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いのちの姿 完全版 (集英社文庫)

感想・レビュー
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ue3104
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作家・宮本輝の自伝的随筆集。自分は、自分の人生を振り返ったときに、誰かに何かを伝えられることができるだろうか?一つひとつの出来事に、しっかりと意味を見つけながら生きていきたいと思う。
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杜若
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このところ集中的に読んでいる作家・宮本輝の還暦を過ぎた頃の随筆集。生い立ちや旅、命や人生についての考察などをとりどりの枚数を使い書き述べている。小説の中で特異に感じた設定も、実は著者の実人生の反映であったりと驚かされる点もあった。京都の料亭の女将が趣味で刊行したエッセイ誌に掲載された文章ゆえか、肩の力が抜けていながら本音を飾ることなく綺麗にまとめている印象を受けた。
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すずゆい
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【選書】 こういうの好き。
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マッキー
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宮本輝のエッセイ的な物。この話の下地にはこういう経験があったんだなと思わせてくれる本。ある程度彼の著書を読んだ人におすすめ。
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レモングラス
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宮本輝自伝的随筆集。今までは「命の器」が一番好きだったけれど、この本も並ぶくらいにいい。母の最初の結婚での子ども、異父兄を訪ねての「兄」。十歳の時に住んでいた奇妙なアパート「トンネル長屋」。「パニック障害がもたらしたもの」のラストの一文、悪いことが起こったり、うまくいかない時期がつづいても、それは、思いもかけないいいことが突如として訪れるために必要な前段階。「消滅せず」の冒頭は、ひとりの老人の死は、一つの図書館の消滅に等しい、ラストは、いいことを残してゆくんだからな。「蜜柑山からの海」のラストは→
J D

宮本輝さんは、生きることと死ぬことを真摯に書く作家さんだと思います。

09/24 17:16
レモングラス

JDさん、ありがとうございます。人と人とのつながりは、命と命のつながりなんだなって感じます。

09/24 17:25
3件のコメントを全て見る
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酔うた
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「小説にしてしまえばあまりに小説的になりすぎる」という思いでなり経験なりの素材を使おうと決めてのエッセイ集とご本人曰く。事実は小説より奇なりということなのでしょう。そしてそれは戦後のドタバタが持つエネルギーと言い換えることができる。
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pirokichi
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2007年から10年間に書かれた19篇の自伝的エッセイ。少年時代からの数多のとんでもない体験。豊かな感受性、高い記憶力。だからこそ、「宮本輝」なんだなあと思う事しきり。最後に収められた「蜜柑山からの海」は特に印象に残った。「私は、命とはなんと不思議なものであろうと思った。命よりも不思議なものがあるだろうか、と」行定勲さんの解説もとてもよかった。
レモングラス

pirokichiさんのレビューのおかげで宝物の一冊に出会えました。ありがとうございました😊宮本輝さんが、典型的な不安神経症ですよ、と診断された時の医師のひとこと「天才はほとんどこの病気を持っています」に拍手を送りたいくらいに、宮本輝さんは偉大な方ですよね。

09/24 10:53
pirokichi

レモングラスさん、こちらこそありがとうございます。はい!私もそう思います。

09/24 16:30
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さくら
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ネタバレたくさんのいのちの姿を見続けた作家の自伝的随筆集。生きてきた時代や環境は違うのだが、宮本作品に出てくる土地が、関西が多くその言葉使いや息づかい、空気感が、何故か共感でき、懐かしさかなんだかよくわからないのだが、妙にしっくりきて自分の奥底にもこんな感覚があるなと引き込まれてしまう。 ガラスの向こうは、ヤクザ者の両親から生まれたが、親の素性は伏せて、子供の無い豆腐店の夫婦に養子になり育ったSちゃん。その後Sちゃんは神戸大学に進学し大手建設会社に就職したが、35才の時に阪神・淡路大震災で死んだ。
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mura_ユル活動
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ネタバレ宮本輝、8冊目。彼のエッセイは初めてか。宮本輝の生い立ち、体験、すべて宮本輝といった本。彼の暮らした時代、家族を超え、近所親戚の深い付き合いも思い出す。彼の体験が命が小説になり、読んだ物語を想起する場面も。宿船、富山に住んだこと、馬主にもなり、どうしても彼が小説の中に「置く」ことができなかった少年の話、精神的な病気のこと、結核、多くの別離。薩摩藩と越中富山の廻船問屋と売薬業者と清国が大貿易圏を形成していたことは初めて知った。最後の「蜜柑山からの海」は目が熱くなった。「命とは不思議だ」確かに。
mura_ユル活動

本書は京都の料亭「高台寺 和久傳」が年2回の発行の雑誌「桑兪」をまとめたもの。既にまとめられた8年目までのものに残り5編を加え完全版とした。

05/09 21:55
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ちゃちゃちゃちゃんおちゃん
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数年ぶりに再読。まさに、色々ないのちの姿。筆者の幼少期の様々な経験や出会い、そしてその出会いごとにあるいのちを感じる一冊。
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はやしま
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先日単行本で読んだばかりだが未収録作品を読みたく早々に手に取る。うん、この未収録5作は読まなければ。著者の子どもの頃の様々な体験の中でもまた特異な出来事が記されている(「トンネル長屋」)。またこの未収録作品たちを読んで本作のタイトルに『いのち』とある意味がより一層沁みてくる。既読分もあらためて堪能。知り合いの発行する無料配布誌に頁の制限もなく書いたとあって素の氏の姿が出ている。単行本に挿し挟まれていた加藤静允氏のイラストがないのは残念。
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Sanchai
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小説かと思わせるような文体のエッセイ。幼少時代からの作者の様々な体験がベースとなって、『螢川』『泥の河』等が生み出されてきたというのがよくわかる。デジャブ感がある作者の体験談が多い。もう少し宮本作品を沢山読んだ上で読み直すと、作品につながる作者の原体験の数々がこれらのエッセイに収められていてもっと味わえたのではないかとも思う。
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ykazmah
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宮本輝さんは著書が多く、そのベースには、親の仕事の都合で家を転々とした過去や先々で出会った人たちとの思い出があることがよくわかる。輝さんの作品はいつも先を急ぐのではなく時間をかけて咀嚼するような読み方になるのだが、登場人物が丁寧に奥行きを伴って描写されている故かもしれない。架空で描かれるどんな人にもそれぞれ人生のドラマがあることが伝わってくる感じ、というか…『人々のつながり』『トンネル長屋』が印象的。また、『そんなつもりでは…』は江戸末期の商人に触れられており、大河ドラマと時代が被り興味深かったです^ ^
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あーびん
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本人曰く「小説にしてしまうとあまりに小説的になりすぎる」思い出や経験を題材としたというエッセイ集。会ったことのない異父兄との一度きりのニアミス、『優駿』を書くために馬主になり“殺し馬券”を買ったエピソード、自身のパニック障害の話、幼い頃の原風景や忘れがたい出会いなど、どれも小説のような余韻を残す上質なエッセイだった。著者の小説はそんなに多くは読んでいないけれど、その感傷的な雰囲気というかロマンチックな感性には惹かれるものがある。
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サンムーン
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よかった。あとがきにあったように、あらゆるものに「いのちの姿」を感じていきたい。
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まちゃくん
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すでに過去のエッセイ等で知っている話や、小説の題材になっている話などが多く親しみやすかった。 が、宮本輝のエッセイは本当にあった話か、氏の創作かが曖昧で、そんなところも氏の魅力であると改めて思った。
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バーベナ
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料亭の和久傳が発行していた冊子「桑兪(そうゆ)」に掲載されていたもの。成り立ちが私的だからか、のびのび自由なエッセイで、商業誌では読めなかったかも。とても贅沢。和久傳の大女将さんありがとう。
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kei302
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先々週、昼のラジオ番組にゲスト出演してお話しされていた。やわらかい関西言葉、次々に飛び出すご自身のおもしろエピソード。エッセイもやっぱりおもしろかった。「トンネル長屋」は不穏さと非日常とがすぐ近くにあった少年時代、叔母さんのいた長屋の話。ほかにも数点、少年時代や幼少期の章が興味深かった。自作に関する、特に、書くきっかけに至ったエピソードを読むことができ、ファンとして嬉しかった。
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m4
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★★★★☆
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保兵衛
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図書館本。2007年から年2編の雑誌投稿エッセイを収録したもの。子供の頃や大きくなったころの身の回りの話が多く、戦争直後に生まれた世代である宮本の、ある意味「醒めた」感覚が、少し年下の保兵衛には理解できない。
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マロのとうふちゃん
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ネタバレ背表紙を見てタイトルに惹かれて図書館で借りてみた。宮本輝さん、とても有名な作家さんなのに知らなかった。この出会いは何かの運命かもれしれない。というくらい、文章が好き。泣きそうになった章がいくつか。命ほど不思議なものはない。 「パニック障害がもたらしたもの」、この苦しみにも意味があるはずだ、と突き進む姿は「夜と霧」を彷彿とさせ、一生懸命生きることの美しさを感じた。
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うっしー
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久々に再読したいと思う本に出会えた🎵
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gosuken
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エッセイですが、短編小説のようです。 人と人との繋がり、命の大切さが伝わってきて、心に響きました。 小説もエッセイも好きです。
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Keiko
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とても読みやすくて、どの章も良かった。
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ココマ
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作家のエッセイというと多くは身内ネタ、退屈な話ばかりの印象を持っていたが、この本は性別年代問わず心にしみいるのでは、と思えた。この世に生まれてから自分の身に起きてくる出来事をどう受け止めるかによって、例えば世界中を見聞する以上に 人生の深みを得るのだと言われてるような気もした。宮本氏の静かでも心強い優しさのある文章は氏の生活苦や、日常生活に支障がある程大変なのに、理解もされ難い病苦も味わい尽くしたところから生まれてきていると感じた。本書を読む多くの人が心で静かに泣き、癒される経験をするのではないだろうか
ひよピパパ

まったく同感です。宮本輝さんご自身が「どんなに短いエッセーにも、書き手の底力、もしくは、思想の正体が、じつに見事に露呈される」(『血の騒ぎを聴け』)と書いておられたことを思い出しました。宮本輝作品が、「静かでも心強い優しさのある文章」である理由がわかるような気がします。

04/14 02:09
ココマ

ひよピパパさん、ありがとうございます。人の人格はその人が表すものに現れますね。私は「書物の思い出」も印象に残っています。電車に置き忘れてもいいくらいの一時的なベストセラーばかりが読まれて、日本人の民度の根幹にかかわる事態に陥ってるのではないか、、、という宮本さんの見解に同意です。何を読むかはそれぞれの自由なのであまり声高に言えませんが、本から何かを学ぼうとする意識が大切かなと思っています。

04/14 12:32
4件のコメントを全て見る
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平坂裕子
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いのちの尊さ、人々のつながり 宮本輝の作品には、生命力溢れる姿が生き生きと書かれているのは、病を長いこと患い苦しみながらも、幼い頃から様々な人とのつながりで沢山の生きた経験を積んできた事からうまれる芯の強さを持っているからなのかと思う。
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ムーちゃん
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私は「ガラスの向こう」と「蜜柑山からの海」が良かった。  特に、「蜜柑山からの海」は津田家の庭の様子などが想像できて、とても面白かった。
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KAZOO
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久しぶりの宮本さんのエッセイです。京都の料亭が出している冊子に10年間にわたって書かれたものを文庫完全版として出版されたものです。父親の違うお兄さんがいたとは知りませんでした。他のところでよく書かれている予備校時代に父親の関係で拉致されそうになったことなどやご自分の著書などについての話が掲載されています。
シングルモルト

いつかは読みたいと思っていながら手に取らぬままずるずると今日まで来てしまっている作家さんの一人です。ここで紹介されたのも何かのご縁、手始めにエッセイから読んでみたいと思います。

01/02 12:04
KAZOO

シングルモルトさん 是非お読みになってください。小説も長編が多いのですが楽しめます。

01/02 13:40
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Ryoichi Ito
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京都の料亭「高台寺和久傳」が十年間発行(年2回)した雑誌「桑兪」に連載したエッセイをまとめたもの。「25歳のときひどいパニック障害を発症,27歳で会社づとめをやめ,小説を書き始めた。文学の何たるかを教えてくれる人物とめぐりあい,小説とは言葉では説明できないものを言葉によって織り上げていくものだと気づくことができた」「蛍川」と「泥の河」で文学賞を受賞した。すると肺結核を発症した。肺結核が治ったのは34歳のときだ…過酷な人生をくぐり抜けてきた著者の文章の一つ一つが心にしみる。
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OMO
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面白さ:○   興味:△   読みやすさ:○   新鮮さ:○   文学的云々:×
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ann
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言葉選び。滲み出る博識。好きな作家の随筆はそのままスっと入ってくる。「流転の海」をコンプリートしていたので尚更。しばらくはまた井上靖と交互に読み併せていきたい気分。
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たか
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ドイツを訪れた父が、飛行機でもう読んでいらないからとくれた。宮本輝の作品は、作品の名前を聞いたことはあったけれど飲むのは初めてだった。事前情報はほぼゼロで読んで、文章のきれいな読みやすいエッセイだったけれど、人間の生きる熱さみたいなものを扱った文章は、自分にはちょっと熱すぎて逆によそよそしく感じるなあと実感した。熱すぎる人とか展開を見ると、嘘っぽく感じてしまう。自分は読み物としては、文章的技巧が凝らされたものが好きなんだと実感した。
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penguin-blue
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京都の「和久傳」のエッセイ誌での連載を集めた随筆集。幼少期から始まる自分の過去のエピソードをかなり赤裸々に描いている。今まで宮本輝さんの本は「星々の悲しみ」くらいしか読まずに来たのだが、なぜかあまり波風なくおっとりと育った文学青年のようなイメージを勝手に持っていたので、特に幼少期~作家になった頃までの波乱万丈な人生に驚いた。書きようによってはかなり深刻なエピソードも変に感傷的にならず、生き生きと面白い読み物になっており、改めて氏の小説も読んでみたいと思った。小説取材のためのドナウ川紀行の話も興味深い。
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たま
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宮本さんエッセイ。何作か読んだことある作家さんですが、エッセイは初めて読みました。そもそもあまりエッセイを書かれない、ということでしたが、非常に面白かった!親の事業の失敗や、パニック障害、結核と、様々な苦労をされていらっしゃるんですけれど、そこで失ったものではなく、得たものをみつめる視線が凄い。宮本さんの小説、ちゃんといろいろ読みたくなりました。105
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活字@れつだん先生
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短編集のようなエッセイ。読み始めるとあっという間だった。特に最後の蜜柑山からの海が感動した。素晴らしい時間をありがとう。
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るい
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はぁ~堪能堪能。リアルノブを体験できて、宮本輝さんが描く物語が好きというよりやはりノブと熊吾に引き寄せられるのだな、と再確認。 「流転の海」の悲痛な気持ちや悔しい、苦しい、嬉しい、楽しいと喜怒哀楽がこちらまで伝わってくる臨場感は宮本輝さんの体験経験が鋭いスパイスになっているような。読んでよかった。
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S.Y
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エッセイ集だが、宮本氏が手がけるとここまでの完成度となるのかと少し驚いた。文章は小説と変わらず綺麗なまま。題材が多岐にわたるのも面白い。優駿も読んでみたくなった。74点
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