形式:新書
出版社:筑摩書房
形式:Kindle版
「婚姻により苗字が変わる、変わらない」という観点はそもそもない。(略)夫婦が同姓か別姓かという関心は、氏名成立とそれによる国家による国民管理が行われるまで存在すらしなかった、きわめて「近代的」問題 であるとのこと。とても興味深かった。
新を経て、新政府は古代的な「姓名」観を復活、その後一人に一名前という「氏名」の原則を国民に強制するが、「氏名」を国民管理の道具としか見ない新政府は、「姓」も「苗字」も、あるいは適当なでっち上げの「苗字」も一緒くたにして「氏」としてしまい、江戸時代の「通称」と「実名」の区別も喪失、また江戸時代にあった「○○守」などの官職由来の「名前(通称)」は基本的に禁止された。くらいか。エピローグで「夫婦同姓は古来からの日本の伝統」という主張が誤りであると示されるのも面白い。
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます