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2024年10月の読書メーターまとめ

電波時計
読んだ本
13
読んだページ
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感想・レビュー
13
ナイス
190ナイス

2024年10月に読んだ本
13

2024年10月のお気に入り登録
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2024年10月のお気に入られ登録
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2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

電波時計
東京近郊の個人商店19店舗が取り上げられている。どの店舗も名店ぞろいで、チェーン店とは一線を画す独自のサービスと気概で、厳しい令和の時代において今なお健在である。どの店も長い歴史を有し、地域の人々に愛されている。一番の読みどころは、店主の語る、「店の生い立ち・東京の歴史」だと思うが、やはり戦争やバブル時代抜きには語ることは難しいようだ。肩肘張らずに自然体で店主に語らせる、井上さんの人柄というか取材方法は本当に見事だと思う。イラストも素晴らしい。
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2024年10月の感想・レビュー一覧
13

電波時計
先日読んだ『渚にて』も感動的な作品だったが、こちらも心の底から湧き上がる感動を抑えきれない作品だった。戦時下だからこそ、主人公ハワード(70歳)の、イギリス紳士としての気高い道徳的・精神的義務が余計に際立ってくる。他の人物たちも自分たちのできる範囲で、ハワード一行のために一肌脱いでいく。パン食というヨーロッパ共通の食習慣だったことも、逃避行に幸いしたように思う(米食の日本人ではきつかったと思う)。戦後ではなく、戦時中の1942年の作品であることにも驚かされる。
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電波時計
『日本の思想』(丸山眞男、岩波新書)を読むにあたって、大いに活用させてもらった。初心者が『日本の思想』のような難易度の高い本に対して、徒手空拳で立ち向かうのは大変なことだが、本書は、初心者に対しての良きガイドになってくれる。単独で読んでも大変に面白い1冊だと思う。丸山自身の略歴や思想史的位置についても解説されている。良書。
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電波時計
数年ぶりに再読する。今回はⅣ「である」ことと「する」こと→Ⅲ思想のあり方について →Ⅱ近代日本の思想と文学→Ⅰ日本の思想、の順に読み進める。近代社会の論理、日本近代社会の特質、開かれた社会、開かれた知的共同体の条件、「伝統」の多義性と開国への新たな視点といった興味深いテーマに触れつつ、全体を通して、「開国」と「日本の近代」についての深い考察がなされている。小林秀雄が登場するⅡはやはり難しい。丸山にとって「開国」は考察の立脚点として大きな存在だったようだ。また読みたい。
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電波時計
JR中央線沿線についての随筆・エッセイが42篇ほど収められている。中央線沿線についての土地勘は全くないが、沿線に大学が多いことやサブカルの発信地であることは何となく知っている。書かれた時代や沿線地域が適度にバラけていて、沿線の多彩な文化や駅周辺の変遷をノンビリと感じることができる。未読な書き手も多く、その点でも新鮮に読むことができた。出久根達郎と辻井喬はぜひ読んでみたい。中公文庫からは『〇〇傑作選』と銘打ったアンソロジー物がいくつかあるようなので、機会があれば他も読んでみようと思う。
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電波時計
東京近郊の個人商店19店舗が取り上げられている。どの店舗も名店ぞろいで、チェーン店とは一線を画す独自のサービスと気概で、厳しい令和の時代において今なお健在である。どの店も長い歴史を有し、地域の人々に愛されている。一番の読みどころは、店主の語る、「店の生い立ち・東京の歴史」だと思うが、やはり戦争やバブル時代抜きには語ることは難しいようだ。肩肘張らずに自然体で店主に語らせる、井上さんの人柄というか取材方法は本当に見事だと思う。イラストも素晴らしい。
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電波時計
下巻でも数学の歴史を軸に解説しつつ、いよいよ関数・極限・微分・積分・微分方程式といった分野が登場する。この分野は高校数学の段階でも面白いが、やはり大学の専門分野と絡めることで面白さや理解が深まると思う。以下は私個人の経験である。なぜか高校物理では微分積分や微分方程式を用いられない。なので高校段階では微分方程式の具体例をよく知らず、ただ計算方法を習得するだけになってしまう。結果、具体的にどう利用するのかは大学の専門分野で初めて知ることになる。
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電波時計
ネタバレ引き続き時間航行家はいくつもの時間線上の世界を経験していくが、物語は予想もつかないスケールの大きな方向に進んでいく。よくわからない部分もあったが、時間の限界点に到達し、突き抜け、多様性のなかにあるすべての宇宙に精神を移住することに成功したようだ。タイム・パラドックスを解決し、人間のあり方、宇宙のあり方すら変えてしまった。そしてなんだがオマケのようだったが、ウィーナ救出という、当初の目的もどうやら達成されたようだ。大いに魅せられた素晴らしい作品だった。
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電波時計
上下巻のこの新書では、微分方程式までを扱うという。上巻では複素数までを扱っているが、個人的には下巻のほうが興味がある。数学に関する様々な面白エピソードを楽しみつつ、自分の苦手分野を再確認することもできる。小学校低学年のときの算数の授業がタイルを使った水道方式で行われており、保護者の中には賛否両論ありながらも、今思えば自分にはとても合っていたように思う。本書の説明でも後の水道方式を彷彿とさせるような説明があり、懐かしく思うところがあった。
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電波時計
ネタバレ本書はウェルズの遺族が正式に公認したという『タイムマシン』続編である。西暦80万2701年の未来から帰還した時間航行家は、エロイ族の少女ウィーナ救出のため再び未来へと旅立つところから物語は始まる。しかし歴史の多様性・多世界性に大いに翻弄され、物語は二転三転としていく。本家の『タイムマシン』では、社会主義に傾倒していたウェルズの政治観が色濃く反映されているが、本作ではより冒険性・エンタメ性に重きが置かれているように思う。全く予想のつかない展開で下巻も楽しみである。
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電波時計
ネタバレ2012年4月発行。本作品はタイムトラベルものの嚆矢とされている作品で、1895年に発表された。時間が絶対的なものではなく相対的であり、しかも操作可能であるという着想がとても画期的。アインシュタインが特殊相対性理論(1905年)から一般相対性理論(1915)を構築していった時代を思うと、本作品の斬新さ、先見性に驚かされる。どちらかといえば、科学的興味が中心の〈科学小説〉要素よりも、さまざまな領域での思考実験を行う〈思弁小説〉としての要素が強い作品に感じた。とても面白かった。
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電波時計
側用人・間部詮房と共に6代将軍・徳川家宣を支える新井白石。彼は、ときには敵対する人物との軋轢を抱えながらも正論を貫き通し、様々な幕政改革に邁進していく。引き続き7代将軍・家継にも仕えるが紀州吉宗が8代将軍となると、間部詮房共々風向きがにわかに変わっていく。やや寂しい晩年だったように思うが、そんななか、人妻と出奔したかつての弟子との偶然の再会シーンは、とてもしみじみとさせる(藤沢氏の創作かもしれないが)。白石が生き生きと描かれており、とても魅力的な作品だった。
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電波時計
先日『折たく柴の記』を読み、関連本として本書を読む。藤沢作品の中ではあまり評価が高くないようだが、白石の自伝的随筆である『折たく柴の記』に沿って忠実に描かれていると思う。やはり藤沢周平という一流の小説家の筆が入ると、人物や風景描写が生き生きとして読みやくなっている。林信篤、荻原重秀の実際の歴史的評価はよくわからないが、白石が主人公であるこの小説では二人は悪役になっている。ストーリーは予想がつくが、下巻も楽しみである。
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電波時計
2023年8月発行。本書は、過去の哲学者のアイデアを再解釈しつつ思考を展開していくのだが、なかでもアーレントとルソーについての解説はかなりの読み応えがあり、読書ガイドとしても秀逸だと思った。「人工知能民主主義」と比べて「訂正可能性の哲学」はいかにも人間臭く見栄えがしないかもしれない。そんな疑問に対し、東は〈そもそも人文知は過去のアイデアを訂正していくことで蓄積され、人間はそのように漸進的にしか思考する事ができないのだ〉という。「人間のあり方」について冷静に考えたい。要再読。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2010/09/12(5188日経過)
記録初日
2010/09/13(5187日経過)
読んだ本
1558冊(1日平均0.30冊)
読んだページ
547501ページ(1日平均105ページ)
感想・レビュー
1494件(投稿率95.9%)
本棚
0棚
性別
現住所
北海道
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