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2024年10月の読書メーターまとめ

棕櫚木庵
読んだ本
10
読んだページ
599ページ
感想・レビュー
10
ナイス
854ナイス

2024年10月に読んだ本
10

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

棕櫚木庵
第2章までは,著者と仏像・仏教との係わりについて自伝的回想.著者に関心のある人なら面白いかもしれない.第3章以降は,著者が毎日の生活の中に仏教的なものをどう取り入れているかという話.ちょっと外した道徳読本,一味違う自己啓発書って印象.覚書三つ: 1)「自分探し」しても,どうせ碌なものは見つからない(p.152他),あるいは,自分への執着に終わる(p.142他)という指摘には同感.2)当初はシンメトリーで静的だった邪鬼像が.天平時代辺りから動きがでてくる.これは,メインの仏像ではできなかったことを,→
棕櫚木庵
2024/10/27 18:15

→ 仏師が邪鬼で試みたに違いない(pp.33--34).面白い指摘で,そうかもしれないが,でも,史料に基づく論証は難しそう.3) いわゆる「宗教」を怖いと思うのは,その団体感(p.120).そうなんだよね.お釈迦様も法然上人も,“群れるな”っていっているはずなのに,と私も愚痴りたい(^^;).▼少し前に読メで紹介していただいた本.ありがとうございました.

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2024年10月にナイスが最も多かったつぶやき

棕櫚木庵

【水曜コーヒー読書会】こんばんは.今日は,読書メーターで紹介していただいたこの本を.人生の秋を感じさせる絵本のようです.ご紹介ありがとうございました.

【水曜コーヒー読書会】こんばんは.今日は,読書メーターで紹介していただいたこの本を.人生の秋を感じさせる絵本のようです.ご紹介ありがとうございました.
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
10

棕櫚木庵
犬にいじめられ,ネズミからも馬鹿にされる猫.化け猫になって脅かし,見返してやりたい.化け方をオバケに教えてもらおう.そう思って墓場に出かけたら,泣いているオバケに出会い・・・.一歩間違うと,重い話,あるいは,辛辣な皮肉になるところが,すっと身をひるがえして,アホらしくてニヤニヤしてしまうような話になる.この作者の絵本はいつもそんな感じで,肩の力が抜ける.▼お亡くなりになったんですね,そんな絵本をいっぱい残して.ありがとうございました.残された本を大切に読んで行きます.→
山猫
2024/10/31 18:35

「西洋お化けや応挙以前の日本のお化けには足があるよー」というのが義母の口癖でした😁

棕櫚木庵
2024/10/31 18:51

この句の初出年が気になります.足のない理由をわざわざ考えたのは,足のある幽霊を知っていて,最近の幽霊は足がないそうだが・・・なんて思ったのかも・・・??? 足のない幽霊画の初出は1673年,一般的になったのはおっしゃる通り応挙以降だという話を以前読んだことがありますが,さて,この川柳は何時頃?

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棕櫚木庵
第2章までは,著者と仏像・仏教との係わりについて自伝的回想.著者に関心のある人なら面白いかもしれない.第3章以降は,著者が毎日の生活の中に仏教的なものをどう取り入れているかという話.ちょっと外した道徳読本,一味違う自己啓発書って印象.覚書三つ: 1)「自分探し」しても,どうせ碌なものは見つからない(p.152他),あるいは,自分への執着に終わる(p.142他)という指摘には同感.2)当初はシンメトリーで静的だった邪鬼像が.天平時代辺りから動きがでてくる.これは,メインの仏像ではできなかったことを,→
棕櫚木庵
2024/10/27 18:15

→ 仏師が邪鬼で試みたに違いない(pp.33--34).面白い指摘で,そうかもしれないが,でも,史料に基づく論証は難しそう.3) いわゆる「宗教」を怖いと思うのは,その団体感(p.120).そうなんだよね.お釈迦様も法然上人も,“群れるな”っていっているはずなのに,と私も愚痴りたい(^^;).▼少し前に読メで紹介していただいた本.ありがとうございました.

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棕櫚木庵
名前のない猫.街を歩くといろいろな猫と出会う.皆,それぞれにふさわしい名前を持っている.お寺の猫,ジュゲム君から名前くらい自分で探せと言われて,街を歩きながら自分にふさわしい名前を探す.でも,本当に欲しいのは名前じゃなかった.雨のベンチの下で雨宿りしていて,本当に欲しかったものに出会う.よかったね,幸せに・・・そう呼びかけたくなるような絵本でした.▼途中,本屋さんの猫が出てくるけど,その本屋さんに『ネコヅメのよる』が置いてある.あのふてぶてしい猫とこの本の猫とは対照的だけど,同じ画家さんだ(^o^). →
棕櫚木庵
2024/10/25 17:40

→ ▼病院の待合室で,「新着」のポップ?付きで置いてあったのを読みました.だれがどうやって選んでいるのだろう?

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棕櫚木庵
A6より少し小さなカード12枚(+扉と奥付け)を螺旋綴じして硬表紙をつけた小さな本.各カードの表には短い言葉と絵,裏にその英語が小さく乗っている.最終ページの言葉は,「神は,実り豊かな人生を愛されるように,何の実も結ばなかった人生をもお愛しになる」(God loves life in its failure as mach as in its fruitfulness).▼この言葉が載っていると聞いて随分前に買った本です.先日,「無分別智」という話を聞いて思い出しました.その話の要旨: →
棕櫚木庵
2024/10/24 18:00

→「分別」は大切,「無分別」ではいけない.分別とは,物事を秤にかけて選り分けることで,生きていくのに必要(選挙も近い.正しい分別をしなきゃ).しかしその反面,苦しみをも生む.“あれがいい,これは嫌いだ”といがみ合う.さらに,自分自身が,秤で量られ選り分けられる苦しみ.仏の智慧は,そんな分別をしない,すべてを包み込む「無分別智」だ・・・.▼仏さんの話聞いて,キリスト教の本を思い出す無節操・・・.いや,ここは無分別と言っておこう(^^;).

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棕櫚木庵
思い出という風船.「ぼく」はまだ少ししか持っていないけど,おじいちゃんはたくさん持っている.おじいちゃんは,その風船の話をしてくれる.たとえば,紫の風船は「とてもだいじなふうせん・・・おばあちゃんとけっこんしたときのおもいで」.その中に見える夜の光が美しく懐かしい.だけど,おじいちゃんの風船は次々とその手を離れ,とうとう一つもなくなってしまった.でも,気が付けば・・・ 大江『「自分の木」の下で』で母親が語ったことを思い出した.思い出・経験を話してもらい引き継ぐこと.→
棕櫚木庵
2024/10/17 18:06

→【余談】中井久夫『アリアドネからの糸』(みすず, 1977), 125頁以下から要旨: 記憶には,一般記憶の他に「エピソード記憶」,つまり,その人限りの個人的記憶がある.一般記憶が衰退しても,エピソード記憶の骨格が保持されている限り人格は保たれる.逆も然り.老人が思い出を語ってやまないのは,エピソード記憶を再強化して「人格の煤払い」を行っているのだろう.転居でぼけるのは,エピソード記憶の索引となるものを失うから・・・.

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棕櫚木庵
読メで紹介していただいた(ありがとうございました)この本を病院の待合室で見かけ,待っている間に読んでみた.見開きの片方に毛がふわふわした小動物2匹(子供とその保護者的動物),反対側に短い言葉.ただひたすら優しい.幼い/疲れた心を優しく包んでくれるような絵本.「かなしい きもちはね、ふたを しなくて いいんだよ」.ある小説を思い出した.冷たく凍った硬い心が,融けて流れて暖かく溢れ出る・・・(梨木香歩「コート」, 『丹生都比売』所収). →
棕櫚木庵
2024/10/15 18:06

→ 疾風怒濤の連休が終わって,ヤレヤレ.この病院は,広くて明るい待合室に本がたくさん置いてあって,待っている間,久しぶりにゆったりした時間を過ごしました.この本に癒されたような気になったのは,やっぱり疲れていたのかも.いや,辛いことがあったわけじゃありませんけどね.ただ,ただ,気忙しかった(^^;).

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棕櫚木庵
「ふるさとでくらせなった男の子が」「いきていけるところを,あらためてさが」そうと,「1さつの本と,1本のビンと,1枚の毛布」とを鞄に詰め,「男の子がよくあそんだ場所の土」をいれたティーカップを持って,小舟に乗る.さまざまな表情を見せる海と空の間を漂ううちに,ティーカップの土から芽がでて・・・.最終ページは,寄り添うように置かれたリンゴと洋梨,そしてその周りの二人の足跡.先日,たまたま『世界のはじまり』という創世物語を集めた絵本を読んだけど,この物語も,一つの創世記だった・・・というのは→
棕櫚木庵
2024/10/10 19:53

→ ちょっと強引かもしれない.でも,故郷を追われた子の未来をそう言って言祝ぎたい.さぁ,ここに新しい世界,君たちの世界が始まる.それぞれの故郷の土から生えた木々と共に・・・.【連想】男の子が手近なものを鞄に詰め込む場面で,『ラピュタ』の歌,「君をのせて」を連想した.「さぁ,出かけよう.一切れのパン,ナイフ,ランプを鞄に詰め込んで・・・地球はまわる.君をのせて.いつか出会う・・・」.そしてまた,“故郷の土”で,「広くてすてきな宇宙じゃないか」(V.アンダール)を.

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棕櫚木庵
この作品は,最初に長い長い前置きに相当する部分があり,そのあと,後半半分くらいから,芯となる物語が始まる.その物語は,なんとも都合の良い話というか,感想を書くのが小恥ずかしくなるような物語.でも,都合よすぎるだろ,なんて言いながらも夢を求める.そんな夢を見せてくれる.そして,人は夢を喰いながら生きていることを肯定的に描く.「願望だと分かっていて敢えて書いている.それがはっきりしているからいい」という評があった.長い長い前置き部分は,願望だと言うことをはっきりさせるのに必要だったのだろう.→
棕櫚木庵
2024/10/07 21:23

→ 今読んでいる小説のこの作品名がでていた.そういえば,「ビブリア古書堂」シリーズにも出てきていたような・・・(こんなことは覚えている.昨日のことは忘れているのに^^;).「ビブリア」の方は蔵に押し込んであって見に行くのが億劫だけど,TV番組の方は録画がハードディスクに入っている.そちらを探したら,第2話に早々と出てきた.上の「 」内の評は,その番組で語られる評.青空文庫にあったので,そちらで読みました.物語そのものの感想を記さない理由は上記の通り(^^;)

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棕櫚木庵
1/4) あるTV番組で,本書の「なぜ子供は学校にいかなければならないのか」中からある話(pp.13--14)が紹介されていて,何だか心惹かれた.その直後,読友さんからいただいたあるコメントでその話を連想したのだけど,どう関連するのかはっきり言葉にできなかった.しかし,答は本書自体にあった.小澤征爾が,若い人に音楽を教える/共に「エラボレーション」するのは,自分の音楽を若い人たちにつないでゆきたいからだろう,と(p.31).そして本書の結びの言葉: 少年である「いまのきみは,大人のきみに続いている.
棕櫚木庵
2024/10/06 18:22

3/4) 【付記】「自分の木」とは,著者の生まれ育った村に伝わる話から: 人はそれぞれ,「自分の木」が山にある.そこから魂のようなものが来て生れ,死ぬとそこへ戻っていく.子供が山に入って,たまたま「自分の下」に立つと,年老いた自分に会える.そうならば,もう年老いが自分が「自分の木」の下に立てば,子供の頃の自分い会えるだろう・・・.上の結びの言葉は,その時,子供の自分に伝えたい言葉.

棕櫚木庵
2024/10/06 18:22

4/4) ▼ 読友さんのコメント: https://bookmeter.com/mutters/272352902 への,09/08 23:19 付けコメント(ありがとうございました). ▼ 大江健三郎は,若い頃短篇集を読み,訳け分かんなくて(^^;)敬遠していたけど,ずっと気にはなってはいる.というのも,私の敬愛する渡辺一夫に師事しているから.これを機会に積読山の上の方にある大江『渡辺一夫を読む』を読んでみようか・・・.

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棕櫚木庵
記憶に残る要旨3点.1) ヨーロッパ古代・中世初期において,犯罪は社会(コスモス)の秩序を乱すことであり,処刑は,その乱れを正常に戻す呪術的祭祀だった.儀式が終わった時,犯罪者がたまたま死に至っていなくても,殺し直したりはしなかった.2) やがて,処刑は犯罪者個人への報復あるいは社会への威嚇となり,刑吏(職業的死刑執行人)が登場する.彼らは,恐れられると同時に忌み嫌われ,賤民として差別された.3) 刑吏を差別から解放したのは,19世紀の近代的国民軍の創設だった.軍役の下の平等.→
棕櫚木庵
2024/10/03 20:11

→【連想三つ】1) 西洋で,銃殺刑などに失敗して死刑囚が死ななかった場合,やり直しはせず解放することもあると聞くけど(真偽未確認),中世のこの習慣を引き継いでいる? 2) 殺生という汚れ仕事を特定の人に押し付け差別する.日本にもあった/ある.3) 米南北戦争の黒人部隊,上海事変の爆弾三勇士,第二次大戦の日系米部隊.差別された者が,差別からの解放を願って軍隊で勇猛さを示す(それぞれ史実が伝説か未確認).【余談】開拓時代の米国西部には中世ヨーロッパと似たところがある.この指摘を最初に見たのは本書だったと思う.

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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2017/04/09(2790日経過)
記録初日
2016/12/14(2906日経過)
読んだ本
560冊(1日平均0.19冊)
読んだページ
116541ページ(1日平均40ページ)
感想・レビュー
560件(投稿率100.0%)
本棚
0棚
自己紹介

 旧名シュロッキアン.冬眠から覚めました.でも,まだ,寝ぼけているような・・・.改めて,よろしくお願いいたします.

 アイコンを変えました(2020.03.09).シュロにみえますか? 実は,テーブル椰子です(^^;).

 「いいね」は,「読みました」くらいの感じで気楽に押させていただいています.ですから,「いいね」のお返しなどは気にしないでください.もちろん,「いいね」を押してもらえればうれしいけど(^^).むしろ,コメントを歓迎します.私も,気楽にコメントつけたりしますが,それが鬱陶しいとお感じの方はそうおっしゃってください.遠慮します.

 なお,昔読んだ本についても気の向くままにつぶやきや感想をあげています.その際,「読んだ日」は特に調整していません(感想を書いた日のまま).ですから,読んだ本の統計(1日当たりのページ数など)は私については無意味です.

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