万城目学さんの講演会があったので、そのときに販売していた鴨川ホルモーを購入した。講演会はこの作家さんのユーモア溢れる笑いありの、関西風の講演であった。鴨川ホルモーは京都が舞台で、自分もかれこれ40年前に京都の大学に行っていたので、また、最初葵祭の行列のシーンが出てくるが、自分も大学生で参加したことがあるので、懐かしい思いで読み進む事が出来た。物語はオニを操る奇妙なサークルに半ば騙されて加入するところから始まり、大学対抗や仲間割れ、ハチャメチャに突き進む、万城目ワールドの展開を味わえる。

一章で普遍的な善として幸福をあげ、その定義として徳をあげて解説。徳について、すなわち対象に対してしかるべき態度である中間性、儒教でいうところの中庸、を取り上げて、もっとも高い精神、行為の状況を様々な例を取り上げて、徳として説明している。この本でいちばんの読みどころは、正義の部分だろう。ここにほ、正義の徳が書かれてあり、正義の様々な解釈を通して善の方向をめざす。巻末の解説は、本文の解説として適切なアドバイス、まとめを行っている。

万城目学さんの講演会があったので、そのときに販売していた鴨川ホルモーを購入した。講演会はこの作家さんのユーモア溢れる笑いありの、関西風の講演であった。鴨川ホルモーは京都が舞台で、自分もかれこれ40年前に京都の大学に行っていたので、また、最初葵祭の行列のシーンが出てくるが、自分も大学生で参加したことがあるので、懐かしい思いで読み進む事が出来た。物語はオニを操る奇妙なサークルに半ば騙されて加入するところから始まり、大学対抗や仲間割れ、ハチャメチャに突き進む、万城目ワールドの展開を味わえる。

エロティシズムというものを、様々な角度、学説を解説し、読み解ている。女性の性に対する考え方は、澁澤龍彦氏が、存命であった時代から、半世紀近く経ち、SNSやマッチングアプリ等を利用する女性がネット社会で増え、性に対して積極的になった点もあり、現代の考え方と比べると少し古い感覚ようにも思えるところがあるが、しかしながら、偏向的な性愛や性的倒錯に正常や異常はない様々な学説の解説やこの作家こその、かなりの懲りようの文学である。これを読んで、昨今の性に対する保守的な考え方は無くなるはずである。

シュルレアリスム、メルヘン、ユートピア3編の入門書。入門なので、わかりやすく、読んでいて、素直に頭にはいってくる。シュルレアリスムの考え方、超現実、客観について、説明されており、シュルレアリスムとメルヘン、ユートピアの関係性を書いている。今度、絵画、映画を見るときに頭において鑑賞しようと思う。

黒澤明監督の「天国と地獄」で原案と知っていたが、読もう読もうと思って20年ぐらい経つ。その間にこの小説の作家も亡くなり、今回新訳が出たので購入して読んだ。ストーリーは「天国と地獄」との違いを探す感じの読書。この小説と映画の違いは映画が誘拐事件のスリルを追っているのに対し小説は身代金を渡すか渡さないかについての人間ドラマになっている点。社会格差が誘拐事件を引き起こしているというところは、どちらもベースになっている。