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2024年1月の読書メーターまとめ

ガラスの文鎮(文鎮城)
読んだ本
11
読んだページ
3596ページ
感想・レビュー
11
ナイス
1697ナイス

2024年1月に読んだ本
11

2024年1月のお気に入り登録
2

  • シンシア
  • なお

2024年1月のお気に入られ登録
4

  • ろば
  • さゆ
  • シンシア
  • なお

2024年1月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ガラスの文鎮(文鎮城)
今年の1冊めは楽しい青春ものにしようとあえて選んだがなんだか微妙。物語自体は良くできている。妙に鈍感な美人と思われる後輩女子に惚れてあらゆる回りくどい接近を試みる主人公の私。詭弁論部と言う設定も有りだ。後輩乙女は妙に酒豪で先斗町でいきなり怪しげな高利貸しの李白と言う爺さんと飲み比べを始める。古本市の章、大学祭の章も面白い。ゲリラ劇団「偏屈王」と大学祭実行委員会との追っかけっ子が読みどころ。この乙女は何でもシレッとやってしまう。樋口と羽貫と言う不思議な脇役も面白い。なんだ、面白かったんじゃないか→
ガラスの文鎮(文鎮城)
2024/01/02 22:10

と改めて思うがやたらに京大近辺の事ばかり出てくるのでなんだかなあと思うんである。夏目漱石も『吾輩は猫である』を始めとして初期は東京帝大近辺の事ばかり書いていたがあれは彼が本当のエリートで読書層もそれに準じていたと言う理由がある。時代が違う。京大も数多い大学の一つでしかない。それなのに作者は京都の東半分の事をことさらに書く。それが鼻につく。同じ京都の事を良く書く梨木香歩の方がずっと上手く京都をこなしている。モリミーのファンの方にはすまぬ事であるが私的には引っかかるんである。

が「ナイス!」と言っています。

2024年1月にナイスが最も多かったつぶやき

ガラスの文鎮(文鎮城)

登録冊数が素数の1171冊になりました。読んだのはバルザック『ゴリオ爺さん下巻』です。上巻は下宿屋「ヴォケェ館」の住人の紹介で半分以上使って一体何が書きたいのかと思ってましたが下巻になると怒涛の展開で1日で読んでしまいました。ラスティニアックとはなんだか聞いた事がある名前だなと考えていたらラスコリニコフはラスティニアックのロシア語読みではないかと言う想像に至りました。『ゴリオ爺さん』が1834年、『罪と罰』は1866年。同じ貧乏学生だし。単なる想像ですが。次の素数は1181です。

宵待草
2024/01/22 20:55

文鎮さん こんばんは!🌃 今年初の素数呟き!、、、登録冊数の素数1171冊、おめでとうございます!💐 次回素数1181迄の10冊の、選書&レビューを楽しみにして居ます!🍀 お寒いですので、ご自愛下さいね!✨ 何時も、有り難うございます!🙋 宵待草

ガラスの文鎮(文鎮城)
2024/01/23 19:29

宵待草さん、こんばんは。いつも素数つぶにコメントありがとうございます。何故か次の素数は1173だと思っていて危うく見過ごす所でした。1173っていかにも素数っぽいので(笑)宵待草さんもお元気で。

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2024年1月の感想・レビュー一覧
11

ガラスの文鎮(文鎮城)
ある日散歩中の老人が渡良瀬川の川辺で若い女性の裸体死体を見つける場面で始まる。群馬県桐生市で起きたので群馬県警が駆付ける。さらに数日後今度は栃木県側の渡良瀬川で同じ様な死体が発見される。両県警は真っ青になる。実は十年前にほぼ同じ場所で二人の女性が殺されて池田清という如何にも怪しい人物が逮捕尋問されたにも拘らず証拠不十分で不起訴になっていたからだ。ポイントは群馬と栃木の両県に渡るという事で合同捜査した両県警の意地の張り合いの様になって犯人逮捕に至らなかった。今度はその経緯を鑑みて各県警が独自に捜査をし→
ガラスの文鎮(文鎮城)
2024/01/31 21:11

上層部が情報共有するという方法に変えた。両県に渡る場合殺人事件では警察庁の捜査一課がまとめ役として出てくるとは初めて知った。そもそも警察庁に捜査一課があるのも新知識。容疑者として浮かび上がったのが池田清を始めとする3人。夫々怪しい。前回の事件で池田清を尋問したOB滝本や入社3年目の新聞記者千野今日子、10年前に娘を殺害された写真館の主松岡芳邦ら刑事以外の人が上手く動いて読み応えのある小説になっていた。さて犯人は誰か。

ガラスの文鎮(文鎮城)
2024/01/31 21:16

群馬県警がの警察車両はスバルなんだと言う点はマニアには受ける。スバルの本社工場は群馬県太田市にある。県警も地元企業は大切にするのかも。

が「ナイス!」と言っています。
ガラスの文鎮(文鎮城)
キーン先生没後に編まれた本。これ1冊でドナルド・キーンとはいかなる人だったかと一通りわかる仕組みになっている。編集に参加した人達も偉い。高校の2年間のフランス語の授業で辞書無しでフランス語が読める、同時に独学で中国語を勉強し漢字がわかる、海軍日本語学校の11ヶ月で日本語をマスターする、等々並の人間ではない。キーンさんを日本語に向かせてくれたコロンビア大学の教授角田柳作先生の話が面白い。日本思想史が専門で戦時中も米国に留まった。はっきりとは書いていないが戦中は日本人保護区に幽閉されていたらしい。にも拘らず→
ガラスの文鎮(文鎮城)
2024/01/27 21:38

殺伐とした孤独の象徴だと。『春の雪』しか読んでないが何と言う寂しい終わり方だと思ったが、三島の狙い通りであった訳だ。安部公房がコロンビア大学のキーンさんの研究室を訪れる際に通訳を連れて来た、と怒っていた。その通訳はオノ・ヨーコだったと後にわかる。オノ・ヨーコが無理やりついて来たのかも知れない。キーンさんの最大の業績は『日本文学史』を英語で書き日本文学を世界に知らしめた事だろう。日本語訳は中公文庫で全18巻だと。中公文庫といえば編集者時代の宮脇俊三が日本史、世界史を各10数巻編んだ事が有名だが書き手は→

ガラスの文鎮(文鎮城)
2024/01/27 21:45

1冊ごとに変わっていた。キーン先生は18巻を1人で書いた。まことに超人的な業績だ。万葉集から古今和歌集、宇治拾遺物語、平家物語、近松門左衛門、松尾芭蕉、石川啄木、谷崎潤一郎の辺まで。夏目漱石は嫌いだ、というのに笑ったがここにドナルド・キーンを読み解く鍵があるのかも知れない。

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ガラスの文鎮(文鎮城)
1929年の米国発の世界大恐慌は間接的にも直接的にも第二次世界大戦の原因になった。何故この恐慌が起きたかについて未だに米国を中心に研究が行われている。作者はその後のニューディール政策が専門の様だがその原因たる大恐慌についても語る。大きく言えば大恐慌は第一次世界大戦の結果とも言える。ww1の結果それまで世界の覇権国だった英国が没落し新興国の米国が充分にその代わりを果たせなかった、と言う説明だ。大恐慌が起きたのはフーヴァー大統領の時で、その時代に米国ではフォードが自働車を大量生産し、GEが家電製品を販売し→
ポロン
2024/01/25 04:31

昨今の株価上昇がこのまま上がり続けるとは懐疑的ですが、ニーサ枠が上昇したことでマーケットを一時的に押し上げているのは確かなようです🤔

ガラスの文鎮(文鎮城)
2024/01/25 19:09

ポロンさん、こんばんは。そうですね。ニーサ枠の拡大と海外投資家が中国の不調を見て資金を資金を移している事、そして円安と言う大きく3つの要素のせいだと言われています。さて今後どうなるでしょうか。アナリスト達は真反対の事を言ってます。

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ガラスの文鎮(文鎮城)
ネタバレゴリオ爺さんは妹娘とラスティニアックが良い仲になりそうだと気づいて彼らの為に自分の年金を解約してマンションを借りる。ニュシンゲン夫人とラスティニアックは思惑通りに恋仲になりゴリオ爺さんはその屋根裏で暮らすと言う自らの夢が叶いそうになる。その時現れた姉娘レストー夫人が爺さんに恋人の借金1万2千フランの出費をねだりに来る。しかし爺さんには金は無い。ラスティニアックはヴォートランの手形を書換えて彼女に渡す。爺さんはその重みで卒中を起こす。段々と衰弱する爺さんは娘達に会いたがる。しかし娘達は来ない。→
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ガラスの文鎮(文鎮城)
ナポレオンが失脚した1814年から約15年間の王政復古時代の゙物語。スタンダールの『赤と黒』もこの時代の゙話だった。おそらく貴族達が勢いを取り戻し社交界が花開いていたからだろう。社交界とサロンは女達の゙世界。若くて美貌だが貧乏貴族の息子のラスティニアックが田舎からパリの大学に入りラテン地区のヴォケェ館に寄宿する。どちらかと言うと貧しい人達の゙下宿。そこで彼はゴリオ爺さんと出会う。ゴリオ爺さんは娘二人にほぼ全財産を分けてやり貴族と結婚させた後ヴォケェ館の住人となる。この娘の゙夫達がどちらもケチな奴で→
ネギっ子gen
2024/01/20 21:18

<約15年間の王政復古時代の゙物語。スタンダールの>というように、時々「の゛」と濁点があるように見え、これはどういうことだろうか、と。文鎮さんがそのように書くということは、濁点があるように見えるのは私ということでしょうか。なら、失礼イタシマシタ。

ガラスの文鎮(文鎮城)
2024/01/20 23:02

そういう事でしたか。「の」に濁点をつけた覚えはありませんし、どうやったらつけられるのも知りません(笑)無かった事にいたしましょう。

が「ナイス!」と言っています。
ガラスの文鎮(文鎮城)
クリント・イーストウッド監督の「硫黄島からの手紙」に励起されたらしい作者独自の栗林中将及び日本の軍部や社会についての考察である。作者は山本五十六海軍司令官をボンクラだと言う。ミッドウエー海戦時にミッドウエーだけでなく必要無いアリューシャンヘ同時に空母二隻を派遣しているからだ。戦力を分散し勝てたかも知れない戦闘に負けた。南雲中将もミッドウエーでミスをした事は有名だがこの人選も単に年功序列であったとは驚いた。サイパンから出撃したB29は日本各地を空爆して民間人にも多大な死者を出した戦争犯罪だが→
ガラスの文鎮(文鎮城)
2024/01/14 23:38

作者によれば迎撃により1000機にのぼる損失を出した。この対策としてより日本に近い硫黄島の占領を米軍が意図し東條英機は守備の司令官として栗林中将を選んだ。作者によれば東條英機はアホな作戦ばかり実行した人物だが栗林中将の任命だけは当たりだったと。栗林中将は父島の司令部にいるのではなく戦地となる硫黄島に行った。これは司令官として異例だと。そこで現地を見て1兵卒と同じ食事を取った。これも世界的に異例。作戦も上陸する敵を水際で殲滅する常識的な水際作戦でなく地下にトンネルを張り巡らしてゲリラ戦を行うと言うもの。→

ガラスの文鎮(文鎮城)
2024/01/14 23:55

今、まさにガザでハマスがやってるのと同じではないか。米軍はこんな小さい島は5日で落とせるとまずは沖合いからの艦砲射撃を3日間行った後に上陸するがそこで物凄い反撃に合う。守備軍21000名。上陸した米軍6万人。その米軍の半数近い28000人が死傷者となる。守備軍は2万の戦死者と千の負傷者。米軍は7千の死者と2万以上の負傷者。米軍的には殆ど敗北。この硫黄島の戦いで日本軍がよく戦った事が戦後の日米関係を決めた、と言う見立てだ。基本的にはなるほどだがちょっと違うと言う部分も゙ある。小室直樹とはそういう人だ。

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ガラスの文鎮(文鎮城)
姫野カオルコは古い少女漫画を妙に細部に至るまで覚えているだけでは無く似た年齢の人物や親族に対する驚くべき記憶力を持って親族の中心となっていた婆さん、いわゆる刀自の役目を本書において行っているのではないかと思った。本書は四章に分かれ王女、王妃、女優、モデルと女性一般が憧れるであろう立場や職業をネタにしている。世界に飛び立つ人達は何故か中部地方のR市とP市に縁がある。P市の方がR市より田舎らしい。王女アンナの話はつぶやいたので王妃グレースについて語ろうとした途端物凄く込み入った人間関係に男子脳はパンクして→
ガラスの文鎮(文鎮城)
2024/01/13 23:35

しまった。女優さぎりはかろうじて紫さぎりと言う女優がいてインドの映画監督に「細雪」の母親幸子の役をオファーされる時に鶴子と雪子がインド人女優で「顔が小さい」と言う事に異常に反発すると言う話であるなと読んだ。さぎりは女優をはるくらいだから中年になっても美人だ。にも拘らず黄色人種は「顔が大きい」コンプレックスに悩んでいる。そのため端役にもっと普通の日本人女子高生をプロダクションのつてで出演させるそれが次の「モデル」につながる。→

ガラスの文鎮(文鎮城)
2024/01/13 23:47

「モデル」の主人公の係累の描写も妙に詳しい。簡単に言うと主人公、聖の祖母高沢順子が多いに活躍し聖ことSEIは役目をこなしている感じ。本職の白人モデルに混じってランナウエイを歩く素人の聖が初々しい。本書で作者は女性は見栄えが一番重要だと言う事を執拗に書いているが多分それも皮肉。それにしてもややこしい話だった。最初に出てくる元子と梨沙の姉妹は何かの形で出てくる。それこそ色んな形で。

が「ナイス!」と言っています。
ガラスの文鎮(文鎮城)
本書は大きく分けて、鍵、時計、はかり、布作りの4つの分野について美しい写真と共に解説している。自らレーザーカッターでアクリルを切り模型を作っての説明もある。話の発端は刑務所用の透明なラジオやテレビなどである。秘密に何かを入れて置けない。作者はこれらに惹きつけられる。作者作成の透明アクリル模型が多く出てくるがこれにインスパイアされたと思われる。アップルに再び舞い戻った時のスティーブ・ジョブスが作った透明のケースのブラウン管式iMacもこれに範を得たのに違いないと思った。さて時計ではクロノグラフの→
ガラスの文鎮(文鎮城)
2024/01/10 23:11

脱進機の仕組みが分かった。鍵ではマスターキーの仕組みが分かった。これがまた実に巧妙。世の中には頭の良い人が多い。はかりでは1669年のロベルヴァルのはかりの機構がよくわかる。平行四辺形を使うお手本の様な機構だ。上皿のどの位置に物を乗せても正しく計れると言うが数学的に説明するのは大変の様だ。位置エネルギーの問題として理解すると分かりやすい。→

ガラスの文鎮(文鎮城)
2024/01/10 23:18

直示式天秤と言うものが最近までありそのメカニズムの精妙さに驚いた。布作りにはあまり興味を覚えなかった。作者は「シング・ウイスパラー」と言う言葉を紹介し、ものと一体になれる人を示す様だ。はっきり言えば「もの」オタク。他にも『世界で一番美しい元素図鑑』などの作品がある。この写真いっぱいの作りで税抜き3800円は安い。

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ガラスの文鎮(文鎮城)
「小説宝石」に2004年から6年にわたって連載されたもの。作者38歳からだから随分若い。宮脇俊三の『時刻表2万キロ』を中学生の頃に読んで鉄道ファンになったと。鉄男、乗り鉄、撮り鉄、音鉄!、鉄男の言葉は有っても鉄子が無かった時代。鉄子のパイオニアかも。最初は「鉄道は雪見に最適」と言う話で米沢辺りをぐるっと回って来る。鉄道、雪と来れば越後湯沢だろうに思うのだが。女性専用車両が出来始めた頃。阪急電鉄の女性専用車両に朝乗ったところそこは化粧室と化していたと。成る程、知らなかった。廃止される寝台列車→
ガラスの文鎮(文鎮城)
2024/01/07 21:47

にも乗る。「あさかぜ」で東京から下関に行き、日中に長崎まで移動して夕方「さくら」に乗り東京に帰って来ると言う強行軍。しかもB寝台、つまり個室ではない。まだサカイは若かったんである。最後の方にこれも廃止される寝台特急「出雲」が出てくる。これはA寝台で個室。城崎で降りて余部鉄橋の撮影をする。風に煽られて鉄橋から列車が墜落すると言う事故は1986年の出来事であったか。なむなむ。鉄道に乗ると眠くなるそうだ。決まった線路を進む安心感か。鉄道ファンに男が多いのは鉄道が母親的だからではないかと作者は考査する。→

ガラスの文鎮(文鎮城)
2024/01/07 21:58

いわゆる胎内回帰。贅沢な事にロンドンまで行って地下鉄に乗っている。狭い列車で乗客が膝を突き合わせて乗ると言う描写がある。実はロンドンの地下鉄には二種類あって標準的なものと狭いもの。狭い路線はサッチャー首相の時に予算を削られてギリギリの設計になったと聞いた。かまぼこ型の屋根とすれすれの天井。ロンドンの一つの見ものかも知れない。東京駅ステーションホテルが改装される前に泊まる。バー「カメリア」が有名だと。改装後も残っているのか。東京駅ステーションホテルは泊まった事が無い。一度泊まりたいと思った。

が「ナイス!」と言っています。
ガラスの文鎮(文鎮城)
篠田節子のいくつかの得意ジャンルのうち本書は南海もの。インドネシアのパダン沖合の火山島ネピ島の話。加茂川一正48歳は大手ゼネコンの社員として長い間インドネシアでODAの仕事をしてきた。その中で古代ヒンドゥー遺跡を中心とした公園作りがありそれが彼の自慢だ。昔風の仕事人間であり3度の結婚に破れている。何故なのか本人に自覚が無いノーテンキな男だ。この男が厳しい自然との対決を扱う本書で活躍するが根の明るいこの中年男の存在で本書は救われている。さて加茂川ことカモヤンは水中考古学者、文化人類学者と共にネピ島に→
ガラスの文鎮(文鎮城)
2024/01/04 21:06

向かう。たまたま休暇で行ったネピ島に古代水中遺跡らしきものを見つけて再調査に向かうところから物語が始まる。インドネシアは現在はイスラム教の国であるがバリヒンドゥーに見る様にヒンドゥー教がある程度浸透していた地域である。しかもその前には原始シャーマニズムの地域であった。カモヤンが休暇で訪れたのは現地人から首狩族と嫌われているシャーマンの住む地域。そこで彼は昔遺跡公園を作った時の遺跡に似た仏塔様のものが海中にあり現地人が大事にしている事を知る。その調査の為の一行である。シャーマニズムは作者の得意とするところ→

ガラスの文鎮(文鎮城)
2024/01/04 21:14

である。さてどの様な冒険譚になるのであろうか。私は一気読みしてしまった。作者が女性であるせいか、女はいざと言う時肝が座っているなあと思わせる場面が多い。

が「ナイス!」と言っています。
ガラスの文鎮(文鎮城)
今年の1冊めは楽しい青春ものにしようとあえて選んだがなんだか微妙。物語自体は良くできている。妙に鈍感な美人と思われる後輩女子に惚れてあらゆる回りくどい接近を試みる主人公の私。詭弁論部と言う設定も有りだ。後輩乙女は妙に酒豪で先斗町でいきなり怪しげな高利貸しの李白と言う爺さんと飲み比べを始める。古本市の章、大学祭の章も面白い。ゲリラ劇団「偏屈王」と大学祭実行委員会との追っかけっ子が読みどころ。この乙女は何でもシレッとやってしまう。樋口と羽貫と言う不思議な脇役も面白い。なんだ、面白かったんじゃないか→
ガラスの文鎮(文鎮城)
2024/01/02 22:10

と改めて思うがやたらに京大近辺の事ばかり出てくるのでなんだかなあと思うんである。夏目漱石も『吾輩は猫である』を始めとして初期は東京帝大近辺の事ばかり書いていたがあれは彼が本当のエリートで読書層もそれに準じていたと言う理由がある。時代が違う。京大も数多い大学の一つでしかない。それなのに作者は京都の東半分の事をことさらに書く。それが鼻につく。同じ京都の事を良く書く梨木香歩の方がずっと上手く京都をこなしている。モリミーのファンの方にはすまぬ事であるが私的には引っかかるんである。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2017/12/12(2355日経過)
記録初日
2017/12/12(2355日経過)
読んだ本
1214冊(1日平均0.52冊)
読んだページ
367907ページ(1日平均156ページ)
感想・レビュー
1206件(投稿率99.3%)
本棚
9棚
性別
職業
技術系
自己紹介

ガラスの文鎮というニックネームですが文房具フェチな所があってそういう意味の文鎮です。文鎮と呼んでください。嫌いな作家は百田尚樹なのでそのレビューだけはナイスをパスします。悪しからずご了承ください。
(好きな作家、敬称略、順不同)
岸本佐知子、絲山秋子、津村記久子、宮本輝、平安寿子、奥田英朗、原田マハ、山田宗樹、山田太一、椎名誠、群ようこ、宮部みゆき、篠田節子、角田光代、白石一文、小川洋子、橋本治、真保裕一、姫野カオルコ、向田邦子、本多孝好、笹本稜平、幸田文、高野悦子、高野文子、高村薫、森絵都、湊かなえ、貫井徳郎、宮脇俊三、関川夏央、佐藤多佳子、ドウス昌代、真山仁、楡周平、池澤夏樹、村上春樹、恩田陸、東野圭吾、永島慎二、庄司薫、佐々木譲、柴田翔、寺田寅彦、中山七里、川上弘美、江國香織、西加奈子、桜木紫乃、竹内薫、瀬尾まいこ、川上未映子、安部公房、北杜夫、遠藤周作、開高健、塩野七生、多和田葉子、朝永振一郎、、稲垣みえ子、太宰治、楊逸、川端康成、夏目漱石、堤未果、斎藤美奈子、矢作俊作、大江健三郎、伊藤比呂美、佐野洋子、小山田浩子、町田康、小池真理子、橋本治、瀬戸内寂聴、ジョングリシャム、パトリシアコーンウエル、フィリパピアス、マイケルクライトン、ロビンクック、トムクランシー、エミリーブロンテ、イアンマキューアン、リチャードファインマン、フィリップマーロウ、アンソニー・ドーア、ベルンハルト・シュリンク、フランスワーズ・サガン、ジェフリー・ディーヴァー、リサ・ランドール、ケイト・モートン、ヴァージニア・ウルフ、ギュスターヴ・フローベル、エミール・ゾラ、ユン・チュアン、ル・クレジオ、パウロ・コエーリョ、トーマス・マン、ガルシア・マルケス、エリザベス・ストラウト、劉慈欣、サイモン・シン、スタンダール、マリオ・ガルパス=リョサ

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