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曲月斎
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曲月斎
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江戸の名所案内、古地図を題材に、筆者は「絵」から「図」への進化を説く。扁平だった区画表示が実測に近くなる。江戸の象徴として画面に登場していた城が消え、市井の姿が主役となる。一つの到達点が神田の町名主斎藤長秋・莞斎・月岑の3代が書き、長谷川雪旦・雪堤親子が挿絵を描いた「江戸名所図会」。その分析から「江戸城が消える」というのだがさて? ガイドブック、地誌の類と絵は違うとはいえ、広重の江戸百景には城は登場する。何か筆者の立論に無理がある気がする。古来地図であれガイドであれ、関心のあるものは大きくなるのだから。
曲月斎

つまり、描かれている構図(遠近法の分析や描かれている人物など)の分析よりも、滝沢馬琴が「よく描けている」と評した一言が重いのであって、関心のある部分は大きくなり、構図の中の構成要件を優先したと考える方が自然なのではないかな、と。

01/27 11:52
  • 文庫フリーク@灯れ松明の火
  • ヴェネツィア
  • ヨーイチ
曲月斎

もう一つ。鈴木理生の「江戸はこうして造られた」「江戸の町は骨だらけ」(どちらもちくま学芸文庫)を思い出しました。

01/27 23:01
0255文字
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曲月斎
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読書データ

プロフィール

登録日
2009/06/25(5753日経過)
記録初日
2005/01/01(7389日経過)
読んだ本
2176冊(1日平均0.29冊)
読んだページ
588691ページ(1日平均79ページ)
感想・レビュー
2106件(投稿率96.8%)
本棚
33棚
性別
職業
専門職
現住所
千葉県
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