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哲学として読む 老子 全訳

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内島菫
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やはり冒頭の「道の道とす可(べ)きは常の道に非(あら)ず。名の名づく可きは常の名に非ず。」が印象的。著者もポカンとしている。著者は、大雑把に言えば、最小限の努力で自然の法則(道)に従って生きるのがベスト、と「老子」を読み解く。確かにそうかもしれないが、老子も指摘するように自然の法則は人間の生など特別視していないので、世間一般と逆行するような老子ですらも置き去りにするようなものが本来の「道」=自然の法則ではないだろうか(著者の解釈通り「道」が、遍く行き渡っているにもかかわらずまるで無いものとされるような、
内島菫

例えば重力のような自然の法則とするならば)。重力に従うことに良いも悪いもないし、従う以外の在り方を私たちはできない。私は、わざわざ最小限にしなくったって、人間の努力即ち力なんて、最初から最後までちっぽけなものなんだということを、本書を読んで改めて感じた。何かやったとしても何にもやっていない(できない)に等しいということは、本当はそれほどすごい世界に住んでいるということだから、人間的な感想を言わせてもらえば人間がちっぽけでよかったと思う。

09/18 13:01
内島菫

老子の逆張り法は、人間の恣意的で人間的で同時に自然でもあるものの外へ、常に目を向けさせてくれる方法ではないだろうか。人間という枠から抜け出せなくても枠の外へ目を向けることはできる。外にはさらに外がある。どこまで外があるのかすら人は知らない。それを了解するだけでわくわくする。老子もどこか楽しんでこれらの言葉を書き連ねたように思えてならない。

09/18 13:01
0255文字
河イルカ
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俺がガンダムだ
河イルカ

(再読メモ)101,110,143,155,192,222,276

05/06 12:47
0255文字
merci
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ネタバレ冒頭で、本書はラーメンではなくソバでいくという。ああ、年末だし。いやいや、そうではない。オリジナリティよりも伝統に則ったソバ型でいくというのだ。読みはじめてしばらくは暗中模索。もしや渾沌を前提とした話なのかと思ったりもした。読み進めていくと、著者は老子と対話しながら、考える道筋を示してくれているように思え楽しくなってきた。「ガンバらないで最小限の力でやることが」「自然の法則にしたがったやりかた」なのだという。大切なことはフトした瞬間に、「あ!」と気づくのかもしれない。楽しみに待つことにしよう。
0255文字
ハンバーグ
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ネタバレ古代中国の哲学者「老子」を分かりやすい形に変えて解説された本でした。原文のままならほとんど理解出来ずにいたのだろうと感じました。ただ、この本の解説でも分からない事だらけでまだまだなとも思いました。全体的に感じた事は、謙虚さ忘れず、自らを律する人を優位に立つ事が出来る。もしも敵が現れたとしてもその相手に施す事で争いを避け、そして勝つ。ものすごくトンチが効いてるような感じかな。何もよりもすぐに結果ばかりではなく、耐え忍ぶ事。そして今あるものに対して感謝して、今を生きる事。それが大事なのかな。
0255文字
zzz
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自然に即して最小限の力で生きるのは合理的。世捨て人に向けた言葉のようで為政者に向けた言葉も多い。老荘思想と分類されているけど、老子は荘子より孫子の方が似ていると思った
0255文字
たいそ
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2020年。著者:山田史夫氏による「老子」の解釈。既存の解釈にぶつかっていく感じで、どれが正しいかはわからないが、どちらの解釈が好きか、自分に合うか考えてみるのはおもしろいと思う。老子は逆説的な例が多いようだが、そう思いこんで自分に都合のよい解釈をしてしまわないようにしたい(「学を断てば憂いなし」とか「無為」とか、愚民政策?とか)。「万物はただ故なく存在するのみ。それでよいではないか。」
0255文字
suzannhw
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本書は「老子」全81節における著者の読みを披露した本である。他解釈本を引用して解説したり、違う解釈もできるのではといったような批判がなされたりと理解が難しい「老子」を少しでも噛み砕いて説明してくれている本だと思う。 読んでみて、老子は人生を達観しすぎていると感じた。自然に生きるとはいっても、一般人(私)には目先の利益、人間関係、欲望など支障も多い。生きていて悩んだりしたときに、老子を思い出し、何が”自然”かを少しでも考えて判断できるようになるといいと思う。
0255文字
Nekotch
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文中で使われる言葉がいちいち難解。かなり読み手を選ぶ。とはいえ抑こういうのを好んで読む人ならば問題なく読み進められるかと思う。哲学する人特有のめんどくささがあらはれていて、なかなか好き。さておき『私』を捨てる、すなわち「私はこういうもの」に執着しないこと。My Revolutionとは、変化を恐れぬことなのだな。
0255文字
肋骨パカパカお稲荷夫人
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ネタバレ老子の全訳と解説。現象学と記号論に通ずる部分があったり純粋形相に近い概念があったりと難解だった。「道」や「無為」の概念は抽象的でいたいち理解しにくい。「道」はこの世の理そのものであり人格や階層もない。「道」の思想は西洋のそれとは細部で異なっている。この差異を忘れてはならない。老子の説く無為とは何も為さないことではなく、何も為していないかのように最小限の力で為すという脱力と自然体を志向するものだと受け取った。
0255文字
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