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2023年12月の読書メーターまとめ

Inzaghico
読んだ本
11
読んだページ
3223ページ
感想・レビュー
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ナイス
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2023年12月に読んだ本
11

2023年12月のお気に入り登録
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  • さくらこ

2023年12月のお気に入られ登録
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  • さくらこ

2023年12月にナイスが最も多かった感想・レビュー

Inzaghico
第149回(2013年上半期)直木賞受賞作。 家電量販店に転職した夫とその妻の話は、苦労続きの二人の人生に最後に光明がある。舅を見送り、子育ても一段落つき、夫の左遷異動もなくなり、肩の荷が降りた妻が暮らしの足しにパートを始めようと思い、夫にお伺いを立てる。「五千円でも自由になったら、わたしまたお父さんをホテルに誘う」。こんな殺し文句、思いついても言えないよね。やられた。 こんな深くて寂しい、だけどどこか清涼な気分になるグランドホテル形式の物語も珍しい。
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2023年12月にナイスが最も多かったつぶやき

Inzaghico

2023年11月の読書メーター 読んだ本の数:10冊 読んだページ数:3420ページ ナイス数:114ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/793867/summary/monthly/2023/11

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2023年12月の感想・レビュー一覧
11

Inzaghico
丁寧な文章を書くためにこれだけ丁寧に説明している本はそうあるまい。「配慮のある文章」や「工夫を凝らした文章」の部分は、ビジネスやSNSの文章を書くときの指南としてうってつけ。とくに仕事メールで、業務メールは一往復半で終わらせるとか、意図が伝わりにくい案件はメールにせずに対面での話に切り替えるとか、失礼なメールには返信しないとか、具体的なノウハウは必読。「『だから何?』と思われない構成」とか「あなたのことは誰もよく知らない」とか「『しかし』が多すぎるで、しかし」とか、小見出しの付け方もにんまりしてしまう。
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洗練された軽妙洒脱な読み味を売り物にしてきた小泉ならではだ。この人の文章は、翻訳でもクレイグ・ライスなんかだとほんとに生き生きしていてぴったりだ。 どの作品も、今はもう化石になっている「ダンディズム」に満ちている。女性から見た理想の「ダンディズム」だ。「男は黙ってサッポロビール」のタイプのそれだ。犯罪者も、盛りを過ぎたスポーツ選手も、憧れの外国人作家に会いに行く中学生も、その外国人作家も。饒舌な男があまりいないのもいい。
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赤瀬川原平のトマソン風味がぷんぷんするが、こちらはれっきとした用途がある(あった)ものだ。とくに「洗濯」の項の物干し台はめっきり見なくなった。昔の家には、あとから設置したであろう2階の物干し台がよくあった。あれ、物干し台っていうんだとばかり思っていたけど、ネット検索しても出てこない。違う名前なんだろうか。 個人商店も年々減っている。最近はできるだけ個人商店で買い物をするように心がけているが、お店や店主との相性も大きいから、これはなかなか勧めるのが難しい。せめて気に入った店で自分で買い物をすることとしよう。
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第149回(2013年上半期)直木賞受賞作。 家電量販店に転職した夫とその妻の話は、苦労続きの二人の人生に最後に光明がある。舅を見送り、子育ても一段落つき、夫の左遷異動もなくなり、肩の荷が降りた妻が暮らしの足しにパートを始めようと思い、夫にお伺いを立てる。「五千円でも自由になったら、わたしまたお父さんをホテルに誘う」。こんな殺し文句、思いついても言えないよね。やられた。 こんな深くて寂しい、だけどどこか清涼な気分になるグランドホテル形式の物語も珍しい。
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「物議を醸した本」では、津原泰水の『ヒッキーヒッキーシェイク』が登場する。この騒動で、早川書房の編集者が「この本が売れなかったら、私は編集者を辞めます」と発言したことが話題になった(彼はわたしと大学の学科はクラスは違えど一緒で同期だったので、推移を追っていた)。韓国でもクォンがこの作品のリーディングの依頼を受けたそうで、そのときの評価が「ふうむ、そういう作品なのか」と、妙に納得&安心した。
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「大正時代」とひとくくりなので、政治から経済から文化まで一緒になっていて、時代を概観するのにわかりやすい。 ただ、分量の関係で概観で終わってしまっているがちょっともったいないように思う。内容ごとに分冊にしてもよかったのでは?文中でキーワードを太字にしてあるのも要らないように思う。索引があるのかと思ったらないし。 大正時代が濃い時代だった、というのがよくわかる一冊。昭和がすでに「時代」をつけて呼ばれるようになり(教科書感がぷんぷんする)、大正なんて大昔のことのようだが、歳月がつながっていることがよくわかる。
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本郷の項は、知っている人も登場して思わず声が出た。わたしが大好きだったヴァリエテ本六というギャラリー兼古書店があったのだが、その店主の女性が原平さんの編集者だった。お邪魔するたびに本の話で長っ尻になり、そのときに原平さんの編集者だったと教えてくれた。「赤瀬川さんとそこで偶然ばったり会ったことがあってね」という話をしてくれたのだが、それが本書にも描かれている。なかなか見つからない原平さんの本も貸してくれた。お父様が開業した古書店をなくしてはいけない、と自分でできる範囲で再開したと話してくれた。
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Inzaghico
御恵贈御礼。前作の『ブランディングズ城のスカラベ騒動』とは、登場人物がほぼ刷新された。ブランディングズ城主のエムズワース伯爵の大人っぷり、否、茫洋っぷりもさることながら、本作では友人のイッケナム伯爵の悪ガキ(という表現がぴったり)っぷりが読ませる。貴族だからこういうことしても許してもらえる。と思いつつ、ひょんなことで伯爵になってしまったイッケナム伯爵の若かりし頃の武勇伝は別立てで読んでみたい。美豚であるエンプレスをめぐる騒動を中心に、ままならぬ身分違いの若者の恋が絡み、イギリスならではのドタバタ劇が愉快。
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原書は”The Invisible Host”というタイトルで1930年に刊行。帯にある「『そして誰もいなくなった』の先駆的作品」というのは嘘ではない(『そして~』は1939年の作品)。 クリスティの作品とは最後がやや異なるが、姿が見えない人間に声だけで操られる怖さにゾクリとする。互いが疑心暗鬼に陥っていく様子も怖い。真相はあっさりとしているが(当社比)、そこに至るまでのぞわっとした得体のしれない怖さ。佳品でした。
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サッカーブームが到来する前は、野球が国民の娯楽だった。そんな時代を思い起こさせるユーモア推理小説。日本シリーズのしくみ、プレーの描写など、実に詳しい。日本シリーズで東京のチームと大阪のチームが対決するのだが、この対決には裏で大きな企みが働いていた。そして東京チームの監督が初戦直前に行方不明になったのは……。天藤の作品はいつも、(精神的に)アクロバティックなしかけがあって爽快だ。水戸黄門がさいごに「あっはっは」と笑っているような感じ。こういう胸のすく爽やかな小説ってなくなったなあ。
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Inzaghico
ヤマザキの義父母がイタリアでケールを栽培した話には笑った。1年でケール栽培は頓挫して、次に植えられていたのは白菜だというが、白い部分がほとんどない「青菜」状態だった。しかし、ヤマザキがこれをおひたしにして振る舞っても、義母などには味がない、と不評だったという。世界版「おふくろの味」も興味深い。現代のおふくろは、昔ほど料理に時間もゆとりもかけられない。「そのうち『おふくろの味』といっても手料理である必要性がなくなるような日が来ることも、十分に考えられる」というのは慧眼だろう。そういう日が早く来てほしい。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2017/09/23(2473日経過)
記録初日
2017/09/23(2473日経過)
読んだ本
896冊(1日平均0.36冊)
読んだページ
271574ページ(1日平均109ページ)
感想・レビュー
857件(投稿率95.6%)
本棚
2棚
性別
血液型
A型
外部サイト
自己紹介

好きなものを好きなように読んでいます。

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