読書メーター KADOKAWA Group

2024年10月の読書メーターまとめ

がらくたどん
読んだ本
38
読んだページ
10720ページ
感想・レビュー
38
ナイス
4198ナイス

2024年10月に読んだ本
38

2024年10月のお気に入られ登録
5

  • 天然素材
  • かすもも
  • TN
  • gonzalestaro
  • たこ

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

がらくたどん
せっかくなので『汝、星のごとく』を再読がてら読後に二冊のカバーを外して並べてみた。銀河である。正編は宵闇を思わせる玲瓏とした紺地に流れる銀河からひときわ煌めく星が一つ高みに昇りその孤高は美しくも苦しくも。続編の本作は夜明け前の暗闇を思わせる濃茶にやはり銀河。おや綺羅星は何処へ?裏を返すと静かに揺蕩う銀河の中で小さく目立たぬ星々に交わり和むようにそのきらめきを穏やかに委ねている。一人の少女が命を燃やして愛した綺羅の星は少女が誠実に人と向き合い育んだ緩やかな銀河に抱かれてもう孤独ではない。愛の姿に名はいらない
がらくたどん
2024/10/29 11:22

本読むさん、ありがとうございます。「読了後の本は次の読者候補の方に」素敵なポリシー。私、長年図書館なんぞで働いておりましたのに、本だけは所有欲を押さえられず(服とか装飾品には物欲薄いんですよ!と言い訳)未だに煩悩の塊で・・。でも、良い造りの本はたくさんの人に触れてもらいたくなりますね(*^。^*)

がらくたどん
2024/10/29 11:38

sayuriさん、ご紹介&コメントありがとうございます。「凪良沼」!!これは簡単には抜け出せないですよね(*^。^*)私は凪良さんのBL時代は未読で文芸デビューの『神さまのビオトープ』を仕事で試読して驚きのあまり沼オチしました(笑)亡くなった夫くんの幽霊を愛しながら暮らしているうる波ちゃんが星になった櫂君を愛し続ける暁海ちゃんに昇華したような気もしています。sayuriさんと沼友なんて、すごく嬉しいです♪これからもよろしくお願いいたします☆彡

が「ナイス!」と言っています。

2024年10月にナイスが最も多かったつぶやき

がらくたどん

昔から「アホな子ほどかわいい」と言ったり言わなかったりしますが、「アホな本ほどかわいい!」のは正直な気持ち(^^)日々の健康な精神生活維持には生活必需品という事で仕入れて参りました\(^_^)/真のアホ道を極めた図書たる矜持とは、読者に圧力をかける類いの害意を持たない点と労を惜しまぬ真摯さではないかと思っとります♪

昔から「アホな子ほどかわいい」と言ったり言わなかったりしますが、「アホな本ほどかわいい!」のは正直な気持ち(^^)日々の健康な精神生活維持には生活必需品という事で仕入れて参りました\(^_^)/真のアホ道を極めた図書たる矜持とは、読者に圧力をかける類いの害意を持たない点と労を惜しまぬ真摯さではないかと思っとります♪
まる子
2024/10/06 14:35

「真のアホ道を極めた図書たる矜持とは」に思わず笑ってしまいました🤣🤣🤣

がらくたどん
2024/10/06 16:18

まる子さん、ありがとうございます。最近歳のせいか、より一層アホとマヌケが愛おしく(笑)そのうちサイトの品位を損なわない程度の感想が書けそうだったら登録します(爆)

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2024年10月の感想・レビュー一覧
38

がらくたどん
混ぜるな危険!癖になる♪捕物帖の良い意味での融通無碍に本格ミステリの水も漏らさぬロジックを本気で混ぜたら?父の跡目を継いだばかりの目明し佐吉はまだ親分の器じゃない。自分が一番分かっている。でも事件は起きる。髪を剃られ裸体で浮かんだ土左衛門・武家屋敷で成敗された町人・旅の途中で消えた花婿・夜更けの連続殺人・病に侵された恩人の刺殺事件。捕物帖ならではの捜査方法や職権の枷が旧友の町医者秋高の推理を引き出し、その推理が時代の枷と佐吉の未熟を乗り越えて真相へ誘う。今に繋がる事件の背景が切ない。実に面白いものができた
がらくたどん
2024/11/01 14:27

ちょろこさん、ありがとうございます。ご一緒出来て嬉しいです♪アイリッシュ、カッコいいですよね( *´艸`)こちらの「まぼろしの女」は痛ましさとでも幸せな時間もあったのかなという慰めで第一話から「こりゃあ大変だ」と思いました(笑)最終話との対置も流石というか。捕物帖という定型に新風がって感じで、ご感想で書かれていた通りまさに「堪能、の一冊」ですね♪

がらくたどん
2024/11/01 14:40

(自分用のメモです。違うかもしれませんのであしからず)まぼろしの女⇒幻の女(ウィリアム・アイリッシュ)・三つの早桶⇒三つの棺(ディクスン・カー)・消えた花婿⇒花婿失踪事件(コナン・ドイル)・夜、歩く⇒夜歩く(ディクスン・カー)・弔いを終えて⇒葬儀を終えて(アガサ・クリスティ)。もちろん物語の内容はオリジナルで、タイトル・トリビュートだと思います( *´艸`)

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がらくたどん
お調子者なもんで何やらハロウィンぽい事がしたくて♪やっぱ『集会』ですかね。「みんながやってくるのよ」「空を飛んで、それから、地上を歩いて、いろんなふうにしてくるのよ」妹のシシーの方がずっと「おませ」なティモシー君はまだ「鏡」を見る事ができるくらいの「おくて」少年だけど今年の10月は何か起こりそうな気がするよ。なんというか、ちょっとした「目覚め」みたいな♪頑張ったんだよ僕なりに。でもね、集会が終わった後やっぱり鏡に映ったんだ。僕の冷たく震える青白い顔が。僕の時間が止まってもどうか思い出してね。また10月に!
がらくたどん
2024/10/31 12:24

マグナイニの挿絵が好きです♪内容は王道のダーク・ファンタジー集ですが、裏表紙は颯爽とチャリンコで走るブラッドベリおじさん(笑)

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がらくたどん
ネタバレ「口絵が美しい」と聞いて私は久しぶりの湊さん。おやおや人間標本とは穏やかじゃない♪拉致監禁洗脳の類の比喩かとおもいきや湊かなえを舐めてはいかん。乱歩の『白昼夢』を思い出した。例の薬屋のその奥のガラスケースの中で糸切り歯をむき出して笑う「人体模型」の柔い産毛のアレである。でもイヤミスの女王は読者を白昼夢では終わらせてくれない。蝶博士の記録。その息子の自由研究。そしてその奥のまたその奥の。瞳の中のガラス板にも似た水晶体が捉える自分にしか見えない美しさの奔流に魅せられ狂った親子も巻き込まれ狂った親子もさて哀れ♪
が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
ネタバレ当初「別荘地でW不倫中の男女が熊に喰われる話」と聞いたので井上荒野の熊文学は果たして迫力的にどうだろう?と静観していたのだが、「ガォ~!」場面のリアル描写や熊撃ち描写もなく熊の姿で現れた制御不能の危険因子が別荘オーナー達の日常を侵食していく不穏群像劇と伺って。私には別荘という都会人マインドのままワイルドっぽい場所で暮らす彼や彼女が漂う獣性の気配に自分の中に眠っていたもしくは押さえていた「獣っぽさ」の種子を概ね性欲という形で開花させ「やっべえ、どうにもとまらねえ」という物語と読めた。井上荒野だ!楽しかった♪
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がらくたどん
伊与原さんの短編集で混狼犬の話を読んだので。都会で恋人と暮らす主人公が父親の海外勤務地で邸宅を護る番犬「虎」と過ごした幼い日々と日本の社会の則に同化しきれない今を行きつ戻りつしつつ自分の立ち位置を模索する物語。「虎」は混狼ではないが愛玩犬でもなく現地の習慣上繋がれた経験もなく敵対する侵入者には背中の毛を雷のように逆立てて容赦なく襲い掛かる訓練をされている。そんな「彼」と広い敷地を走り回った少女時代の記憶が人間社会で愛する人と身を固め親になるという生き方を首輪ともリードとも思わせる。乾いた葛藤がむしろ逞しい
がらくたどん
2024/10/29 12:15

(余談)お屋敷暮らしでもないので愛玩犬ではない訓練された犬に出会った経験はほとんどないのだが、小学生時代の友人宅のシェパードの事は覚えている。門扉とは別に犬がいる場所(変な言い方だが犬小屋でもない)への鉄柵があってそれは「お父さんしか開けられない」と言っていた。もちろん吠えられたことはおろか唸られたことも皆無だが「イザというとき」に彼が何をするかは察せられ羨ましいような怖いような気持ちになった。こんな犬と日々を過ごしたら人間の男の子ってどんなふうに見えるのだろうと思ったのはもうすこし成長してから。

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がらくたどん
せっかくなので『汝、星のごとく』を再読がてら読後に二冊のカバーを外して並べてみた。銀河である。正編は宵闇を思わせる玲瓏とした紺地に流れる銀河からひときわ煌めく星が一つ高みに昇りその孤高は美しくも苦しくも。続編の本作は夜明け前の暗闇を思わせる濃茶にやはり銀河。おや綺羅星は何処へ?裏を返すと静かに揺蕩う銀河の中で小さく目立たぬ星々に交わり和むようにそのきらめきを穏やかに委ねている。一人の少女が命を燃やして愛した綺羅の星は少女が誠実に人と向き合い育んだ緩やかな銀河に抱かれてもう孤独ではない。愛の姿に名はいらない
がらくたどん
2024/10/29 11:22

本読むさん、ありがとうございます。「読了後の本は次の読者候補の方に」素敵なポリシー。私、長年図書館なんぞで働いておりましたのに、本だけは所有欲を押さえられず(服とか装飾品には物欲薄いんですよ!と言い訳)未だに煩悩の塊で・・。でも、良い造りの本はたくさんの人に触れてもらいたくなりますね(*^。^*)

がらくたどん
2024/10/29 11:38

sayuriさん、ご紹介&コメントありがとうございます。「凪良沼」!!これは簡単には抜け出せないですよね(*^。^*)私は凪良さんのBL時代は未読で文芸デビューの『神さまのビオトープ』を仕事で試読して驚きのあまり沼オチしました(笑)亡くなった夫くんの幽霊を愛しながら暮らしているうる波ちゃんが星になった櫂君を愛し続ける暁海ちゃんに昇華したような気もしています。sayuriさんと沼友なんて、すごく嬉しいです♪これからもよろしくお願いいたします☆彡

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がらくたどん
著者の既読作品はこれ一冊なのだが再読の今回もしんしんと降り積もる詩的な言葉に圧倒される。初読時、私は韓国語を知らないので表紙の原題の「まっしろな」を包み込むもっと大きな「しろい」という意味を「作者の言葉」で知ってもう一度本を眺め読み直し降り積もったものの冷たさと哀しさの向こうから冷たすぎて哀し過ぎたから伝わった儚く消えた命の体温を感じて愕然とした事を思い出した。全ての小さく儚い存在への「死なないで」という祈りが世界に降り積もりますように。「ノーベル賞」の意義はともかく再読の機会をくれた事には大きな感謝を。
がらくたどん
2024/10/27 12:28

本の小口に刻まれた様々なニュアンスの「白色」の層が印象的で「書籍」として一つの作品になっているのが好ましい。

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がらくたどん
直近で読んだ「旗本次男寺子屋師匠」で思い出した作品。直参旗本坂入家の「お役」は公義隠密。兄を助け精鋭として修羅場に臨んでいた次男の十蔵はとある仕事を境に家を離れ寺子屋師匠として生き直す決心をする。「来るものは拒まず」の方針故集まる筆子は一癖二癖の粒ぞろい。苦労半分楽しさ半分の賑やかな日々が続くと思われたが。公義を揺るがす闇の忍者集団の暗躍に十蔵はしまい込んでいた忍び装束に再び手を延ばすのか?囚われの思い人。師匠のためと無鉄砲振りを発揮する筆子たち。子供らを連れた伊勢へのお陰参り旅を舞台に青い正義がひた走る
ポチ
2024/10/27 12:11

そうそう、のめり込んでワクワク楽しめますよね♬(^^)

がらくたどん
2024/10/27 12:41

ポチさん、ありがとうございます。私は『隠密往来』のスゴ技を子ども達がワイワイと果敢に試す場面が大好きです!

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がらくたどん
旗本の血を引く次男坊。実家を離れ教員(寺子屋だけど)稼業。婆やの「清」が付き添うが「親譲りの無鉄砲」で弱い者苛めと姑息な悪事は我慢ならない猪突猛進気質。と書くとほぼ「坊ちゃん」なのだが、大きな違いは空前絶後の愛されキャラ。寺子屋を開く手はずを整えて何かと支援してくれる異母兄はじめ実家との関係も良好、筆子達の親きょうだいにも懐かれ敵役の地回りからも何やら無下にできない一目の置かれよう。こりゃあ「可愛い子には旅でもさせにゃあ」と作者も思う?御膳奉行の兄貴の方が粋に捌けて江戸っ子っぽいのが可笑しいが楽しかった♪
がらくたどん
2024/10/27 11:22

地方小藩武家物が実にしっくりくる砂原さんだが、前作の周五郎と周平のどんより成分を集めたような江戸の吹き溜まり裏長屋ものに引き続き今作は一転明るいトーンのお江戸人情物と題材の幅を拡大中のようにも感じられてとても楽しみ♪ただ、主人公信吾が生まれてから一度も御府内から出た事もない旗本の妾腹次男とは思えない「やんごとなさ」なので、もしやどこぞの外様小藩藩主のご落胤?と勘繰ってしまいました(笑)信吾が巻き込まれた上意討ち返しの場面で御膳奉行の兄が放つ「捌かれた魚が包丁を敵呼ばわりするようなもの」は名言。

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
自然科学の雫が人の営みにポツンと落ちた時に生まれる不思議と暖かな波紋を描いてきた短編集の三冊目。テーマが大きく天文地学と生命科学に寄ったので人の営みは悠久の時間と空間の流れに抱かれ、それだけ見たら一大事の喜怒哀楽がすっかり一瞬の愚かで愛らしい光の一粒として昇華された感じ。焦燥の果ての焼き物に太古からの地殻変動の跡を重ね、隣の犬に大陸の狼のDNAの痕跡を探る。隕鉄の降る場所に思惑をくすぐられ、海亀の辿る旅路に選ぶことの残酷と希望を知る。人が成した破壊の記録は懺悔であり祈りだろう。自分を包む大河を感じる一冊
punyon
2024/11/21 16:55

読もうと思っていたので、レビューは片目で眺めて通り過ぎたけど、読み終えて戻ってきたら「自分を包む大河を感じる」かぁ…すっごく共感しました😊

がらくたどん
2024/11/21 17:24

ぷにょさん、ありがとうございます♪共読嬉しいです(^^)伊与原さんの科学トピックス短編集、楽しいですよね。「土と炎」の物語は私も好きです♪今回は時間軸の長い地学・進化ネタが入っていたので、すっかりセセコマシイ日常から離脱して良い気分でしたo(^-^)o

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がらくたどん
読書家様からリベンジ再読のキッカケを頂いた因縁の(笑)永井さんの王朝三部作、ついに完読!いや~めでたい。藤原氏は斜陽に向かいますがそんなん知ったこっちゃない♪ただただ、読めて嬉しい♪ラストを飾るのは例の「風の精」浮世離れした高松殿明子の三男能信の見事な「渇望人生」。倫子側の異母兄弟に出世では水を開けられ妹達の処遇も見劣りするという焦燥と不満の日々。彼は鳴り物入りで三条帝に入内した道長の次女妍子が産んだ「不運の種子」禎子内親王を敢えて推そうと決める。藤原氏が辿る下り坂、能信の望みは叶ったと言えるのかしらね?
こり
2024/11/17 23:25

やっと読み終えました!壮大な三部作それぞれも面白いですが、完走してこその達成感はハンパないですね(^O^)この作品が書かれた意味が後半でやっとわかってきて、終盤は読み終わるのが名残惜しいほどでした。共読☆ありがとうございました。

がらくたどん
2024/11/18 11:15

こりさんのお陰で私も因縁の道長リベンジと三部作完走が出来ました!ほんとうに嬉しい共読です。心からありがとうございました(*^。^*)飛鳥時代に蘇我氏と国を分ける二大勢力でしかなかった天皇家が藤原の宗祖となる大臣ですらない個人秘書みたいな鎌足の支援で一強勢力となった奈良時代。平安時代はそのブレーン藤原氏に天皇家が政治力を削がれ続けた時代で、いつしか位より財力と武力を持った「下々」の台頭が水面下でブレイクを待っていた。分からない事は多いですが自分なりにスッキリした気分です♪

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
以前読んだ『知りたいこと図鑑』 https://bookmeter.com/books/21366417 に続く「イラスト雑学シリーズ」の第2弾とのこと。こちらはイラストレーター総勢18名による合作で自然科学分野の「聞いた事あるけど・・」的なトピック74項目を「パズル」とか「宇宙」とかの四つのブロックに分けて見開きでイメージ解説する。テキスト文執筆での参考図書の他に比較的ライトな発展読書用の図書も紹介。ルビ無しだがイラストは多彩だし文章は大変に平易なので興味があれば中学生でも。今年のブックサンタ候補です♪
かんらんしゃ🎡
2024/10/24 10:23

なんか面白そう。そうなんだよ、孫にX'masプレゼント考えてたけどこれいいかも。Amazon配達頼む前に図書館で見てこよう。

がらくたどん
2024/10/24 16:30

かんらんしゃさん、ありがとうございます。お孫ちゃんに本のプレゼントとは、なんと素敵な♪うんうん、好みも興味もそれぞれあるから図書館でじっくり試読してからがよろしいかと( *´艸`)

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がらくたどん
ネタバレ雑誌記者の青年は封印した過去を映したような小説に遭遇し動揺する。過去を暴くと脅す声まで届き始め・・。人を殺した兄がいた。両親は逃げ自分を保護してくれていた優しい姉は轢死した。「フタリ・・エスポワール!」は争いのない世界へ飛び立つ魔法の言葉。お揃いの水玉シュシュをお守りに辛い世界に立ち向かおうとした少女が二人。でも小さな町を震撼させた少年の集団リンチ事件が二人を加害者家族と被害者遺族に分かつ。人は小さな恨みの火種を互いに煽りあい心の中で燃え盛る魔物を育て「魔者」となっていく。作中作を巧妙に使った祈りの物語。
が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
常に自分の前を歩いていた二人の兄だけでなく上位の公家達がバタバタと病没し棚から牡丹餅のように右大臣の役職が転がり込んで来た道長君。幸運続きにむしろビビる「平凡児」は持ち前の平衡感覚で「ごく常識的な道を、ゆっくり、やや大まじめに」歩き出す。下巻は伊周・隆家の花山院襲撃事件に始まる政敵の自滅と倫子・明子の出産合戦にそれぞれの娘姫達の入内ラッシュが史実に厚く語られつつ外では覇王の風格を装う道長の「俺凄いかも」の有頂天と「どうせ俺なんて」のションボリの繰り返しが描かれる。はにかみ混じりの「この世をば」人生に乾杯
たま
2024/10/22 15:56

がらくたどんさん、共読お疲れ様です。「道長の『俺凄いかも』の有頂天と『どうせ俺なんて』のションボリの繰り返し」、位人臣を極め栄耀栄華の頂点と見えても、人間の内実って、こんなものなのかもしれませんね。それでも、この日曜日のドラマを見ながら思っていたのですが、道長と一条天皇の板挟みになる能吏、藤原行成を中心にする方がドラマになるのではないかしら、とか。「永井長い物語」まだ続くんですね。ご感想楽しみにしています。

がらくたどん
2024/10/22 16:27

たまさん、ありがとうございます。行成!!ドラマだとどうなのか分かりませんが(只今離脱中・・)清少納言には結構懐いていたみたいで『枕草子』にもなんかほのぼのしたエピソードが残ってますよね。彼女の方が年上ですが、お互い知識も豊富で恋愛というより趣味友みたいな(笑)え~、誰か行成君で小説書いてないかしら(*^。^*)

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がらくたどん
Kポップアイドルの推し活を長年続けている知人によるとボンヤリな候補生がメジャーになるのを応援する醍醐味は格別だそう。才色兼備な長兄と策略家の次兄の後ろをとぼとぼと「楽してモテる人生」を夢想する素直が取り柄の三男坊が勝気な姉と姐さん女房の妻には歯がゆくて可愛くて♡刻々と変わる政局を前にやる事なす事後手後手で「何たること何たること!」と呟きながら彼女達の叱咤と激励にありったけの知恵と気力を振り絞り応えようとする北家の落ちこぼれアイドル。そう彼は自分の凡庸さを知っている。だからこそその成長が愛おしい♪彼は道長☆
がらくたどん
2024/10/23 11:54

こりさん、ありがとうございます。私、今なら道長君の愚痴に突っ込みながら屋台で呑める気がします(笑)

がらくたどん
2024/10/23 12:12

たまさん、ありがとうございます。大河は根性なしでとびとびにしか観ていないけれど倫子パパはキャストの俳優さんが脳内再生されました(笑)確かに永井道長では日曜夜八時にロマンチック成分がやや不足かな( *´艸`)

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がらくたどん
中川李枝子さんお疲れ様でした!子どもがちゃんと感知して心の中に仕舞えるようなたくさんの夢とチョッピリの現実をありがとう!『ぐりとぐら』の見るもの全て冒険の嬉しさも『そらいろのたね』のあ~あな疑似体験も『ももいろのきりん』のキリカとの時間も全部大好きで、子どもともたくさん読みました。でも私が覚えたての「ひとり読み」で最初に読んだのは昭和37年に出版されたこの本。で一番好きだったのは「やまのこぐちゃん」!「むーむーむー」って歌うの良いかもと思ったし胡桃おにぎり食べたかった。たくさんの物語が今も身体を巡ってます
がらくたどん
2024/10/20 23:31

くまみさん、ありがとうございます。うんうん、懐かしい作家さんの訃報は寂しいですよね。先日読んだ『パピルスの中の永遠』という本で書物を「時間が破壊する記憶をとどめるもの」としていたのを思い出しました。書かれた物語が世代を超えて読み継がれて行くと良いですね(*^。^*)

がらくたどん
2024/10/20 23:35

kameyomiさん、ありがとうございます。お、ここにも「こぐちゃん」ファンが♪「まま」のことばを胸を張ってつたえるこぐちゃんもそれを「なるほど」と受け止める皆も良いですよね。お子さんたちが真似するのもわかる。お風呂上りとか・・( *´艸`)

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がらくたどん
以前田中ひかる氏の『生理用品の社会史』で江戸期の紙の生産量激増と共に再生紙による生理用品が都市部中心に商品化された記述を読んで以来いろいろ想像を膨らませていたところにご紹介頂いた本書は、江戸近郊城下を舞台にした不出世のプロジェクトX♪孤児となった姪を抱え内職で傷保護パッドを作っていた「剣豪」鞘音は自作品が生理用品として流用されている事を知り動揺する。女性の健康を支えたい女医師と大流行の偽経「血盆経」に蟠りをもつ紙商人の熱意に押され鞘音の武士の矜持が月経観の壁に抗して人の矜持へと転じていく清冽な時代小説。
がらくたどん
2024/10/19 16:27

今、日本では衛生的で快適な生理用品が手軽に入手できる。だから平時は取り立てて話題にもならないし「月経観」の実相も顕在化はしない。でも、時々それは浮上して人々の意識を揺らす。たとえば災害時とか・・。「生理用品は社会を計る指標といえよう」(『生理用品の社会史』ー「おわりに」) https://gendai.media/articles/-/123626?imp=0

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がらくたどん
ネタバレ村を挙げての高級砥石密売疑惑がある地方の小さな村に村役人として潜伏赴任した還暦間近の隠密同心「たもじい」の始末記。砥石採掘という危険産業でドンと落ち込んだ男手の平均寿命が半世紀ほどの「おりゅうさま」信仰でまさかのV字回復!近隣から嫁の送り先として「桃源郷」とまで言われる村だが何かが歪んでいる。社の裏の禁足地。先に嫁いだ姉の不審死を解明したい妹。夜しか出歩けないきょうだい。人懐こく曇りない眼をした少年達との交流を通して見えて来たのは大人たちの弱さと欲が互いに絡まり縒り固められた掟という名の心を縛る血鎖だった
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がらくたどん
読書家様の後追い再読♪周辺国を腹に収めて肥え太る貪欲な大国タルシュの触手が『虚空の旅人』であれほど親交を深めたサンガルを不気味に撫で回しながら内陸の国々へ。新ヨゴは「サンガルの要請」で援軍艦隊を送ることに。罠を承知で艦長を務める敬愛する祖父を助けたい一心で同行するチャグムだが。裏切りと駆け引きとその手から零れていく大切な者の命。ついにチャグムの「少年の時」が終わってしまう。覚悟を決めながら今までの寄り添い護られた記憶を数え独り密やかに暗闇で涙ぐむ君が切ない。でもそれが君の決断だから。辛き人の世を泳ぎ切れ!
東谷くまみ
2024/10/18 21:43

あぁ、またもや素晴らしいレビューです😭👏✨️✨️自分の選んだ道はこれで良いのか、本当にこれしかないのか。揺れに揺れるチャグムの心が、たった15歳で背負わなければいけないものの重さが…しんどくて😭バルサもチャグムも、謎の密偵ヒュウゴも…心に深い傷を負っているのに、こんなにも強くて優しい。強く生きていく人たちって本当に美しいですね😭😭ラスト三部作どうなるかわからないけど、がらくたどんさんの伴走が私にとってどれだけ心強いことか😆✨️また宜しくお願いします🥰🥰

がらくたどん
2024/10/19 15:08

くまみさん、素敵な再読のキッカケとコメントをありがとうございます。うんうん。本編はあと例の三部作だけになっちゃいましたね。ついに辺境の村々にまで徴兵の通達が届き、なかなか油断できない物語ですが、ここまで来たら読むっきゃない!何よりチャグムがちゃんと陸に上がれたか見届けないと(笑)またご一緒できたら嬉しいです(*^。^*)

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がらくたどん
厚い!いや物理的な本の厚みもだが(ざっと4センチ!)筆者の知識の層が♪昔ギリシャに「世界」を全て飲み込みたい王がいた。大王の中の大王たる彼にとっての「全て」は土地とか財宝だけなんてみみっちくない。世に生まれ流れる「全ての」物語。家来よ世界の果てまでも走りどんな手を使ってでも持ち帰るのだ!「書物の発明は、破壊に対する私たちの粘り強い戦いにおける、最大の偉業かもしれない」常に忘却という破壊に脅かされていた記憶から記憶へと語られて繋いだ物語を物理的に留めた書物という記憶装置の強かな過去から未来へと拓けた叙事詩。
たま
2024/10/17 16:12

がらくたどんさん、共読お疲れ様です。パジェホさんの書物愛に感動し、パピルスであれ羊皮紙であれ紙であれ電子であれ、記憶をとどめること、受け継ぐことの大切さを今さらながら強く思いました。『葬られた本の守り人』もいつか読みますね。

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
世は大王桓武から父を超えたいガムシャラ平城帝へと世代を移し本拠地も長岡だ京都だいやいやまたしても奈良か?と畿内をフラフラ、天皇も都も彷徨う平安の初期。長い部屋住みを終え官僚として政治の面白さに目覚めた冬嗣は仕える先を政務の中心に居る父さえも「目はないぞ」と評する平城帝の弟賀美能に決める。天性のお人好しで関心は歌舞音曲と綺麗なオネエサンのみ。このシンボルの神髄みたいな皇子と「他人の輝きの照りかえしで金色に輝いても意味がない」が身上の天才能吏の化学結合が「強き王」が牽引してきた律令国家を想わぬ形に変えていく。
こり
2024/10/17 11:44

桓武天皇のフラフラ振り…あれっ!でしたよね。歴史に詳しいがらくたどんさんの解釈はさすが。冬嗣と道長の異なる点にも、ふむふむです。リベンジが成ってのご感想もお待ちしています。

がらくたどん
2024/10/17 12:15

こりさんのお陰でここまではかなり楽しく読めました♪ほんとにありがとうございます。それにしても、あの強気の桓武帝があそこまで崩れた豆腐みたいになるとはね(´Д`)天変地異まで自分の責任って重すぎますね。今風の作家さんに慣れてしまったので「女性にもっとスポットライトを!」とどうしても感じてしまうなかでの熟女パワー炸裂の「薬子」の突出具合が印象的でした♪次は北家のアイドル三郎ちゃんを年上のお姉さまファンが推しまくる話ですよね(笑)歳を経た今なら楽しめるかも?リベンジ頑張ります!

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
文春の『嘘八百』シリーズと『もっと面白い廣告』からの厳選編集。薬品・珍品・性関連商品・化粧品・食品・映画書籍他の六章(各章に導入口上付き)に前口上と後口上が付いた折り目正しき親切な一冊。「変態」とあるがこれは「常態を変じた」要するに捻りを効かせた意と捉えるのがよかろう。人を真の不幸に陥れない程度をきちんと見切ったような「嘘をつく技術の退廃」を嘆きつつ、「嘘は想像力の産物」をモットーに集めに集めた「うっそ~♪」な広告を惜しげもなく廉価で頒布!このご時世に太っ腹じゃあないですか。百聞より一見を。アッカンベ~♪
ネギっ子gen
2024/10/15 16:28

がらくたどんさん、著者名を見て『広告批評』が恋しくなりました。わたしは文春の『嘘八百』シリーズのほうを愛読してました。もう病膏肓って感じで、『虚構新聞』なぞや宮武外骨『滑稽新聞』などを愛好した者ですが、某大国の元大統領が奔放にフェイクニュースを垂れ流してるんで、パロディの類への関心は減退しちまったわい。なんてこった!

がらくたどん
2024/10/15 19:51

ネギっ子さん、ありがとうございます。愛読者さんでしたのね♪昨今のフェイクニュースや詐欺SNSはね~(*_*)オチのない嘘は無粋でやあね(-_-)

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
奈良の都が色褪せ始めた夜、三人の父が嬰児を授かる。政治への野心に燃える後の桓武、老いぼれ廃れ皇子だった桓武の父を光仁帝に据えた藤原式家の策士百川。そして藤原四家の中では目立たない北家の若輩者内麻呂。夫々の境遇で子ども達は育つ。桓武の児安殿は愛に飢え、百川の児緒嗣は挫折を知らず、内麻呂の児冬嗣は安殿に仕える兄真夏を通して世の中を冷徹に見据える長い部屋住み期間を送る。物語は強気だった桓武の長岡遷都が天変地異で陰る頃から、桓武と安殿父子の交わらない愛の闘いに真夏・冬嗣兄弟の生き方が絡め取られ大きくうねり始める♪
がらくたどん
2024/10/15 09:54

えにくすさん、ありがとうございます。「嫡流を継いだのはみんな次男以上」ってご慧眼!そもそも鎌足から始まるフィクサー体質(今回、改めて鎌足さんって内臣=任意令外官だったんだ~と♪)って藤原家に頻出するけれど、真価(?)を発揮するのは「俺、嫡男じゃないし。ホジホジ」みたいな部屋住み・下位官職経験者ですものね♪今回はなんとかリベンジを果たそうと思います(*^^*)

がらくたどん
2024/10/15 10:02

こりさん、嬉しい共読。今回もまた本当に善きキッカケを頂きました!ありがとうございます。少しは進歩したのかな~。永井路子の大作が「楽しめる」って結構嬉しい( *´艸`)「5冊目が俄然楽しみに」うんうん。なんたって「あの」明子様が産んだヤンキー四男の能信が主人公らしいですから(←ちゃんと道長も読みなさい!と心の声に叱られてます)最後までご一緒出来たら嬉しい限り♪

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
坂井さんの新シリーズ(と言ってしまおう!)は天保の改革失敗後のお江戸を舞台に表向きご法度の女髪結いお照ちゃんの奮闘を描く。髪結いだった父を亡くした17歳の彼女は腕はあっても跡は継げない。闇営業がばれて捕えられた牢の中から始まる物語。謎の老武士の鶴の一声で放免されるが、今度は告げ口した同業者が殺されてもっと窮地に。「濡れ衣を晴らしたいなら探索を」って酷すぎない?と読者のおばちゃんは心配でならないが、当のお照ちゃんは自分の為にも殺された者の為にも「ホント」が知りたい突き止めたいの一念が身も心も奔らせる。快作♪
がらくたどん
2024/10/15 13:05

くまみさん、ありがとうございます。そうそう♪宇江佐さんの超人気ロングランシリーズです(*^。^*)伊三次さんは男性だから合法的な廻り髪結いで、本業の傍ら同心の探索をお手伝いしたりします。私も全部は読めていないのだけれど(笑)

東谷くまみ
2024/10/15 13:41

雷桜と伊三次シリーズで宇江佐さんの虜になりました❤️ちなみに伊三次は20年くらい前にシリーズ読破した気がする🤭いつの日か再読するのが楽しみなシリーズの一つです😆

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
何度も書くが『スタンドバイミー』と『キャリー』しか読んだことがなかった大王事始めを豪華アソートボックスで♪『第四解剖室』の続きは七つの短編。SFでもホラーでもちょっとウフフな物語でもとにかく饒舌で時々「黙れ!」と叫びたくなるが、物語の案外とシンプルな骨組みとこの満艦飾な言葉の群れとの組み合わせで、分かりやすいのに全然陳腐じゃなくていくらでも聴いていられる。特殊能力を買われた少年のバイトは闇バイト?と心配になる「なにもかもが究極的」現実に起きた事を想像すると震える「L・Tのペットに関する~」→
アーちゃん
2024/10/13 18:42

嬉しい共読です(*^-^*)帝王いつからか(”恐怖の四季”あたりから?)ご自分の短編に解説をつけるようになってきたため、そこは斜め読みでもいいかもです(^^;)面白かったのなら良かった♪ちなみに「ゴーサム・カフェ」結構好みです( *´艸`)

がらくたどん
2024/10/13 20:12

アーちゃん、ありがとうございます(^^)読んだよ~♪確かにエンタメ帝王ね(^_^)V私も「ゴーサム・カフェ」はお気に入り。サイコでスプラッタなのに噴き出しながら読んでしまいましたo(^-^)o

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
西條さんの『バタン島漂流記』を読みながら。1976年の児童書。ルビ付きで挿絵も豊富。船頭・まかない他の出身地だった常滑大野村に残る「漂流記」文書の展開に近く船名や乗員名を辿る事ができる資料本としても良書。物語は江戸出航から帰朝までで帰朝後の拘留や取り調べ等は描かれていない。またバタン島の現地住民への若干の「不適切」な表現もみえる。この辺は昭和51年という発行年を念頭に入れて読んだ方が良い。だが普通の船乗りさん達が嵐で漂流し見知らぬ土地で生き延びて帰国を果たした生きる力と勇気への想いは充分に伝わる。
がらくたどん
2024/10/10 16:42

漂流先で乗員達は現地の各家の奴隷としてバラバラに分散されるのだが、なんとかして一同に会し話をしようと工夫する展開がある。西條さんの物語では縄の結び方を暗号代わりに使う方法が描かれ「なるほど、ありそう!」なのだが、本書では最高齢の船頭(船長)が「チトテンツン」と昔覚えた浄瑠璃の口三味線に乗せて使役の途中で歌に紛らせて告げて回るのだ。肝心の「伝令」部分の日本語は解せないが、現地の子供ら中心に口三味線は大流行という展開がとても楽しい。ある日、急にその「チトテンツン」が聴こえなくなる衝撃と共に好きな演出だ♪

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
徳川4代家綱の頃、江戸で荷積みした尾張の千石船が悪天候で外洋に流される。冷静な船長の元で協力して沈没を免れた安堵もつかの間、船上に飢えと渇きの絶望が。比国海域の島に漂着し船上暴動の危機を辛くも躱したと思いきや原住民による過酷な奴隷労働が彼らを襲い指導者だった船長以下3名を失うことに。材料も技術も不足するなかで自作の船で帰朝するという悲願は果たせるのか?一難去ってまた一難の展開が決して特別ではない人たちの日々の暮らしとして克明に描かれ、いつしか生きる事への真直ぐさとそのために力を出し合う尊さが心に残る良作♪
ポチ
2024/10/10 22:47

がらくたどんさん、漂着したはいいが、苦難が待ち受けていましたね!協力し纏まる事で乗り越えられる事もあるんだと教えてくれてますね😊

がらくたどん
2024/10/11 10:11

ポチさん、ありがとうございます。いや~、これでもかこれでもかの障害をよくはね返して帰朝しましたよね。不安な時ほど協力せにゃあ♪(温暖で自生した食べ物が豊富な地域でも姥捨て慣習があるというのはかなりの驚きでした。)

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
「夜行堂」の世界も回を重ねパズルのピースが少しずつ埋まり輪郭がぼんやりと見えて来た五巻目は山護り帯刀の臨終場面から始まり現役時の帯刀と弟子の木山が関わった悔いの残る葛城家崩壊で終わる。この崩壊劇で露呈した木山の危険な好奇心を引き継いだイカレタ高校生コンビも健在だが、切なく美しい物語が目立つ。「禁足」の森の者に懐かれる嗣人版「ごんぎつね」の優しさ「祭祀」ささやかでも真摯な祈りの中で舞う青緑色の蝶の美しさ「晩夏」の惹かれ合う兎と狐の儚い夢。異界には邪鬼も呪も棲むが人の則とは異なるだけの情も潜む。「幻旅」が愉快
ポチ
2024/10/09 15:33

太宰府の旅がほっこりまったり、あのお方も登場でこちらも温泉で癒されたようでした😊

がらくたどん
2024/10/09 16:20

ポチさん、こちらもご一緒できて嬉しいです♪たぶん神印ブランドの超効能泉、お肌もツルピカで疲労感もすっきり解消、湯治後のお酒も最高!って感じですよ( *´艸`)

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がらくたどん
昔は恭しく頂く大粒葡萄というと真正庶民の我が家では巨峰かシャインマスカットくらいだったのだが今は随分いろんな種類があって楽しい。野にある葡萄の自然選択による形質変化では人間の好みなんぞは知った事かなのでこの素敵な葡萄達は生産者の皆様が時代の好みに合うようにと遺伝形質を丹念に選択した人為選択の賜物である。でもその自然選択の中にこそ可能性の芽が潜み人為選択はその混沌とした多様性の手のひらから憧れをついばむ行為に過ぎない。ヒトという種の自然選択から目を逸らし強引な人為選択に走らせる「優生」の呪いを解く基礎科学史
がらくたどん
2024/10/08 16:25

「生き物って何代も重ねるとその時々の環境でちょっとづつ変わるらしいよ」という発想は「今の自分や社会」に不満がある人々だけでなく満足している「今」が勝手に変わってしまったらどうしようと未来の不安を抱える人々の心も動かすものの見方だったに違いない。同じ発想から、革命家のクロポトキンは既存社会の改変による新しい環境への適応を読み取り、「幸せな」上流・中産層は自分たちの「形質」を維持するための「優生思想」を捻り出した経緯が大変に面白かった。進化論の展開と社会的な利用の歴史がほぼ時系列に解説された良いテキストです♪

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がらくたどん
白蔵さんの面白い忠臣蔵を読んだので②討ち入り後の沙汰待ち時期の内蔵助。とりあえずやる事やったし方法も自分的には満足だしで清々しい気分の内蔵助だが、街の噂が心を乱す。街は忠臣蔵フィーバー。芝居に読本。批判される筋合いはないが褒められても嬉しくない。その上「仇討ち」模倣事件が多発するわ、参加を取りやめた元藩士を成敗しようとする輩が出没するわ、自分的には純粋に慰められた遊興の数々を勝手に策略と宣伝されるわで、世間の的外れで勝手な賞賛に内蔵助の気持ちは沈んでゆく。独り座を抜け寒梅を寂しく眺めるラストが身に沁みる。
が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
白蔵さんの面白い忠臣蔵を読んだので①こちら安定の菊池寛劇場。10章建てで6章まではまあ従前の松の廊下に至る要領の悪い浅野の殿様と融通の利かない吉良の爺さんのやり取り。7章からが面白い。内匠頭に切られて養生する吉良爺さんの「俺の言い分」。「でたらめのことをやったということが世間の同情をひくなんてばかばかしい!」内匠頭を切腹させたのは幕府なのに怒りが公義という大きな存在でなく手近な自分に向く事を怒る怒る♪家来が気が利かないからこうなったのに、自分を仇と狙うのも納得できない。等々。爺さんが腐す美談の裏側が愉快♪
よみとも
2024/10/08 20:09

こんにちは。がらくたどんさんのこちらの感想を見て心そそられ、読んでみたらすごく面白かったです!ありがとうございました。

がらくたどん
2024/10/09 11:05

よみともさん、ありがとうございます。ご一緒できて嬉しいです。軽妙でちょっぴり反骨な菊池劇場でしたね( *´艸`)

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
おるよな~、その場の勢いだけで自爆的な企画を通そうとする人(´Д`)我が殿が乱闘の末即日切腹の報を聞かされた国元は大混乱!何とか皆で生き延びる途を捻り出したい国家老内蔵助だが、周囲は「籠城だ~!」「討ち死にじゃ~!」の大フィーバー。彼の「生きてこそ」の想いはちっとも伝わらない。「美しく死ぬ」武士の生き方ってなんだかな~と冷めた目で世を眺めつつ、筆頭家老という大役を愚痴8割開き直りのガムシャラ2割で結局最後まで頑張って演じ続けた稀代の司令官の一年と九ヶ月。皆様、お手を拝借。は~っ!!「ご苦労様でした!!」
こり
2024/10/17 18:42

「その場の勢いだけで自爆的な企画を通そうとする人」にクスっ。穏健派は押されちゃうんですよね(*^^*)綱吉にも振り回されるし、本当にお疲れ様!と言ってあげたいですね。

がらくたどん
2024/10/17 20:39

こりさん、ありがとうございます(^^)終盤の覚悟を決めてからの内蔵助の「本気の段取り力」があっぱれでしたよね♪綱吉にも意趣返しできたし、やっぱり「忠臣」だったのかもo(^-^)o

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
岩手の高校「鹿踊り部」の少年が主人公の素敵な青春物語を読んだので♪湯治に出かけた嘉十が芒原に残した栃団子一粒と手拭一本。現れた鹿達のやり取りが面白く立ち去り難くて聞き入っていると。広い野原に人間ひとり。後は大地と空と植物と動物。見事に「人間がアウェイの世界」を立ち上げ、そんな環境で我知らず鹿の言葉が聴こえて来て思わず「じぶんと鹿のちがいを忘れて」しまう嘉十が命溢れるミロコさんの絵と合わさり躍動的に描かれる。結局嘉十は苦笑いしつつ残された手拭を拾って人の枠に留まるが、尽きぬ憧れは鹿踊りすっかな~の気分へと♪
東谷くまみ
2024/10/06 22:23

そっかー!!!!苦笑いしながら手拭いを拾う行為は谷川俊太郎さんの「くしゃみ」みたいなものなのか😆😆😆!!!ぐるんってこっちに帰ってくるみたいな!!いやいやいや、目から鱗でした!!めっちゃ興奮してます🤣🤣ありがとうございます❣️❣️❣️

がらくたどん
2024/10/06 22:45

くまみさん、ありがとうございます。『二十億光年の孤独』にポンと繋がる所が流石くまみさん♪うふふって思いました。結局人はやっぱり人の枠から出られなくて寂しいけれど、最初に落とした手拭と後から拾った手拭は明らかに違うものね。鹿達と一緒に宙を舞って穴が開いて泥もついて。ちょっぴり大きな自然に入れてもらえた気分になる。そりゃあ、鹿踊りしたくなりますよね(*^。^*)

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
ご紹介本に誘われた今年の夏から秋への銀河の旅の仕上げは心惑う十代の聖地巡礼物語で♪賢治が教鞭を取った花巻農学校を前身とする岩手の県立校を模した標題校の「鹿踊り部」のエース荘多はある朝教室で謎めいた転校生に出会う。「風の又三郎」のように現れた深澤北斗と名乗る少年が起こすつむじ風は自らのガラスのマントを砕きながら壮多と幼馴染の七夏の平穏な日々を記憶の底へと誘う。待っているのは輝く銀河か昏い闇か。人は皆カムパネルラとジョバンニとザネリの子ども達。「カムパネルラが死なない世界」はあるの?「青」の時を駆ける夏の物語
にいたけ
2024/10/06 22:06

著者はテレビプロデューサーの今野さん。新潮文庫です。

がらくたどん
2024/10/06 22:13

↑( ..)φメモメモ

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
近作『実は、拙者は。』で白蔵さんの語り口の面白さがよ~く分かったので楽しみにしていたこちらを♪表面的な「出来事」は誰でも知っている。そう、朝廷特使饗応の時も時、饗応担当の浅野の殿様が指南役の吉良の爺様に切りつけた(小刀だけど)のだ。でもそこは殿中。「実は!」と「何で?」が藪の中で燻る。その事件渦中に臨席した現場事務官の日記を柱に「あの日」の背後に横たわる事の因果を描き出す。多少でも組織で働いた者なら身につまされる江戸城サラリーマン残酷物語。それぞれに「悪い人じゃない」のに意地と誤解が雪崩を起こす。嗚呼!
こり
2024/10/06 10:29

「臨席した現場事務官」なるほど!廊下は汚れるし綿密に企画した接待もわやくちゃだし、誰一人悪くないけど迷惑な事件でしたよね(^^;)この数日後に始まる『内蔵助』をサラリーマン作家がどう描くのか、わくわくですね!

がらくたどん
2024/10/06 13:52

こりさん、ありがとうございます。ご一緒できてとても嬉しいです♪「廊下は汚れるし綿密に企画した接待もわやくちゃだし」ほんとね~(笑)「なにも今ここで喧嘩せんでも」と私が下級事務方だったら絶対バックヤードで詰ると思う。内蔵助は地方の地域密着老舗店を任された番頭さん。多分、中央の勤め人には計り知れないご苦労も・・。楽しみです♪

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がらくたどん
このところ読書家様方のおかげで読む本が宮沢賢治づいていて楽しいのだが先ほどGooglを立ち上げたらアイコンが違星北斗でビックリした。賢治とほぼ同時代に生き、方やアイヌ・片や東北の農民の純朴を愛し一方でそれが中央の勢いづいた近代化から差別され萎縮していく状況を哀しみ、「ほんたうのさいわひ」のためにと方や行商・片や農民学校運営に身を砕いたが、トランク一杯ならぬボストンバッグ一杯の文学作品だけを遺して早逝した詩人。和人の賢治は思いを童話の被膜に包んだが、北斗は和人に向けてゴツゴツした直球を投げ続けたのかもと思う
がらくたどん
2024/10/03 14:21

すぶたさん、ありがとうございます。北斗さんには申し訳ないですが、私もけっこうビックリしました。なにかのアニバーサリーなのかしら?久々に彼の短歌を眺めるキッカケにもなり、Googlサンキュー♪って感じです(*´▽`*)

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
読書家様の御感想に「懐かしい!」と感激していたら、あめさんの「肺魚」名取さんの「野亜高校」と賢治に呼ばれちゃったので(笑)世間知らずで甘ったれだけど純粋無邪気で心から「ほんたうにいいこと」をしたかった賢さんは、あの手この手を考えつけるほどには賢くて藻掻いて試してみたけれど、やっぱり自分の力ではどうにもならない事も知っていて。だからせめてと「デクノボー」の自覚を胸にトランク一杯の修正の未練だらけの原稿をぶら下げて「思い残し切符」を蒔き続けているよ。滑稽だね、間抜けだね、哀しいね、でもありがとね。そんな戯曲♪
東谷くまみ
2024/10/01 20:51

あー😭😭😭にいたけさんのレビューを読んだ時も思いましたが、がらくたどんさんのレビューもなんて賢治への愛に溢れているのでしょう😭😭私は賢治じゃないのに、なんか目がウルウルしちゃいます😭真っ直ぐで一生懸命で、それがすごくイタくて。ずっと迷い続けながら生きた賢治がほんとに愛おしいですね。「滑稽だね、間抜けだね、哀しいね、でもありがとね」賢治に言ってあげたいですね🥰

がらくたどん
2024/10/13 14:46

くまみさん、ありがとうございます。実はくまみさんやにいたけさんの賢治談義を拝見して、思い出した作品なんですよ♪いつも素敵なキッカケを頂いてます(*´▽`*)舞台を残念ながら観ていないのですが、「思い残し切符」が客席に舞い落ちるラストシーンは想像だけでもグッとくるものがあります。

が「ナイス!」と言っています。
がらくたどん
野亜高校図書室第2弾は思春期の友・宮沢賢治♪主人公は図書室を拠点に活動する弱小同好会「イーハトー部」副部長チカ2年男子。賢治作品を敬愛する彼はここぞという時に踏ん張れない自分を持て余している。憧れた先輩の不登校・仮入部中の友人の身内の不幸・有能新入生のトラウマ。もちろん心は痛むし何かできないかと気持ちは逸る。でも自分の中の嵐でさえ何ともできないのに?自分が「ほんたうにいいこと」をしようと思ったその気持ちとそれが相手に「ほんたうにいいこと」をもたらすのかという不安の間で揺れる心を銀河鉄道に乗せて問う青春小説
東谷くまみ
2024/10/01 20:53

現代にも賢治がいたのですね✨️わたし、はこぶねを読まないうちにこちらを予約してしまった…やっぱり前作も読んだほうがいいのかな?

がらくたどん
2024/10/01 21:09

くまみさん、コメントありがとうございます(^^)前作(登録おさぼりしてしまった)からの登場人物は出て来ますが、物語としては独立してますよ(^_^)/読んで、「あれ、この人、気になるな~」と思ったら戻って読むのでも良いかも♪前作はケストナーの『飛ぶ教室』がテーマ作品でした(^^)

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2020/06/20(1616日経過)
記録初日
2020/06/20(1616日経過)
読んだ本
2150冊(1日平均1.33冊)
読んだページ
511037ページ(1日平均316ページ)
感想・レビュー
2150件(投稿率100.0%)
本棚
25棚
自己紹介

世界は物語に満ちている♪
還暦過ぎてから、読書タイムが確保しやすくなったのが、何よりの喜びです。自分が読んだ本について他の方の感想を拝見するのもとても楽しみですが、自から手に取ることが少ない作家さんの本が紹介されていると大変にワクワクします。
今後、もう少し自由時間が取れる日々が来たら、サイトの使い方をちゃんと覚えて、今までノートに書いていた読書の記録を整理してみたい。

https://5tekuteku.blog.fc2.com/

(お気に入りに登録申し上げた読書家様の御感想は余さず拝読したいと思って参りましたが、最近諸般の事情で思うに任せぬ事が多くなって参りましたので、断腸の思いで随時加減いたしております。どうかご容赦ください。私への登録・登録解除はもちろんどうぞお気遣いなく)

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