1983年作。後書き、若島正の最後の文章がモース・シリーズ最終作のタイトルを思わせて悲しい。この時既に分かっていたのか? いやそんな筈はない。「モースは知ることが多くなればなるほど、知らない領域が大きくなるという言葉が真実であることを痛感した。彼は深い森の木こりのようだと考えた。直接の目的には充分なだけの広い場所を切り開いたが、その周囲を広大な未知の暗黒の輪がとりかこんでいて、そこにひそむ他の人びとの邪悪さはまったくあばかれることがないだろう」
※2012年3月9日開始※ それ以前の読書は過去の記録から。
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1983年作。後書き、若島正の最後の文章がモース・シリーズ最終作のタイトルを思わせて悲しい。この時既に分かっていたのか? いやそんな筈はない。「モースは知ることが多くなればなるほど、知らない領域が大きくなるという言葉が真実であることを痛感した。彼は深い森の木こりのようだと考えた。直接の目的には充分なだけの広い場所を切り開いたが、その周囲を広大な未知の暗黒の輪がとりかこんでいて、そこにひそむ他の人びとの邪悪さはまったくあばかれることがないだろう」