠を握られるか分からないという状況だが３人の絆は一層深まっていく。テレビ番組による不意な仕掛けによって真相を知ったルイの元交際相手からの脅迫に窮地に陥る。泥沼を這いずってきたアイドルのルイとテルマとイズミの姿は名画「テルマ＆ルイーズ」を彷彿とさせる。

推しの殺人 (宝島社文庫『このミス』大賞シリーズ)

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレ海岸で発見された女性の変死体。所持品の免許証から遺体は東日本大震災で行方不明中の宮城県警捜査一課警部・笘篠の妻であることが判明。免許証の氏名も住所も間違いなく妻のものであるのに遺体は全くの別人だった。なりすまし事件の真相を追う孤高のベテラン刑事・笘篠。悪党には悪党の論理があるのだろうが許せない所業だ。東日本大震災後の行方不明者の戸籍を悪用するとは酷すぎる。前作の生活保護に続き今作も震災復興事業、個人情報流出などの重いテーマを扱う。震災によって引かれてしまった境界線。笘篠はやっと大切な家族の死を受容出来た。

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレシリーズ前作「マカロンはマカロン」を読んでから７年も経ったのでとても久しぶりだった。2021年には西島秀俊さん主演で「シェフは名探偵」ドラマ化されていたので、ビストロ・パ・マルの世界にはすんなりと入り込めた。ギャルソンの高築、ソムリエールの金子、スーシェフの志村、三船シェフのいつものメンバーがコロナ禍や円高と物価高のピンチを乗り越えてきたのはチームワークと職場の雰囲気が良いのと従業員同士の適度な距離感だからこそだ。お客様が持ち込む謎や悩みを持ち前の料理の味と名推理でさらりと解決に導く三船シェフは流石だ❗

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレ波乃が現在妊娠五カ月で信吾が執筆した将棋指南書も間もなく発刊予定とおめでた続きだ。2人の周りは将棋会所と相談屋で関わった人たちが増えていつも賑やか。それはひとえに若い夫婦の人柄に依る所が大きいはず。シリーズ化が長くなると登場人物が増えて覚えていられなくなることがある。それでも以前より成長していたりするキャラクターは肩入れしたくなるものだ。今作では岡っ引きの権六である。息子がいたのが驚きだし、親父の背中を見て岡っ引きを継ぐことを決意するとは。煙たがられてた蝮の権六親分の蛙の子がオタマジャクシになっちゃった

ちゃからかぽんおやこ相談屋雑記帳 (集英社文庫)

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレ世界に合計100人いる「コトダマ遣い」。特殊な異能力を持つ背景も様々な計8人のメンバーによって組織された捜査機関・コトダマ犯罪調査課、通称SWORD。彼らの特殊能力は　読む、入れ替える、硬くなる、放つ、伝える、吹く、聞く。警察ミステリーというよりも、能力バトルの特徴が濃いね。コトダマ遣いによる犯罪者との能力バトルと頭脳戦が見もの。アメコミのX-MENやアベンジャーズが思い浮かんだ。最後の最後に姿を表す真犯人は早々に気づいてしまったが、ラストは意外な終わり方で阿津川さんの新シリーズとして期待が出来るかも。

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレ第1話のベトナム出身の母と2人暮らしの小学生・舞衣の話しが良かった。母が故郷に帰国したまま約束の日になっても帰って来ない。そんな時に子ども食堂で間借りしていた雅代に出会う。彼女は困っている舞衣を放っておけず、彼女の抱えている問題と悩みに耳を傾ける。このまま、母親が行方不明の状態が続けば雅代が舞衣の里親になるという。幼いときの境遇に共感したからと言って、いくらなんでも踏み込み過ぎじゃないかなと心配をしてしまった。残りの２話は男のプライドが高いのが玉に瑕。実際にも間借りの活動を経て開業する鮨屋さんあるみたい。

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレ自殺志願サイトを通じて集まった自殺志願者４人。みんな曲者揃いで共感できる人間が１人もいない。さあ、死のうと思った時に聞こえてきた赤ん坊の鳴き声に気づき運命が変わっていく。生きようとして泣いている赤ちゃんを見捨てることはできずに一目散に逃げ出した。赤ちゃんを殺そうとする組織の陰謀でSNSの炎上によって４人は誘拐犯に仕立て上げられてしまう。三郎と名付けられた赤ん坊と４人の命運は如何に。最悪で最強のヤバい仲間たちの濃い四日間。逃亡しながら立場を逆転させて犯罪組織を特定する秘策を次々と繰り出す攻防に引き込まれた。

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレ発作的な暴力でアル中の父親を殴り殺してしまった耕一郎。　そこから転落しつづけ人生の泥沼に迷い込む。逃走のための所持金は早々に尽きて泣くなくホームレスになり、底辺の人生を送る羽目になる。こうなってしまうと自業自得と言うしか無い。間違えた判断によって若いのに人生を無駄に過ごすなんて哀れだ。ホームレス、日雇い労働者、屋台のたこ焼き屋を経営。最終的には町工場で働くするなどして日本全国を転々として出会う人によって自分の価値観が変わっていく。これからは地図の裏側に居続ける必要もない。第36回小説すばる新人賞受賞作。

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレ【第49回やさどく】同期のみもざにキッチン常夜灯を紹介されたつぐみ。本社勤務の彼女は根性もあるがクレーム電話対応やとてつもない業務量に忙殺されて疲れ切っていた。シェフや堤さんと出会い美味しい料理を食べるうちに、お腹だけではなく心まで温かく満たしてくれるかけがえのない場所になっていく。世の中は自分だけじゃない。相手がいるから難しい。恋愛も仕事も同じ。相手の考えがわからないから上手く行かずに迷うのだ。独りよがりだった価値観や視点が変わり充実感が増していく姿に好感。誰かを癒し救うお店キッチン常夜灯に行きたい。

キッチン常夜灯真夜中のクロックムッシュ (角川文庫)

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレトランスジェンダー女性である真砂（本名は正雄）は人魚姫役を好演。人は水の中では息ができずに死んでしまって海月みたいな塊になって漂い、泡になって消えてしまったら楽なのに。自身を人魚から人間へと転身した人魚姫を重ね合わせる。高校卒業から3年後、真砂は再度名を変え眞靑として過ごしている。女の子として生きようとすることをやめざるをえなかったのは何故なのか？”ガラスの靴に合わせて削って足を”と呟く。悩みながら自分をひたすらに見つめていくために、眞靑が他者を必要としていたと気づくラストが良い。芥川賞候補作。

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレサイレントクライシスとは、報道されず社会に知られないところで起きる人道危機や社会問題全般を指す。兄妹で同じ警察署に配属されて二人とも刑事って設定だが、現実的では無いよな〜。自殺した男性に対しての違和感から捜査を進める内にまさかの妹の紀子が轢き逃げに遭い死亡。さらに新たな殺人事件が発生。自殺した男性の会社がかなりキナ臭い。まんまと濡衣を着せられた兄の志郎は逃亡犯として窮地に陥る。逃亡劇だと思ったら国家の危機を救うダイハードみたいになり、ラスボスの正体はご都合主義的な結末。大活躍したのは元ヤクザの北島爺さん❗

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレ人生の最後を迎えるときにより良く生きるヒントが満載。著者の小澤さんはこれまで何千人もの死と対面してきたホスピス医。人生に締め切りを設けることで、何がやりたいか、何が大切かが明確になると説く。より良い人生だったと思えるための４つのポイント、①自分で自分を否定しないこと。②いくつになっても新しい一歩を踏み出すこと③家族や大切な人に心からの愛情を示すこと。④今日一日を大切に過ごすこと。このような心がけをすることで自分にとって本当に大切なものが見えてくるんだね。誰でもやらずにする後悔よりやって後悔する方がいい。

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレYOUは何しに日本へ？に出演経験がある著者。ケンブリッジ大学卒でイタリア出身の6カ国語を操る語学の天才。きっかけは俳句の切れ字の面白さに日本語への興味が爆発した。あふれる好奇心で拾い集めたジワジワくる日本語の不思議さの沼にハマっていく様子が面白い。日本各地を旅をしてヒッチハイクをしながら銭湯を堪能し、さまざまな人々との出会い誰とでも仲良くなっていくバイタリティーが凄い。老人語のような古風な日本語に惹かれ、駅員の独特なアナウンス「どなたさまもご乗車になれません」に感銘を受ける感性と言葉への興味が深すぎる。

が「ナイス！」と言っています。

ネタバレ台湾有事を想定した今そこにある危機。舞台は宮古島を含む先島諸島。自衛隊、防衛省、官邸と内閣、離島に住む住民らの日常の生活が瞬時に一変する怖さ。偽情報サイバー情報攻撃によって自衛隊の指揮命令系統はズタズタに。簡単に騙されすぎだよ！自衛隊は人民解放軍に勝てるのか？ロシアの武力によるウクライナへの軍事侵攻と同様に、狡猾な中国の侵攻は思いもよらない形でグレーな戦争を仕掛けてくる可能性は高いと思う。日本が中国と武力衝突する可能性を描いたリアルな戦争。こういう小説という形でリアルな日本有事は決して対岸の火事ではない。

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ネタバレ文房具を愛する岡崎さんがセレクトした文房具の数々。ユーチューブチャンネル「有隣堂しか知らない世界」に最多出演者でもある。MＣブッコローとの掛け合いが楽しい。岡﨑さんのは１００年後には筆記用具は無くなるかも知れないから魅力を伝えていきたいという。手間をかけること自体の楽しさや豊かさは自分の好きな文房具を使うことでもっともっと深く広くなる。気になったのはボールペンのユニボールエア、色鉛筆の色辞典、カッターのミシン目ロータリー２８、クセ強め文具の三代目直記ペン。独自な世界観とブッコローとの掛け合いが楽しい。

有隣堂名物バイヤー岡﨑弘子の愛すべき文房具の世界

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ネタバレ星めぐりの夜汽車に乗って天体を軸として物語る宮沢賢治の世界は奥が深かった。特に教師時代から執筆が始まり、7年に渡って改稿が続けられた『銀河鉄道の夜』の考察はとても興味を唆られた。特に驚いたのは鷲の停車場で乗車してきた３人組がタイタニック号の犠牲者であり、レクイエムの意味が込められていること。西洋と東洋の星座神話をちりばめて銀河鉄道を走らせ、縦横無尽に融合させた作品。初めて知ったことも多く宮沢賢治ビギナーとして驚きの連続で面白かった。『ほんとうのさいわい』はどこにあるのか。ふと、秋の星空を眺めてみたくなる。

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ネタバレ宮沢賢治の作品は雨ニモマケズを学校で習った以外はまったく縁がなくて、初めての「銀河鉄道の夜」は素晴らしかった💫。全109ページの約半分が清川さんのアート作品。針や糸を使って宮沢賢治が言葉で紡ぎだした独特な世界観を見事に表現されている。銀河ステーション、銀河の岸、白い十字架、とうもろこし畑、天の川のサカナ、ケンタウル祭りなどの場面ごとのイメージがつきやすく想像力を掻き立てられるから圧巻だ。刺繍やビーズがきらきら光って素敵なオリジナルアートと文章がバッチリなのが凄い。イマジネーションたっぷり詰まった良書。

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ネタバレシリーズ第5弾！連句を始めて3年目となり連句会はもう生活の一部とになっている。きりん座の同年代の人たちとも連句を繋ぐ機会を得て一葉の気持ちにも変化が生まれていく。一葉が所属する「ひとつばたご」は文学フリマみたいなイベント文芸マーケットに触発されて連句の同人誌を発行することになる。一葉の父の意外な過去はフィルム写真で撮った自分史上最高の夕やけだんだんの情景で入選したこと。今後はきりん座の大輔との出会いが恋に発展していくのかな？色んな人とのつながりが出来てきて、一葉のこれからがどんどん広がりそうな予感がする。

言葉の園のお菓子番　未来への手紙 (だいわ文庫)

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ネタバレ喫茶マチカネは誰か想う人や何かを待ち続けていたら、いつか、ここで巡り合う事が出来るという噂の店。待兼山という名前が駅から消える。それを潮時だと感じて喫茶マチカネを閉店すると決めた店主の今澤。常連客の沖口さんから閉店までに月に一度、待兼山にまつわる不思議な話を語る会を開き一冊の本にしませんか提案される。この街で経験した不思議な話を語り合う会「待兼山奇談倶楽部」が発足。誰の人生にもあるであろう大切な思い出に彩られているエピソードが秀逸。日常の中のちょっとしたとまり木だった喫茶店と書店が消えていくのは寂しいな。

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ネタバレチクワに人生を滅茶苦茶にされた中年男性。チクワを覗くと見えた人の死に様が見えるという破茶滅茶な設定。チクワの散乱した無理心中の現場には「私はチクワに殺されます」という奇妙な一文で始まる死亡男性の手記が遺されていた。チクワの呪いを信じて世界を守るためスパーやコンビニのチクワを買い占め、チクワの穴にティッシュやキュウリを詰め込む迷惑行為を繰り返す。老いによる性格の変化と物忘れと妄想だとしても本当に頭が変だ。なぜ、男はチクワに全てを奪われなければならなかったのか。その謎は最終章で明かされる。竹輪の穴は覗くなよ❗

私はチクワに殺されます (双葉文庫こ 33-01)

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ネタバレ遭難して帰らぬ者たちはあまりにも多い中で、帰郷を果たすのは万に一つの奇跡だ。33日間の漂流を強いられたのち九死に一生を得てバタン島に上陸。直後にいきなり船を壊されて奴隷扱いを受けてこき使われてしまう。それでも諦めず乗り越えられたのは故郷に帰りたいという強い一念。過酷なサバイバル生活を乗り越えて言葉も通じない異国の地から、材料や道具がほとんどない状況で新しい船をつくり島を脱出する。門平の命を懸けた一世一代の芝居。海こそ我が家、海でしか生きられない船乗りの男たちの中でも先立った3人は帰国したかっただろうな。

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ネタバレ最初の一行だけが一緒で始まるこのシリーズは好きだな。トップバッターの小川哲さんの”本の中には無数の人生が描かれている。読書することで手の届かなかったもう一つの人生を送ることができる”は名言だ。続きが読みたい作品は「海月祭りをもう一度 /多崎礼」、「声/岸田奈美」エッセーしか読んだことがない岸田さんは小説の才能ある❗さらに「闇バイト/柿原朋哉」、「まだ間に合うよ/金子玲介」は初読み作家さんだが楽しめた。印象に残った作品は「あの人は誰/麻見和史」。「半分では足りない/呉勝浩」のラストが解読出来なくて残念。

これが最後の仕事になる

小川哲,五十嵐律人,秋吉理香子,呉勝浩,宮内悠介,河村拓哉,桃野雑派,須藤古都離,方丈貴恵,白井智之,潮谷験,多崎礼,真下みこと,献鹿狸太朗,岸田奈美,夕木春央,柿原朋哉,真梨幸子,一穂ミチ

あらすじ・内容

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