読書メーター KADOKAWA Group

2024年2月の読書メーターまとめ

がらくたどん
読んだ本
38
読んだページ
9921ページ
感想・レビュー
38
ナイス
4483ナイス

2024年2月に読んだ本
38

2024年2月のお気に入られ登録
6

  • キャベ
  • アオイトリ
  • テル35
  • settar
  • sosking
  • ヒラー

2024年2月にナイスが最も多かった感想・レビュー

がらくたどん
殺し屋シリーズ最新刊INホテル。すべての調子に乗りすぎた「スイスイ人」と薔薇ではない自分を嘆く「林檎達」へ♪天道虫は新幹線案件の伝説のヒーロー・槿に至っては都市伝説と化した現在、「スイスイ人」を嫌悪する仲良し殺し屋モウフ&マクラにヤリ手で解剖マニアと噂の仲介業者から逃走しホテルに潜伏中の女性事務員を探す依頼が入る。彼女は「忘れられない」体質で重大機密を記憶しているらしい。「簡単な」届け物で我らが天道虫がそのホテルを訪れた事から事態は紛糾し業者の死体も積みあがる。ハイスペック六人衆の捨て駒感がイヤミで善き哉
punyon
2024/02/10 17:50

チョコソースのメッセージが「777」なるほど~、それとっても素敵です(^O^) 私は単純に「My recommend」なんて書いてあるのかと思いましたけど( ̄m ̄〃)ぷぷっ!

がらくたどん
2024/02/10 17:55

punyonさん、ありがとうございます。「My recommend」!!発想が素晴らしくロマンチックでおしゃれじゃ~。キャッ( *´艸`)ピリ辛チーズケーキ、美味しいのかな~??

が「ナイス!」と言っています。

2024年2月にナイスが最も多かったつぶやき

がらくたどん

大変な幕開けの新年。北陸在住の家族がいることもあり(幸い無事でした)落ち着かないスタートでしたが、しばし日常から離れられる読書に救われた日々でした。何より、大河を愛する読書家様に感化されて元々好きだった平安ものをテレビ視聴と並行して楽しめた事と、これまた愛好家の読書家様に惹かれて評判だったコミック作品にチャレンジ開始したこと。心を遊ばせるもう一つの世界が傍らにあるってありがたいですよね♪ https://bookmeter.com/users/1145524/summary/monthly/2024/1

がらくたどん
2024/02/02 11:13

ミカママさん、ありがとうございます。めでたく予定通り書店から届いて本棚に並びましたよ「きのう何食べ」①~㉒!あとは読むだけ(笑)去年は「ゴールデンカムイ」を一年かけて読んだので、今年は「何食べ」をと思っております。ホント楽しいシリーズをご紹介頂きました♪一年後、我が家の食卓にも劇的変化が??今月もよろしくお願いいたします。

ミカママ
2024/02/02 11:28

すばらしい!その行動力\(^o^)/レビューをゆっくりお待ちしております。わたしは今年は橋本治訳?の『窯変源氏物語①』を読了したいと思ってます~。

が「ナイス!」と言っています。

2024年2月の感想・レビュー一覧
38

がらくたどん
地方都市の小さな家族葬専門の葬儀社を舞台にした、迷いながら生きる私やあなたの物語。葬儀社は「芥子実庵」という。幼子を亡くして私だけの不幸が受け入れられず奇跡を願って「死者を一人も出した事のない家」の芥子の実を求めて村を彷徨うキサー・ゴータミーが噛み締める生の喜怒哀楽に満ちた不平等と死の冷厳な平等を想いながら読む物語は、不思議な生命力に満ちている。今、捨てられない事。許せない事。貫きたい事。そして零れ落ちた、たくさんの「今」。死を見つめる時「生きている今」を惑い彷徨う情けない姿はまるで勇敢な冒険者のようだ。
よつば🍀
2024/02/28 13:00

読了お疲れ様です。レビューすぐ下のコメントを読ませて頂いて読みの深さに脱帽。さすがですね。私は、「町田さん大好き」が先行してしまい、そこまで分析出来ず^^;「もっと自在に描かれた「生きているからこその迷い」」←私も同感です。

がらくたどん
2024/02/28 16:31

よつばさん、ご紹介&コメントありがとうございます。いつも「好き」が伝わるご感想がとても楽しみ♪そして、町田さんの漠然とした違和感や抵抗感を咀嚼しやすい言葉に乗せる力量ってホントに目を見張るものがありますよね。まさかの地平で展開される町田節、見てみたいな~なんて思ってしまいました( *´艸`)

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
町田さんの新刊を手にして、そういえば「夜明けの」ホニャララがこちらにも?と思い出して。ホニャララは「はて」であった。通夜というのはその名の通り一夜を亡くなってホヤホヤの人と過ごす時間なので横たえられた「その人」はまだ「亡き人」と呼ぶには生々しくこの世の時を共有している気がする。だから最後の一念みたいなものが生まれ出る事もアリなようなナシなような。「ぎょらん」がこちら側に留まる者の別れの一念という解釈は大層健全で真っ当だが、通夜のあの妙な気分を体験するほどに協働生成物くらいかなと。夜明けの果てに別れが来る。
がらくたどん
2024/02/27 15:56

地方郊外小都市の中堅葬儀社(既存は新刊の舞台になったような小さい家族葬専門の葬儀社だけだが大規模葬儀社が近日参入予定)を舞台に、特別の想い(良い方もそうでない方も)がある「こちら側」に留まる人たちの心の振動を描く。大激震がやがて静まることもあれば、延々と余震が続く事も。死者の側が「これが最期の想いです」とイクラみたいな珠をポロンと繰れたら贖罪も安堵も随分と楽ちんに違いないと思うがそうは問屋が卸さない・・でもさ~・・という物語。町田さんは「振り切る」姿より「迷う」姿に誠実な強さが描ける稀有な方だと感じた。

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
あの『どろんこハリー』コンビによる春の絵本。そろそろ春が来ても良い頃なのに木は枯れたままで街は灰色。道行く人も「くらくてしずんだきもち」で溜息をつく日々。子どもは考えます。「どうして待ってなきゃいけないの?」自分達で街を春にしてしまおう!手に手に色とりどりのペンキを持ったちびっ子たちの大行進が始まります。家の壁には水仙を。パン屋さんにはチューリップ。大きなビルは一面のヒナギク畑。遊覧船にはスイレンでつり橋はキンポウゲ!大人にも子供にも笑顔が戻ります。それなのにその晩のああ無情!でもね命はちゃんと輝くのさ♪
がらくたどん
2024/02/27 16:02

中村さん、ありがとうございます。春を呼ぶ子ども達の大行進、機会があればお楽しみください(*^^*)

中村です
2024/02/27 16:37

(⁠◕⁠ᴗ⁠◕⁠)はーい✿⁠

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
ネタバレ「全く違う切り口で書かれた6編」とのご感想に惹かれて。『道徳の時間』以来、謎解き・社会派・パニックと毎回「どこにむかうんだ」と思いつつ楽しみに読んでいる呉さんの短編集。「圧迫」の心理戦、2・3章の人情味、乱歩も喜ぶパノラマ白昼夢、独白の罠とジャンルとりどり。甘くはないが読後感が良いハードすぎない湯で加減のボイルドエッグが並ぶ。最後の「Vに捧げる行進」がとても良い。感染症の不安とその裏返しの怒りで沸騰しかけた街に現れた「Vの落書き」が次第に人々を色彩の奔流へと変えていく。戦場を花で埋めるような祈りの景色だ。
が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
京都のホルモー⇒奈良のサンカク!自分に見えている世界はほんの一部だな~と畏怖と安堵が交差する楽しいマキメ版「坊ちゃん」は無鉄砲とは無縁のアラサー男子の「神経衰弱」から始まる。大学の研究室を追われて赴任した先は奈良の女子高。生徒と上手くいかない上に鹿が話しかけてくるなんて!鹿島神宮の方から来た男を待ち構えるのは春日大社の鹿と伏見稲荷の狐と難波宮の鼠。そして発動される救国大ミッション!60年おきというセセコマシサが笑いを誘うと同時に、お調子者で人情家の人外に遊ばれ護られ生きている人間存在が愛しく思える名作♪
たま
2024/03/15 11:11

がらくたどんさん、こんにちは。こちらも読みましたよ。共読うれしいです。『坊ちゃん』意識しながら読んでましたが、確かにあちらは無鉄砲、こちらは神経衰弱と対照的ですね。卑弥呼の鏡が最近また発掘されたようで、そこも興味が掻き立てられました。

がらくたどん
2024/03/15 11:56

たまさん、ありがとうございます。マキメワールドでもご一緒出来て嬉しいです。ご感想、拝見して参りました。ホント、奈良だからこその「ありそう」な悠久の時間の繋がりですよね。三角縁神獣鏡、最近桜井・天理と立て続けに出土していませんか?卑弥呼さんの「国王認定」の記念コインみたいに諸豪族に配ったのかしら(笑)

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
ねこの日だそうで(=^・^=)萩原朔太郎というと屋根の上で尻尾の先に三日月を引っかけて啼きかわすニャンコをとりあえず思い出すのだがこちらは詩人朔太郎の数少ない「散文詩風な小説」。三半規管の病気(いやいやヤバい習慣のせいだと思うぞ)で超方向音痴になった主人公が迷い込んだモダンな街は道行く誰もかれもが「猫」だった!びっくりしたにゃあ!(やや理屈ガチなオチもある)というお話。「猫」が出るまでの長い溜めが心拍数を上げる。このテキストに金井田さんの版画が付く事で迷い込み度・クラクラ度が増幅される素敵な作品だにゃん♪
がらくたどん
2024/02/22 22:29

punyonさん、ありがとうございます(^^)どんなペットでも一度怖い目に遭うと警戒しちゃいますね(>_<)版画のにゃんこ達は結構迫力で取り囲まれたら私もビビるかも♪「乙女の本棚」シリーズが市内の図書館にあまりないのですが、読んでみたいです(^_^)/

ぶ~の
2024/03/08 18:21

こんにちは。金井田さんの画文集大好きコメント、すごく嬉しかったです。同志がいた、とか小躍りしてしまいました。にゃんの集合のページは最高ですよね!!

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
雪の2月の飛翔(再読)日本が合衆国の州になっている世界のスケッチから始まる下巻は、未来の国連歴史遡及チームで目立たない存在だった日系人のマツモトが急に背景から浮かび上がる。2.26の蜂起を単なる反逆ではなく大義ある行為として終わらせたい時間遡行者達の意志は必然と偶然に絡み取られ大規模な市街戦・若年兵達の無意味な銃撃戦へと向かっていく。収集がつかないシナリオとの不一致についに時間遡行装置本体が不具合を起こし始める。その中、マツモトに日本の太平洋戦争での「負け方」を塗り替えるような現場工作が下り。怒涛の収束♪
がらくたどん
2024/02/21 17:21

(メモ)本書ではアメリカを世界の公僕とする国連チームの意向で2.26事件内での東条英機・鈴木貫太郎・岡田啓介のある「状況」が想定されていたことになっているが、史実としてはこんな感じ。東条英機=生存し太平洋戦争を牽引、鈴木貫太郎=生存し最終的に終戦工作、岡田啓介=生存し最終的に終戦工作。ただ、鈴木・岡田の「工作」が十分だったという意味ではない。本作の文脈だと合衆国に全土併合はされなかった(沖縄は領有された)という程度。巻末の田中啓文氏の解説が「とにかくすげえや」って事しか言っていなくてとても面白いです♪

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
雪の2月の時間飛翔(再読)ミヤベの蒲生邸が「時代に介入せず見守る」スタンスなら本作は時間遡行装置の発明に調子づき国連規模でゴリゴリに介入しすぎてその時間の歪みに耐えられず急速に老化する病気が蔓延し人類絶滅か?という未来が舞台。いじりすぎた歴史を修復するための再試行計画でセーブ・ポイントの一つに選ばれたのが日本の2.26事件。事件に関わった三人の軍人が「正史」というシナリオに従った歴史の再試行を命じられる。オリジナルの時間軸で果たせなかった行為、しなければ良かった行為。シナリオとの不一致と信念の葛藤が始まる
がらくたどん
2024/02/21 15:54

本書では2.26を軍部の発言権が行政府の発言権を大きく上回ったきっかけと捉える。行政府と軍部の既得権シニア層に対して「天皇のため」「国のため」と思って陸軍若手将校が起こしたクーデターは、結局「軍部」にしか制圧できなかったために、行政府が軍の意向を重視する傾向が強まり、開戦へと向かったという捉え方。この中で蜂起隊は一時「官軍」の扱いだったのが急転直下「賊軍」とされる。官軍のまま終わる歴史をシナリオに滑り込ませられないのか?再試行プレイヤーの二人の軍人の葛藤が次第に決意に転じていくのだが・・。爆走RPG♪

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
雪の2月の時間飛翔(再読)ホテル火災で昭和11年2月に飛ばされた浪人生の少年が見た2.26事件。舞台の平河町は生まれ育った場所。一時期は明治・大正・昭和と揃っていたので2.26の話はよく聞かされた。御一新の記憶はない人達なので肌で感じた国産クーデターは印象的だったのだろう。だから今でも読むと自分も時間跳んで雪の蒲生邸にポンと置かれる気がする。結果を知っているだけに止めたい流れ、救いたい人があるのに。流される小石は掬い取れても流れそのものは変えられない悔しさを「その時代を真摯に生きる」事へと昇華させる名作。
こり
2024/02/21 16:19

同じ2.26を2人の作家が捉えたものを読まれたのですね。実際に見聞きした方に接した経験が、育った場所からもがらくたどんさんの人格をつくったのだなぁとしみじみ感じました。

がらくたどん
2024/02/21 22:33

こりさん、ありがとうございます。なんだかんだと生まれ育った土地や時代の色味って染みこみますよね(^^)今月は月初に雪が降ったおかげで北村薫・宮部みゆき・恩田陸で226を読んでしまいました。三人三様で楽しかったです(^_^)/

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
寒の戻りに。大好きなしもかわらさんの絵本デビュー作。寒い冬の夜。外は雪。ねずみが見上げた空に小さく流れた星。「願い事を叶えてくれる」と教えてくれた仲良しもぐらを思い出して「あいたいな~」翌朝、落ちた星を見つけてお願いしようと外に出ると見た事もない足跡が。流れ星の足跡かしら?リスにうさぎ。タヌキにキツネ。大きなオオカミやイノシシやなんとクマまで興味津々で足跡を辿ると?リアルな姿・自然な動きを邪魔しないけどとても優しい彼らの瞳にしもかわらさんの原点を感じる作品。星を見つけキョトンと首を傾げて勢ぞろいの絵が最高
がらくたどん
2024/02/21 12:11

表紙が表裏の一枚絵になっています。読み終わってから頭上に掲げて下から見ると、雪の中から顔を出したらモフモフ達に見つめられていた!という至福の瞬間が体験できます。あ~もう、たまらん( *´艸`)

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
「はらわた」と「いけにえ」しか読んでいないので白井氏の本質は「そこじゃない」のかもだが細心の注意でルールを守りつつ破天荒プレーを決める作風でとっても楽しかった。「今の理想の家族を維持したい」という実に小市民的な切ない願いを叶えるために主人公が「やらかす」あの手この手。必死に願い行動するほどに本末転倒感が増していくのも皮肉で滑稽だ。本書のルールがことさら突飛とは思わない。でも縛りの中で炸裂する合わせ技は実にマジカル。奇術ショーみたい。ジョーカーの名前とかすごく凝っている。読んだ人と夢で密談したくなるかも♪
yukaring
2024/02/21 21:44

白井さんらしい鬼畜系不道徳ミステリでしたね😁最初は爽やかな家族だな~と思いきややっぱり鬼畜❗️それにしてもどんどん増殖する象山とタイムループ的な展開にはすごく引き込まれて楽しかった~😆🎶

がらくたどん
2024/02/21 22:20

yukaringさん、ありがとうございます(^^)ホントにみるみる増えましたね。増えても性格悪いから結局騙し合いにしかならないのがおかしかったですo(^-^)oタイムリープは時間刻みすぎで特に終盤は知恵熱が出そうでした(^O^)ご感想でもおっしゃってましたが、表紙がピッタリ♪

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
特殊能力名探偵が活躍するメフィスト賞受賞作でお名前は存じていたが読むのは初めての作家さん。ご紹介頂いた直近の短編集のイメージがずいぶん違うので事前に「仲田蛍シリーズ」の第一作を読んでみた。貧しそうな家庭の女子中学生が裕福そうな家庭の同級生を殺害した容疑で身柄確保される。自分が殺害した事を主張するのみで動機を語らない少女の「背景」を明らかにするための捜査が始まるが、見えて来たものは。継続的なボディーブローの末のほんの小さな一突きとして描かれる「希望」が死んでしまう臨界点がある意味子供らしくてとても痛ましい。
がらくたどん
2024/02/17 18:20

「相対的貧困」という概念がある。その国の一人当たりの可処分所得の中央値の半分を貧困線と想定してそれ以下だったらそれは相対的に貧困なので自他共に生活再建の支援を求める(もしくは指導を受け入れる)指標となる。今のところ120万円台後半が貧困線と言われており公式な貧困率は貧困線以下の分布で算出されるのだが、昨年民間金融機関のレポートではあるが貧困線直下の世帯数が減少し貧困線の更に半分の所得で暮らす世帯が増加しているという統計を目にしてこれは実は大変な事なのではと思った記憶が蘇った。

がらくたどん
2024/02/17 18:28

あ、作中に少女の家庭の困窮をアフリカの困窮と比較する教師が登場するが、人はその時代のその地域(国)の所得分布の中で生きているので、たとえば敗戦直後の日本の「貧困」状態と比較したりアフリカの飢餓地帯の「貧困」状態と比較することに私は現実的な意味を見出せません。

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
駒子シリーズの「今」。小説の前後に著者の前書きと後書が配される事から、時の経過が押し流した世界の中で生きる読者への気遣いとだからこそ暖かな芯を提供したいという願いを感じる。一匹の黒犬の独白で始まる本編は、たくさんの読者が『スペース』の先に想像しただろうひとつの家族の平凡なほどに小さいが険しい山と谷に満ちた記録がアルバムをめくるように語られる。誰かの一番になりたかった女の子。誰かを自分の一番と心に決めた女の子。彼女が「一番」を入れておくスペースがいつしか無限に広がれる力を持っていた事に私はとても励まされた。
東谷くまみ
2024/02/17 15:11

素敵なレビュー❤️私も早く読みたい!表紙のアレコレも、読めばわかるのかなぁ☺️✨

がらくたどん
2024/02/17 16:38

くまみさん、ありがとうございます。表紙を表・裏と眺めてから読み始めると、脳内アルバム・ショーがきっと楽しめるのではないかしら( *´艸`)挿絵も子どもとシッポに弱い私には超胸キュンでした。お楽しみに♪

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
(再読:『ONE』に向けて)『ななつのこ』『魔法飛行』そして本書でなるほどこの連作は「ファンタジーのDNA」(荻原規子のこの言葉が好きだ)を持ったまま大きくなった女の子が柄にもなく大好きな人の「一番」になるために一世一代の勇気で間合い(スペース)を詰める物語だったのかと自分なりに納得したことを思い出した。なんだ甘いチョコの月にぴったりだったじゃないか♪駒子は大晦日のデパートで瀬尾さんに再会し「それじゃ、また」と遠ざかる背中に「読んで欲しい手紙がある」と告げる。ささやかな謎が駒子のチョコレートなんだね♡→
東谷くまみ
2024/02/16 23:38

「なかなかラブなお話である」まさにー😆❤️まさかこんなラブでサプライズなお話だなんて思いませんでしたよ〜😉「ななつのこ」シリーズは、自分も駒子ちゃんと同じような頃に抱えていた、もう少しで大人にならなきゃいけないみたいな焦りや不安がきちんと描かれていて、読むとなんか懐かしくなっちゃうんですよね〜😌シミジミ

がらくたどん
2024/02/17 10:26

くまみさん、ありがとうございます。「もう少しで大人にならなきゃいけないみたいな焦りや不安」って見方によっては「甘ちゃん」なようだけど、反抗期と一緒で一定期間ちゃんと持っていた方が良いのではと今は「その時期」が持てる環境だったことをものすごく感謝している自分が居ます。同時に「その時期」は自力で強制終了しないといけないとも思う。昨夜、『ONE』まで読み終えて、駒子ちゃんの物語って心の成長の物語だったんだと思いました。くまみさんの「駒ちゃん再会」がキッカケで善い読書ができました。本当にありがとうございました。

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
(再読:『ONE』に向けて)『ななつのこ』は少し前に再読したので覚えているが本書と『スペース』の記憶はいずこへ?なので。そうだ、駒子が物語を書くんだ。今度は瀬尾さんに向けて。日常のちょっと謎めいて微妙に尻切れトンボの物語。それに瀬尾さんが謎解き解説をつけてくれる。そんな平和なやり取りに突然割り込む見知らぬ誰かからの手紙。書いた物語はコピーして瀬尾さんにだけ送っているはずなのに「読者」を名乗る誰かさん。扉を探す夢は逃げ出すためか踏み出すためか。応答を求めて子ども時間を終えたけど不安でいっぱいの駒子が走る!
東谷くまみ
2024/02/16 23:47

あはは🤣やっぱりそうですよね〜🤣🤣これはダメダメー!!

がらくたどん
2024/02/17 10:28

くまみさん、ありがとうございます。でしょ~。始末書もんだよ、まったく( 一一)

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
令和の新人作家氏による「狼奉行」を読み始めて思い出した作品。106回直木賞作中篇。急な左遷のように僻地の番屋に赴任させられた若き藩士は次々と自分の後ろ盾や愛する家族が失脚する報を深い雪に閉じ込められながら聞く事になる。藩主の無軌道・重役の勢力争いが高じる中、狂犬病に罹患した狼の群れが山里を襲う。山館の責任者として机上兵法しか経験のない若き藩士は少ない配下とマタギ連に協力を求めながら狼の全頭駆除を決意する。野性との熾烈な闘いに狂ってもなお神的な狼と権力争いに翻弄される矮小な人間の姿の対比が胸を打つ。秀作♪
がらくたどん
2024/02/16 14:28

本作での狼は山で暮らす者たちにとっては畏怖の対象である意味「神」なのだが、決して人を人間社会に置いたままで導いてくれるような親和性の高い存在ではないのが令和の狼奉行との際立った違いと感じた。人間は人間社会より狼の暮らしにシンパシーを感じてしまったら、もう人間社会から離脱して「山の人」として生きるしかないという突き放し方が印象的だった。本書は表題作の他4編。剣術修行サスペンス・中世サラリーマン物語と多彩。106回の直木賞がW高橋のW受賞だった事を今回始めて認識しました

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
第15回角川春樹小説賞受賞のシニア作家さんのデビュー作と教えて頂いて。雪深い山麓地帯と開けた浜を持つ北の小藩が舞台。熟練の郷目付が渓谷を挟んで黒絞り模様の精悍な狼と対峙する印象的な序章に胸が高鳴る。その郷目付が事故死し病弱な長兄の代わりに次男が引き受けた成り手がいない狼狩奉行。山に入り藩の牧場の馬を襲う狼を狩る仕事は一筋縄ではいかない。父の死に疑念が生じた辺りから物語が転がり出す。探索チームの結束感に対し敵役がしょぼい等の惜しさはあるが読み心地は良い。狼を野生によって人を導く存在に描いているのが現代的かも
東谷くまみ
2024/02/16 15:37

わー、2冊とも面白そう😆狼なんて聞いたら読まずにいられない🤭長編の方が好みなのと、試し読みしたらこちらの方が文体も読みやすそうだったのでこちらを先にポチりますね🐺✨

がらくたどん
2024/02/16 16:40

くまみさん、ありがとうございます。そうだ、くまみさんはワンコの源流オオカミさんもいける口でしたね( *´艸`)本作の狼、特に頭の黒絞りはカッチョイイですよ。惚れてしまいます♪装丁が素敵なので機会がありましたら眺めてみてね♪

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
いや~、ようやくお目にかかれました!お噂はかねがねの「愛しのジルベール」登場巻♪シロさんが買い物友達ベテラン主婦佳代子さん宅でコールスロー大量制作中に佳代子さんのご夫君からざっくり紹介された「ゲイの人」小日向さんの恋人さん。その実態は?良いんだ、小日向さんにはジルベールに見えるんだ。恋は盲目だもの。レジで広告の特売品が陳列されていない事を指摘できるシロさんは偉い。私は「記憶違い?見落とし?」を懸念して全く自信が持てずスゴスゴ展開が多い。おばちゃん道で負けている気がする。ホットケーキミックスとめんツユは神!
がらくたどん
2024/02/16 10:00

ミカママさん、ありがとうございます。洋梨!!それも良さげ♪洋梨、好きなんですよね。母が洋梨のシャリシャリを噛み砕けなくなってきておりどうしようかな~と思ってました。焼いたら柔らかくなりますね。時期がきたら試してみます(*^。^*)

ミカママ
2024/02/16 10:17

余談、今読んだ🤣🤣🤣

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
「デフ・ヴォイス」の世界線上の児童書第2弾は引っ越してしまった親友の英知君を想いながらの美和ちゃんのクリスマスからバレンタインまで。会話が手話から「文通」になったけど大好きな英知君に伝えたい事はいっぱい。「妹ができること」「壊れた時計を大事にしているおじさんのこと」「本当のお父さんのこと」小学校4年生の女の子の視線で見つめ感じる少しもどかしくて大いに好奇心をくすぐられる「社会」なるものとそれを自分なりに噛み砕いて理解していく「日々成長する心」の清々しさが丁寧に描かれる。共同親権の是非の難しさを思った。秀作
punyon
2024/02/14 15:15

これ、網張って待ってるんだけど未だ図書館に入ってこないんだよね💦 しゃあない、リクエスト出してくるか(笑)

がらくたどん
2024/02/14 15:42

punyonさん、ありがとうございます。私はことさらスピンオフを意識させる物語には感じなかったし、ステップ・ファミリーや家族内にマイナーな特性の人がいる事についての小学校中高学年の子ども達の関心にも上手に寄り添っているバランスの良い物語に思えました(#^.^#)児童棚にあって良い本だと思うな( *´艸`)

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
パンデミックの中でのツミの姿6態。不安に満ちた息苦しい空気の中で人は罪に感染し、潜伏期間にそれはじわじわと積みあがり、発症した時には詰んでいる。歓楽街で生きる男女の過去。止められない運試し。怨まない幽霊。古い一万円札の縁。五十年目のコンニチハ赤ちゃん。次回未定の「お別れ会」。日常に片足・非日常に片足くらいの不安定な足場の上で発熱の悪寒のような居心地悪さを感じながら「誰か」との接触を求めるいじましさと身勝手が微量の滑稽をしっかり含んだ小気味よい筆さばきで描かれる。一穂さんの短編の切れ味は本当に好きだな♪
愛玉子
2024/02/14 20:37

一穂さんの短編、ホント切れ味がいいですよね✨特にコロナ初期ってこんな感じだった!と、掬い上げ方が絶妙だなぁと思いましたଘ(੭ˊ꒳​ˋ)੭✧

がらくたどん
2024/02/14 22:18

愛玉子さん、ありがとうございます。そうそう、コロナ初期のイマイチ現実感が湧かない不安がひしひしと迫る感じとか。ホントに巧みに滑稽さを映り込ませて切り取りますよね(^^)私もあの闇オチ設定に「⭐」を付ける感覚が大好きです(^_^)/

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
田辺聖子さんには『新源氏物語』という源氏物語の実に真っ当で素晴らしい翻案本がある。それを差し置いてコチラを思い出した自分を赦してほしい。田辺源氏の「じゃない方」。光の君の下級家来小舎人の伴男の視点で描く「ウチの大将」のワガママだけど微妙にしんどいハイスペック「スイスイ人」(伊坂幸太郎の『777』を読んでいて思い出したので引用ご容赦)人生。全編お聖さんらしい西の言葉。なんたって「ああ、何ぞおもろいことないか、どこぞにピッタリくる女はおらへんやろか」と茹でたて卵みたいな顔で呟いたりするのだから。絶品二次創作♪
東谷くまみ
2024/02/11 09:49

がらくたどんさんおはようございます🌞源氏物語は高校時代、古文が苦手なイメージそのままで現代訳も読まずに今まできました😅(光源氏がなんかいろいろやらかしちゃってる!くらいの認識🤣)先日Eテレの趣味どきっ!って番組で源氏物語を取り上げててその現代語訳の話の面白いこと!!読んでみたくなりました😆やはり田辺聖子さんのが読みやすいかな🤔?ってか田辺聖子さんも初めて作家さんなんですけども…🤣

がらくたどん
2024/02/11 12:31

くまみさん、ありがとうございます。わかる!源氏の原文は主語省略と婉曲表現と「誰かさんみたく知識をヒケラカスのってはしたないから、常識(もちろん平安の超教養人の常識なので今の私らにはわからん)はわざわざ書かないよ!」の最終進化形態なので私はあっさり諦めました。正統源氏本はお聖さんの「新源氏」以外にも与謝野晶子・谷崎・寂聴さんに最近だと角田光代さんとかも。源氏パロディもたくさん出ていますが、この「私本源氏」は「やらかし源氏」の老舗本って感じです♪機会がありましたら(*'▽')

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
殺し屋シリーズ最新刊INホテル。すべての調子に乗りすぎた「スイスイ人」と薔薇ではない自分を嘆く「林檎達」へ♪天道虫は新幹線案件の伝説のヒーロー・槿に至っては都市伝説と化した現在、「スイスイ人」を嫌悪する仲良し殺し屋モウフ&マクラにヤリ手で解剖マニアと噂の仲介業者から逃走しホテルに潜伏中の女性事務員を探す依頼が入る。彼女は「忘れられない」体質で重大機密を記憶しているらしい。「簡単な」届け物で我らが天道虫がそのホテルを訪れた事から事態は紛糾し業者の死体も積みあがる。ハイスペック六人衆の捨て駒感がイヤミで善き哉
punyon
2024/02/10 17:50

チョコソースのメッセージが「777」なるほど~、それとっても素敵です(^O^) 私は単純に「My recommend」なんて書いてあるのかと思いましたけど( ̄m ̄〃)ぷぷっ!

がらくたどん
2024/02/10 17:55

punyonさん、ありがとうございます。「My recommend」!!発想が素晴らしくロマンチックでおしゃれじゃ~。キャッ( *´艸`)ピリ辛チーズケーキ、美味しいのかな~??

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
ネタバレ『777』を読みながら(殺し屋再読その3)初読時まさかこの殺し屋シリーズで目頭を熱くするとはと焦った作品。家族が出来て殺し屋業を引退したい「兜」が次々に現れる追手との激戦を繰り返しながら善き夫・善き父としての日常を愚直に頑張るコメディー風の前半。成長して自分も父となった息子の「克巳」が父の足跡を辿ろうとするサスペンス風の後半。終盤で真直ぐな「克巳」の捺印に斜めに掠れた「兜」の判子が重なる節題も印象深くエンタメとしてはもちろん「父と息子」の物語としても心に残る作品。「兜」は「ただの、いいお父さん」になれたね
が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
ネタバレ『777』を読みながら(殺し屋再読その2)人生は糖衣錠みたいなものだ。それ以上舐めたらヤバイ臨界ってもんがある。甘い部分を調子に乗って舐め続ける悪意プンプンの王子様に息子を人質にされ翻弄される元殺し屋と、闇社会のドンの依頼で動く殺し屋が乗りあった新幹線内の殺戮大騒動。<ご登場の皆様>悪役=王子×(中学生)、業者=天道虫(首折り)蜜柑×&檸檬×(銃殺)スズメバチ(男=車掌・女×=社内販売員)槿(あさがお:押し屋)茂&晃子(レジェンド)真莉亜(仲介業者)繁さん(仲介業者)桃(情報屋)主人公=木村(元殺し屋)
が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
ネタバレ『777』を読みながら再読(殺し屋シリーズその1)妻を殺した悪い奴に復讐をする、はずだったんだけどな。復讐を横取りされた上に殺し屋達の錯綜する「お仕事」現場に投げ込まれた平凡な元教師のハードな大冒険。亡くした妻との合言葉は「やるしかないじゃない」。人生は不平等で負荷の比重が狂っている。とにかく「消化して」ちゃんと「生きてるみたいに生きるんだ」<ご登場の皆様>悪役=寺原(令嬢)父×・息子×、業者=鯨(自殺屋×)蝉(刺客×)槿(あさがお:押し屋)スズメバチ(毒殺屋)劇団(キャスト集団)、主人公=鈴木(元教師)
が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
ネタバレ真の「なぜ」を解き明かしてくれる内藤雅之がいない『半席』。藩主から信の厚い父が内密に藩主の全身麻酔での肛門科手術を計画する。協力者は父を敬愛する一人息子。肛門未形成で生まれた彼の愛児を外科手術で救った村医が執刀にあたる。医者の矜持。病児を持つ家族の労わりあい。武士の清廉を具現化した父と藩主の姿。小藩を舞台にした医療小説として充分に面白い。のだが。きっと作者の意図とは違うだろう。おかしな読み方だと思う。でも読み終わってからが実に楽しかった。「父がしたこと」の「なぜ」をどうしても考えずにいられなかったから。→
が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
ベッキーさん完結巻。里近くでその声を聴くと何かが起きる兆しと言われるブッポウソウが盛んに啼き、巷にルンペンが溢れ、軍靴の音が次第に強まる昭和10年・11年。時は急ぐ。世の中の時間もベッキーさんに護られながら自分の頭と足に気づき始めた少女の時間も。失踪した華族・夜更けに保護された良家の少年。そして2月の雪の夜。後ろめたさや不安を逃避や攻撃にすり替えず持ちこたえ「人間の知恵」を信じて考え続けるのは瞬間の勇ましさに比べてどれほどに勇敢な行為だろう。ベッキーさんの無力は「前を行く者」の護り刀としての覚悟だろうか。
ちょろこ
2024/02/07 16:44

あっという間に読了ですね(*´∇︎`*)「間違い電話」、もうこのワードだけであの時がせつなくよみがえります。

がらくたどん
2024/02/07 22:09

ちょろこさん、ありがとうございます。三部作通しての最強胸キュンワードですよね。再読で知っていて読んでいるのに鳥肌が立ちます。繋がった「間違い電話」は繋がるはずのなかった想いを繋げてしまったのですね・・。あのお人好し好々爺オーラ全開でこういう物語を書くんだもんな~。やっぱり北村薫は手放せません( *´艸`)

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
物語の上では英子さんの家に女性運転手のベッキーさんが来てから一年後。英子さんの同級生の中には学籍を離れ「お輿入れ」に向かうお姫様達も。巷では報国や大義を喧伝する潮流が強まり何だか窮屈だが、その分英子さんはベッキーさんと言う得難い護り刀を得て少し大人に。2巻目になって物語のアクセルがそっと踏まれたよう。家と身分に裂かれた恋と掛けた橋・暗号が奏でる想夫恋。そして破られた玻璃の天窓が映し出すベッキーさんの過去。国がある・大義がある・それを護るに人が要る。でもこの順番は真実普遍だろうか。私は孫子より漢書を信じたい
がらくたどん
2024/02/07 11:47

前作『街の灯』で語られた警告としてのブッポウソウの鳴き声に、今作では「漢書」の「善く敗るる者は亡びず」という一節が、次作への暗示として加わる。本書ではベッキーさんと報国喧伝の士との問答の中で孫子の兵法と漢書の法志を「戦闘を前提にし、闘って勝つことを第一目標にしているか否か」の違いとして捉えているのが面白い。諸国と果敢に戦闘し勝利する事を先導する思想家に対し、まず布陣せずに解決する道を導ける者を最上位と考え最悪でも「上手な負け方」を模索する思考がある事をほのめかす。静かな物語だが、なかなか侮れない。

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
雪の2月にもう一度読みたかった三部作の初巻。昭和7年軍靴はまだ微か。今の中学生くらいの英子さんは公家でも大名でもないから爵位はないけれど成功した進歩的な実業家のお嬢様。上流の真ん中だけど伝統の端っこ。本物のお姫様よりは自由だけれど庶民の暮らしは分からない。『小公女』の優等生セーラより『虚栄の市』の毒婦ベッキーに密かな興味を持ち始めた彼女は運転手として雇われた別宮(べっく)さんという謎多き女性に「ベッキーさん」とあだ名をつける。文武両道男装の麗人ベッキーさんと「世の中」を見つめ始めた少女の探偵物語の開幕。
ちょろこ
2024/02/07 07:21

共読です✩⡱私もこの時期になるとこのシリーズはもちろん、北村作品に触れたくなっちゃうんです(ღ′◡‵)カーキ色の2月、ですね。

がらくたどん
2024/02/07 10:22

ちょろこさん、ありがとうございます。とっても嬉しい共読☆きっと読んでらっしゃると思ってました♪甘い・柔いと言われても(少々被害妄想)北村薫と加納朋子は手放せません(笑)今月は出だしに雪が降ったので行きますよ~<カーキ色の2月>♪ミヤベさんの「蒲生邸」と恩田さんの「ねじの回転」もスタンバってます( *´艸`)

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
実話風怪談とミステリーの融合という事で気になっていた作品。読むなら夜でしょ!と寒い週末に二晩連続で堪能する。実話怪談作家「呻木叫子」が怪談収集の過程で巻き込まれた怪事件の記録。離れの閉鎖空間から聞こえる予言・トンネルに現れる首なし幽霊・廃墟と化した集落跡から漂う邪気・占い師が祀るコウベの神様。これら怪しげな怪談に痴情の縺れだの拉致事件だの遺体遺棄だののガチ犯罪が「密室仕様」で付属する出血(文字通り)大サービス展開。面白いのは呻木先生が快刀乱麻に解き明かせるのが犯罪部分のみという事。怪異は常に手強いぜ♪
yukaring
2024/02/06 00:05

これは怪異とミステリのバランスが程よくて大好きな1冊です🎵😆「冷凍メロン」はコミカルなタイトルに騙されるけど、結構しっかりホラーですもんね😱是非『赤虫村』にもこのまま行っちゃって下さい🏃お守りは持ってね😁

がらくたどん
2024/02/06 16:46

yukaringさん、ありがとうございます。「冷凍メロン」は堕ちるわ乗るわで一瞬まさかのコメディー?と驚きましたが、作中一番の恐怖作でしたね( ゚Д゚)『赤虫村』も怖そうですね♪楽しみです。

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
去年の4月末の刊行ですが、私の中では「鬼本」なので♪見えますか?山の彼方から覗いている「彼」が( *´艸`)なにが「しめしめ」かというと・・。ごちそうを待ち構えて隙を伺う誰かさんの「しめしめ」なのだ。お花・蜂・カエル・ヘビ・ハゲタカ・ティラノ、そして鬼!わ~、つかまる!からの、逃げろ逃げろの反転のその先で。丸山さんですし、もうひとひねりありました♪結局最後はどうなったかというと、意外と子ども達はもうひとひねりを考え出したりします。登場のみんな、お疲れ様でした(*^。^*)
ふう
2024/02/04 16:41

子どもたちのもうひとひねり、お話に入り込んで楽しんでいるからこそですね。

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
ほらそこに鬼!水木しげるがその妖怪漫画を描くに当たって影響を受けたという江戸の絵師鳥山石燕の画集。「全画集」と銘打っている通り石燕の妖怪画をひたすら掲載している。原画の添え書きは現代語表記に直してあるが現代語訳はされていないしもちろん個別の考証解説もない。巻末の総論解説を読むと伝承系妖怪・歌舞伎狂言系妖怪の他に石燕独自の創作妖怪が混在しているそうなので、妖怪の由緒・出自を本気で紐解こうとしたら多少の「お勉強」は覚悟しないといけないのだが、後世への影響力が半端ないので物語に出て来た妖怪を逆引きするのには便利
がらくたどん
2024/02/04 15:15

NDLのイメージバンク内のミニ解説です。他の絵師の表現と対比できるのも楽しみどころです♪ https://ndlsearch.ndl.go.jp/imagebank/column/sekienyokai

がらくたどん
2024/02/04 15:23

(余談)本書の巻末広告が面白い。京極さんの『妖怪談義』でしょ~、水木さんの『妖怪大事典』でしょ~、小松和彦氏に荒俣宏氏に・・。みんな妖怪と一緒に大きくなったのですね(*^。^*)

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
立春とは思えない寒さに。直近にご紹介のご感想を拝見したのでこちらとやはり折口の『鬼の話』を。節分でしたね。我が家ではもう豆撒きはしませんが昨夜はお寿司と鰯を頂きました♪こちらは「節分」の伝承についての優しい口調の紹介。口調は優し気ですが「節分とは冬が行き詰って、春が鼻の先まで来て居る夜と言うことなのです」と季節に追い立てられるような妙な切迫感を匂わせているのも面白いです。「鬼」が家名に入る家の「鬼は外」と最初から突き放さない節分の習わしを伝えていますが『鬼の話』を一緒に読むと「鬼の扱い」の古型が見えます→
がらくたどん
2024/02/04 14:32

→『鬼の話』は折口センセの古代民俗学研究論の一節なので、通例のお堅い文章です。「おに」を仏教の中の征服対象で純粋に排除すべき「鬼」よりもうちょい身近な「恐ろしい」けれど「時には親しい懐かしい心持ち」の来訪者と捉えるのが特徴です。従って対応も「まれびとなる鬼が来た時には、出来る限りの款待をして、悦んで帰って行ってもらう」わけです。「こうした鬼を扱う方法を、昔の人はよく知っていた」もしかしたら外から来る理解できない存在への対応がどんどん不得手になっているのかもしれないなとフト考えた夜でした。

がらくたどん
2024/02/04 14:33

青空文庫で読めます。 「鬼を追い払う夜」 https://aozora.binb.jp/reader/main.html?cid=5011 「鬼の話」 https://aozora.binb.jp/reader/main.html?cid=13214

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
優しい「ある行旅死亡人の物語」。ピンクの服にリボンの帽子でミニブタを連れ、多額の現金と本を詰めた鞄だけを持って小さなホテルに泊まり続けた身元不明のメアリさんが亡くなった。ある日、絶賛人生迷子中のホテルオーナーの娘が遺品の本の中に物語にまつわるお菓子レシピを発見する。街のあちこちに置かれた英国児童書。呼ばれるように手にする人達。本の中のお菓子がそっと照らすほんの少し先の道。主人公の兄以外は全員魔法にかかったように優しい夢の中なのだが、人生はどれだけ上手に自分に魔法をかけて幸せを充填できるかが決め手なのかも。
ちょろこ
2024/02/17 22:28

共読うれしいです😆ブタのムシャムシャも良い仕事してくれましたね♬オーツ麦のお菓子の章ではくるみ🐰の牧草、オーツヘイを思いながら読んでました(♡︎´艸`)

がらくたどん
2024/02/27 12:34

ちょろこさん、ありがとうございます。お、くるみちゃんグルメですね♪うちのおふくは当初ペレットばかり食べていてどうなる事かと。最近は牧草も食べられるようになりました♪ミニブタをお散歩(ぶたんぽ?・・湯たんぽみたいですね)している方がいらしたら、全く面識なくても嬉しくて話しかけてしまいそうです( *´艸`)

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
「ぬま」ですよ!沼!ちびっ子諸君、知っているかい?海でも川でも池でもなくて「沼」だからね。主人公は「オタマジャクシ」のウズ。身体は大きいのにいつまでも「オタマ」の姿で手も足もでてこない。でも勇敢なウズはミッションを買って出るよ。暮らしていた沼にドボンと堕ちてしまった巨大岩をどかさないと。ウズは個性的な沼地の住人達に助けを求めながら、沼深く作られた100かいだての家の一番下に住むと噂の「力持ち」を訪ねて下へ下へ♪我らがウズがちょっとずつ「成長」していく姿も見逃さないで。読み終わったらタイトル頁の卵に注目!!
がらくたどん
2024/02/04 15:46

ぽんつくさん、ありがとうございます。ミジンコさん達、なかなか几帳面に暮らしてましたね♪巨大岩を下から持ち上げようとした時に、一番下で何匹か固まって頑張っていた姿が健気でした。それにしても、ウズの正体には私もビックリです( *´艸`)

がらくたどん
2024/02/04 15:51

まる子さん、ありがとうございます。図書館でも常に人気でなかなか棚に留まらないシリーズ、もう6作目だったんですね。一人で見ても友達や家族と見ても楽しいですよね~(*^。^*)機会があったら読んでみてくださいな♪

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
第62回韓国出版文化賞受賞作品。赤ちゃんの視線で「おかあさん」を徹底観察。とにかくお疲れなおかあさん。心配と苛立ちで困りごとを抱えているおかあさん。「わたし」の事を何でも知りたがるおかあさん。決して絵にかいたような「聖母」じゃないお母さんの姿がどんな聖母像より愛おしい。生まれたばかりの赤ちゃんが居るってことは出来立てホヤホヤの「おかあさん」という存在が居るってこと。それをみんなよ~くよ~く覚えておいてよね!というメッセージが率直に伝わる。作中に援助者としての実母だけでなくパートナーの影もあると更に良かった
anne@灯れ松明の火
2024/04/09 12:35

はじめまして! 面白い視点の絵本で、とても良かったですね。がらくたどんさんの「パートナー」の存在のご指摘に、本当だなぁと思いました。おかあさんを強調するためでしょうが、それがあれば、パートナーさんも、よりこの作品を楽しんで、共に育児をしようという気持ちが高まったでしょうね(^^)

がらくたどん
2024/04/09 15:08

anneさん、こんにちは。コメントありがとうございます。ご感想にあった通り「赤ちゃんが観察した母親の生態」っていうのが、しかもユーモラスにメッセージを伝えているのがホントに良いですよね♪出生率を見ても、韓国の子育て環境も日本同様に相当大変なのだと。実母に頼れない「おかあさん」もいるだろうし。このままだと赤ちゃんから観察もされない「おとうさん」たちが奮起してくれると良いですよね(*´з`)

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
芸能界や学校・若者が行き交う夜の街といった比較的肌感覚で取材できそうな環境を舞台に絞り込んだ登場人物を配置してその心理や行動を丁寧に描いてきた印象のある作者が東北の国産原油生産地を舞台に戦前から現代までの長い時間をかけてとある一族の代を継ぎ枝分かれした人々の絆と相克を追った力作。遺された一枚の絵の出自を巡り戦争・犯罪・社会の矛盾がこれでもかと投与され圧倒されるが一方で壮大な物語の詳細な構成企画書を読んでいる気持ちにもなる。ただ素人目でも今後「ひとつの転換点だった」と言われるだろう意欲作。書き続けて欲しい。
たま
2024/02/02 11:51

がらくたどんさん、こちらにもお邪魔します。共読増えてうれしいです。この著者さん、これしか読んでいませんが、時間を作って、重厚な歴史・人間ミステリを書き続けていただきたいです。

がらくたどん
2024/02/02 12:28

たまさん、ありがとうございます。加藤さんの作品、最初は人気アイドルさんという事で興味を持たれる利用者さんが多く、選書の必要に迫られての試読からだったのですが、なんだかんだで気づいたらフィクション系はほとんど読んでおりました(*^。^*)芸能界周辺の小さな世界の物語中心でしたがとにかく観察力と気の利いた概念的な言葉でまとめない描写が好きです。取材も執筆も時間との闘いかもしれませんが、発表をゆっくり楽しみに待ちたい作家さんですね(*^。^*)

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
恵みの海だったはずですよね。抱き留めてくれる大地だったはずじゃないですか。私自身は観光でしか行った事がありませんが家族がもう20年ほど居住している北陸地方。食べ物も風土もいつも自慢してました。美味しそうで活気があっておおらかな輪島朝市を「語り言葉」で描いた楽しくて善き絵本です。トップダウンの「ねばならない」ではなく、できるだけ「そこにいる人」が納得できるような「これから」があってほしいと思います。(とりあえず息子が技術系地方公務員の応援派遣班に名簿登録されたので派遣期間が来たら使ってやってください。)
kameyomi
2024/02/01 20:38

がらくたどんさん、朝日新聞を読み、あ、確か昔読んだはず、と本棚を探しましたがなくて、図書館に予約し、順番2人待ちです。

がらくたどん
2024/02/02 11:45

kameyoriさん、ありがとうございます。古い本なので新聞記事(?)が思い出すキッカケになるのは嬉しいですよね。お読みになる日も近いかな?ご感想、楽しみにしておりますね(*^。^*)

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2020/06/20(1412日経過)
記録初日
2020/06/20(1412日経過)
読んだ本
1899冊(1日平均1.34冊)
読んだページ
442866ページ(1日平均313ページ)
感想・レビュー
1899件(投稿率100.0%)
本棚
25棚
自己紹介

世界は物語に満ちている♪
還暦過ぎてから、読書タイムが確保しやすくなったのが、何よりの喜びです。自分が読んだ本について他の方の感想を拝見するのもとても楽しみですが、自から手に取ることが少ない作家さんの本が紹介されていると大変にワクワクします。
今後、もう少し自由時間が取れる日々が来たら、サイトの使い方をちゃんと覚えて、今までノートに書いていた読書の記録を整理してみたい。

https://5tekuteku.blog.fc2.com/

(お気に入りに登録申し上げた読書家様の御感想は余さず拝読したいと思って参りましたが、最近諸般の事情で思うに任せぬ事が多くなって参りましたので、断腸の思いで随時加減いたしております。どうかご容赦ください。私への登録・登録解除はもちろんどうぞお気遣いなく)

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