形式:単行本(ソフトカバー)
出版社:トランスビュー
例えば重力のような自然の法則とするならば)。重力に従うことに良いも悪いもないし、従う以外の在り方を私たちはできない。私は、わざわざ最小限にしなくったって、人間の努力即ち力なんて、最初から最後までちっぽけなものなんだということを、本書を読んで改めて感じた。何かやったとしても何にもやっていない(できない)に等しいということは、本当はそれほどすごい世界に住んでいるということだから、人間的な感想を言わせてもらえば人間がちっぽけでよかったと思う。
老子の逆張り法は、人間の恣意的で人間的で同時に自然でもあるものの外へ、常に目を向けさせてくれる方法ではないだろうか。人間という枠から抜け出せなくても枠の外へ目を向けることはできる。外にはさらに外がある。どこまで外があるのかすら人は知らない。それを了解するだけでわくわくする。老子もどこか楽しんでこれらの言葉を書き連ねたように思えてならない。
(再読メモ)101,110,143,155,192,222,276
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例えば重力のような自然の法則とするならば)。重力に従うことに良いも悪いもないし、従う以外の在り方を私たちはできない。私は、わざわざ最小限にしなくったって、人間の努力即ち力なんて、最初から最後までちっぽけなものなんだということを、本書を読んで改めて感じた。何かやったとしても何にもやっていない(できない)に等しいということは、本当はそれほどすごい世界に住んでいるということだから、人間的な感想を言わせてもらえば人間がちっぽけでよかったと思う。
老子の逆張り法は、人間の恣意的で人間的で同時に自然でもあるものの外へ、常に目を向けさせてくれる方法ではないだろうか。人間という枠から抜け出せなくても枠の外へ目を向けることはできる。外にはさらに外がある。どこまで外があるのかすら人は知らない。それを了解するだけでわくわくする。老子もどこか楽しんでこれらの言葉を書き連ねたように思えてならない。