猛暑と雨続きの夏。モームの大作、アイヌ本、進化論、西行歌集、初浅田次郎、原始仏典と今月も多様な本を楽しめた。2022年8月の読書メーター 読んだ本の数:15冊 読んだページ数:5290ページ ナイス数:6259ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/556130/summary/monthly/2022/8
大岡信については:「詩人、評論家。1931(昭和6)年静岡県三島市に歌人大岡博の長男として生まれ、中学時代から作歌・詩作を行う。東大国文科卒。読売新聞社外報部記者を経て、明治大学、東京芸術大学で教鞭を執る。1979年から朝日新聞に連載した「折々のうた」で菊池寛賞を受賞。1995(平成7)年恩賜賞、日本芸術院賞受賞。1996年朝日賞受賞。1997年文化功労者。2003年文化勲章受章。詩集『春 少女に』などのほか、『紀貫之』『ことばの力』『正岡子規』『岡倉天心』など著書多数。」
本書の内容は、出版社によると、「紀元前の古代ギリシャ。単なる測量術にすぎなかった人類の知恵を、「幾何学」という一つの学問にまで高めた数学者がいた。ユークリッドだ。円と直線の組み合わせで描かれる世界観はその後のものの見方を決定づけ、幾何学に革命が起こるたびに、より深い真実があることが明らかになってきた。(中訳)世界の見方は古代以来変わり続け、数学と物理の深い関係が今、明らかになりつつある。ユークリッドが開いたのは、宇宙の姿を見せてくれる窓だったのだ。」
刊行当時の15年に読んだので、僅か数年ぶりの再読。車中の友にと選んだ。文系っぽい本が続いたので、理系の匂いのする本を手にした。上記したように数学や物理学にも弱い小生も十分に楽しめた。最後の章のウィッテンのひも理論の帰趨が気になる。ひも理論は、何度も風前の灯状態だった。さて、浮沈の行方は? ウィッテンは、ニュートンやガウス、アインシュタインに続く物理学の誰もが知る新しき盟主になるのか…。
買う買わないは別にして、反社会的且つ反日的団体(集団)の、政界などへの浸透ぶりや、数多くの(現在進行形でもある)被害者(多くは生真面目な日本人)が現に今も生まれつつあることを思うべきなのだ。 しかも、かの団体を日本の政界などに蔓延させた一番のキーパーソンをなんちゃって国葬するというスキャンダルが目前に迫っている!
ノンポリの吾輩にこれだけ危機感を抱かせているのだ。そう、「統一協会の実態や保守政治勢力との関係に鋭く斬りこんだ労作に、新たな書き下ろしを加えた改訂新版。統一教会問題の必読入門書」という本書は読むべき本なのである。
「昔、己が透明なパイプの中にあって、他者との繋がりの薄さ、もっと言うと生きている実感の希薄さに懊悩していた…宙ぶらりんな情動。空回りする藻掻き。それは、若者が思い込みがちな高邁な精神的な悩みじゃなかった。後年、実は肉体的なものに遠因していたことに気付いたからだろう。気付くのが遅過ぎた。睡眠障害の自分の心身に与えた傷は深く、深すぎて自分でも分からずに来た。十歳からの長すぎる障害。自分には睡眠がなかったこと。」
「そう、睡眠障害ではなく、睡眠がなかった。鼻呼吸ができないんじゃ、睡眠などありえない。このことの苦しみ苦痛は他人には分からないだろう。親にも誰にも…自分にも。自分は、レインの心理分析の示される世界は、自分とは似て非なる世界だったのだ。もっと物理的肉体的な心身の損傷。」 真っ暗闇。だけど真っ赤な闇。疲労困憊の日中。鉛の心身。それとも草臥れ果てたコンクリートの肉体か。
「南京事件勃発の直前1937年11月30日から,翌年の1938年9月18日までの南京での日々が,インテリ階級の“中国人”陳英諦の視点から,一人称「わたし」の日記形式で語られます.日本人の作家,つまり加害者の側である作家が,被害者側の中国人の視点からえがく」のだが、少しは堀田の書を読み重ねてきて、どうしても、虚構じゃなく、堀田の知識人ならではの発想臭が鼻に衝いてしまう。眼前に繰り広げられる暴虐のかぎりを尽した日本軍の「殺,掠,姦」の現実の生々しさが描き切れていない…知的ベール越しで隔靴搔痒の感が否めない。
批判めいたことを書いたが、ないものねだりの感想。こんな作品は今の時代の作家には書けないだろう。日本軍の蛮行を赤裸々に描くのは、自虐史観だと非難轟々だろうし。そいつらこそ過去隠蔽史観、過去瞞着史観に囚われているのと思える。過去を冷静に向き合えない国民性…。国葬も強行するし。情けない。
私が読んだスタニスワフ・レムの本は『ソラリスの陽のもとに (Solaris)』だけです。ポーランドで最も有名な SF 作家の 1 人のようですが、彼の本はアメリカではあまり人気がありません。それは主に、彼が資本主義、全体主義、そしてスターリン主義と西洋のイデオロギーの両方に対する批判者だったからだと思います。😅
ジェナさん レムはほぼ凡てのイデオロギーの批判者だったようですね。というより、真っ当な作家は何事に対しても異議違和の存在たるべき。「夜の果ての旅」のセリーヌや「セロトニン」のウエルベック、「ロリータ」のナボコフのように。作家は永遠の孤立者。レムはもう少しでその域に達したかも。
「長兄はロシア南部で控訴院長を務めた人物で、レフ・トルストイの小説『イワン・イリイッチの死』の主人公のモデル。次弟は免疫学でノーベル生理学・医学賞を受けたイリヤ・メチニコフ。」ちなみに、「妹の孫にオペラ歌手のマリア・クズネツォワ」。ま、桁外れの一族。
余談だが、「ジェイムズ・ジョイスは『フィネガンズ・ウェイク』創作ノートでメーチニコフの『文明と歴史的大河』から多数引用している」とか。以上、情報は本書の前書きかWikipedia参照である。
ガルシア=マルケス全小説 新潮社(全10巻)は既に読んでしまった。未読の小説も書店で発見次第読み漁ってきた。なのに、この作品集は何故か出会えない。今夏の初め書店のパソコンでダメもとで探したら、ある! なんだか勿体なくて読まずにきたが、とうとう。小説の読み残しは、あとわずか…。
個人的には、19世紀の最高の小説はメルヴィルの『白鯨』、20世紀の最高の小説はガルシア=マルケスの『百年の孤独』と断じている(20世紀では、イサベル・アジェンデの『精霊たちの家』が次点か)。
思うのは原作……原書を読むワクワク感に優ることはないってこと。云わずもがなだけど。学生時代に単位の取得のため英語の講義。一年かけてシェイクスピアの商人。辞書を徹底的に引いた。当たり前の単語も含めて。言葉遊びの極。面白かった。堪能した。
シェイクスピア劇は原作読んでもよく分からないものが劇を観ることで「そういうことだったのか」と思うことが多々あって、やはり戯曲は読むより観るだなぁと思うのです。シェイクスピアは特にセリフ以外のスラップスティック要素が大衆に受けたんだろうなと思います。ハムレットから派生した「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」という劇がありまして、映画化されたものがまた良いのです。https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ
著者「本多 顕彰(ほんだ あきら/けんしょう、1898年 - 1978年)は、日本の英文学者、評論家、浄土真宗の僧侶。「愛知県名古屋市の寺院に生まれ、自らも僧籍を有し…(中略)1933年から1966年まで法政大学教授を務め、シェイクスピア、ロレンスなど英文学の翻訳・研究に加え、近代日本文学ほかの広範な評論活動をおこなった」(Wikipedia参照)という。
時代だろうが、当時は、英文学作品を訳すと、ひと財産になったとか。隔世の感である。本書は、随筆集。二頁ずつの短文が続く。著者の自由闊達な人柄が文章に如実に滲み出ている。失敗談も多々。今の時代のモラルに反する箇所も見受けられるが、鋭い観察眼もあり、ユーモアもあって、それはそれとして楽しめばいいのだろう。 父はいい本を選んだと慧眼を褒めたくなる。
著者の略歴は、「竹村 牧男(1948年2月25日 - )は、日本の仏教学者。専攻は大乗仏教思想。学位は、博士(文学)(東京大学・論文博士・1993年)。筑波大学名誉教授、東洋大学名誉教授。東洋大学学長を歴任」(wikipediaより)。 「武道に造形が深く、特に鹿島神流を熱心に実践している」という。
感染症と我々は呼称するが、嘗ては正体が不明だった。悪鬼の仕業。瘴気のなせる業。医師もいたし、薬師もいたが、庶民は神や仏に縋り祈るしかなかった。見えない敵。得体の知れない何かの蔓延。我々には想像を絶する恐怖だったろう。今こそ、書かれるべきテーマだろう。この観点から古典を読み返すと、理解が深まる気がする。
念のため内容案内:「医学や科学が現代よりも発達していなかったころ、人々は未知の感染症をどのようにとらえたか。感染症はいかにして広がり、そしてその困難の中、人はどのように希望を見出していったのか。『万葉集』に残る天然痘の挽歌、『源氏物語』に描かれるマラリア、『方丈記』養和の飢饉、『徒然草』などが描く流言蜚語、江戸時代の三密回避「疱瘡遠慮」、夏目漱石と腸チフスほか。約1300年間の記録をたどり感染症の地平を見わたす書き下ろし論集。」
3日(土)読了。再読。97年刊の第1刷。文庫入りを待っての入手だったようだ。当時、図書館通いの日々。本を限度いっぱい借りると同時に、CDも二枚は借りていた。主にクラシックかジャズ。当然、中村氏のCDもしばしば。 学生時代だったか、何かのクラシックの演奏会場で見かけた女性に何処か面影が似ていたことも、同氏のファンになった一因か。
父の書庫にあったが、吾輩の蔵書の気がする。入手したのは、81年の5刷。吉行の作品の一つ2つは読んだが、いい読者とは言えない。題名と内容に惹かれて手を出したか。 大学卒業後、フリーターをしていたが、誘われるがままにサラリーマンになった頃だ。日和った自分に嫌気がさしていた。自分に喝を入れる気もあったか。
棕櫚木庵さん それを明確に説明できたら立派なのですが。単純にリンゴの落下から万有引力を導き出すのは順問題。現象目前にあり、詳細なデータから割り出せる。逆問題は海流など断片的なデータしか得られない現象を、僅かなデータからその中の仕組みなどを割り出す。例えば、資源の鉱脈を重力探査から探るなど。……きっと棕櫚木庵さんのほうが詳しいのでは?
読むこと、書くこと、居眠りすることが好き。生活のために仕事も。家事や庭仕事もなんとか。
読書は雑食系かな。でも、読めるのは月に十数冊なので、実際には幾つかのジャンルに限られてるみたい。
苦手なのは、専門書や法律、マニュアル本など。
小説やエッセイを書いたりしてます。
バイクでのミニツーリングを折々。
グルメ、スポーツ、コンサートも楽しみたいけど、仕事や家事でなかなか実現しない。昨年(23年)末、薪ストーブ設置。庭木の枝葉を焚き火代わりに燃やしてます。薪はなくて柴だけなので、心底寒い時だけ。焔と共に柴の燃えてはぜる音が心地いい。
外部ブログも20年以上になりました:
日々の日記:「壺中山紫庵」 http://atky.cocolog-nifty.com/bushou/
創作の館:「壺中方丈庵」 http://atky.cocolog-nifty.com/houjo/
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます
ガルシア=マルケス全小説 新潮社(全10巻)は既に読んでしまった。未読の小説も書店で発見次第読み漁ってきた。なのに、この作品集は何故か出会えない。今夏の初め書店のパソコンでダメもとで探したら、ある! なんだか勿体なくて読まずにきたが、とうとう。小説の読み残しは、あとわずか…。
個人的には、19世紀の最高の小説はメルヴィルの『白鯨』、20世紀の最高の小説はガルシア=マルケスの『百年の孤独』と断じている(20世紀では、イサベル・アジェンデの『精霊たちの家』が次点か)。