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2024年11月の読書メーターまとめ

明日のかぜ
読んだ本
43
読んだページ
12417ページ
感想・レビュー
43
ナイス
6518ナイス

2024年11月に読んだ本
43

2024年11月のお気に入り登録
12

  • ほんのむしちゃん
  • kino06
  • かしこ
  • けえこ
  • こあら
  • kmzwrs5781
  • どりー
  • toshi
  • 鹿目レオン
  • アタル
  • アンジー
  • セイコリーノ 願わくは図書館、本が「希望の綱」となりますように

2024年11月のお気に入られ登録
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  • ほんのむしちゃん
  • kino06
  • かしこ
  • けえこ
  • こあら
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  • 市村憲永
  • どりー
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  • 鹿目レオン
  • アタル
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  • アンジー
  • セイコリーノ 願わくは図書館、本が「希望の綱」となりますように

2024年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

明日のかぜ
ネタバレ前半は警視庁捜査一課の五代が殺された弁護士の白石健介の捜査で容疑者を絞っていく。容疑者の倉木が犯行を自供して事件を解決したと思いきや、過去に時効になった冤罪事件が絡んでくる。後半は加害者遺族の和真と被害者遺族の美令がそれぞれの父親の行動に違和感と疑問を持ち物語を引っ張っていく。本来なら敵対するものだが、事件の真相に納得がいかないため手を組み互いに協力していく。この世の女は全員名女優​!とは五代刑事のセリフに納得。被害者と加害者そして罪と罰について息をつかない展開。読み終えてタイトルの深い意味に震撼した。
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2024年11月にナイスが最も多かったつぶやき

明日のかぜ

いつもナイスやコメントありがとうございます😊 寄席に行ったりバラスポーツを国立競技場で初めて観戦したり、谷中銀座商店街の夕日を撮ったりと充実した一カ月でした。まぼろしの女、ジェンダークライム、宮沢賢治関連本2冊が良かったです。2024年10月の読書メーター 読んだ本の数:41冊 読んだページ数:10728ページ ナイス数:6271ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/738549/summary/monthly/2024/10

いつもナイスやコメントありがとうございます😊 寄席に行ったりバラスポーツを国立競技場で初めて観戦したり、谷中銀座商店街の夕日を撮ったりと充実した一カ月でした。まぼろしの女、ジェンダークライム、宮沢賢治関連本2冊が良かったです。2024年10月の読書メーター 読んだ本の数:41冊 読んだページ数:10728ページ ナイス数:6271ナイス  ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/738549/summary/monthly/2024/10
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2024年11月の感想・レビュー一覧
43

明日のかぜ
ネタバレプロローグで自分だけが突然違う世界に来てしまった感覚は複数の時間や世界が並行して存在しているようだと記している。困っているのは頭の中が多動で動けないこと。頭の中は常に複数の考えがランダムに流れ続け、外から刺激があるとさらに次々に思い浮かび、頭の中が多動で混線し、ぼーっとなって逆に動けなくなってしまう。これは辛いよね。人の身体はそれぞれ違う。外から見てもわからないし、どんなふうに辛いのか苦しいのか、人に伝えることも、人の身体を感じ取ることもすごく難しい。いろんな要素、タイプ、症状の出方がある。
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明日のかぜ
ネタバレ菜澄藩の郷士・望月鞘音は剣鬼の異名を持つ。怪我の治療の過程で発明したサヤネ紙の手直しを幼馴染の紙問屋・我孫子屋壮介から頼まれる。その目的は月役(月経)の処置する品物を作るためと知らされ絶句する。女医・佐倉虎峰は生理用品として月役紙という名で処方していた。武士としての矜持、鞘音と養女である若葉との父娘の絆。 女性の月経を穢れとしていた江戸時代に生理用品を発明する革命は画期的だった。漏れる、破れる、かぶれる、ずれるなどの使いづらさを解消して女性を穢れから救うために奔走する主人公たちの苦悩が伝わってきた。
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明日のかぜ
ネタバレ平野さんの作品は「ある男」以来で久しぶり。ちょっと先の近未来の日本ではAI によって死んだ人間を蘇らせるVF(ヴァーチャル・フィギュア)が発達している。母親を亡くした主人公の朔也が過去のデータをもとに仮想現実としてゴーグルの中で存在させて、生前そっくりの母と再会を果たすが心はない。自由死を願い続けた母の本心を知りたいという朔也の願い。彼の生きている現実は幾重の夢と現実が折り重なって出来ている。生の意味、死の意味は生が決して後戻り出来ない死への過程である。最後まで母親の本心がわかることは無かったのは残念だ。
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明日のかぜ
ネタバレお亀久は六年前に拐かしに遭って、自分をかばった魚屋の加吉が斬り殺されてしまい引きこもりになってしまう。許婚の紀一郎が紀州で山崩れに巻き込まれ行方知れずになる悲運。役立たずの自分が情けなくて悲観したお亀久は大川に身を投げようとする。その後、産婆の神様と呼ばれる八丁堀のおタネ様に産婆見習いとなる。人の命を扱うお産には死が付きまとう。捨て損なった命を使って、まっさらな命を救いたい。 世間知らずの箱入り娘だったお亀久が産婆見習いとして成長していく。おタネ様が撒いた産婆の種である彼女はきっと立派な産婆に育つはずだ。
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明日のかぜ
ネタバレ長期療養型病棟で働くナースの卯月は死期が近くなった患者の思い残しが視えることができる能力を持つ。ルームメイトだった千波の当然の死にショックを受けてから卯月には患者の思い残しまで解消しようとする。逃げ場をくれた思い残しに傾倒していく。時には疲れた体にムチを打ち、身の危険を顧みない行動をするのはなぜなのか?愛する友人を失った悲しみから、死期の迫った患者に対して過剰に心を配ってしまったのだろう。ありのままを受け入れて成長していく。著者の10年以上の看護師経験を生かした知られざる仕事内容の描写がリアルだった。
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明日のかぜ
ネタバレ不慮の事故で死んでミイラになったのに死後の世界から甦った元上級神官書記・セティ。地上に舞い戻ったのは自身の心臓の一部が欠けていたからだ。欠けた心臓を3日以内に取り戻すために自分が死んだ事件を捜査し始める。さらに棺に収められた先王のミイラがピラミッドから消失する事件にも挑む。親友で凄腕のミイラ職人・タレク、異国から無理やり連れてこられた奴隷の少女カリと協力して謎解き出来るのか? 古代エジプト伝説ミステリーって言ったらTBS世界ふしぎ発見!とかでよく観ていた記憶がある。こういう時代設定の小説を読むのは初めて❗
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明日のかぜ
ネタバレ朝倉さんは「平場の月」以来で久しぶり。樽の古民家カフェの喫茶シトロンで月イチ第一金曜日に貸し切りで開かれる”坂の途中で本を読む会”。このサークルのメンバーは全員高齢者で91歳から77歳の個性的すぎる6人。課題本を朗読して感想をみんなで語りあう。インプットとアウトプットを実践中で脱線することは当たり前。自称小説家兼雇われ店長になった主人公の安田も名誉顧問兼書紀としてメンバーに加わる。坂は坂でも下り坂で先が長くないのもみんな同じだからこそ、本を媒介として話す場はみんなの大切な時間。人生を語る読書会っていいな。
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明日のかぜ
ネタバレ今回の謎は校庭の片隅にある亀の銅像が動く騒動。この銅像は卒業生が有名な芸術家になって小学校に寄贈してくれたもの。でも、何で生徒たちが知らない目立たない場所に置いてあるのか?定番の読者への挑戦状は今回は解けるのかと思ったけれど、動く亀の銅像の謎は分からず残念。天馬が語ったシャーロック・ホームズの『不可能を消し去って最後に残ったものが、どれだけ奇妙であっても真実である』に納得。真相は意外な犯人?だった。知らない間にシリーズ5作目まで出ているのね。順番に読んでいこう〜。次は4作目の密室のウサギ小屋事件へGO❗
が「ナイス!」と言っています。
明日のかぜ
ネタバレ自分の誕生日なのに両親にかまってもらえない主人公のおっくんを、ロマンスカー・LSEが旅に連れ出すという心あたたまる絵本。小田急電鉄「特急ロマンスカー」の現役運転士が描いた絵本で家族愛がメインテーマ。著者の小林さんは家族旅行で小田急ロマンスカーに乗ったことがきっかけで、電車の運転士に憧れて小田急電鉄に入社し夢を叶えた方。現役運転士でもあり絵本作家の二刀流を貫き絵本専門士の資格も持つ。鉄道業界初らしいこの本の売上は、すべて小田急財団に寄付され、沿線の植樹や奨学金、鉄道安全教室などの慈善活動に使われるそうだ。
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明日のかぜ
ネタバレ心の不調を抱えて訪れる患者さんたちに、猫を処方する謎多き病院「中京こころのびょういん」。第四話ではニケ先生と看護師の千歳さんが心待ちにしていた患者さんが現れた。夜逃げした中京ニーニーズの元従業員の青との再会。過去の猫遺棄事件の真相も今回明らかになった。遺された猫を救えなかった青の後悔。そんな青の心の呪縛を解き放つためにニケ先生はずっと予約の患者さんを待っていたのだ。処方された脆くて可愛い真っ白な猫のシロの飼育によって心がほぐされていく。第二話の猫習いサイレントニャーがツボ。隣室の椎名社長もコミカルだ😊
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明日のかぜ
ネタバレクセの強い父である王様の子供の名付けの仕方がひどい。4人の姫に春夏秋冬の名前をつけて、さらに3人の姫が産まれると7人の姫を月曜から日曜のまでの週の名前に改名させる。8人目お姫さまからは1年の月の名前を付け始め性格がひねくれてしまいました。しかし、一度も名前が変わることなくすんだ9人目のお姫さまの九月姫は、とても素直で優しい性格。捻くれた姉たちの中で育つ、優しい九月姫の葛藤。後半は九月姫が仲良くなったウグイスとの交流が描かれている。自分の幸せよりも、自分の好きな人の幸せを考える重要性に気がつく九月姫だった。
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明日のかぜ
ネタバレ医療従事者が抱えてきた過酷な現実と向き合う中で見えてきた一筋の希望。動物介在療法に携わる犬のスピカとハンドラーの凪川遥が様々な病状の患者に寄り添う。人と動物のより良い共生関係を築く動物介在療法という補完的治療。まだ、医療機関でで導入例は少ないようだ。スピカと遥は小児がんを患った幼児、強迫性障害を抱える中学生、産後鬱の患者や家族たちと向き合っていく。遥と同期の詩織は動物介在療法導入を推し進め、DI犬導入までの苦労も並行して描かれている。過去と現在が交錯していく。現役看護師ならではの圧倒的なリアリティだった。
が「ナイス!」と言っています。
明日のかぜ
ネタバレ前半は警視庁捜査一課の五代が殺された弁護士の白石健介の捜査で容疑者を絞っていく。容疑者の倉木が犯行を自供して事件を解決したと思いきや、過去に時効になった冤罪事件が絡んでくる。後半は加害者遺族の和真と被害者遺族の美令がそれぞれの父親の行動に違和感と疑問を持ち物語を引っ張っていく。本来なら敵対するものだが、事件の真相に納得がいかないため手を組み互いに協力していく。この世の女は全員名女優​!とは五代刑事のセリフに納得。被害者と加害者そして罪と罰について息をつかない展開。読み終えてタイトルの深い意味に震撼した。
が「ナイス!」と言っています。
明日のかぜ
ネタバレカジノで一文無しになった元Jリーガーの稲田がシンガポールでハリソン山中と出会いスカウトされる。あ〜、誘いに乗っちゃダメだよ。とめどもなく溢れ出てくるハリソンの尽きることのない欲望。釧路のプロジェクトを進める地面師たち。スケールのデカい特殊詐欺と構図は同じで裏で糸を引く指示役のハリソンは絶対に捕まらない。ヤツに見込まれたら巻き込まれたら伸るか反るかの選択しか無く、待っているのは絶望的な破局か望外な儲けか?ハリソンに群がる周囲の愚かな人間たちは局面ごとに裏切られ切り捨てられていく。 最後の賭けに勝つのは誰だ。
が「ナイス!」と言っています。
明日のかぜ
ネタバレR-18文学賞受賞作。5つの短編集で読みやすかった。老人介護施設に入所しているキヌ子さんがスゴい。性に奔放すぎて三度目の夜這いがバレて面会に来た息子が注意を受ける。衝動が疼けば、いつでも快楽を得られる。エロティックな表現や描写もそれほどいやらしさは感じない。自分の母親だったら嫌だけど強烈キャラ感が突き抜けていて憎めない。藍色のネグリジェを孫娘がプリンセスのシンデレラみたいと憧れて欲しがるシーンが別の章で効果的にリンクする。「ローズとカサブランカ」の姑の嫁への過剰な干渉は気色悪く、最後の反撃にスカッとした。
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明日のかぜ
ありがたいことに以前、レビュー掲載した『 N 』のレビューがふゆイチ2024(集英社文庫 小冊子)に掲載されたと事務局から連絡が届きました。9月くらいに掲載許可のメッセージがきていたことを忘れてたからビックリした。書店にもうふゆイチってあるのかな?早速、確認しに行かなきゃな〜😊 https://bookmeter.com/reviews/107953500
明日のかぜ
2024/11/23 20:07

もぐたんさんのレビューも掲載されているんですね。楽しみです⭐3店舗覗いてみてもふゆイチ2024が置いてなくて現物ゲットできません😅。地域特性なのかな〜。もう少し本屋巡回してみますね❗

もぐたん
2024/11/23 20:13

私も、4店舗目でやっとゲットしましたよ。早く入手できますように!

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明日のかぜ
ネタバレ踊り、踊る、踊れ!8歳でバレエに出会い、15歳で海を渡った天才バレーダンサーであり振付師の萬春(よろずはる)をそれぞれ異なる登場人物の視点から描く。春の踊りを間近に見てきたダンサーの深津純。二人で踊ったヤヌスは春が追求してきた「この世のカタチ」を実現させた。春を幼少期から見守ってきた叔父さんの稔が貴重な成長記録を記した第二章が一番読みやすくて好きだ。残念だが恩田さんの圧倒的な名作『蜜蜂と遠雷』には及ばないと感じた。見開きページの左下にバレエダンサーの絵があり、パラパラ漫画のようにダンサーの動きを楽しめる。
が「ナイス!」と言っています。
明日のかぜ
ネタバレ舞台は江戸初期の東北地方。現在の盛岡を拠点とする南部藩に仕える若き忍者・望月景信。あらゆる人物の声色をまねるこの世でただ一人の声色使いの能力を持つ。雪深い東北で景信は新興宗教の謎を探る密命を帯びる。技量も腕もあるのだが、敵対する他藩の人間にまで同情してしまう優しさは時に任務遂行を危うくする。隣国の間者、黒脛巾組の女忍の紫野や遊女として売られてきた鈴音に情をかける。生意気な子供のような容姿の豆助も得体がしれない雰囲気を醸し出している。果たして敵か味方か?北国訛りの方言に慣れるまで時間がかかったが面白かった。
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明日のかぜ
ネタバレ恋愛感情も性愛感情も無いけれど、高校の元同級生だった奈穂と尊の二人はお互いの利害が一致したから結婚した。それは価値観が一緒で抱えている悩みを共有できる唯一無二、お互いかけがえのない存在。目まぐるしく変化が激しい複雑な世界の中で重い荷物は歳を重ねるほど増えていく。すれ違いから二人の間に微妙な綻びが現れ始める。その原因の一つが尊に好意を寄せる星夜の存在で明らかに距離感がおかしい。マリアージュ・ブランとはフランス語で偽装結婚という意味だが、本書では友情結婚がテーマ。人並みや普通とは?すっきりしない感じで読了。
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明日のかぜ
ネタバレ史上最大の下剋上❗MVPの桑原のインタビュー。日本シリーズ2連敗した後にクライマックスシリーズを勝ち上がってきた必死さが足りてないと選手ミーティングで皆に伝えた。ハマの切り込み隊長として有言実行でチームの雰囲気をガラリと変えた。開き直りの投球で10安打されながらも投げきった東。権藤博氏の日本シリーズ全試合解説も読み応えがあり。下馬評を覆して掴んだ圧倒的な26年ぶりの勝ち鬨は見事であった。一戦ずつ強くなっていったベイスターズ。失うものが何もないチーム一丸で勝ち切った。余韻に浸れた素晴らしい読書タイムだった。
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明日のかぜ
ネタバレ「ロールキャベツ」の次は寿司❗泣ける作品が多い森沢さんにまたしても泣かされた。主役は夕凪寿司の大将・江戸川さやか。彼女が握る極上の江戸前寿司は丁寧でどれも食べたくなる地元に愛される繁盛店。成金ウメちゃんをさやかの握る寿司でギャフンと言わせた場面は痛快だった。もうこれはシリーズ化して欲しい。だって登場人物誰もが魅力的だから。さやかの祖父の伊助、夕凪寿司の看板娘の未來、未來の親友のまひろ。常連客の金光社長のジジ馬鹿ぶり全開の話にほろり。単なるお腹が空くグルメ小説ではなく心温まる4つの人間ドラマを堪能できた。
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明日のかぜ
ネタバレ愛する我が息子は被害者か、それとも加害者か?父、母、妹それぞれの望みが交錯する。息子は事件に巻き込まれたのか、加担していたのか。徐々に明らかになっていく事件の背景。もしかしたら息子が犯人かもしれない、もう死んでいるかもしれない。2つの可能性、望みなき望みの間で揺れ動く家族。母親の加害者でもいいから生きていて欲しいという想い。父親の築き上げてきたものを全て失う怖さから無実を信じたい気持ち。夫婦の望みは別々でもどちらの心情も分かる。息子を信じてやれなかった悔恨が痛いほど伝わってきた。子を持つ親目線で一気読み。
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明日のかぜ
ネタバレカバー写真はご自身の幼少期で公園でかくれんぼしているの?なぜ、眼帯しているのか?ばななさんのこれまでの作品「吹上奇譚」で占い師が出てくるのは友人のサイキックカウンセラーの多大な影響があったのかも。「下町サイキック」に登場してきた交通整理のおじさんの思い出は下町らしさを感じた。作家は自由業とはいえ、この仕事にはなんの保証もない。小説業界での付き合いもできず、選考委員にもなれない。地位確立のための派閥や根回しなどは心底苦手。ばななさんが知り合う人、住んだ家、日常のすべてが濃い。過去と現在と未来が見えてくる。
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明日のかぜ
ネタバレ主人公は吾輩はではなく己はで語る黒猫の一人称小説。己のこれまでの猫生のエピソードは暗く悲しいな。三つめの猫生では文豪・夏目漱石の飼い猫だった過去が判明する。夏目家の猫が転生を繰り返し9つの命を使った果てに辿り着いたのが古書店北斗堂。自称魔女の女性店主北星は謎じみている。奇妙な身の上話によると文才ある人間に嫉妬し、追放されて一切の創作に関わることを禁じられた。彼女や円という少女との交流で人間嫌いだったはずの己は気持ちが変化していく。物語を創作することの喜びと苦しみが詰まった日本ファンタジーノベル大賞作品🐾
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明日のかぜ
ネタバレ家督を継ぎ徒目付に就いた夏目要之助。城主お気に入りの愛馬・流れ星が殺された死因の調査を命じられてしまう。何者かに毒殺された可能性が浮上する。下手人の目的と動機は?そんな折、馬方の内藤伊三郎が不審な死を遂げる。事件の核心に触れそうになり、要之助らを亡き者にしようと辻斬りに命を狙われる。無理難題を吹っかけられ手柄は上役に掻っ攫われる。現代のサラリーマンと江戸の武士たちの悩みは大いに重なる部分がある。確かに武士はつらいよな。人情に篤い要之助は魅力的だ。お菊の恋を成就させるのはまるで寅さんのようだった。第二弾へ。
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明日のかぜ
ネタバレ電動自転車の欠陥を隠蔽して非難轟々の社長が首吊り死体で発見された。実は自殺ではなく殺人に関わったと思われるメンバー(未亡人、記者、開発部課長と営業部部長、運転手、清掃員、被害者遺族代表)7人がある廃墟に集められた。社長を殺した犯人だけは命を助けるという理不尽なルールが課せられる。犯人以外は48時間後に毒ガスが蔓延して死ぬという特殊環境。よくある大勢が殺し合うデスゲームかと思いきや、自分の命が惜しいため自白合戦が勃発。もう、みんな怪しい。疑心暗鬼になっていく心理戦は面白かったが再現オチが予想出来たので残念。
が「ナイス!」と言っています。
明日のかぜ
ネタバレ花乃子、百合子、亜希、澪の4人は高校の同級生で十年来の友人。赤裸々な過激なエロ全開のガールズトークが交わされていて、赤面はしないが電車の中では大っぴらに広げて読めない内容。20代後半の女性同士の性にまつわる悩みを語る 会話ってこんな感じなのか?花乃子が男抜きで一生一緒に暮らすとノリで提案したら、意外とすんなり受け入れてルームシェアが始まる。選択肢がありすぎる自由。幸せっぽさこそが全てって、若いからこそ出来るままごとのような暮らしは上手くいくのか。血の繋がらない家族のカタチはすごく仲の良い未来を掴み取った。
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明日のかぜ
ネタバレプロローグで家人に気取られず、寄生虫のように屋根裏で暮らす〝影〟の行動に虫酸が走る。猟奇的な芸能プロ社長刺殺事件現場には死蝋の欠片が残っていた。さらにコンビニで屯していた女子中学生をナイフで襲う殺傷事件が起きる。犯人は第一の事件と同じらしく逃走中。事件を追うのは元家裁調査官・白石と友人で刑事の和井田コンビ。児童ポルノ、未成年の性的搾取、目を覆いたくなる子供たちの悲劇。二重三重の虐待を受けた実花、父親が起こした無理心中で生き残った千草。家族愛に飢えた二人の女性の壮絶な外れた人生が交錯した歪んだ運命に戦慄。
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明日のかぜ
ネタバレ最後の章では感動して思わず目が涙で滲んだ。あとがきによると、どこまでがフィクションでどこまでがノンフィクションなのかは判別できない。自伝的要素も反映されたマコの成長物語。 芸術家のオッサン先生と過ごした奇妙な美術教室で体験した時間はマコにとって唯一無二の思い出だ。お絵描き人生でモノクロームの世界の中に初めて色を感じた日。人間は虚無を抜けるととてつもなく美しいものが見えたと感じられた日。世界から忘れられたような孤島である美術教室はマコにとってはなくてはならない居場所だった。幅広い世代の人に読んでもらいたい。
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明日のかぜ
ネタバレ誘拐事件や人質・立てこもり事件における報道の自粛を求める報道協定。幼児誘拐が発生したことにより警察から取材自粛の申し入れがあった。テレビ局の報道記者・諸橋が主人公。彼はヤラセ問題による懲罰人事で出世コースから外れているが矜持はまだ持ち合わせている。過去と現在に起きた二つの誘拐事件が交錯しながら物語は進む。ネットメディア、マスコミのスクープ合戦の自粛。警察の情報隠蔽。SNSによって報道協定の存続が脅かされるということも現実では起きそうだ。誘拐に隠された謎を追う報道記者の葛藤がリアル。卑劣な誘拐は許せない。
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明日のかぜ
ネタバレ悪しき社風が残る会社で心身が疲弊して退職したみなと。ある日、草むらに埋もれたポストの中に一通の手紙を見つける。送り主のあすかさんに返事を書いたことで文通が始まる。あすかさんは不登校の男子高校生の飛鳥だった。拠り所のない二人は便箋やペンを選び、文章の内容をゆっくり自分のことも相手のことも考える文通にどんどん心が満たされていく。文通屋として仕事にするためにクラウドファンディングに挑戦。目標は達成するも義務になってしまったことで理想と現実の狭間で二人の絆にひびが入るが。心を言葉に。言葉を載せてあなたに届く文通。
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明日のかぜ
ネタバレ学校という閉鎖的な空間。クラスの平穏を守りたいという名目。そんな環境下で起きる担任教師が生徒の目の前で発狂して首を切って自殺する異常事態。何が起きているのか?姿の見えない呪いの連鎖反応によって起こる犠牲はどこまで続くんだろう。主人公の恒一と死の色が見える鳴はこの不可思議な現象を止めるために立ち向かっていく。過去に隠されてきたいくつかの事実。恒一のお父さんの「一年半ぶり」という発言が伏線だったのだが、紛れ込んだ死者の正体は見破れなかった。凄惨で惨たらしい死に方が満載なのに続きが気になり止まらない。次はSだ。
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明日のかぜ
ネタバレ夜見山北中学校3年3組で発生する「死者」がクラスにまぎれこんでしまうという不可思議な現象。どの学校のどのクラスよりも死に近く、このクラスは呪われている。それが始まったら毎月1人以上が事故死、病死、自殺、他殺などさまざまな形で人が死ぬ。現象がある年の対策としては増えた死者の代わりに、クラスの誰か1人をいないものに設定するという理不尽な仕打ち。こんなクラスの一員になったら学校に行けなくなる。これは、ちょっと作り込まれた特殊設定すぎないか?死者とはいったい誰?ホラーとミステリーのバランスが絶妙すぎる。下巻へ❗
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明日のかぜ
ネタバレ江國さんは「冷静と情熱のあいだ」を読んだ記憶があるだけ。読書にまつわるエッセーなどを収めた本書。書評には興味を掻き立てられるものばかり。《まったくもって、めくるめく言葉がやってのける》《一冊まるごと全部が言葉にならないはずのもので出来ている》《本にはそれぞれ気配があり、いい気配を放っている本は間違いなくいい本である》《読み始めて、ひとたび中に入りこむとでてきたくなくなる》《小説とは何か、を知りたい人はこれを読むといい》紹介された気になった本を手に取るいい機会になり、読みたい本が増えてしまうのが困りものだ。
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明日のかぜ
ネタバレ今作はあの山城に神奈川県知事が、マラソンの世界最高記録更新を狙わせろと指示を出すところから始まる。知事の無理難題を受けた県職員音無は超高速コースの選定、世界記録を出すためのマラソン大会。いくらなんでも無茶だが、そこは宮仕えの身としては断れない性。ランナーにとって自然の強風まで防ぐ完全にお膳立てされたコースってやりすぎじゃない?オレ流を貫く山城とペースメーカーとして雇われた甲本。仕組まれたレースに反発する二人の心理戦とプライドを懸けたデッドヒートの描写に引き込まれていく。読者に委ねれれたラストが余韻を残す。
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明日のかぜ
ネタバレ文章を書く側の人間には重箱の隅をつつくような指摘をする細かい仕事というイメージが覆されたな。校閲とは検閲ではない。本を作る上では必要な校閲者の知られざる世界を垣間見ることが出来た。年表と登場人物の表はしっかり作り、悪筆過ぎる直筆原稿の解読、辞書よりも大事な校閲者の心得、誤植の怖さなど本の裏方の知らない世界だ。正しさだけを追求する仕事じゃない。一冊の本にどれだけの人たちが関わっていて、どんな思いが込められているのかをこの漫画で知ってもらい気持ちが詰まっている。校(くら)べて閲(けみ)して、それが校閲の仕事。
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明日のかぜ
ネタバレ本をテーマに語るシリーズ第3弾。題名のナラティブとは物語という意味。宮藤官九郎の人気ドラマの裏話しは興味深かった。宮藤さんの愛読書「たましいの場所」は会う人会う人に勧めているそうだ。哲学者・永井玲衣さんとの対談が抜群に面白い。日常にたくさん落ちている何気ない問いかけに対する哲学対話は深い。語り手が物語を展開していくのは正にナラティブだ。巻末の『若い!』はほめ言葉なのか」という問いについて哲学対話を終えた蟹ブックス店長・花田菜々子さんがキョンキョンにおすすめの1冊として「我は、おばさん」を推したのには得心。
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明日のかぜ
ネタバレ国語の教科書に載る敷居が高いと感じがちな文豪たちの文学作品をサクッと漫画で読むシリーズ。作者のドリヤス工場さんの画風は独特。おちょぼ口、登場人物たちが醸し出す不思議な間の取り方はまるで水木先生のようなタッチだ。だからなのか、深刻な暗い物語でもゆる〜く感じてしまう😊。織田作之助「夫婦前哉」、芥川龍之介「地獄変」、尾崎紅葉「金色夜叉」、梶井基次郎「櫻の樹の下には」は読んでみたいな。読んだことはなくても題名だけは知ってる?知らなかった?混合の21作品。文学入門として興味を持った作品を深堀りするのも良いだろう。
が「ナイス!」と言っています。
明日のかぜ
ネタバレ村田さんの頭の中の世界ってこんな感じなんだろう的なエッセイ。彼女の作品は唯一無二で想像の斜め上を行くだけに妙に納得できる内容だった。彼女は自分の脳を騙すことが好きで、無いものをあると認識させて未知の光景を勝手に作り上げる。脳に嘘の景色を見せて一気に崩壊させるという。作品の根底にある異次元の村田ワールドを覗き見た感覚になる。誰もが自分が作り上げた異世界で暮らしている。人の数だけ異世界の扉は無数にあるんだなと感じる。奇妙な出来事がクスッと笑える、この感覚は癖になりそうでコワい。禁断症状が出たら困りものだな。
が「ナイス!」と言っています。
明日のかぜ
ネタバレ芥川龍之介の名作を和のモチーフで独特な感性で描く。大迫力の作品で人気を集めるイラストレーターおくさんがイラストで世界観を表現する。登場人物たちが事件の真相を語る時の目線、眼差しにゾクッとする。昼間でも薄暗い藪の中で、一人の男の死体が見つかった。だが、それぞれの証言は微妙に食い違い真相はますます見えなくなっていく。真砂という女性の告白と二人の男の告白は矛盾している。果たして誰が殺害したのか。真相はどこにあるのだろうか。藪の中にある女性の不可解な心理描写が絶妙。「真相は藪の中」とういう言葉の語源となった小説。
が「ナイス!」と言っています。
明日のかぜ
ネタバレいよいよ、あかねの兄弟子・まいけるの真打昇進試験。当の本人は飄々として緊張もしていないのがスゴい。逆にあかねたち弟妹弟子たちの緊張はピーク。いつもの高座なら自分が見せたい演目よりお客さんが観たいネタを選ぶ。まいける兄さんが用意した演目は再生と喪失の人情噺の「たちきり」。一世一代の昇進試験ではお客の見たい本格派の芸を見せてくれるのは流石だ。実は今の芸風になる以前は天才的なレベルの技巧派だったと知って納得。嫌がらせしてきた全生がまさかの涙。実力を認め昇進を渋々認めた。多数決でまいけるの真打ち昇進が叶う🎉
が「ナイス!」と言っています。
明日のかぜ
ネタバレプロレス界で一躍少女たちのアイドルとなった長与千種とライオネス飛鳥。二人の生い立ちや不遇な若手時代。弱い上に魅力もない落ちこぼれの千種、強いだけで退屈なレスラーの烙印を押された飛鳥。落ちこぼれだった二人が選手生命を懸けた試合で実力以上の力を発揮して現状を打破していく。観客の心をつかみタッグを結成し伝説のクラッシュ・ギャルズは誕生した。極悪同盟を結成したヒール役のダンプ松本との髪切りマッチなど女子プロの栄枯盛衰を知れる本。中学生の頃、全日本女子プロレス中継を観ていたから、懐かしい気持ちでいっぱいになったね。
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明日のかぜ
ネタバレ宮沢賢治の生涯を父・政次郎の視点から描いた『銀河鉄道の父』。父と息子の関係が描かれていて興味深い内容だ。宮沢家という経済力ある家庭の長男に生まれ、小学校では神童と呼ばれたが、夢を追いかける無職の男に成り下がる。父親に金を無心する穀潰しと揶揄される始末。それでも父は見捨てない。賢治は経済的にも精神的にも独り立ちできないことに苛立つ日々。喧嘩しても信じて常に受け入れていく姿勢に親の無常の愛を感じた。従来の研究では賢治の意思を抑圧した悪者であり、政次郎に関しては1冊も文献が無いのにここまで書き上げるのは凄いな。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2017/01/20(2890日経過)
記録初日
2012/01/01(4736日経過)
読んだ本
3800冊(1日平均0.80冊)
読んだページ
1074007ページ(1日平均226ページ)
感想・レビュー
3073件(投稿率80.9%)
本棚
111棚
性別
血液型
B型
職業
サービス業
現住所
神奈川県
自己紹介

読書は通勤の往復2時間と昼休みの1時間で。平日の方が読書のペースがすすみます。読書メーターに登録してからお気に入りの読書家さんの影響で読む本の幅が広がりました。
購入すると積読本になってしまうので返却期限がある4つの図書館を利用させてもらっています。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
2020/4/28

お気に入り登録はありがたいのですが、一度に大量にナイスする方やむやみやたらにお気に入り登録をする方は申し訳ありませんがブロックをさせていただきます。

プロフィール画像更新しました。AI北斎さんに描いてもらった自画像です😊
2024年7月22日

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