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2023年8月の読書メーターまとめ

ばたやん@かみがた
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2023年8月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ばたやん@かみがた
《現代における三国志か、戦国か》(1)滅法面白い。一言で言うなら、今日において最たる戦略的物資である半導体を巡る、製造国、企業そしてそれを率いる経営者についての興亡史です。特に前半、WW2から復員して来て自らと母国復興誓う盛田昭夫や、日本軍や共産革命の暴力から逃げ惑う学童だったモリス・チャン(TSMC創業者)等の登場から始まるなど、今日の半導体諸王国を立ち上げた創業者列伝の趣あり、その後日米ソ韓中台各国や諸企業の成功と没落・再起などが描かれていき、手に汗を握ります。(1/5)
ばたやん@かみがた
2023/08/22 11:18

(3)以下感想 a)今日、米中対立という地政学的に大きなリスクを抱えている東アジアですが、同地から半導体産業の集積が移転するのは不可能に近い、今後もこの世界で革新が生まれるのは同地か北米であろうと、歴史的な経路依存性から考えます。 b)ただ、それは今繁栄を誇る国、企業が永続することは意味しない。今日、機器の中枢司るロジック半導体で世界の過半のシェア占める台湾TSMCも、10年後の将来は不明である。そのときにはスマホのように思いもよらないデバイスが台頭し、またそれに最適化した半導体メーカーが(4/5)

ばたやん@かみがた
2023/08/22 11:19

覇権を唱えている可能性について、本書のそこかしこから示唆を受けるのです。 c)その覇を唱えるのが中国企業となる可能性ですが、現段階では難しいと思えます。習政権肝煎りで行われている半導体純国産化ですが、北米・東アジア・西欧を複雑にネットワークする製造サプライチェーンを移殖するのは先に言ったように不可能に近い。また、猫の目のように変わる市場を相手に、政府主導で市場の次の勝者を見つけることは出来ません。西側の現在のアドバンテージ保守と、次世代の覇権獲得の行方は別に考えるべきではないでしょうか。(5/5)

が「ナイス!」と言っています。

2023年8月にナイスが最も多かったつぶやき

ばたやん@かみがた

2023年7月16冊4539ページ7494ナイス→ https://bookmeter.com/users/822995/summary/monthly/2023/7 勢いで安全保障関係の本を読んでたような。エネルギー関係では『電力崩壊』、いい本ですよ、現況を概観する際には外せないと思います。イデオロギーや党派性(客観的思考出来なくしてしまう元凶の2つ)に頭をやられてなければ是非。経済も力入れねば。かくして漫画が読めなくなってるぅ~。

かすみん
2023/08/01 17:51

気になるので買ってみます(∩´∀`)∩今月もよろしくお願いします🎆

ばたやん@かみがた
2023/08/01 17:54

いやぁ、嬉しいわぁ。今月もよろしくどすぇ。

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2023年8月の感想・レビュー一覧
13

ばたやん@かみがた
ネタバレ《生活小説と恋の行方》作者は本作を「恋愛生活小説」と言う。吉田と牧原の様に、仮に恋が冷めても別々の住居で普段通り過ごす訳にはいかない悠太と沙季。既に同居して生計を共にしているという事実が思わぬ「落とし穴」になることを思い知らされた本巻であった。年長者への相談もあって、辛くも互いが生活と恋を両立できる程よい関係見出していった筈の二人。しかし、両親は更なる試練(?)を与える…所で終わるが、読者にも本作における「生活」のウェイトの大きさを改めて感じさせた巻ではある。
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ばたやん@かみがた
《我々を絡めとるカルト的思考》(1)リフレ派経済学(主流マクロ経済学)者の本に親しい方なら常識としている日本の財政政策の硬直性。その総本山たる財務省を、かの凶悪なテロを犯したカルト宗教団体に擬える直球ぶりにまずは爆笑しました。一種のネタとして楽しめる要素もありますが、読み進むうちに頭を抱えたくなる深刻な実状がオンパレードです。そのように、これまで一部の層にしか「常識」とされて来なかった現実認識が、一般の方々に共有される切っ掛けとなればこれに優るものはないと考えます。(1/5)
ばたやん@かみがた
2023/08/30 15:56

(3)以下感想 a)宗教や詐欺商法に限ったことではない。外部とのコミュニケーションが不全で批判を一切シャットアウトしてしまう環境下では、どのような組織でも「カルト的思考」は蔓延ってしまうものだ、ということを再確認しました。財務省は、日本を戦争の道へ引きずり込んだ帝国陸海軍(そして今も残る朝毎読の巨大メディア)同様、自己の組織と利益を守るのを主目的としてしまい国民の懐を最大化する使命からかけ離れてしまった機関というのが偽らざる感想です。(4/5)

ばたやん@かみがた
2023/08/30 15:58

b)本来の目的から逸脱してしまい国民に仇成す巨大組織をどうすべきか。本書では、第2次以降の安倍政権で安倍元総理が政治的にあらゆる手段を駆使してこの「魔物」に立ち向かったことが述べられています。しかし、途半ばにして安倍氏は逝かれてしまった。森永さんは民主党政権誕生前に検討されていた「歳入庁」構想など、制度としての同省解体論を示唆します。一考に値するでしょう。防衛費やMMTへの姿勢など個人的には森永さんに同意できない点もありますが、是非ご一読を。(5/5)

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ばたやん@かみがた
ネタバレ《演じることが生き様だ》自他の過去や未来を覗くことは、演じることに等しい―そう気づかされたミリと窈一の特殊能力。感情・思考を読み取ることは、様々なパターンのそれらを自己内にストックできるからだろう。前作『わたしはあなたの涙になりたい』でもそうだったが、登場人物の恋愛や対立、そこで生じた感情等を、創作エネルギーに転化していくところが、他に類を見つけにくい作家である。前作同様、設定に強引さ(特にミリの騙りの手段)を感じさせられる点はあるが、救済そのものが芸として表現される点、これも生き様と唸らざるを得ない。
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ばたやん@かみがた
《現代における三国志か、戦国か》(1)滅法面白い。一言で言うなら、今日において最たる戦略的物資である半導体を巡る、製造国、企業そしてそれを率いる経営者についての興亡史です。特に前半、WW2から復員して来て自らと母国復興誓う盛田昭夫や、日本軍や共産革命の暴力から逃げ惑う学童だったモリス・チャン(TSMC創業者)等の登場から始まるなど、今日の半導体諸王国を立ち上げた創業者列伝の趣あり、その後日米ソ韓中台各国や諸企業の成功と没落・再起などが描かれていき、手に汗を握ります。(1/5)
ばたやん@かみがた
2023/08/22 11:18

(3)以下感想 a)今日、米中対立という地政学的に大きなリスクを抱えている東アジアですが、同地から半導体産業の集積が移転するのは不可能に近い、今後もこの世界で革新が生まれるのは同地か北米であろうと、歴史的な経路依存性から考えます。 b)ただ、それは今繁栄を誇る国、企業が永続することは意味しない。今日、機器の中枢司るロジック半導体で世界の過半のシェア占める台湾TSMCも、10年後の将来は不明である。そのときにはスマホのように思いもよらないデバイスが台頭し、またそれに最適化した半導体メーカーが(4/5)

ばたやん@かみがた
2023/08/22 11:19

覇権を唱えている可能性について、本書のそこかしこから示唆を受けるのです。 c)その覇を唱えるのが中国企業となる可能性ですが、現段階では難しいと思えます。習政権肝煎りで行われている半導体純国産化ですが、北米・東アジア・西欧を複雑にネットワークする製造サプライチェーンを移殖するのは先に言ったように不可能に近い。また、猫の目のように変わる市場を相手に、政府主導で市場の次の勝者を見つけることは出来ません。西側の現在のアドバンテージ保守と、次世代の覇権獲得の行方は別に考えるべきではないでしょうか。(5/5)

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ばたやん@かみがた
ネタバレ《口八丁の意地》30頁のループは、作者的にリミットが分かりやすかっただろうが、読者に与える切迫感を増すことにつながっていたかどうか。幕間での時湖の事情明かしに意外感が無かったとか、色々あげつらうことは出来ると思うけど、願うエンドを手にするために口八丁を続けて行く計助が、そこに相手に伝わる真剣さを見出し実践して行く姿が良かった。彼を圧迫し続けるボスが、実はその為の触媒となることにニヤリとさせられる。あと、日向あずりさんの描く女の子はやはり拝んでしまいますね。
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ばたやん@かみがた
ネタバレ《「薔薇」が表徴するもの》(1)オーウェル(以下「作家」)が、ガーデニングをこよなく愛し、生粋のナチュラリストであったというバイオグラフィから、彼の作品・事績に光をあてて行く意欲作。タイトルの「薔薇」とは、作家が終生愛し墓前に植えるよう遺言した花というばかりではなく、「美」「守り通すべき良きもの」全般を指しているのだ、と著者は説きます。その例として、20世紀初頭の労働運動において「パンと薔薇」というスローガンが流行したこと等が示されます。(1/5)
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ばたやん@かみがた
ネタバレ《我、如何なる血を受けしか?》(1)手に取ったのは、マリウポリが今回の戦争における英雄的かつ悲劇的な港町という記憶があったから。しかし、本書はそこから離れた、ウクライナにおける作者の母の系譜をたどる内容となっており、かつその辿り方も独特で初読の者はなかなか馴染みにくい。例えば、手記が発見された伯母の記録はそれに従い流れるように叙述されるが、そのような記録を残さなかった母や祖母らについては、彼女が選び取った理由について歴史家の分析などを踏まえながらの作者の推測が多くを占めるというように。(1/5)
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ばたやん@かみがた
ネタバレ《認知戦?》ポル・ポトの子ども達か、連合赤軍か?こういう視野狭窄で集団浅慮に陥ったゲストグループについて、作者いつもながら冷淡だな。まぁ、フレデリカが「鍵」となる個人的覚悟がこれで整ったということでよろしいか?「王の資格・資質」問う点については「民主制での主権者の資格」問う所とリンクしていると思ったけど、彼女やヴィーカには「あんまり無理しないでね」としか。エイティシックスの幼子を盗聴器扱いするレギオンの冷酷さには辟易だが、人間側の猜疑心を煽る効果を狙って来るところ、随分「人間的」だなと思った。
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ばたやん@かみがた
《隣国の人々から見た等身大の日本》(1)中島さんが本書で紹介している中国人の日本評価は、手放しで絶賛の嵐で些か面映ゆい。来日の度東京駅地下で刺身定食に舌鼓を打ち「全ての面でコスパが上海より上。農薬からも安全」という男性。「日本は機会均等の国。来日なければ今の地位にたどり着けなかった」とする一人っ子政策で戸籍が無かった農村出身の女性。2022Wcupで躍進する日本に喝采、森保監督らのコメントのいちいちに頷き「それに比べて我が中国は…」と嘆くサッカーファン。日本人のマナー、ルール尊重も垂涎の的です。(1/3)
Kei
2023/08/14 05:18

ょうね、中国?

ばたやん@かみがた
2023/08/14 06:41

さて。習さんのみぞ知る…と言いたいですが、彼もわからないでしょうね。既に中国経済、バブル崩壊してデフレに直面した日本の90年代前半な有り様ですから。

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ばたやん@かみがた
ネタバレ《これはなかなか》女子高生うるはと初の女性総理大臣冬華(23歳)の中身がそっくり入れ替わる設定のぶっ飛び具合に物申すというのは、ヤボというもの。彼女たちに対するコンプレックスに悩まされつつも、二人のフォローに懸命な弘樹が、図らずも彼女等から好意を集めていくのが読者の好感を促す。目標達成のために恋愛を不要なものと切り捨てて来た冬華が、弘樹への感情に目覚めていくところがナントも可愛らしい。うるはの外面に対してか、それとも中身の冬華に対してか、いずれに惹かれているのか分からなくなる弘樹の混乱具合も良い。
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ばたやん@かみがた
ネタバレ《屈服せざる者共》この巻における最大の該当者は、共に異端尋問官に惨たらしく殺害されたが、愛し子を生き延びさせることに成功したフランツィスカとアントンだろう。2回繰り返されたカルルによる尋問と言う名のアントンの“処刑”の場面は、生き延びたジャック目線で語られる後の方になると二人の心中が読者の胸の内を焼く炎となる。魔女達や猟犬を含めた「屈服せざる者」を情け容赦なく狩る側の内に「復讐する者」を作ってしまったことが、今後の展開にどう響くか、目が離せぬ。
が「ナイス!」と言っています。
ばたやん@かみがた
《これは、学生・親・教職員含めた全ての人々に向けた励ましの書》(1)2013年以降、米国のキャンパスで多発する様になった時に激しい行動伴うキャンセル活動に警鐘鳴らす本です。そのような行動に出てしまう学生の幼稚さやそれらに無批判に迎合する大人たちを嘆くばかりではなく、カウンセリングや社会心理学の知見を用いて、冷静に原因を探り対処法を示して行く所が類書と一線を画します。そして、学生たちのみならず彼らに関わる関係者全てに「こうした方が良いのではないか」と希望への道を指し示していくのです。(1/8)
ばたやん@かみがた
2023/08/07 15:29

c)そして著者二人の自分自身の異論に対する姿勢に心打たれました。著者の一人ルキアノフ氏が鬱病から脱け出すときに用いた「認知行動療法」を踏切台として、M.ルーサー・キングJr.師が訴えた異見者との「共通の人間性」を拠り所に「社会正義」を実現していくべきだ、とする所は迫力があります。そう、本書は教育関係者のみならず、今日の民主主義社会での成員たる我々一人一人に対する「励まし」の書なのです。(8/8)

ばたやん@かみがた
2023/08/07 15:32

【訂正】(5頁目)X世代→Z世代

が「ナイス!」と言っています。
ばたやん@かみがた
ネタバレ《イチャイチャとシリアスのギャップがすごい》ゾンビ物の基本で、感染、親族との別れ、次々進むインフラの途絶、大量のゾンビの来襲etc.おちゃらけに出来ない部分もしっかりと描かれているんですが、それらすらも生き残った優真と女子高生達とのイチャラブイベントの口実に使われている所が「頭いい」と思いました。脱力感漂うゆるーいコメディが持ち味だった作者さんだと思うが、それがシリアス設定と絶妙に絡み合ってるのが素晴らしい。あと、やはり岩波さん、年下キャラに命かけておられますね。エエわ、この晴夏の造形。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2018/01/04(2386日経過)
記録初日
2018/01/04(2386日経過)
読んだ本
1318冊(1日平均0.55冊)
読んだページ
416632ページ(1日平均174ページ)
感想・レビュー
1296件(投稿率98.3%)
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自己紹介

積ん読、借り本優先なので、感想のアップは遅くなります。

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