地味な小花……ムラサキシキブ? あちこちにこの植物の群生。
「なりたい自分」はスマホの中(二七) フィルターの役割(江本紫織)/ 心の支援のこれまでとこれから(三) ICTの活用⑴(下山晴彦)/ 社会科学の哲学と国際関係論(一六) 社会科学の研究プロセス/成果と人間社会(保城広至)/ 福沢諭吉と渋沢栄一(四) 日本資本主義の父の誕生(清家竜介)/ ヒトと自然の江戸時代(一六) 刃を向ける自然⑵——ニシン(武井弘一)/
軍艦島の不思議な万華鏡模様(九) 端島で暮らした人々 その1(松本 滋)/ ミネルヴァ日本評伝選「自著を語る」 惜しまれる夭折の先覚者(⻆鹿尚計)/ モンゴル時代史鶏肋抄(二五) カアンの絡繰(からくり)時計(上)(宮 紀子)/ 社会学の古典を読む(四六) 「アクターネットワーク理論」に先行する科学人類学の古典(毛利嘉孝)/ 本をめぐる声 雑誌と配達、今昔(不二屋書店 荒井智広)/ 京都再発見 京あめ(株式会社豊松堂)
それにしても、本書の表紙、何故こんなに地味というかシンプルというか、ひっそり佇むようなデザインにしたのか。饒舌って感が溢れててもいいんじゃないか? 帯の「10出版社共同復刊…書物復権 鈴木涼美」ばかりが目立つ。…ま、うっかり手を出したんだから、出版社の作戦成功なのかね。
吾輩に言わせると、動物だけに限るのは極めて不徹底。感覚の鋭敏さを云うなら、動かない植物こそ余程、動けないがゆえにシビアな神経を有しているわけで、我々は物言わない植物の沈黙に甘え、精進料理だの肉食をしないとか、ベジタリアンだとか謳っているが、生き物…感覚機能を持つ生き物に他ならないはず。生け花に美を求める趣味は大嫌いである。…その実、日々雑草毟りやら枝葉剪定に汲々としている自分がいる。矛盾の塊のような吾輩。
出版社の「文化大革命の嵐が吹き荒れる中、革命の夢を抱く二人の男女が旧勢力と対峙する。権力と愛の狂気の行方にあるのは悲劇なのか」という内容案内は、的を射ている説明。紋切り型の革命話になりそうでならない。全くならない。そんな話…ありえない。とにかく面白い。
著者:フランソワ・ヌーデルマン:「フランスを代表するサルトル研究者。パリ第8大学教授。ジョン・ホプキンス大学やニューヨーク大学の客員教授、全— 世界学院のコーディネーターなどを歴任。ドキュメンタリー映画でサルトルがショパンを弾くところを見て「新たなサルトル」を発見し、それを機に思想家とピアノの関係を探求、本書の上梓につながった。自らも優れたピアノ演奏者である。(以下略)」
「ゲーデル自身は、自分の証明が人間の創造性に大きな希望を与えると固く信じていた。人間はこれからも常に直観によってある種の真理を認識できる、それは最先端の計算機でさえなしえないことだと、彼は一貫して主張していた。ゲーデルが彼の定理のもっとも遠大な意味合いについて信じているいたことが正しければ、人間の心の推論、学習、計画、問題解決能力を、厳密な意味で複製できる機械は決して現れないだろう。ゲーデルは人間の知識や信頼の限界ではなく、人間の精神のかけがいのない独自性だけをみていたのだ。」
能楽師の安田登の連載は、漢文が題材。面白いが何故能楽師の方がこうした話題を? その他、文芸評論家の斎藤美奈子、哲学の津崎良典、編集者の都築響一、写真家の長倉洋海、編集者・食文化研究家の畑中三応子など。
目次: 外古典のすすめ9 年下男子との破滅的恋愛~ラディゲ『肉体の悪魔』の巻 斎藤美奈子/ ROADSIDE DIARIES 移動締切日32 都築響一 / 未来を生きるための漢文11――臥薪嘗胆 呉越の戦い 安田 登 / ご家庭のファッションフード8――日に日によくなる味と質、やっと戦後が落ち着いた 畑中三応子 / そして繊細の精神は光を放ち 新連載――死 津崎良典 / book review――『岡村昭彦を探して』 長倉洋海
「ホイジンガ 一八七二年、オランダに生まれる。一九〇五年、フローニンゲン大学教授。一九一五年、ライデン大学外国史・歴史地理学教授。古代インド学で学位を得たが、のちにヨーロッパ中世史に転じ、一九一九年に『中世の秋』を発表し、大きな反響を呼ぶ。ライデン大学学長をも務める。主な著書に『エラスムス』『朝の影のなかに』『ホモ・ルーデンス』など。一九四五年、死去。」
10年前に本書刊。初版のまま店頭にあった。 書店で粗方買う本は選んで籠に入れていたのだが、去り際ふと目にして衝動買い。普通、売れないと返品されるとか。2刷りにもなってない。よくもまあ残ってた。
本書には、「ニュルンベルクのストーブ」も併載。こちらは、名陶工ヒルシュフォーゲルによる陶器ストーブが、あるいはそのストーブへの深い執念…思いこそが作品のテーマ。最後は王様の配慮でのパッピーエンドとなる。童話風な話の展開だが、さすがに読ませる。前者は悲劇で終わっているが、こちらはハッピーエンドなのにとても印象的。
「1954年に出版した『小説サラリーマン目白三平』がヒットし、以後シリーズ化する。1955年には映画化もされた」(以上「Wikipedia」より)ことは当時を知る人には覚えていることかもしれない。人気作家で、テレビなどのゲストにもなっていた(テレビで同氏を観たことは覚えているが、この人、何者ってのが吾輩の幽かな記憶)。
読んでいてやや意固地とも感じるところも。タクシーなどいろんなところで言わずもがなな言動で衝突することしばしば。物怖じしない率直な物言いが人気だったのかもしれない。
「在学中より舌鋒鋭い事で知られ、教師であろうともその怠惰な仏教学への姿勢を追求する事には容赦なかった。中国との国交正常化後文化大革命後は、日中仏教交流の普及に努め、(中略)50歳を過ぎてから自宅近くの合気道場・天道館で稽古を始め、6段になるまで精進した。」(以上、「鎌田茂雄 - Wikipedia」より)
読むこと、書くこと、居眠りすることが好き。生活のために仕事も。家事や庭仕事もなんとか。
読書は雑食系かな。でも、読めるのは月に十数冊なので、実際には幾つかのジャンルに限られてるみたい。
苦手なのは、専門書や法律、マニュアル本など。
小説やエッセイを書いたりしてます。
バイクでのミニツーリングを折々。
グルメ、スポーツ、コンサートも楽しみたいけど、仕事や家事でなかなか実現しない。昨年(23年)末、薪ストーブ設置。庭木の枝葉を焚き火代わりに燃やしてます。薪はなくて柴だけなので、心底寒い時だけ。焔と共に柴の燃えてはぜる音が心地いい。
外部ブログも20年以上になりました:
日々の日記:「壺中山紫庵」 http://atky.cocolog-nifty.com/bushou/
創作の館:「壺中方丈庵」 http://atky.cocolog-nifty.com/houjo/
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10年前に本書刊。初版のまま店頭にあった。 書店で粗方買う本は選んで籠に入れていたのだが、去り際ふと目にして衝動買い。普通、売れないと返品されるとか。2刷りにもなってない。よくもまあ残ってた。
吾輩も全く未知の作家の本によくぞ手を出したと、自分を褒めたくなる。