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2025年12月の読書メーターまとめ

夜間飛行
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感想・レビュー
9
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2025年12月に読んだ本
9

2025年12月のお気に入り登録
6

  • とみやん📖
  • もふもふ天国
  • 瑠璃室郎
  • ジョニジョニ
  • 夏至
  • fuyumushi_n

2025年12月のお気に入られ登録
6

  • つばめ
  • 極光
  • Yuri Sato
  • とみやん📖
  • もふもふ天国
  • 瑠璃室郎

2025年12月にナイスが最も多かった感想・レビュー

夜間飛行
古代中国では自然を崇拝し天を最高とした。天は万民の君を任命し、時に任命した者を厳しく罰する。最悪の場合は革命が起こるのだ。社会へのこうした認識を日本と比べると、大きな不安定要素が組み込まれており、そこから安定への希求、つまり規矩を見出そうとする思想が生まれてくるのは当然だ。陰陽二元のバランス感覚もそういった風土に由来するのかも知れない。周代にはそれらがある程度整って易や諸子百家が現れたという。初版の序に大正3年とあり、読みにくさが懸念されたが、話し言葉と漢文調の混じり合いが軽快な話芸のようで読み易かった。
が「ナイス!」と言っています。

2025年12月の感想・レビュー一覧
9

夜間飛行
学而時習之、不亦説乎…という学問の喜びは、漢~唐の時代に政治に絡め取られてしまったらしい。それを乗りこえようと宋代に朱子学が宇宙の理・気を説くが、経書を中心に解釈学として発展した所に矛盾もあった。ただし朱熹のテクストクリティークは、実証的な批判主義の先駆として評価できるようだ。藤原惺窩に始まる江戸の儒学では、朱子学であっても本来の理気哲学より心や行動を重んじた。会津藤樹派など庶民の学問はなおさらそうだ。荻生徂徠や大田錦城など科学的・実証的な人々も現れた。批判主義的な考え方が均衡と活力を生み続けたのだろう。
夜間飛行
2025/12/31 00:09

全三冊を通して、中巻の荀子と下巻の荻生徂徠が特に気になった。二人とも儒教的合理主義に立ち、考え方に不可知論を含む。もちろん違いもあり、人の闘争本能を重く見た荀子が統制のための「礼」を説いたのに対して、個性の違う人間同士の和を尊重した徂徠は政策としての「礼」を説いた。二人に共通する不可知論は、当然ながら限界もあるけれど、全てを究めようとする朱子学に比べて寛容さや現実性において優れた面を持つ。徂徠の思想の底には人と人とが助け合う庶民的価値観があるということを覚えておこう。

が「ナイス!」と言っています。
夜間飛行
孔子の仁から孟子の孝悌へという流れを墨子による無差別平等の兼愛思想への対抗とし、家族や社会秩序の中に仁の実現を目ざす道筋だったことを指摘。それが現実に叶わないと悟った時、内省的な方へ退く孟子を良い意味の理想主義者と見なす。また『荀子』の編纂過程を調べ、合理的人間観を持つ荀子が必ずしも欲を悪と考えておらず、人間不信に基づく性悪説は法家への発展過程で付加されたのではないかと推測する。さらに後半では実践的な老子の「無為」と瞑想的な荘子の「因循」とを弁別し、老荘思想の成立過程に迫る。文献学的な地に足のついた論考。
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夜間飛行
前半は「時令」(季節毎の事業を定めた政令)に五行が取り込まれる経緯や、(賞罰など)陰陽説に由来する記事に焦点を当てている。自然に従う手段だった陰陽や五行を、秦漢時代の儒者がいかに人生や政治に応用していったか…に関する文献学的な考察が遅読の私にも読みやすかった。後半は、漢初の儒者が公私の場で法家や道家を適宜取り入れながら世を渡っていく姿を、人間的な苦悩まで含めて細やかに描き出している。董仲舒の天人相関や陰陽説が武帝の治世に容れられていく必然性が納得される一方、それに異を唱えた古文派の屈せぬ精神にも共感した。
夜間飛行
2025/12/21 00:34

殷から周にかけて、(従来考えられていたのとは逆に)帝→天(人格的)→天(大空)という宗教感情の変化が見られるというのは意外だ。そもそも殷や周にあって、自然は生活の中で感受されつつそこに秩序の安寧を求める呪術的な受け止め方がされていたらしい。天象観測から占風・占星の誕生は、ともかくも自然という統合体=機構(メカニズム)の発見であった。やがて古い「風」は春秋時代に「気」の考え方へと発展し、さらに戦国時代には「陰陽」が現れる…こういう歴史的な記述が本書の特徴である。

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夜間飛行
『淮南子』は漢への反逆罪に斃れた淮南王が自ら編纂した書である。王の宮廷に集まった思想家達は、消極的だが政治性を持つ老子と、個人の内面を重視する荘子を結びつけて老荘という軸を作り、そこに諸子百家を配して実際的な啓蒙書を編もうとしたらしい。いわば(儒教中心でない)思想の集大成をめざしたわけで、さらには楚辞からの神秘性やら浪漫性も流れ込んだ。かつて楚の都だった寿春は、こうして戦国を生きのびた自由思想家達の拠点となり、長安に対抗する文化圏を形成したという。儒教中心の国造りをめざす武帝にはさぞかし目障りだったろう。
兵士O
2025/12/18 19:00

夜間飛行さん(!)この本、昔ちょっと冒頭は読んだのですが、他の本に目移りして積読になっているんです。夜間飛行さんのレビューを読んで、ちょっと思い出しました。いろいろな人が淮南王さんの御前に集合して、一つのサロンを作り出したのだと記憶しています('ω')ノ

夜間飛行
2025/12/18 20:40

兵士Oさん、こんばんは。コメントありがとうございます。金谷治先生の本はとても読みやすく、勉強にもなるので、図書館から何冊か借りています。Oさんもこの本をお読みになる時があれば、よかったら、感想をお聞かせください。

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夜間飛行
古代中国では自然を崇拝し天を最高とした。天は万民の君を任命し、時に任命した者を厳しく罰する。最悪の場合は革命が起こるのだ。社会へのこうした認識を日本と比べると、大きな不安定要素が組み込まれており、そこから安定への希求、つまり規矩を見出そうとする思想が生まれてくるのは当然だ。陰陽二元のバランス感覚もそういった風土に由来するのかも知れない。周代にはそれらがある程度整って易や諸子百家が現れたという。初版の序に大正3年とあり、読みにくさが懸念されたが、話し言葉と漢文調の混じり合いが軽快な話芸のようで読み易かった。
が「ナイス!」と言っています。
夜間飛行
昇仙とは魂が死後に不死の理想世界に昇ることであり、崑崙山は天帝の都の直下にあって天地の通路とされた。本書は、主に馬王堆などの墳墓から出土した昇仙図を使い、その信仰を探る試みだ。画中の虎、馬、羽人、鳥は神獣や神人と目され、その姿や動きにはっきりとした寓意がある。さらにこれらと龍や水流の配合により、崑崙山への昇仙の難しさと方途を伝えているらしい。一号墓帛画では、下方の台を支える力士風の男を鼇(玄武の祖型)とする解読が面白かった。昇仙図の神話世界からは、まだ儒教化されていない前漢初期以前の信仰形態が窺い知れる。
が「ナイス!」と言っています。
夜間飛行
仙道はカスタネダが体験したインディオの呪術同様、征服者から身を隠すサバイバル術だったという。なるほど思想としての道家が戦国時代に現れたこととも辻褄が合う。本書は仙道の「陽神」をテーマにしている。普通に幽体離脱した「陰神」は、見ることはできるが会話や食事はできない。それに対して「陽神」は実体を持つ分身なのだ。これは仙道が現世肯定かつ物質至上主義であることとも関わっている。今まで何となく仏教の悟りや成仏と同一視していたが、インド発祥と中国発祥の違いを踏まえて、仏教と仙道それぞれから生きるヒントを得ていきたい。
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夜間飛行
台湾の仙人・虞陽子は勃起しない修行者に「すばらしい状態です。勃起しないのはもう精が完全に気に変わったからです」といっている。それはいいけどハンマーや針で軀を痛めつけても平気な人となると、目的がよく判らない。老人でもセックスが強くなり、さらに進むと、岩を砕き、鉄を曲げるという。私なら健康であれば十分だが…。興味深いのは仙人の奥義とされる出神の術で、自分の分身(=陽神)が実体化し、それがやがて成長して世界中どこにでも行けるようになるという。これはもしや、ユングのいうメルクリウスの変容と関わっているのだろうか。
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夜間飛行
ネタバレ鬼市(きし)には本当の化け物がいるという。この市で、偸面石(とうめんせき)に顔を盗まれて困っている男がいた。そこに現れ、スパッと顔を斬って元に戻した少年をよく見ると、あの幼かった阿鬼である。また、市で買った石を磨き続け、石の中の女に恋をした男もいる。石の中で女と一つになるとは何ともエロチックな話だが、腸を抜き取られる惨劇が待っていた。本シリーズではエロスと恐怖に鋭い切れ味のある話が好きだった。この巻の後半辺りから話が大がかりになってきて、それはそれで面白いけれど好みではなく、四巻は古本屋に売ってしまった。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/10/31(4816日経過)
記録初日
2012/10/01(4846日経過)
読んだ本
1623冊(1日平均0.33冊)
読んだページ
460048ページ(1日平均94ページ)
感想・レビュー
1623件(投稿率100.0%)
本棚
36棚
性別
年齢
63歳
自己紹介

私の読書の旅は気球に乗った気ままな旅。
目的地はこの世界のどこかにあって、今はまだわかりません。
良い本に出会えれば、とりあえず今日はOK。
読書も一期一会だと思っています。
読書家のみなさまの耳寄りなお話、
楽しいお話、変なお話を、ぜひ聞かせて下さい。
★性的描写や暴力描写のきつい小説やエッセイの登録およびその感想も書きますので、苦手な方はお気に入り登録をなさらないよう(すでにしている方は解除とできればブロックを)お願いいたします。
★相性の悪い作家さんが何人かいて、その方の作品に対するレビューには、基本的にナイスをしません。しかし、それでも感想がよいなと思えば、ナイスを入れることがあります。
ちなみにナイスは必ずしも「賛成」の意味とは思っていません。意見が反対でも、参考になる、刺激を受ける…など、さまざまの理由で付けています。
★現在、読み友さんのレビューを拝見するのが手一杯なため、更新速度の速い方と、一度に大量投稿される方は此方からお気に入り登録をしていません。ご了承下さいませ。

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