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2025年11月の読書メーターまとめ

ちよざと
読んだ本
55
読んだページ
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感想・レビュー
55
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235ナイス
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2025年11月に読んだ本
55

2025年11月のお気に入られ登録
1

  • 東雲

2025年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ちよざと
ネタバレ定食屋を亡き両親から継いだものの、妹のように要領もよくなく料理好きでもない主人公は、神様に愚痴を言いに行く。そこで声をかけてきた神様により料理が得意な人の魂と縁を繋ぎ、故人に体を貸すことに。彼らの未練を叶えながら、主人公は料理を覚えていくことになる。人情系のお話を交えつつ、料理に込めた想いや料理が繋ぐ人間の関係を描いた物語。舞台は定食屋ですが、登場する人間は一般人から老舗のその筋何十年の人もいて、料理にかける一人の人間としての様々な思いを追体験するような物語でした。
が「ナイス!」と言っています。

2025年11月にナイスが最も多かったつぶやき

ちよざと

2025年10月の読書メーター 読んだ本の数:23冊 読んだページ数:8249ページ ナイス数:135ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/287680/summary/monthly/2025/10 やや控えめですが今月も色々読めたと思います。オースティン作品が面白くて、他の古典も読んでみたくなりました。

が「ナイス!」と言っています。

2025年11月の感想・レビュー一覧
55

ちよざと
ネタバレ前作で名前だけ出てきた恩田のおばあさんこと占い師のおんばぁさんのお話。過去に起きたもめ事のせいでこれまでの人生に泥を塗られてきた彼女が、自分の境遇のせいもあって諸々に引け目を覚えていたところが、双子たちの状況とも重なっているように思いました。おんばぁさんの問題自体は過去に起因するものでしたが、彼女自身がエデンにかけていた守りなどは、人間が感知できない本物なのでは…と思える、少し不思議な話でもありました。占いの内容を視て諦めるのではなく、それすらも乗り越えるような清々しい終わりで良かったです。
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ちよざと
ネタバレ亡き祖父の後を継いでアンティークの雑貨屋をすることになった主人公。手元にあった自動人形のオルゴールを看板娘として出そうとしたところ、本来の持ち主と偶然の再会。そこから始まる、自動人形に隠された遺産のヒントや、それを求める親族との騒動を経て、それぞれの登場人物が少しずつ成長を見せていくサスペンスと心が温まる物語が混ざり合ったようなお話でした。辛い子供時代をお互いに過ごしながらも、再会して新たな出会いから彼らの物語がゆっくり始まっていくように感じられました。
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ちよざと
ネタバレ全編通話(会話)だけで構成された小説。とある連続狙撃事件について警察が海外の誰かに語り、その事件の推理を行い、海外の誰かの正体が分かり…と会話を重ねつつ少しずつ話が進んでいく構図が面白い。それでいて事件の詳細が緻密に描かれ、ライフル銃のうんちくを重ねながらどうやって事件が起きたのか、誰がやったのかも詳細に語られていく。後半の対決の様子や少女の事件についても何度か思い込みをひっくり返され、最後まで圧倒されながら読み終えていました。人を殺した人間の顔が最後にキーとなって描かれる所が一番ぞくっとした所でした。
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ちよざと
ネタバレ前巻と同じく故人の魂を受け入れ、その人たちに関連する人物たちにご飯を振る舞っていく話。故人と縁ある人にご飯を振る舞うという形式こそ1種類ですが、亡くなった人に向ける思いはそれぞれで、忘れたくないからこそレシピを封印することもあれば、短い思い出でも悔いられるより十分であってほしいと願う物もありました。死と思い出というものが主題だからか、どうしても切なさが強くなるお話ですが、それぞれご飯を通して人間的な成長をしたり気づきを得たりしていく様子を見守っていると心が温かくなっていく物語でもあると思いました。
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ちよざと
ネタバレロチェスター様との蜜月からの結婚に対する「ちょっと待った」、そこから明らかになるロチェスター様が既婚者だったという事実。ジェインが屋敷を離れ放浪し、その末に従姉妹たちと出会い、遺産も得て、順風満帆な生活を得たように思っても、やはりジェインにとってロチェスター様は探さずにはいられない相手であった。まさかジェインがいなくなった後にロチェスター様たちの身に火災という悲劇が襲っているとは思わず大層驚かされた上に、ロチェスター氏の失明は昨今の作品では見られない悲劇の連続であり、奇跡が起きたとしても視力が完全に戻る
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ちよざと
ネタバレ身寄りの無い孤児として育ってきたジェインが慈善学校で学生として知識を身につけ、教師として赴任し、やがて家庭教師として新たな道を歩み出す物語。前半こそジェインの苦しい子供時代に悲しさを覚えましたが、家庭教師として赴任した家は良識があるお屋敷のようで読んでいてほっとしました。教え子のアデルも愛らしく何事も順風満帆に思えましたがロチェスター様や使用人から微かに感じる謎についてはまだ明かされず、ジェインの言葉ではないですが、どこか読者もまだノケモノにされているような印象を受けます。
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ちよざと
ネタバレ魔法のような世界が現実にあってほしいの望むお姫様に、物語屋さんが魔法のような現実の生き物、事象、場所などを説明していく図鑑のような本。フルカラーで描かれる内容は、童話のような滑り出しから、現実の生き物や場所へと内容がシフトしていきます。個人的に知っているものもあれば、全く知らないような未知の事象のものもあって、この世界にはこんなにも知らないものがまだまだあるのかと、地球や世界全体の謎を少し見せて貰ったような気分でした。
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ちよざと
ネタバレ華族令嬢の薔子と執事の統真は半年前に屋敷の者と父を惨殺した犯人を求めて探偵をしていた。華族令嬢としての人生に葛藤を覚える薔子の姿は当時の時代を踏襲したもので、花魁の存在もあって、女性の生きづらさが垣間見える物語でもありました。新興宗教の存在や陰間茶屋の再現など、当時の時代の変化を抑えつつ生み出された悍ましい犯罪の数々は意表を突かれるものでもありました。犯人は結局宗教にかぶれた父親だったわけですが、途中に出てきた死仮面の男は蘇った魂だったのか、と微かな謎を残したお話でした。
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ちよざと
ネタバレ神社で機織りをしつつ大学で働く絹子。どこかぼんやりとした雰囲気の子であり、機織りとしての腕は一流でも、事件の解決をするというより、彼女自身が事件そのものでは…と思った所に最後の絡新婦の種明かしがありました。絹子を追い詰めた神がかりの儀式も、彼女を守るために憑依した絡新婦も、絹子を見守る現代の生き神である九郎も、どこか世俗から離れた存在でいて現代の事件とは相容れないように思います。けれども、ふとした所で混じり合ったときに、あやかしの恐ろしさと人間とは違うものだという感覚を味わう…そんな風に感じた物語でした。
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ちよざと
ネタバレ今回はアビーの実家の一件の影響もあり、港町に左遷(という名の移転)をすることになった二人。街では海のボスの縄張り争いで海が荒れ、自警団の統率が乱れ、それらを取り締まるために四苦八苦することに。アビーも女主人として人間の不埒な相手から、海のボス相手にまで、己が強いということをアピールするのに大忙しでした。今回もアビーと旦那様の間はかわいらしいやり取りに満ちていて、溺愛ぶりに頬が緩みます。アビーの実家の祖先と魔王だった頃の交流がもう戻らないのが少し寂しい所ではあります。
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ちよざと
ネタバレ最終巻。始祖の時代の人間達のことを知っていきつつ最後にはメグが絶望に浸ったエルドラを解放し、星の絶望を星の希望で塗り変えるための魔法を発動するという規模の大きな展開に。この話のスタートの時からファウストこそがタイトルにある死ぬ魔女ではないかと思っていたが、ぎりぎりまで本当にメグが死ぬ可能性があったことが驚きでした。ただ、決して予定調和というわけではなく、メグもファウストもぎりぎりの中で自分のできる最大限を選び取った末に、希望の魔女の結末に至ったのだろうと思える終わり方だと思いました。
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ちよざと
ネタバレ女学校を舞台に、主人公の翠の消えた弟を探すために協力することになった茉莉花。幽霊を視ることができる彼女と、匂いを嗅ぐことができる翠のペアが、学園内の幽霊のみならず、生誕祭で使われたイースターの卵から生まれた怪物の謎にも迫ります。幽霊に対するものこそ切なさを帯びたお話でしたが、怪物の方は悍ましさの方が勝っており、どうしてこんな生き物がいるんだ?という疑問も残る結末でした。弟さんと入れ替わった謎の存在もありますし、身近な所によく分からないものがいる不安感が詰まった幕引きでした。
が「ナイス!」と言っています。
ちよざと
ネタバレ定食屋を亡き両親から継いだものの、妹のように要領もよくなく料理好きでもない主人公は、神様に愚痴を言いに行く。そこで声をかけてきた神様により料理が得意な人の魂と縁を繋ぎ、故人に体を貸すことに。彼らの未練を叶えながら、主人公は料理を覚えていくことになる。人情系のお話を交えつつ、料理に込めた想いや料理が繋ぐ人間の関係を描いた物語。舞台は定食屋ですが、登場する人間は一般人から老舗のその筋何十年の人もいて、料理にかける一人の人間としての様々な思いを追体験するような物語でした。
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ちよざと
ネタバレ地方の廟を見回るように命じられた月季たち。最初に訪れた街は賭博が盛んな繁華街だったが、そこで化け物に殺されたという幽鬼に出会う。私塩の密売により富を得ていた悪い役人という構図だけでなく、そこに血像という文字通り血なまぐさい信仰が混ざっていてファンタジーの要素と現実的な政治の要素が上手く取り込まれると感じました。ただこれだけで全て解決には思えないので、この先も何かあるように思えてなりません。月季が少し霊耀と近づいたのが辛うじて微笑ましいところでした。
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ちよざと
ネタバレ木山氏の過去と桜くんとの初邂逅、大野木さんのいつもの仕事、その他問題を引き起こした人が柊さんに助けられたり、大野木さんたちに助けられたりの話。木山氏は若いときも年をとったときも、どこか憎みきれない人間くささのようなものを強く残しているなと思いました。我欲に忠実といいますか。千早くんの方があっけらかんとしているような。今回は怨念に対して彼らを救うようなアプローチが多かったように思います。猟奇殺人鬼に狙われた病床の少年の話は胸が痛みました。
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ちよざと
ネタバレ生まれつき誘鬼の才によりあやかしに纏わり付かれ親子の関係すら覚束なかった律子。人間関係が上手くいっていなかった律子は百鬼夜行の場に突撃し、祓おうとするも、なぜかその場で出された料理によって胃袋を掴まれる。彼らの言葉を聞いて、少しずつ人と一緒に食事をすることに対して前向きになっていく律子の姿がぎこちないながらも、応援したくなるお話でした。鬼と思っていた彼らが付喪神であり律子を応援していたことも、神とあやかしが紙一重だったこの国ならではの結末だったと思います。
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ちよざと
ネタバレ突如あやかしたちがゆっくりとその余生を過ごす隠里に迷い込んだ伊緒。蛇の化身である七郎と共に日々を過ごし、昔話に関する知識を駆使しながら日々を過ごしてきた彼女だったが、やがて七郎と自分の関係を知ることになる。神や妖怪といえども示された逸話、契約には従わねばならないというママならなさが個人的には妖怪譚として好きな要素なので、大人になったら生贄になるという契約のせいで隠里に引っ張られたという縁の結び方は、個人的に意表を突かれながらも好みと感じていました。この後伊緒が帰ったかは分かりませんが、本人の望む形で
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ちよざと
ネタバレ世界樹の一部を別都市に移送しようとしたら、その都市にいた世界樹の核がよりによって紫郎の幼なじみであり縁戚であった少年だった、という話。神託者も彼の遠縁の血縁になるわけで、紫郎が神の力の始まりと考えると、この先も彼の縁戚が世界の礎になっている可能性もあるのかと思いました。独善的に見えた双子のシアンが、実はマリンを重んじる娘であり、マリンもまた双子を守るためにこれまで偽ってきたという点は単なる双子トリックでは終わらない、彼女らの懸命に足掻いた証を見せて貰ったような気持ちになりました。
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ちよざと
ネタバレ主人公の少年・紫郎が目を覚ましたら、そこは何百年も先の未来だった。神様の如き力が当たり前のように使われる未来の世界にも、バイオロイドという人造人間と既存の人間の軋轢があり、都市の神託者である紫郎は否応なしにこの時代の人間の争いに巻き込まれることに。近未来や観測して力を得るという展開が一見なんでもできる奇跡の力のように見えて、最後にどうして紫郎が飛行機事故で助かったのか、なぜ今の世界になったのかまで繋がっていくのは意表を突かれたように思いました。
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ちよざと
ネタバレ昼行灯のグエンは、妓館「太白楼」の女衒(人買い)でもあった。彼が買ってきた女たちに纏わる様々な成長、変化を描いた物語。時に身請けに発展することもあれば、一方的に出て行くだけのこともある。面白いのは女主人の西施とグエンが同一人物であるということ。最高の女を作るために自身が女になっているかのようだった。ラストの展開から、おそらくグエンは帝の母の異父兄、フェイは異母妹なのだろうと思う。そんな数奇な縁を匂わせ、しかし最後には帝や花街からも離れて生きていく二人はなんとも晴れ晴れした空気に包まれていると感じた。
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ちよざと
ネタバレ大正ロマン×あやかし討伐もの。あやかしを調伏する陸軍の一部隊・勝烏に属するいろはは、人狼の相棒・ロウと共にあやかし関係の困りごとを解決するために奔走する。今回の作品では女性を酷く扱う大店の若旦那に復讐する化け猫と、彼に復讐しようとする前妻の千代が鬼と化する話でした。時代の中では外せない男尊女卑の話を取り入れつつ、駆け出しながらも一所懸命に頑張るいろはを応援したくなるような物語でした。ロウの過去もこの先描かれればいいなあと思います。
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ちよざと
ネタバレ戦後、孤児として育っていた小百合はさる華族の行方不明だった双子の片割れと分かり、雪華邸にて華族令嬢として新たな生活を始める。祖父のコレクションである美術品には曰くがあるものの、時にそれを求めて様々な境遇の来館者が姿を見せる。 時代は昭和中期、戦後の混乱期の中で生きる華族の問題、事業家達の台頭と金貸しや後ろ暗い詐欺の存在、戦争孤児の問題などが物語の下地から薄ら浮き彫りになり、知らず知らず惹きつけられる物語でした。
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ちよざと
ネタバレ前回でアリアドネを助けるために訓練するという話が出たその後、場所を変えたユイたちはこの世界を作った異世界人の仕組みやら転移装置やらの存在を知る。実家の蜘蛛が暴走し、妹も襲われたものの彼女はユイの作った祝福具により一命を取り留めた…という展開。テンポが速いようでゆったりなようで、独特の進み方をする物語だなと思いました。主人公は女の子なのですが、蜘蛛の魔物や迷宮の存在はどこかRPGチックで、ちょっとどこに焦点を当てようか悩むところもありました。
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ちよざと
ネタバレ魔力を糸として縫い物に加護を与えて魔法的な効果を与えられる加護縫いというものがある世界。転生者として生を受けながらも家族から虐待されていたユイは、秀でた加護縫いの力を持っており、別の家に保護される。その上で現王の父に庇護として結婚を申し込まれ、やがて自分が契約している蜘蛛の魔物の契約や他の転生者のことを知るようになっていく。 転生ものと糸と針を使った縫い物をテーマにしており、ファンタジーだけど、どこか童話チックなお話です。一人称だったり三人称だったりが混ざり合い、主人公のユイ視点だけでは
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ちよざと
ネタバレ出てくるドキュメントは単行本とほぼ同じでしたが調査をしている人物がどうやら違っていたよう(単行本版読んだのは大分前ですがオチは違うと感じました)。 山から読んでくるまさるさま(ましらさま)の正体が村で虐殺された村人だったという話はそのままでしたが、ましろさまに身代わりとして捧げられた息子と、その復活を求めて狂った母が調査者の母であったという展開は意外でした。それまで幽霊、怪異として見ていた赤コートの女が一転して恐怖の対象から犠牲者の像として見えるようになり、物語として決着がついた感じがしました。
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ちよざと
ネタバレ総決戦。アルがオットーを仕留めた瞬間、レムたちが一挙に彼を仕留めにかかっていく大乱闘の話。ペトラが憂鬱の権能を使い、負担を全国民に分けながらもロイを最終的に仕留める鍵となったり、レムとエミリアがアルを止めに行ったりとスバルのいない中でも皆が奮闘しているのが分かります。まさか神竜の竜人がロズワールの側にいた家令のクリンドだとは想像もつかず、ただそれなら神竜がふぬけ状態になっていたのも納得できました。神竜敗北の最後に一矢報いたようですが、果たして噴火口からは何が出てくるのか。
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ちよざと
ネタバレ後半はウィッカムの事情とダーシーの告白を聞いた後のリジーの混乱、そしてリディアの駆け落ち騒動からビングリーの再来までが描かれている。どの文章も現代の小説文らしい訳し方をしているので大変読みやすかった。 改めて読んで思うのはリジーは大層混乱しただろうなという同情と、ダーシーもリジーもそれぞれ最初から完璧にいい人ではなかったけど、それでも1年間の混乱ややり取りを経て、その時一瞬一瞬よりもずっと良い人間に成長したと感じられるところだった。
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ちよざと
ネタバレ作品としては二度目の読了。現代文的な訳なので大変読みやすかった。改行も細かに入れられていて、文字も程よい大きさであり、標準的な文庫の印象。 知的なエリザベスと財産家だが高慢なダーシーの機知に富んだやり取りも、ベネット婦人やコリンズ氏の長ったらしい弁舌も程よく翻訳されていて、読んでいて疲れない訳だった。 上巻はダーシー氏による告白とウィッカムに対する告発で終わりを告げる。後半のエリザベスの葛藤が今から楽しみ。
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ちよざと
ネタバレ前作の過去なのか未来なのか分かりませんが、皇弟として異母兄から放逐された傑が、遊牧民らしき青年「明の星」に助けられ、王都に戻り、養母の皇帝暗殺の策略を目の当たりにしていく話。傑自身が何かしていくという感じは薄いのですが、複雑な血縁関係がある中で明の星と傑の友情が明るくて、何だか前向きな気持ちにさせられました。さっぱりとしていて勢いよく話は進んでいくので、皇帝暗殺自体もあっさり終わった印象でしたが最後に明の星が後の皇帝になると示唆されたのでこの伏線回収を楽しみにしたいです。
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ちよざと
ネタバレ極という大国とその属国を舞台とした中華風ファンタジー小説。銀花は国の諜報機関の一員として、各地に赴き、情報を得ては帰還するという日々を繰り返していた。ある日異国に赴いて異国人の妻となるも…という展開。女王と銀花の間にある乳姉妹であり実の姉妹のような間柄、その前提として極から嫁がされて不遇を託っていた先王妃との関係などが透けて見える過去に、あっさりとした性格の銀花の背景が薄らと見え、それが最後の金仙を見舞うために駆けつける彼女の姿に繋がるのかと思いました。
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ちよざと
ネタバレ男爵の養子として生活していたアリア。男爵が管理していた冠にはまった七つの大罪に纏わる呪いを封じた王冠により、各地に呪いがばらまかれてしまったので、アリアは男爵を守るために呪いが入り込んだ宝石を盗み出し、王冠に戻すために東奔西走する。 気が強く強かでありながらも、芯のところに揺るがない大事なものと思い出と微かな弱みを抱えているアリアが、非の打ち所がないと思った青年騎士・ラウルに押されつつも、決してすぐには折れないという駆け引きを見せる展開が凄くこの作者さんらしいと思いました。
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ちよざと
ネタバレ最終巻。妖精公爵と妖精女王の関わり、ローザの過去とその両親について明らかになる話。妖精女王との契約の結果、妖精の世界に代々つれて行かれる血族が出るようになったというのは、理不尽ではありながらも納得がいく契約であると感じました。妖精とは気まぐれで理不尽で優しくないものという設定が一貫していて、それらに振り回されながらも最後はローザとアルヴィンがお互いの気持ちを認め合い、階級の差から生じる心配も乗り越えて結ばれたのは良かったなと思いました。
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ちよざと
ネタバレITベンチャー企業の社長で修験道の山伏でもある生駒と、巫女の女子大生・梓がペアを組み、ネット怪談から生まれた隠り世の怪異に臨むお話。生駒には隠り世に消えた弟を連れ戻すという目的があり、梓もやがて辛辣な生駒の態度に慣れて、弟の救出を手伝うようになるという流れ。まだまだ序盤な感じがしますが、梓の活発な空気のおかげで話に深刻さがありすぎないのが良いかと思います。まだIT社長ならではの要素は少なめですが、この先何かでてくるのかな
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ちよざと
ネタバレご近所に暮らし始めた霊能者の母子。何やら怪しげな噂もあり、それが蠱毒に纏わるものではないかと仄めかされていく。調査をするために関わっていた美優は、霊能者の仲間のリョウに捕まり監禁生活を強いられ、最後は彼らの目的をくじいたと思うも、反魂の術で首謀者は帰ってきたのではないかと思わせて締めくくり。人間で蠱毒をするというタイトルから、てっきり殺し合いの話がメインになるかと思いきや、メインはその蠱毒でできた呪具を扱う霊能者の話となっていました。スプラッタホラーに近い雰囲気だと思います。二重三重に重なった展開は
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ちよざと
ネタバレ曰く付きと知って引っ越した家には、入室禁止の部屋があった。夜中に響く足音、目が覚めない娘、不穏な気配を見せる弟嫁、しいちゃんといない子供を呼ぶ祖母…と不穏な様子が続き、最後は怪異に屈するような結末に…なるかと思いきや、時を経て露わになったのは家に纏わる「しいちゃん」の存在理由。娘として扱われた人形が雑な形で家の守り神として奉られた結果、家から人が出ることを許さず、家に取り込む何かになってしまったというのは何だか寂しいもののようにも感じます。とはいえ、人間が相容れない存在になった以上、どうしようもないのかと
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ちよざと
ネタバレいじめられっこのひかりが、押し入れの中に見いだした「ナイナイ」という謎の存在。それがいじめっ子のあかりを食べてしまったのか、あかりを中心にひかりの周りの人物は皆ひかりに優しくなっていく。そして、場面は急に変わり、親子の心中事件の謎を解いてほしいと「よみご」というお祓い屋訴える遺族の話に移る。ナイナイとひかりの話、心中事件の話、よみごの志朗さんの話が結びつき一つの大きな物語になっていき、やがて「きょう」であるナイナイをお祓いするための大きな物語に転じていく。
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ちよざと
ネタバレ女難体質に事件を巻き起こしがち体質の主人公・陸が暮らす学生生活の話。事件自体はシンプルでそこまで複雑ではなく、さくっと読めるライトミステリでした。モブに見えた同級生が意外な活躍をするなど、意表をつかれたところもあります。味方に見えた幼なじみのユキが一番ハイパーヤンデレ(?)なのが今のところ予想外でした。なにげに過激派に見えたまりあが一番まともなのかもしれません。 ユキとの危険な駆け引きをしつつ、彼は無事に運命の相手を見つけられるのだろうか…?
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ちよざと
ネタバレ英国風の世界で亡くなった友人の死の真相を、幽霊を見ることができる目を持つ令嬢と謎の探偵、そしてその友人の警部と共に探っていく物語。まさかの探偵が王太子だったことには驚きでした。幽霊の姿を見るという特殊能力に頼り過ぎず地道に調査をしながら真相に近づく姿は好感を持てました。キャロル逮捕の件は随分とあっさりと終わってしまい、アネットの婚外子の話などやや消化不良な感じがありましたが、この後続刊が出るならその部分も解決していくのかなと期待しています。
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ちよざと
ネタバレ今回はお話の中でも度々登場していたシロガネが存命だった頃の話。アンナが若い頃の話でもあり、懐かしい名前もちらほら登場しています。シロガネが破天荒で自由奔放な天才であることは様々な事件を解決する中でよりはっきりと伝わってきました。一方で、天才であるが故に魔法の塔から目をつけられている様子も伝わりましたし、彼がマホロ救出のために真剣に、やや危うさを覚えるほど熱心に取り組んでいることも分かりました。この状態で、たとえ生まれ変わると分かっていても死を迎えるのは無念だったろうと思います。
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ちよざと
ネタバレ2巻は元婚約者のしのぶが事態を引っかき回し、夜行の兄や母が登場し、彼の過去が少し明らかになっていく展開。菜々緒を狙っている謎の青年が登場し、母も何か暗躍しておりという不穏な状況が続きます。話の展開があっさりしていますが、事件自体は大きく動いているので次の展開も楽しみです。
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ちよざと
ネタバレ神奈備という禁域の樹海に迷い込み、戻ってきた少女・十十木が主人公。鎌倉か室町を彷彿させる世界観の中、寒村で禁域から帰ってきた者として暮らしていた十十木は、不老不死の技を求める六路たちの案内人として再び神奈備に戻り、失われた神奈備の知識の原因を知ることになる。1巻完結なのが惜しいぐらい、神奈備の中に練り込まれた世界観と、緒島国に亘る歴史の奥深さが伝わってくる展開でした。不老不死の呪具に自らなってしまった櫛姫が十十木と入れ替わっていた展開には大層驚かされましたが腑に落ちるものもありました。
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ちよざと
ネタバレ猩猩に幼い頃拉致されたことにより婚約破棄され日陰者として虐げられていた菜々緒。ある日家にやってきた紅椿家の当主である夜行に見初められ、花嫁として迎え入れられることに。吸血の体質を持つ夜行にすすんで身を捧げながら、菜々緒をかつて捨てた家の謀をくぐり抜けるのが1巻の内容。スタンダードな虐げられた女の子が嫁ぎ先で幸せになる物語ではあるが、旦那に吸血鬼のような体質があるので、どうしても傷つけられる花嫁という構図が出来上がるのが特徴だろうか。それでも仲睦まじい二人の様子は微笑ましいものがあった。
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ちよざと
ネタバレ幽霊となったランバル公妃が、今際の際の知り合いの元を訪れて革命からその後の人生も含めたお話を当人から聞いて回った…という形で語られたマリーの関係者たちの物語。マリーにとっては敵のように思っていた相手も、実は憎からず思っていたことが明らかになったり、逆にマリーに友情を全く感じていなかった者もいたり。娘からの辛辣とも言える言葉には、母子ならではの屈折した思いが滲んでいるように思えました。かのフランス王妃の創作は何度か見てきましたが、これまた魅力的な脇役の見せ方だと感じる作品でした。
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ちよざと
ネタバレフランス王妃になってから革命によって処刑されるまでのマリーの心情を赤裸々に綴った後編。20代の頃は浪費やファッションの革命など、少々見ていてこちらが不安になるほどにイケイケで、首飾り事件は(30代だと思いますが)その最たるもので、マリーの感情的な性格が目に見えるようでした。ただ、革命の中ではしんどさの中でも振り回されつつ、夫への愛、子への愛、そして歴史に向かって真っ向から立ち向かう姿が見て取れるような言葉が沢山並んでいて、軽快で重々しさなどないはずなのに思わず背筋が伸びるお話でした。
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ちよざと
ネタバレマリー・アントワネットの半生を彼女が日記に語りかけるという形をとり、現代の学生のようなスラングを交えて当時の様子を語る日記小説。言葉遣いがかなりフランクな所はあるものの、内容は当時の彼女の様子を彼女の視点で鮮烈に描き出していて、マリーの心情という意味で非常に分かりやすく描かれていると感じました。14才の思春期の女の子が外国のしきたりにうんざりする様子、周りにおだてられて調子に乗ってしまう所、そしてフェルゼンとの恋と夫との不仲に対する不安。それらが今の言葉で分かりやすく抽出されている作品でした。
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ちよざと
ネタバレ前作の子世代に繋がり、双蛇信仰を嫌うようになった現皇帝の施策に不満を抱く町と、その反乱に巻き込まれた姫とシリンの息子の話。他国の王位継承の話も巻き込む壮大な展開となってきており、シリンにとっては義息子であるスレンがなぜカンダラの王位継承権もあるのかは不明ですが、彼が三国の王族の血を引くことも仄めかされています。親世代の悟ったような視点と、子世代の時に純真で一生懸命でやや騙されやすい視点が交差しているお話でした。まだ話が広がりそうですが、この次の作品はいつ出るのかな。
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ちよざと
ネタバレ双子を重用する国に嫁ぐことになった草原で暮らす異母姉妹のシリンとナフィーサ。嫁いだ先で慣れない生活の中でも少しずつ馴染んでいく中、彼女たちの平穏に不穏の影が差すようになる。シリンの兄を殺したのがナフィーサの夫と分かった辺りでは、ぞくりとしました。それでも良いようになればと思っていたのですが、ナランの兄帝殺人事件から続く怒濤の展開に圧倒されました。決して丸く収まらない展開であったとはいえ下手人が分かったのはせめてもの救いだったのだろうかと思いました。
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ちよざと
ネタバレ後宮で位の低い妃としてこっそり商いをしていた高明珠。この国では男児を産んだ母親は殺されるという奇妙な法があり、明珠はその法を変えるために歴史的、そして現在皇太后として君臨している者の陰謀を暴くために奔走することになる。後宮ミステリーものではありますが、対するのは法律であり、これまで王太子を傀儡として活躍していた皇太后の策略というなかなかにスケールが大きく骨太な物語でした。謎解きとサスペンスが入り交じる展開で恋愛がなくても互いに心を通わせ合う二人が自分には丁度よかったです。
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ちよざと
ネタバレこれまでからかなり年月を経て小学五年生になったバティが主人公。今まで小さな女の子だったバティが、年少組の最年長として奮闘する姿には彼女の成長を感じました。しかし、彼女も傷つきやすい子供であり、スカイが話した自分の出生に関する話に傷つき、深い悲しみに浸る姿には胸がつまされました。 このシリーズは必ず主人公たちに試練が訪れるのですが、大きな試練を経て彼女たちが成長していくのを感じることもできると安心して読める話でもありました。
が「ナイス!」と言っています。
ちよざと
ネタバレ新たな夏休みはジェフリーと子供たちのうち次女、三女、四女だけが海に行き、長女とお父さんたちは別の所に旅行に行くという話。今まで次女の立場にいたスカイが一番年上の姉としての行動を意識してやきもきする様子が印象的でした。ジェーンの恋と失恋やバティの才能の目覚め、そして何よりジェフリーの父との再会が物語の大きな軸として揺さぶりをかけてきます。その間を縫うようにスカイの精神的な成長と姉としての意識が絶妙に挟まっていて、ロザリンドが再会したとき成長を感じたのも、当然の大冒険だと思いました。
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ちよざと
ネタバレ夏の思い出から戻って新学期のお話。家でどのように過ごしているのか語られた後に降ってわいたのが父親の再婚話。娘たちにとってはとても苦しく悩ましい問題であるのだろうと感じ、特に長女のロザリンドの苦悩は思春期の子供としてのつらさがひしひしと伝わってきました。そこに同級生からのアプローチやら、妹たちが作品を交換して様々な人たちを騙す結果になったことやら、隣人の女教授の存在やらが絡んできて、それでも最終的には丸く収まってほっとしました。 まさか、少し前に読んだ分別と多感の登場人物がここに登場するとは思わず
が「ナイス!」と言っています。
ちよざと
ネタバレ夏休みに四姉妹とお父さんはコテージに泊まりに行き、近所のお金持ちの家の男の子と知り合いになる。しっかり者の長女、勝ち気な次女と空想家で同じく活発な三女、小さくて無邪気な四女の構成はどこか若草物語を思わせる。それでいて、現代アメリカのバカンスの空気を感じさせてもいる。 長女の失恋と新たな出会いへの期待、ジェフリーの家庭環境への不安がこの話の主軸となっている。四人姉妹と少年にとって少年の母親は敵であるかのようだったが、話をすることで和解をするのは児童文学らしい温かみを覚えた。
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ちよざと
ネタバレここまで徹底的な悪女が存在するのかと圧倒された。スーザンはオースティンの他作品のヒロインとは明らかに一線を画する悪役であり、自身のために男たちを手玉にとる分かりやすいヴィランである。対して弟嫁はその対にあたる道徳的な存在として彼女の悪事に対峙することになるのだが、どうにもこのスーザンのカリスマ的な悪に読者としては魅了されてしまう。彼女の手練手管が何を齎すのかワクワクして次を待ってしまうことがしばしばだった。結果、スーザンの企みは中途でくじかれることになるのだが、それでも彼女の魅力は衰えずに感じた。
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ちよざと
ネタバレタイトルの通り、オースティンの初期作品をまとめたもの。身内の間でやりとりしていた物語というだけあって、途中で書き終わったものや尻切れトンボなものも多数ありますが、登場人物のユニークな来歴や、書簡体の物語の中に見られるホームドラマ的な喜劇は彼女の他作品と通ずるものを感じました。特にレズリー城は登場人物の手紙が幾重にも交差して話が広がっていく様子が面白く、途中で終わっているのが勿体ないと感じました。
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ちよざと
ネタバレ理性的で感情を抑制できる姉、エリナーと、一方で己の感情を赴くままに表出させる妹・マリアン。お互いの姉妹仲は良いものの、その考え方は大きく差があり、それぞれが想う男性の性格もまた大きく異なる。そんな二人を取り巻く三角関係と恋愛模様を描いた物語。二人のヒロインにはすぐにお相手が見つかりあっという間にゴールインするのかと思いきや、二転三転して三角関係が発覚したり、過去の恋愛や不穏な噂が見つかったりというのは、オースティンの他作品のように、一面では語れない人間の奥深さが窺えました。恋愛の感情はさることながら、
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/11/25(4765日経過)
記録初日
2012/11/24(4766日経過)
読んだ本
2769冊(1日平均0.58冊)
読んだページ
835935ページ(1日平均175ページ)
感想・レビュー
2290件(投稿率82.7%)
本棚
1棚
性別
血液型
A型
外部サイト
自己紹介

基本的にファンタジー小説をよく読んでます。
重厚な世界観と、詳細なキャラクター設定が練られているものが特に好きです。

ファンタジー大好き人間です。

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