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世はすべて美しい織物

感想・レビュー
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ange
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ネタバレ この本はあっという間に読んでしまいました。何よりも温かさを感じる本。最後はちょっと目が潤んでしまいました。温かさに包まれたいときにおすすめしたい本です。 深いところで感じたことは… いろいろな憤りや苦しさを感じつつ過ごしている私たち。これを心にとどめず、思いやりと勇気をもって一つ一つほどいていくことで見えてくるものがある。それは自分らしさや使命。そして逆もしかりで、先祖からのDNA、そしてそれぞれの思いを紡ぎながら、紺瀬の自分につななっげいるんだと思わせてくれた。
0255文字
トロピカ
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読んでいる間も読後もなんだか心地良かった。作者自身が言葉を織り綴っているかのよう。ストーリーにも惹き込まれた。図書館の返却期限ギリギリでだいぶ駆け足で読んでしまい勿体ないことをした。もう一度借りてじっくり読みたい。桐生は何度か訪れたことある。のこぎり屋根もまだちらほら残っていて風情のある景色を楽しませてもらった。
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takuchan
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これだけ絡まった関係を辿りついてみると、よくほどいたなぁと。ただね、達夫さんがね。シンガーミシンのくだりで、いつまでもこぼされたの言葉に縋っていたけどね。写真が切ないよ。よい物語に出会えました。ありがとう。
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ぐみ
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ネタバレ昭和の芳乃視点、平成の詩織視点で描かれる織物を巡るお話。『西の西陣、東の桐生』と言われるほど伝統的な桐生織。蚕から育て、糸を染め、織り機で織っていくという手仕事に頭が下がる思いがします。夢中になれる何かに出会えるというのは素敵ですね。父親のようにはなってほしくないという母の気持ちも分からなくはないけど、子どものやりたい気持ちを抑制するのは、親にとっても子どもにとっても不幸なだけかも。織物のように美しい物語でした。
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あやなし
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織物に魅入られた2人の女性のお話であり、家族のお話。戦時中を生きる芳乃と、現在トリマーとして働く詩織、2人の様子が交互に描かれる構成で読みやすかったです。そして桐生で開かれる手しごと市をきっかけに、色々なことが動き出していきます。苦しい状況の中でも四季を織ろうとし続ける芳乃。母との関係や自身の特性に悩みながらも、織りに没頭する詩織。狂気にも似た2人の織物に対する思いと、最後のシーンが印象的でした。自然を染め、自然を織ることの尊さを感じます。「山笑う」、完成すると良いな。
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はるさん
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ものづくりの話が、大好きです。 時代を遡り、ものづくりが現代まで紡がれている話、素敵でした。 話の中に出てくる織物を実際に見ているように想像出来ました。 早春から本当の春に変化する、パステル調の山の風景が私は大好きなので、そんな織物を実際に見てみたいな〜。
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きのこきのこ
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桐生市が織物の産地とは知りませんでした。蚕から糸にして染色(染めの草木も採ってくる)して織機で織り上げる。たった一人ですごいなあ。春、夏、秋、冬それぞれを山の自然の色で織り上げた布、見てみたいな。皆取り憑かれたように作品を産み出すけど、アートの血が流れていない絹子さんの寂しさもわかるよー。達夫が才能の前に芳乃全てを愛してたのがわかるシーンに涙。
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よしりん
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ネタバレ昭和12〜25年の芳乃、平成30年の詩織…染織物に魅入られた2人の目線で話が進む。プロローグに芳子という名前が出てたので初めから芳乃と詩織にはなにかしら繋がりがあると想像はついた。家族そして職人の物語。様々な人の心をとらえた芳乃の染めた糸それを使って織った物を実際に見てみたくなった。
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かてすら
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 色彩豊かな作品。現代と戦時中を二人の織氏の視点で描かれ繋がる物語。日常にはあらゆる色彩が溢れていて人を魅了する。それを形にしようと機を織る。  そんな紡ぐことに魅了され、翻弄された二人の主人公の生きづらさや、のめり込み具合が伝わる綺麗な作品でした。
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b☆h
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こういう引き継がれていく職人魂みたいな作品、やっぱり好きだなぁ。機織の産直桐生で織ることに魅入られた一人の女性の生き様を軸に昭和と平成の二軸で進んでいく。好きなことにかける情熱、戦争の恐ろしさ、人との絆が描かれていて、あっという間に引き込まれてしまった。自分自身の手で何かを作ることに憧れがあるからか、こういうの話に滅法弱い。〝生きることは辛い。それでも美しい瞬間もある〟そう訴えかけられるような作品だった。映画化して欲しい…
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きょう
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ネタバレ文章では、とんでもなく美しい織物で、刺繍も施されていると。括らずに染めた糸で、綴れ織りなのかなと桐生の織物を検索しましたが。一体どんな反物なのか、刺繍の前に仮絵羽にしたのか、悶々です。成田さん、助けて下さい。芳乃さんと詩織さん、間に高橋さんが入って「美しい」織物が織り継がれ〜。芳子さん、絹子さんは、織る人の近くで複雑な思いがあったことでしょう。捨てる燃やすと言いつつ隠し通したかつさんも。戦争で人も失われたり傷ついたりしましたが、統制や供出で物が損なわれて文化も失われたことがわかります。惜しいです。
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通勤快読
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世代の異なる織物の天才2人が苦悩し自分の居場所を確立していくおはなし。"才能に寄生された"2人の生き様が孤高感があって美しい。美への姿勢が千利休や「月と六ペンス」を彷彿させる。傑作を見ると精神が崩壊するかもという感覚は「それほどなのか!」と驚嘆。
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花椿
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★★
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ジュヌ
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ネタバレほんの少し趣味で草木染をする私。教室では絹糸へ各種植物から頂いた色を移し採る方法を教わった。あの「染まる」感触、そしてそれらを絵具にして織っていく過程を思うと、その時代を、土地を、その人の生き方を織り込んでいく作業なんだと改めて思う。 天職に出会えた詩織はきっと幸せなのではないか、と私は思いました。やりたい、と思うことをやれることは人生の納得感がある、生きた手応えがあるのだろうと。 終始自然の彩の表現が美しくて夢中で読んでしまいました。出会えたことに感謝の一冊でした。
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まにゃらい
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昭和のお話と平成のお話が交互に進んでいき、どちらも先が気になりとてもおもしろくてあっという間だった。天蚕、ネットで調べてみたらとても綺麗だった。蚕もよく見たら可愛い…戦争のお話は辛かったですが、桐生の織物が受け継がれていて良かった。織物という未知の世界でしたが、衣服や布団など布に対して愛着が湧いてきますね。
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みほ
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「地球が魂の流刑地だって話、聞いたことないか?豪の深い魂だけが集まってる物質の世界だってさ」(P247)昭和初期と平成、織物に魅せられた二人の女性が主人公。織物に対する情熱というか執着?は鬼気迫る、という感じでこれだけ打ち込める何かに出逢えるのは幸せなんだろうか、幸せなんだろうな、と。人生を狂わされるほどの織物、怖い気もするけど、観てみたい。
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gadagiji
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ネタバレ昭和の芳乃さん、平成の詩織、織物に魅せられた二人のお話が交互に進む。詩織がなんとなく新田商店と関りがあるのでは~と予感めいたものがあった。芳子さんと絹子、絹子と詩織のこじれた母娘の関係が修復出来て嬉しかった♪芳子さん、蚕神様の祠のお世話を受け継ぐことができて良かったね♪
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まさ公
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初読み作家さん。こんなにのめり込めるものに出会えるのは幸せだろうと思う。吉乃の高み、連の苦しさ、詩織と絹子の関係などとても面白かった。
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青藍
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このストーリーは織物と染色が好きな芳乃、同じく芳乃の作品から染色と織物に魅入られた詩織を中心に、それぞれの生きた時代を交互に描いています。 戦時中を生きた芳乃と平成生まれの詩織の直接的な接点はないけれど、蔵に仕舞われていた芳乃の反物を見た詩織。それぞれの人間関係や職人としての生活などが明らかになっていきます。戦争により一時は染色も織物もできない状態となりましたが、あんなに芳乃が織ることをより思っていなかった叔母が山繭のヤママユガのある場所まで詩織を連れて行ったシーンか印象的でした。
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じんこさん
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タイトル通りの美しい小説だった。織物に魅せられた二つの時代の女性が主人公。それが進むにつれて一つにつながっていく。芳乃の章は読んでしまうのが惜しかった。が、また同時に改めて戦争の残酷さを痛感した。悲しすぎる。達夫に出会えて芳のは幸せ。織物の知識が全くないので、知りたくなった。
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ゆり
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図書館本。なんとなく惹かれて、内容も知らずに読み始めました。私の家系も発達障害を持つものが現れますが、私の代では私だけがADHDを発症しました。私は療育もされておらず、二次障害を起こしてしまいましたが、特性を活かしてこういうこともできるんだなと勉強になりました。ただADHDの過集中は仕事に便利ですが、反動で心身が疲れきるのでなんだか美化された描写は気になりました。芳乃さんの人生は切ないけど、素敵な人に出逢えてよかった。
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蕭白
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一気読みの面白さでした。
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栞
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何気なく手に取った本でしたが、とても素晴らしい作品でした。織物の世界に魅入られた主人公と、それを許さない母を現代で。戦前にも織物に魅せられた女性が一人。その二つの時代が交互に描かれており、段々と二つの世界が絡み合っていく。見事な内容で、とても興味深く読むことが出来ました。
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かずくん
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朝から読み始めて昼に読了。成田名瑠子さん すごい本を書いてくれた。芳乃さんすげぇ。それを見ていた芳子さんもすげぇ。絹子さんわかるなぁ。詩織さんがんばれ!連くんがんばれ!
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ゆうぴょん
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ネタバレ織物の町、桐生に住まう織物を家業とする一族の物語。 第2次大戦がなければ、もっと発展していたかもしれない。 養蚕農家に生まれ、天分の織物の才能に恵まれた茅乃は織物問屋の次男に見初められ。織物にそれこそ取り込まれていくような人々。茅乃のひ孫にあたる詩織の生きる平成時代と戦争中の茅乃の話が交差しながら進む。 発達障害の話も織り込みつつ親子の愛憎も盛り込まれ読み応えあり。ラストもさわやかな終わり方でよかった
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あろあ
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ネタバレのめり込み注意!ですね。でも美しい世界に飲み込まれてみたいなとも思う。安定収入を得られる仕事と半々くらいがちょうど良いんですかね。詩織がやりたいことやれるようになって本当によかった。
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ケイプ
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織物のまち桐生が舞台の物語。実は私の住む街も紬が有名で、蚕の作る繭からの真綿作りや糸とりを少し体験したことがあります。そんなこともあってとても興味深く読みました。芳乃が織った反物を見てみたいと強く思いながら。昭和12年、養蚕農家に生まれた27歳の芳乃と平成30年、東京で母と暮らす詩織の二つの話が交互に書かれています。二つの話の接点は.... 戦地に行った達夫が大事にしていた一枚の写真に胸があつくなりました。
アボガドみよ

この本、とっても面白かったです。。どんな織物なんだろうと想像させてくれる楽しい本でしたよね!

01/24 11:04
ケイプ

アボガドみよさん、実はみよさんの感想をお読みして手にした一冊なんです。姉さんかぶりの芳乃がとても魅力的でしたよね。はい、私もどんな織物なんだろうと楽しく読みました。

01/24 16:11
0255文字
TANIA
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芳乃の自由な創作織物を見出した達夫との結婚から始まる。芳乃の創作する織物が放つエネルギーを感じた素敵な物語。
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アボガドみよ
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染と織が天才的な技術を持つ女性が、桐生の大企業の織物商店に嫁いでから始まる物語。染めや織物にはあまり興味がない私が夢中になって読みました。この本は手芸 (編み物·刺繍)好きの友人から勧められました。
0255文字
ガーコ
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☆☆☆☆☆
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こけしママ
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アケビ、山桃、山葡萄、そして天然の蚕。染織の描写は冷たい空気に布が浸るお湯からの湯気がしんと立ち上るのがありありと見えるようでした。桐生という織物の町が舞台。染織と共に戦中を生き抜いた女性 芳乃と、芳乃の織物に魅せられて自らの人生を染織に投じていく詩織。詩織が芳乃が生きた時代に時折タイムスリップするような瞬間の描写を読みながら、確実に芳乃の魂を受け継いだのだと感じました。山の自然の恵みや力を借りて織らしてもらっていたのだと芳乃は言いました。その魂を詩織は後世にも繋ぐのでしょう。壮大な女性達の物語です。
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アイリス⭐️
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超良作‼️この作者さんなので、もっと軽い感じの作品かと思いきや意外と重厚。でも暗くなり過ぎず気持ちよく読めました。
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あるぱか
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東京すみっこご飯ではバリバリの現代小説のイメージが強かったのですが、こちらは歴史小説のような重たさが少しありこういうもの書ける方なんだなぁと驚きました。世代を交えた織物のお話で、色の描写がとても美しいかったです。生きること、働くこと、この二つを力強く結びつけているような感じがしました。
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あおけん
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戦前に桐生の養蚕農家の娘として生まれた芳乃と現在に東京でトリマーとして働く詩織の章が交互に進んで行きます。詩織は小さい頃から何故か親に手芸を反対され続けていたが諦めきれずにいた。なぜ反対されていたか?が桐生に行く事で血の繋がりを知る事になる。特に戦争時の閉塞感が描かれていて惹き込まれました。「誰もが織り人」って言葉は良かった。しかし、この作品を映像化するならば、織物はどうやって表現するのかな?
0255文字
みねふじよ
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「東京すみっこごはん」のイメージで読み始めた作品だけど、思っていたより作品が重厚で驚いた。ここ20年くらい多くなったオムニバス形式で書かれている。織物を中心に過去と現代が入れ替わり立ち替わりする。過去の部分は有吉佐和子の紀の川シリーズなどを思い出させ、現代の部分は篠田節子っぽい。そこにしつこくない程度にジェンダーや発達障がいなど今どきの事情が盛り込まれている。作中に出てくる織物はどんな織物なんだろう。映像化したら良さそうと思ったり、この織物を現実にするのは大変だろうと思ったり。読み応えのある作品でした。
0255文字
mame
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織物に魅せられた人たちの運命や縁を感じる。昭和初期と現代、2人の主人公やその家族がつながっていくが、どちらのパートも魅力的。織物作品を見てみたい。ここの方言も好き(広)
0255文字
N田
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ストーリーを追うだけだと、詩織の視点の意味を考えなくなってしまう。 副業minneが流行りだ。頂点にあるのが「作家さん」なんであり、さらに上もある。 そういう差だけで見てしまうと、この本は意味がなくなってしまう。「才能」について、遺伝としては描かれていないことからも作者の意図が見える。 好きなことに打ち込むと人生を無駄にするのか? その答えを知らないくせに、親は子のため、善かれと思って価値観を植え付けようとしがちだ。それで良いのか良くないのか、何も考えないのが一番良くない。
0255文字
がらくたどん
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同著者の作品をもう少し読んでみたくてGから蚕蛾へ♪平安の織姫・白瀧姫伝説の残る桐生を舞台に、生糸生産者の家に生まれ創作織物を天職とする大正生まれの織姫と手芸への熱い思いを母に封印されて不器用に生きる平成の織姫の卵が時を超えて織りあげる人の世の陰影。平成パートを「一族に現れる特徴的な気質」で繋ぐことに物語の視界が狭まるかと懸念したが、戦中の織姫が戦争による文化破壊に身を撓ませながら里の自然を機に託して錦に仕立てた熱量がその狭苦しさを吹き飛ばして余りある。不揃いの繭から羽化して番う天蚕に繋ぐ事への祈りを感じた
がらくたどん

はるぱさん、ありがとうございます。こちらのご本、ご紹介頂いたタイトルだけメモしておりまして、「成田さんもう1冊読みたいな~」と思っている時に丁度手元に届いてビックリしました。まあ、Gも蚕蛾も共に昆虫仲間。お蚕様・オシラサマと祀られても蛾って苦手な方もたくさんいそう。裏表紙、桑にタワワニぶら下がる天蚕の繭なんですよ♪

06/14 22:05
がらくたどん

REIさん、ありがとうございます。ご感想で仰っていた通り、戦後に芳乃が姑から山の祠と天蚕の生息地を託される場面に続く芳子・絹子・詩織という新田の母娘三代が同じ祠で天蚕を見つめる場面が本当に印象的でした。効率的で安定的な生糸生産には育成にムラがない家蚕が最適でも、個体差が出やすい天蚕の持つ力は人を魅了するんだなと思いました。(エンタメ作品内であっても症病名を挙げての人物像のラベリングは慎重にしてほしいですね。文学的にもラベルを貼らずただその人を丁寧に描いた方が人物像が豊かに膨らむように思うのだけど)

06/14 22:50
5件のコメントを全て見る
0255文字
花林糖
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図書館本。昭和12年養蚕農家の娘芳乃と平成30年のトリマーとして働く詩織。時代を超え織物に魅せられた人達の物語。絹織物の町桐生が主な舞台。戦時中の苦労や悲哀はあるけれど、芳乃と達夫夫婦の絆・姑カツと芳乃の強さが素敵でした。派手さはないけれど織物への情熱魅力を感じられる良作でした。
0255文字
はる
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昭和12年と平成30年。織物に魅せられた二人の女性の世代を超えた物語。舞台は私の育った桐生。そして私の実家も織物業でした。祖父の家では養蚕もしていましたから、とても親しみのある世界。興味深く読みました。特に昭和の時代、貧しい家から名家に嫁いだ主人公に起こる様々なドラマは読みごたえ十分。ラストに主人公の二人の想いが時間を超えて繋がっていく場面が素敵でした。故郷の方言や街並みが描写されるのは、嬉しいやら照れくさいやら。
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