「ケテ、、タスケ、、、。」
初めてその声を聴いたのは、YOUTUBE大学と、岡田斗司夫のYOUTUBE切り抜きをおりまぜた知識を元に友人にホモサピエンス全史を推薦しているときのことだった。
高校2年生のころ「カラマーゾフの兄弟」を読みおえたのがきっかけだったと思う。
「もしかして、俺って読書家なんじゃ、、、、。」
その時はそう思ったし、それ以降、そのようにふるまってきた。
それはたとえば、
自己啓発本を無邪気に称賛する人を軽蔑することからはじまり、
ラノベはちょっとねという顔をしたりする。
そんなかんじ。
知的好奇心の塊であるかのようににふるまったし、
まるで膨大な人文的教養に裏打ちされたゆるぎない美学的基準が
背景にあるかのような不快そうな面持ちで、
バッサリと断定系で酷評したりした。
ボルヘス、カルヴィーノ、フォークナー、ガルシア・マルケス
ユイスマンス、ピンチョン、埴谷雄高、稲垣足穂etc
嗚呼、なんて読書家らしい本棚。
だが、私はしっていた。
私がそれらを読んでいないことを。
一冊も読んでいない。
一冊もだ。
自分でも驚くべきことだが、所有しているだけなのだ。
その重厚な背表紙どもは、毎日のように無言で私を急き立てる。
ちょうど成長しすぎたペットショップの愛玩動物のように。
かつてあった嘲笑さえもとうに、うしなわれていた。
僕は読書家だと自分でも思い込んでいたが、
それは思い込みにすぎなかった。
まさに、羊頭狗肉、いや、羊頭のみで肉は無し。
実際、1年間で1冊も読まないことも稀ではない。
自分でも驚くべき結果だった。
これでは趣味の欄に読書とかくことさえ許されないだろう。
ではこれはなんだ?
ーーー本を持つ人
確かに分厚い本は筋力トレーニングには最適だ。
本の種類を使い分けることで
かなり細かいところまで重さを調整できる。
そのフレキシブルさにおいては、
高性能な可変式ダンベルを凌駕するほどである。
ジムの会費払いたくない奴ら
ダンベルかさばるの嫌う奴ら
広背筋や、三角筋でっかくしたい奴ら
肩にもろ 重機載せたい奴ら
そんな奴らには大胸筋を張ってオヌヌ
「お兄ちゃん、もうやめて、それ以上自分を傷つけないで!」
はぁ、はぁ、兄さんおかしくなってた。
本は持つものじゃないしダンベルじゃない。
ましてや、ドアストッパーではもちろんない。
人生は一度きりで不可逆。
よめるやつからでいいんだ
そんな簡単な事がわからないなんて、、
そう。これは、体の無い羊の骨格を組み、肉付けする作業。
「羊をめぐる冒険」なんだ。(←読んでない)
それが、このサイトに登録した理由だ。
惨めな結果になるかもしれないが、私は未来の自分を信じたい。
2023年3月20日
追記
すでにペースが落ち始めていた最中
このサイトで、一日最低20ページを義務付けるだけで、
変わったという先達を見た。すばらしい。
私もそれを採用してみたいと思う。
ダメだ、、やはり私には、、。
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