読書メーター KADOKAWA Group

東郷青児 増補新装版 (らんぷの本)

感想・レビュー
9

データの取得中にエラーが発生しました
感想・レビューがありません
natsuko
新着
彼の描く女の顔がいつも伏し目の少女のようなのは、人間的な欲望とはほど遠い、空想と哀愁を心の糧にするような純粋な少女の空気と共通するからだと、青児本人は言う。清潔な官能と、洗練された美しさ、少女と淑女の両面を備えた永遠の乙女を最期まで追い求めた。京都の喫茶ソワレ、今は無き吉祥寺のボア、名店の窓や壁を飾り、ケーキなどの包装紙で優しく人々の心を包んだ気品あふれる青児の絵。様々な文学作品の装釘となったものも多く、その作品世界を鮮やかに彩っている。初夏に訪れたソワレの二階席は、記憶の中で青い水底のように静かだった。
ことり

なっちゃんが東郷青児を(*≧m≦*) この本、私も大好きで旧版をもっています。ソワレの二階席…「青い水底」ってほんとそうだね♡ 青い水槽のなかみたいな、ゼリーにうかんでいるみたいな… 私にとってもゆらりと儚い記憶(ლ˘ᵕ˘).。.:*♡

09/07 10:03
natsuko

ことりちゃん、東郷青児はちゃんとまとめて見たことはなかったけど、幻想的で素敵な絵だね〜!ソワレはずっと憧れていてお邪魔できたときは嬉しかったなあ。二階席に行けたらいいなあと思っていたら、二階の青い照明の下に案内していただいて。そうね、青い水槽みたい!満席なのに不思議な静けさが漂っていたよ♪

09/07 13:22
0255文字
ワタナベ読書愛
新着
テレビ番組「美の巨人たち」を見て興味を持った画家。専用の美術館までできた昭和の最先端ファッションを牽引した画家。喫茶店や洋菓子の包み紙、広告など庶民の目の触れるところにも気軽に作品を提供し多くの仕事を成した。その貴重な作品や著作、イラストなども一同にまとめた。本人の様子と作品から受ける印象がずいぶん乖離していて興味深い。画家の複雑な心理、繊細な感性を感じることができる。昭和の女子の心をわしづかみにしたデザインは、今見るとずいぶん可憐で上品。無垢な少女と妖艶な色気が合わさった独自の世界は他では真似できない。
0255文字
遠い日
新着
増補新装版。アンニュイでエロティック、可憐でどこか背徳の匂いのする女性たち。幼い頃感じた小暗い大人の世界は、真正面から見てはいけないような魅力をたたえていた。
0255文字
マカロニ マカロン
新着
個人の感想です:B。読書会『色ざんげ』(宇野千代)関連本。西新宿のSOMPO美術館で何度か展覧会を見たことがあるが、こんなに三股、四股と女性と浮名を流していることは知らなかった。本書では絵画以外に、飾り皿、燐寸箱、化粧品の容器、喫茶店やデパートの内装、洋菓子店の包装紙、本の装釘(ママ)など様々な作品、デザインが見られる。さらに、エッセイや氏の恋愛関係などとても興味深いものが収められている。キュビズムの影響を色濃く感じる作品が多い。
マカロニ マカロン

故人となっている(2016)が、東郷青児が「永遠の太陽」と呼び終生その面影を描き続けたという盈子(みつこ)夫人(『色ざんげ』の中で心中事件を起こす「つゆ子」)との間に生まれた愛娘、東郷たまみさんのインタビューも掲載されていて、「すごいヘビースモーカー」だったこと、素顔は照れ屋で寡黙なロマンティスト」だったことが書かれていた。

11/14 13:12
0255文字
三井寿里
新着
十代で竹久夢二の下絵描きをしたとか、二十代で渡欧してピカソに教えを受けたとか、出てくる名前がそうそうたる顔ぶれで、エピソードを読んでいるだけで楽しめました。「大衆に愛されるわかりやすい芸術」を追い求めた東郷青児。お菓子屋さんの包装紙で長く愛され、使い続けられているのは、その証と言えるのでは。
0255文字
ぺんぐぃん
新着
図書館で表紙を見て「朝日会館の壁画だ!」と、即借り出し。小学校の頃から馴染みのランドマークだった。名前は知っていたが、こんなにモテ男だとは知らなかったし、デザイナーでもあったことは知っていたが、マンガ、小説、翻訳、装幀、映画出演まで多才だったとは知らなかった。フルカラー資料満載の贅沢な内容、多角的な取材は読みごたえがある。その人脈や「ミロンガ・ヌオーバ」にゆかりが有った事、私の大好きな「ソワレ」の紹介、そして青児が70歳過ぎてからトゥアレグ族のテントで過ごしたことなど、はっとするようなエピソードが楽しい。
0255文字
さくは
新着
新版。美人画に加えて、本の装丁、洋菓子店の包み紙、喫茶店のプロデュース、化粧品のパッケージ、雑誌の表紙に文章まで。東郷青児の仕事を総合的に紹介している。巻末に新版で増補されたページ「モダンガール讀本」が加えられている。
0255文字
kaz
新着
図書館の内容紹介は『甘くもの哀しい乙女像で「昭和」を駆け抜けた画家・東郷青児。代表的作品のほか、洋菓子店の包み紙から本の装釘まで、<あの頃>の幸福な記憶が甦る、ロマンティックな意匠を珠玉のエッセイとともに多数収録する』というもの。有名なのにもかかわらず、作品をこれほどまとめて掲載した本にお目にかかったことがなかった。ローランサンやシャガールの雰囲気を感じたが、実際、ローランサンは好きだったようだ。
0255文字
全9件中 1-9 件を表示

この本を登録した読書家

今読んでいる読書家全0件中 新着0件

登録しているユーザーはいません

積読中の読書家全2件中 新着2件

読みたい本に登録した読書家全5件中 新着5件

東郷青児 増補新装版 (らんぷの本)評価82感想・レビュー9