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2024年3月の読書メーターまとめ

Tetchy
読んだ本
6
読んだページ
2360ページ
感想・レビュー
6
ナイス
1444ナイス

2024年3月に読んだ本
6

2024年3月のお気に入り登録
6

  • あや
  • 四季
  • nichepale
  • でんでんでんろくまめ 
  • ぽ
  • wa

2024年3月のお気に入られ登録
7

  • mazda
  • あさみい
  • あや
  • 四季
  • nichepale
  • でんでんでんろくまめ 
  • ぽ

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

Tetchy
シリーズ3作目はオルダニー島で開催される文芸フェスに出席している最中に殺人事件が起きて、捜査に巻き込まれる、本好き、ミステリ好きの興趣を誘う絶妙な設定で期待を裏切らない。日本の読者にとっては行きたくても行けない垂涎のイベント、文芸フェスの様子が語られるため、開陳されるエピソードの数々が実に面白い。そして書中に散りばめられた様々な描写や記述がフェス参加者の素性を白日の下に曝す要素になっている技巧は実に見事。ホーソーンの素性も明らかになれば不穏な空気も纏っていく。本当に貴重な本格ミステリで次回も楽しみだ。
が「ナイス!」と言っています。

2024年3月の感想・レビュー一覧
6

Tetchy
携帯電話の電波が人々を狂気に走らせるというアイデアは恐らくこの便利なツールがこれまでにない速さで人々に普及し、誰も彼もがいつもどこかで携帯電話を使っている状況と、当時騒がれていた携帯電話の電磁波が人間に悪影響を及ぼすという説から想起したのではと思われる。もっと勘繰れば、携帯電話の普及で本を読まなくなることを作者が憂慮して本書を書いたのかもしれない。実際本書以降に発売されたスマートフォンの普及が広がるにつれ、ますます読書離れが進み、多数の書店が倒産している現状を考えるとこの考えも穿ち過ぎだとは思えない。
が「ナイス!」と言っています。
Tetchy
ネタバレ〈パルス〉という現象により、携帯電話を使っていた人たちがいきなり狂いだし、獣のように殺し合う地獄絵図になる世界を描いた作品。携帯電話という現代ツールを用いながら、描いている世界は古来からあるモチーフ、ゾンビを題材にしている。この二極分化した世界はこれまでのキング作品でも用いられた設定だが、こちらが思っていた展開から大きく変わっていく。携帯狂人VS正気の生存者たちという単純な構図ではなく、正気の生存者たちが個人主義で分散するのに対し、携帯狂人たちは次第にその様相を変化していき、秩序だって来るのが実に対照的。
が「ナイス!」と言っています。
Tetchy
ネタバレこれは不動産屋さんを舞台にした森版お仕事小説と思っていたら、次第に主人公高橋の一風変わった恋愛小説へ変貌する。これほど障害のない物語も珍しい。いやいつの間にか同居人が増え、プライベートの侵害になりそうな状況を障害と受け止めず、賑やかになっていいかなと受け入れる主人公ゆえに障害が障害とならないのか。彼はいわば何も描かれていない真っ白なキャンパスのような人間と云えよう。そして彼は自分に描かれたものを落書きに終わらせず、名作へと変えるのだ。だから私は心底こう云えるのだ。あ~、なんて素敵な物語だったのだろう、と。
が「ナイス!」と言っています。
Tetchy
シリーズ3作目はオルダニー島で開催される文芸フェスに出席している最中に殺人事件が起きて、捜査に巻き込まれる、本好き、ミステリ好きの興趣を誘う絶妙な設定で期待を裏切らない。日本の読者にとっては行きたくても行けない垂涎のイベント、文芸フェスの様子が語られるため、開陳されるエピソードの数々が実に面白い。そして書中に散りばめられた様々な描写や記述がフェス参加者の素性を白日の下に曝す要素になっている技巧は実に見事。ホーソーンの素性も明らかになれば不穏な空気も纏っていく。本当に貴重な本格ミステリで次回も楽しみだ。
が「ナイス!」と言っています。
Tetchy
これまで数々の世界の裏側をつぶさに描いてきたル・カレだけにアフリカが抱える問題についてもそのペンは痛烈だ。もし本書をコロナウイルスのワクチン接種前に読んでいたら、果たして私は接種しただろうか?そう思わせるくらい、本書での新薬に纏わる利益競争、勢力争いは凄まじい。人命を救うために新薬の開発に精を出す製薬会社が自分たちの利益と保身のために逆にその命を奪おうとする。あまりに愚かすぎる行為、考えだ。アフリカという第三世界に蔓延る巨大企業の毒牙について詳らかに描いた作者の正義を感じられたのは最後救われた思いがした。
が「ナイス!」と言っています。
Tetchy
まず驚いたのはその読みやすさだ。ル・カレ作品未読の方には本書をまず取っ掛かりとしてお勧めしたい。物語は官僚の妻が浮気中に殺されると云う下世話な三文記事ネタのような事件で始まる。その裏側にあるのは新薬開発の熾烈な争いだ。新薬開発、それは覇権争いだ。世界を席巻した新型コロナウイルスのワクチン開発がまさにそれを象徴しており、F社製品が勢力を広げているのに対し、ライバルのM社が製法をコピーしたと訴訟を起こしたニュースを聞いた時はえげつないと思ったが本書の製薬会社のなりふり構わない横暴ぶりを読むと実に腑に落ちる。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2008/08/28(5721日経過)
記録初日
2008/08/29(5720日経過)
読んだ本
2230冊(1日平均0.39冊)
読んだページ
832303ページ(1日平均145ページ)
感想・レビュー
2229件(投稿率100.0%)
本棚
15棚
性別
血液型
A型
職業
技術系
現住所
愛媛県
自己紹介

主にミステリを中心に読んでます。
高校の頃は星新一氏を中心に水野良氏や田中芳樹氏のラノベ中心でしたが、大学の時、友達が授業中に貸してくれたミステリが運命を変えました。
それ以来、島田荘司信奉者で、神と崇めております。
あと海外ミステリもけっこう読みます。
死ぬまで読書!が信条です。

ようやく日本に戻ってきました!
そしてようやくネット開通!
しかし引っ越しで片付かない状況です。とにかく本が段ボールに入った状態で山のように積まれてます(ヒエ~)

これからイベントとかも積極的に参加したいと思いますのでよろしくお願いいたします!

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