源義経、後鳥羽院、明智光秀、石田三成については過去の著作でも扱っていますが、今作ではさらに「日本史上の人物の失敗」をテーマに織田信長、田沼意次、西郷隆盛、山本五十六を正面から論じています。全員「好悪」で語られるひとたち、かつ成功も同時に語られるひとたち。「歴史に学ぶ」を謳うビジネス本が敢えて避けてきた分野も、呉座さんの手にかかると「知らないでは済まされない」になってしまう。実に楽しい読書でした。
わたしは学生の頃、まだ国立演芸場でやってた「談志ひとり会」に通い、また深夜番組の「落語のピン」を毎週録画し、追っかけみたいなことをやってました。まだその頃は談志の若い頃の録音は数えるほどしかなくて、後で1961年(昭和三十五年)『源平盛衰記』を聴いて卒倒しました。五十代後半の談志は、ほとんどアドリブで落語をやるようになっていて、途中でつっかえたり間違えたり、みたいなのも普通にありました。それでも金返せ!みたいなお客がいなかったんだから、みんな落語を聴くのでなく談志を観にきていたんです。
はじめまして銀ねずです。
基本的に小説とマンガの感想は書かない方針です。
歴史と和歌と漢詩と、哲学。物の見方ひとつで世界が変わってしまうのが楽しくて仕方ないのです。
コミュニティ「試験に出ない和歌」管理人やってます。
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