読み友の皆さん、10月も沢山のナイスを下さいまして本当にありがとうございました。31日終了10分を切る時間で丁度100冊目をUPしましたよ。疲れもありますが追い詰められないと書けない性分になっていますので11月はもっと時間を有効活用しますね!2023年10月の読書メーター 読んだ本の数:100冊 読んだページ数:5805ページ ナイス数:42096ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/868158/summary/monthly/2023/10
読み返しましたらコメント1は誤変換だらけでした。×れいれい→〇冷静。×政界→〇正解でしたね。月末ギリギリで入力を焦っていまして、ごめんなさいね。ヨシさん、ありがとうございます。本書は間違いのない西村さんの傑作ですので、ぜひお読みくださいね!
やがて公害調査団が派遣され団長の冬木教授が殺害される事件が起きて、高校教師の吉川が逮捕される事態となり中原弁護士が無実を晴らそうと乗り出していく。本作には企業側が自分達の都合のいいような結果が出るように金のバラまきで専門家たちを操るような動きもあり、殺人事件の謎解きは一応の肥えたを出すものの、やや焦点がぼやける面もありましたが、それでも不正を許すまじと一歩も引かない善意の人々の活躍が胸を打ちますね。強引な金まみれの企業が勝利するやに見えて、さすがに誤魔化しきれずに悪が滅ぶ姿を読んで胸がスーッとしましたね。
彼に軍資金を与えて調査を頼む謎の女と元刑事の私立探偵が協力を申し出る。沢木は背景に政治家や実業家がうごめく影を捕えながら積極的にニューヨークへも足を延ばして敵を追うのだった。本書の舞台の一部が岐阜の長良川で鵜飼いの様子が描かれ旅情も味わえますよ。また主人公・沢木の粘り強い行動が敵を追い詰めて往く描写が感動的ですし、大人の恋愛小説の要素も含んでいて楽しめる本書は一度は読んで損はない一冊だと思いますね。
若者たちの中で一番真剣にサチオを気遣って行動するのが同じ境遇の白人との混血児ゴーゴーガールのアキ子で少しだけ恋愛の要素もありますね。他には歌手志望の男と週刊誌記者の男は特ダネ記事を得る為にギリギリで警察に通報しようと考えています。警察サイドでは井上警部補が活躍しますが何となく有能さが足りない感じで感の鈍さを感じましたね。それから推理の興味は気魄ながらも最後にまさかの大どんでん返しが用意されていまして辛抱強く読んできた読者も思わぬサプライズの展開に苦労が報われて、このラストには誰もが心から満足するでしょう。
一方で過去に妻と子を交通事故で亡くしたTVのベテランプロデューサーが、ふとしたきっかけでダムでの自殺事件に疑惑を抱いて調査を始める。妹の二十代の多美子と三十代のTVマンの富田が現場で出会い二人は一緒に事件の謎を追い始めるのだった。この社長令嬢の葉子が怪しいのですが、死んだ兄の春彦との愛は真実だと思えるのです。ならば真剣に愛していながら一体殺さねばならない動機とは何なのか?それに加えて時刻表の推理ではありませんが変わった形のアリバイトリックも凝っていて楽しめましたね。十歳差の多美子と富田の愛も読み所ですよ。
この悲劇に激怒した真一は彼らに復讐を誓うのだが・・・。『残酷な宿』トランペット奏者の貞義は惚れた女が兄と婚約した事で怒り、悪い仲間達とつるんで悪事を働くようになる。婚約者を何者かに殺され一人で地方温泉に旅行に来た女の泊まる宿に来た無法者たちの中に貞義がいたのだった。『明日を砕け』哲也はバーのホステスの姉が車の轢き逃げによって死んだ事件を調べる内に悪の組織の存在を知って姉の復讐の為にさらに黒幕を追うのだった。3編共に悪人が逮捕されて終るような生易しいドラマではなく相当にクレイジーで破滅的な展開に突入します。
そんな無茶苦茶な中にもミステリーの細かい要素があって楽しめますし理屈抜きの迫真のサスペンスに酔えますよ。型破りなハードボイルドなドラマを楽しめる著者の新境地の一冊で本書は読み応えのあるジャンルを超えた秀作だと思いますね。唯、ハッピーエンドは望むべくもありませんので、その点をしっかりと覚悟してお読み頂きたいと思いますね。
それから帰宅すると女が灰や泥を食べて犬の人形をこさえているので男は犬の祟りを怖れて裁縫用のこてで女の額を叩いて即死させてしまう。男は畳の上の血を拭いて女をバラバラにして身体を裏の畑に埋める。男は会社を辞めると、四日目の朝に刑事が家に来た。彼らは手掛かりを見つけあぐねていたが遂に「金毘羅大神」の額を見ると決定的な決め手を掴む。男も見ると何と大の字が犬に変わっていたのだ。彼が女を殴打した時に血痕が飛び散って大の右上にはねて犬の字に変えたのだ。男はそれを見て気絶した。何たる間抜けなオチ!今でいうバカミスですね。
ここは作物は凶作で山の向うの村の方がましだと言って何人かが出稼ぎに行ったのだ。あなたも早く帰った方がいいよと。男は無一文になり宿に泊まれず寺の外で寝て飲まず食わずで故郷の村に帰ってくると自分が以前に飯がまずいと言っていた事を反省しました。村を出る前に希望に満ちた話をした男と会いましたが精魂尽きて何も言えませんでした。隣のお婆さんが男に同情してご飯を食べなさいと言ってくれましたが、男は茶碗を壁に投げつけお櫃を頭からかぶりました。お婆さんは「誰か来てくれ、隣の人が気が狂った!」と叫び村中が大騒ぎになりました。
もう男は何が何だかわからなくなってヤケになって錯乱してしまったのですね。まあどんなに現状に対して不満でも辛抱して地道に暮らすのが一番手堅くて安定していると言えるでしょうね。
冒頭にある女性が老医師に麻酔をされるのであれば愛する人にしてもらいたいわと言うと老医師は反対するのですね。でも冷静に考えれば、こういう不倫の状況にある事が問題なのであって二人が潔白な関係であれば何の問題もないでしょうね。でも愛する人を絶対に救わねばという一念がプレッシャーになって悪い影響を与えると言う意味では、不幸な結果を招く可能性が絶対にないとは言い切れないでしょうね。
チューリップは腹を立てて全身に力を入れました。ところが、あまりに力を入れ過ぎて屋根を通り過ぎてお二階の窓の所まで届きそうになって気付き慌てて踏み止まりました。そこで美しい桃色の花を咲かせました。丁度お二階で本を読んでいた本子(もとこ)さんは呆気に取られて何故なのか幾ら考えても理由がわかりませんでした。奥さんは大きな花瓶を探しても見つからないので梯子に登り花の頭だけ取って小さな花瓶にさしました。背高のっぽのチューリップの事を知っているのはお猫さんと奥さんの二人だけです。腹を立てて怒ると碌な事が起きませんよ。
ミステリーの捻りは勿論あるのですが、それ程に複雑ではなく大きなトリックで勝負していて些細な事に気付くと連想ですぐに真相がわかってしまうような部分があって、2時間サスペンスドラマのような感じを受けましたね。また犯人の心理に重点を置いた人間ドラマが後半に描かれており、この点では著者の新境地とも言えるだろうと思いますね。うーん、私としてはもう一捻りの工夫があった方が良かったなとは思いますが、まあたまにはこういう感じもあって良いと思いましたね。
最後に山田は山歩きのこの旅で幸せだったと思いたいですし、正しい道を踏み外して死を選んだ親友・貫太君と再会できたらいいなと祈っておりますね。#NetGalleyJP
せんべいを投げてやると追って行く彼らは飼主に性質がよく似ていてどこの犬なのかをすっかり覚えました。この頃は私も大人しくしているので故郷の家でも少しずつ信用されてきた様子で、嬉しくてなりません。今日は姉上からお餅をこっそり送って頂きました。今年は、きっと良い事があるでしょう。太宰さんの精神状態が良好そうな文章で読んでいて楽しかったですね。
夢追人009さん、その通りですね。わたしは、<讀者自身、面白いと思へば面白い。詰まらないと思へば詰まらない。――さういふ態度を、無遠慮に、押し進めて行くのである。さうすると、その讀者の能力次第に、必ず進歩があると思ふ>の記述に、我が意を得た思い。
子猫はニャアニャア鳴いていましたがどこかへ行きました。家の人は心配しましたがお婆さんは「こらしめてやらなければ」と言いました。そこへお隣の光子さんが、たまを抱いてきて「うちの台所へきて鳴いていたので連れて来たのよ」と言いました。お婆さんが事情を話すと光子さんはお婆さんの顔を見て「だって、たまは、やんまを食べて悪いという事を知らないのですもの」と言いました。この子供の優しい言葉にお婆さんは自分も男の子を知らずに、にらんだ事を思い出して、「この年になっても、私は馬鹿だね」と言って女の子の頭を撫でてやりました。
お婆さんは私にも可愛らしい孫があったらどんなに楽しいだろうと思いました。玉は、いつの間にかお婆さんの膝の上に乗って丸くなっていました。そうですね、小猫を人間の価値観でもって叱るのはいけませんね。こういう事は日常茶飯事でよくありそうな話ですから、何かにつけて私達も反省する必要がありそうですね。
花に嘘などつけはしないんだ。ああ、これは一体、何のこっちゃ、何のこっちゃと叫びたくなる詩ですよね。凡人には天才の考えることは如何せん理解できませんので、この言葉のリズムを楽しむのが精一杯という所ですね。
この青蠅はもしかすると死んだ女の化身なのかも知れませんね。まあ人間悪い事はできないもので素直に白状していれば良かったのに男は往生際の悪い嘘を吐いた為に死刑になるかもしれませんね。
みんな溜め息を吐くばかりだったけど、お母さんは仕方なく、みんなからおひげを3本ずつもらってね糸でしばって山羊さんのあごに付けたの。とてもその格好が悪くて、みんな大笑いしてね。おひげが生えるまでほっとくことにしたのよ。山羊さんは、とても恥ずかしかったのよ。とっても愉快な話ですね!まあ山羊さんのお母さんはこういう大事な事は事前にちゃんと教育しておく必要がありますね。
と親切に言ってくれました。旅人は出て行き、いつしか二十年の月日が経ちました。秋の夕暮れに二十年前の男が時計を返してもらいに村へやって来ました。男は北海道に渡って出稼ぎをし今では立派な店を持っているのであります。男が鍛冶屋を訪ねると若い男が出迎えて父親は四年前に死んだと話し、あの時の時計を持ってきてくれました。主人の息子は幼い時に般若の面が付いた時計を欲しくて父にねだったが断られたと話します。旅人は自分も小さな頃に同じ経験をしたなと思い出し時計を取り戻す気持ちが消え息子と再び会うと心に期して別れたのでした。
若い頃に挫折して困っていた時に助けてくれたご縁でつながる旅人と鍛冶屋さんの絆は親父さんが亡くなっても息子さんとの間でこれからも末永く続いていく事でしょうね。
「明日、お宅に伺いますわ。あの手紙を持ってね」すると彼が慇懃に腰をかがめて彼女の手に接吻して言う。「折角ですがね、マダム。あの話は、あなたの手紙のことじゃありません」このオチは本当の話とも言えますが、彼のリベンジのお返しだとも言えて真実はハッキリとしませんね。まあ気楽な外国の男と女のラブゲームですね。
「ぼくだよ。うさぎくん」おおかみさんが言いました、よく見ると学校で同じ級のおおかみさんだったのです。うさぎさんはうれしくて、それから後二人はとても仲の良いお友達になりました。ハラハラドキドキして一時はどうなるかと思いましたが、最後は綺麗にまとまってヤレヤレでしたね。これは完全に読者を欺く作者の引っかけでしょうね。
まあ私は金に苦労する事は幸いありませんでしたが、お金がある事が即しあわせであるとは限りませんので、そんなに苛立って嘆く事もなく人生の喜びはいろいろだと思いますね。
私の作品集を見つけ出して、その中の短い一篇を、或は其一篇の中の何行かを読むと云ふ事がないであらうか。更に虫の好い望みを云へば、その一篇なり何行かなりが、私の知らない未来の読者に、多少にもせよ美しい夢を見せるといふ事がないであらうか。この後半の文章には真剣に心の底からの感動を覚えますね。芥川さんも現代のデジタルの電子書籍の時代が来て読者に未来永劫に自分の作品が読み継がれて行くだろうとは想像もされていなかったのでしょうね。
ノソリ、ノソリ ト。八、イマデモ メガネ ガ アリマセン。キヨロ、キヨロ、ト。とてもリズミカルでユーモラスでいい感じですね。森に行ってミミヅクサンと一度でもいいから会ってみたくなりますね。
どの街も機械的な冷たさがなく夢に満ち溢れた人間の心の通う暖かな理想の街になっていますので子供から大人まで楽しめて時々開いてはニヤリとするまさに夢のような宝箱のような素敵な絵本になっていると思いますね。#NetGalleyJP
そこへ白兎が出てきて人間が追ってきましたので、母のもぐらは子供を引っ張って土の中へともぐりました。「綺麗だったなあ。いつでも土の上はあんなに綺麗なのかしら」と子供が尋ねると「お月夜だったから、あんなに綺麗だったのですよ」とお母さんは静かに笑っていました。思わず微笑ましくなる話で幼い頃の童心にいっぺんに帰りますね。
真実を述べる告白書を書きながら、俺に返された小型のピストルが目の前に置かれているとどうしても手に取らずにおられなくなり自殺者の心情を思い浮かべる。銃身をこめかみへあてる。この感じは決して悪いものじゃない。少し冷んやりとするだけだ。ああ、得体の知れない者が俺を呼んでいる。俺は今引金を引く・・・。うーん、このピストルは意志を持って人を死に誘うのでしょうか。フラフラせずに強く意志を保てる人間でないといけませんね。
お皿さんは私だったら割れていたから良かったわと思いましたが、恥ずかしがり屋のお鍋さんは戸棚の中にひきこもって出て来なくなりました。こんなわけでお鍋とお皿とカーテンは逃げ出さないで台所で役に立っています。もし逃げ出していたら屑屋さんにひろわれて悲しい身の上になっていたでしょう。上手く考えられた可愛く罪の無い童話ですね。
男は婆さんに全財産を遺す遺言状を書かせてはならないと咄嗟に思ってナイフで父を殺害したのだった。判事はそれを聞くと男に事実を教える。彼は今までの無情な行いを反省して最後に君に財産を遺そうと考えていたのだ。だが君はそれを邪魔して書かせなかったのだよ。男は「なんですって、父が私に財産を・・・。しめたっ、俺は金持ちになったぞ!」と大声で叫んだ。哀れ気が狂ってしまったのである。うーん、可哀そうに何をやっても要領が悪くて全てが裏目に出てしまう人間ってどこにでもいるんですよね。もうちょっとだけ辛抱すれば良かったのにね。
そのまま何もしなければ全てがいい方向に転がったのに、愚かな無駄骨の殺人罪で逮捕された彼には死刑が待っているのでしょうか、何れにせよもう手遅れなのですね。本当に著者は全てがろくでもない結末ばかりの正真正銘のイヤミス作家さんですね。
これを聞いた鶴さんのお母さんは、あひるさんを可哀そうだと思って鶴さんのお父さんの航空飛行会社の社長に頼んで飛行機にただで乗せて高い所を見せてあげようと思いました。だって鶴は体から生えている羽を貸すことは出来ないのですが、あひるさんは子供だからそんな事がわからなかったのでした。まあ必ず最後はハッピーエンドのめでたしめでたしで気分が良くなりますね。
事が、往々にあったのだが、その頃に、其処を後から汽車で通過すると、そんな山の中で、人家の無い所に、わいわいいって沢山の人々が集っているのが、見えるのだ。機関手は再三再四汽笛を鳴らして、それに注意を与えるが、彼等は一向平気で、少しもそこから去らないから、仕方なしにまた汽車を動かして、其処を通って行ゆくと、最早彼等の姿は、決して人の眼に映らないが、何処からともなく、嫌な声で、多くの人々の、悲鳴するような叫喚が、山に反響して雑然ざわざわと如何にも物凄く聞こえてくるので、乗客は恐ろしさに堪えず、皆その窓を閉切って
震えながらに通ったとの事である。その当時は、よくこんな出来事があったものだと、私は或る米国人から聞いたのである。 時代がかった文章ですが何とも怪しいムードを感じますね。アメリカの怪談ですが、著者の筆力によって日本風に染め上げられていると思いますね。
その結果、亀が勝ったのでした。亀派の動物たちは「しっかり走れ」と言って最後まで応援し続けました。でも森の動物たちは実際には兎の方が速い事を知っていたのですが、その後まもなく森で起きた大火事のせいで、みんな死んでしまった為に本当の事が伝わらなかったのです。その火事が起きた時に火を見つけた動物達が森の仲間に知らせる役を誰にしようかと考えて優勝した亀に決定しました。その結果、亀がしっかり走っている間に仲間は残らず焼け死んでしまったのであります。あーあ、動物達の何というアホで馬鹿げた愚かな判断ミスなんでしょうね!
そして、このまま家族が苦しむ姿を見る事に耐えられずに、彼らを長い苦しみから解放する為に3人を毒殺しました。自分は自殺をせずに病気の苦しみを感じながら死のうと決意しました。ところが、それから病状が回復して苦痛が消えたのです。これは間違いではないだろうかと思って待ちましたが何の苦しみにも襲われませんでした。それで私は一年前の先生の診察は誤診であったと確信して今日ここへ来たのだ。私に人殺しを犯させた罪に対し刑罰を行ってやろう。あなたが先で、それから僕だ。二発の銃弾が響いた。召使が来ると二人は倒れて事切れていた。
脳髄と鮮血がテーブルにはねて、書きかけの処方箋にも一点の赤い汚点(しみ)が付着していた。誠に怖ろしい軽率な誤診が生み出した悲劇と血みどろの復讐劇ですね。ああ、彼がもう少し冷静にふるまっていれば避けられたとは思いますが著者の筆は悲劇的な運命を描かずにはおられないのでしょうね。
第6話『海賊の腕』私が本書で一番大好きな心震える一編です。鉄棒が得意な少年が腕に異常を感じながら医者に診せずに無理をして運動し続けた為に腕が腐ってしまいBJが手術をして左腕が鉄の義手となり友達から海賊と呼ばれてしまう。彼はヤケになり義手を鉄棒にぶつけていると義手が喋り出し彼を慰めて得意な将棋で頑張れよと励ます。少年は将棋で力を発揮して勝ち進んで義手に感謝する。義手との会話の途中で大時計のチャイムを聞いた少年が音の行方を辿ると彼を日頃から心配していた地味な少女が機械に向けて喋っているのを見て目に涙が溢れる。
私はこの話でジーンとして不覚にも貰い泣きしましたね。第7話『ふたりの修二』地下街で火事が起きて現場にいた社長の不良息子が死んでしまう。社長である父親は会社が副社長の手に渡る事を回避しようと一人娘を息子に化けさせ一方でBJに性転換手術を依頼する。どんでん返しの果ての結末や如何に?第8話『鬼子母神の息子』幼い息子を持つ美貌の母親の正体は意外にも幼児誘拐犯組織のボスだった。彼女は警察の疑惑を逸らす為に我が子を誘拐するが息子に隠し持っていたナイフで腕を切られてしまう。依頼されて傷を消したBJの取った粋な秘策とは?
村の警官が失踪した事件を追う県警から来た調査官・樋口と後任の島崎巡査部長の活躍と村にある大型複合医療施設に隠された闇の物語は魅力的ですが、ミステリーとしては少し物足りなくも感じました。そして17年振りの親子の対面の場面もあるのですが、うーん何か素っ気なくて、もう少し書きようがなかったのかとそれも残念でしたね。今回はちょっといい事がほとんど書けませんでしたが、リベンジを信じて次作に期待したいと思いますね。
ベッドに入ると明日の朝までぐっすり眠りました。まあ袋を失くしただけでお金ではなかったので大事に至らずにあっさりと許してもらえて良かったですね。小さな子供は少しの事でさえ気に病んでションボリする気持ちはよくわかりますね。
蜜蜂の羽音かも知れない。題名は「しゅんちゅう」と読みます。家族だけの水入らずのひとときだけにのんびりと長閑(のどか)なムードが漂っておて誠に心安らぎ心を癒してもらえましたね。
夜、お爺さんは家で孫と話している夢を見ました。夜が明けていい天気の中をお爺さんは上野の山へ歩いて向い、道行く人に西郷さんの銅像はどちらでございますかと尋ねて教えられました。そちらへ向うと人だかりがしていました。お爺さんが人の間からのぞくと小さな男の子が迷子になったと見えて悲しそうに声をあげて泣いているのを巡査がすかしたりなだめたりしていました。これを見たお爺さんは「正坊じゃないか・・・」と言って、もう少しで飛び出そうとしたのです。田舎に残した孫のことが気にかかるお爺さんの態度に微笑ましくなるいい話ですね。
土間には彼女の抱いていた小犬がちょこなんと坐っていた。「この犬を抱いて来た方ですよ」すると老婦人の顔色が変った。「この犬を、この犬ですって」そこで運転手は一とおりその女の容貌を話した。みるみる老婦人の眼に涙が湧いた。「それでは、やっぱり家うちの娘でございますよ、明日が一周忌になりますから、それで帰って来たものですよ」老婦人はそれから土間へおりてその小犬を抱きあげた。この話はシンプルながらも心がほっこりするいい話ですね。本作はきっと後に書かれた有名な実話怪談のタクシー怪談噺の原型なのだろうなと思いましたね。
あひるさんは、それからもう二度と店に近寄らなくなりました。ひつじさんは初めはせいせいしたと思っていましたが、あひるさんが来ないのが段々と寂しくなりました。ひつじさんが店の前で「あひるさんや」と呼びかけましたが、あひるさんは走って逃げて行きました。そこでひつじさんは綺麗な洋服を一枚縫ってあひるさんの家に届けて、また遊びに来るようにとお母さんに頼みました。そして「そんなにミシンが好きならお弟子にしてあげよう」と言いました。あひるさんはひつじさんのお弟子になって上手な洋服屋さんになりました。ナイスな結末ですね!
奥さん、あなたの髪は実につやつやと黒かったですな。それが一体どういう訳で一晩の内に髪の毛がそんなに真白になったのですね?と聞くとミラはショックで気を失って床の上にどっとばかり倒れてしまった。うーん、真相は最初から明らかですので意外性はありませんが、真に上手なサプライズ・エンディングですね。
彼に薬を処方して帰した。私は診察中に彼があの骸骨の顔にそっくりな事に気付いていた。そして書棚の上の骸骨を取ってジッと見るとギロチンの刃によって付けられた傷を見つけたのだ。この出来事には、いろんな説明が付けられるかもしれない。しかし諸君、世の中には解決などせずにおきたいと思われる神秘がいくらもあるのだ。何という運命の巡り合わせでしょうか。本作は1923年の「新青年」に翻訳された作品ですが、百年経った今でも変わらない面白さですね。
日本有数という形容は、そのまま世界有数という実装なのだから自重しなければならぬ。まあ100%がそうとは言えないでしょうけれど身近な例で言えば日本の野球のレベルは世界一を示しているのですから大いに自信をもつべきだと思いますね。
そして記者の顔をまともに見つめながら「傑作です」と繰り返した。己の感性を信じる芥川の自信に満ちた気魄を感じてイヤな野郎の美術記者の酷評をきっぱりと全否定する姿がカッコイイですね。私も専門家の意見に流されずに傑作を見抜く目を持ちたいし著者の姿勢を見習いたいですね。
男がもう結構ですと言って食事を終え家を辞すと、その跡をつけたが椎の木の下で消えてしまった。まあそんなに怖くはないですが生きている人のように飯を食う幽霊というのは珍しいですね。
ネズミの赤ちゃんがお母さんに自分がお猫さんの鼻をかじったんだと言いますと、お母さんは驚いて近所におしゃべりに行きますと街中が大騒ぎで皆が窓から首を出して「アハハハハハ」と大笑いしました。お猫さんは恥ずかしくて、しかめっ面をしていると新聞社の写真係の犬さんが写真に撮って新聞に載せました。それを見たお猫さんは我ながらおかしくてたまらなく大笑いしました。それからお猫さんは怒る事を忘れていいお猫さんになって、お終いには街のニコニコクラブの会長さんになったそうです。もの凄く愉快な笑えるお話で最高に面白かったですね!
男女と菓子で三角関係が成立するのでしょうかね?まあ詩の世界だから何でもアリでしょうけどね。今の世の中だったら相当に物議を醸す事でしょうね.何だかそれ程に深刻な話とも思えませんね。もしかしたら恋人二人の恋愛ごっこの戯れかもしれませんね。オーダンもよく判りませんが、これは引き続き調べようと思いますね。
この可愛ゆきひとつの菫の花を ただ微かに貴女はほほ笑み 貴女は微かにかぐ 恐ろしい絶望の底の神祕を 人間の虚無の苦惱を 貴女は一人知る 貴女は一人知る ああ この暗い紫の色の感情を 紫の色の、げに吐息深き私の病熱の戀びとよ。貴女は。この詩は3番まである歌謡曲の歌詞になりそうで、誰かがメロディーを足して新仮名使いにして一曲作りあげて令和の歌としてよみがえらせて欲しいですね。「戀びとよ」は「恋人よ」ですが、五輪真弓さんの名曲の女性が男性に呼びかける詩とは完全に逆で、こちらは男性が女性に呼びかける詩なのですね。
でも本当に変だったので兄さん姉さんが笑い出すと帽子のぼんこちゃんがイヤになって家を出て行きました。お父さんがワンコちゃんを連れて外を探したけど見つかりません。ぼんこちゃんはホテルに行ってボーイに話して一晩部屋に泊めてもらいました。まあお金ももらえないのに帽子を泊めるボーイもおかしいですが仕方ないので許しましょう。ぼんこちゃんは、ホテルのボーイに帽子を作ったおじさんの住所を書いてもらい電車に乗ろうとしましたが、人で満員だったので乗れずに上に乗りました。帽子は強風を受けて、くしゃみが出て止まらなくなりました。
帽子のおじさんは、ぼんこちゃんを町のお医者さんに連れて行くと、もんこちゃんの家へ送り返せば風邪が治ると言って箱に入れて郵便で出しました。帽子が届くと、もんこちゃんがブラッシングしてあげたお蔭でくしゃみが止まりました。ぼんこちゃんは感謝して頭に格好よく乗りましたので、山羊の写真屋さんで記念写真を撮って貰いました。最後に懸賞問題で、もんこちゃんが誰に写真を撮ってもらったかのクイズが出されています。「ハッペウ」の字を発表と理解する子供達は偉いなと思いましたね。まあ結局はヤレヤレのハッピーエンドで良かったですね。
大根さん親子は大ピンチになり他の仕事をやろうとしても出来ないのでした。ところが最近になって、また人々が髪を切ってよと頼みに来るようになりましたので、大根のお父さんは大喜びでした。でもどうしてだか理由がわかりませんでしたが子供の大根さんは気付きました。それは玉ねぎさんの髪の毛が元通りに伸びたからでした。やれやれ、心配しましたがハッピーエンドでめでたしめでたしですね。
ちょっと常識では考えられない人としては信じられないような物言いをする太宰さんは皮肉屋の毒舌家で、もしかしたら本音は別の所にあるのかも知れませんね。そうですね、こんな悪口雑言を書きながらも、裏の裏を読んでくれといいたいのかも知れませんね。大分ひねくれた複雑な性格の方なのでしょうね。
これが我々の目指す世界征服の第一歩になるんだよ!なんだって、俺はそんな邪悪なことなんかやらねーよ!そんな事いっても、もう信者たちが続々と訪ねて来ておられるんだよ。ヒデキング牧師さま、どうかお助けを!お願えしますだ!うーん、大丈夫だよ、信じる者は救われるんだからね。ああ、口が動いて勝手に牧師になっちまってるよー!うーん、自分でもこの先どーしたらいいのかわかんねーんだよーん!なんともはや中途半端なフィニッシュでごめんなさいね。
それを見た周りの人はおかしかったけど、やっと我慢して笑いませんでした。このよしおさんが大きくなって「でもでも、そんなの関係ねえ、そんなの関係ねえ、はいおっぱっぴい!」の海パン一丁のパフォーマンスで一世風靡したのですよ。
こういう階級は狭く、西洋よりも一層狭いだろう。僕はこういう事実の善悪を論じているのではなく、ちょっと話すだけである。昔の日本は今よりも貧富の差が激しかったので、本を読む人々にとっては読書の選択の重要な要素になったのでしょうね。まあ今も昔も良い物は良いという人々の判断は変わらないだろうと信じたいですね。
太宰さんは2023年の日本シリーズで阪神タイガースが38年ぶりの日本一に輝いた事もそんなに喜んではくれなかっただろうなと思えて、まあ.性格だから鹿tらないのですが、それが少し悲しいですね。
ひよっ子が「いいえ」と答えてもおじいさんは納得しませんので、ひよっ子は悲しくなってピイピイ鳴きました。そこへお嬢さんが来て、ひよ子をニ十銭で売ってくださいと頼みお金を渡すとひよ子を持って帰りました。おじいさんは歯医者に行って、さっきの話をし、ひよっ子の食べた銀貨がお嬢さんの財布に入っていたのはどうしてですかと聞くと、歯のお医者様は笑って言いました。「あなたは眼の医者へも行かねばなりませんね」と。まあ最後はうまくまとまって一件落着でしたね。おじいさんは年金をもらえないのでしょうか、この先の人生が心配ですね。
あひるさんは何もわからないので、よく光るニッケル製の人間の世界の値段で二円五十銭の品物を買い喜んで時々眺めていました。ある日、七面鳥さんから手紙が来て旅行へと誘い朝七時に鳥山駅で待ち合わせしようと書いてありました。あひるさんは嬉しくて当日の朝3時頃から起きて時計とにらめっこして7時前になったので駅に行きましたら汽車はとっくに出て行った後でした。あひるさんが自分のと駅の時計を比べると30分遅れていました。「何ていう時計だ!」とあひるさんは泣きましたが、もう仕方がありませんでした。可哀そうに次から頑張ってね!
invitation au Voyageは18世紀のフランスのシャンソンの曲でしたね。死者の語りは、男が自身の肉体から抜け出して霊魂となって空の上から見ているのでしょうか。彼は最後にはこうなる事を予期していたように思えますね。
石は赤を先頭に動いていたが終いには縁側からぽとりぼとりと一つずつ下に落ちた。この事は巷の噂になり阿倍野署から刑事が派遣されて調べると兄の森岡さん宅へ持って行ったというので出向くと縁起が悪いのでそこの広場へ捨てたという。刑事が広場へ行って見るとニ三人の子供たちがその石で石けりをして遊んでいたという。うーん、信じられない話ですが警察まで出動したのですから一応本当にあった珍事件なのでしょうね。思わずホンマかいなと叫びたくなりますね。
翌日、リスさんは兎さんが気の毒になって本の代金を届けに行きました。兎さんは昨夜帰りに急いで逃げたので川に落っこちて指の先を怪我して家で寝ておりました。リスさんは医者でしたので兎さんの指にヨードチンキを塗ってあげました。それから二人は仲良くなり、兎さんは新しい本が入るといつでもリスさんに値段を十銭位ずつ安くしてあげました。まあ本の中身を確かめずに無造作に本を買うリスさんも慌て者ですが最後は全て丸く収まって、めでたしめでたしでしたね。
私はそう思い、今逃がすのは逃がさないよりも悪いと考えて籠を近づけると鳥は中に入って餌を食べた。いつもより寒くなった日の朝に彼女は実を震わせ止まり木の上から落下した。それを見て母が「アッ死んだ」と言った。私は彼女の死の姿を見て軽い恐怖を覚え「死によった!」と長らくしてから呟いた。主人公はこれからも少しの罪悪感を覚えながら鳥を捕まえて来ては餌を与えて飼い続けては、また何度も悲しい別れの時を繰り返すのでしょうね。
新聞や小説なら好いが、これが随筆として雑誌に掲載されて一か月店頭で呟き続ける勇気はない。太宰さんのエッセイには自分の至らなさ、駄目さ加減を堂々と開き直ってさらけ出す調子のものが非常に多いですね。明らかに笑いを狙われているように思いますね。今の時代に生きておられたら漫才やM1グランプリを見て楽しまれたのではないかと思いますね。まあどうしようもなく不器用で、自分の才能の無さを自らが認めた上で小手先で適当に誤魔化す事を一切しませんから、とても誠実な性格のお方ではあるのでしょうね。
それでおれは玄関の電鈴を調べてみると悪戯なのか理由は不明だが中で機械が壊れていたのだ。おれは窓の向うの二階の女が会釈して来ても返事をせずに、いつか訪問客が来てくれるのを待つのである。この主人公は引きこもりで一歩も家の外に出ないのでしょうか。手紙の相手に伝鈴が壊れていたのだよと手紙を書けばいいのに行動しません。この時代は電話はまだ普及していないのでしょうか。外出せずに食事もせずに生きていけるのでしょうか。まあ細部が曖昧な夢のようなストーリーですね。いつまでも寂しそうなこの男に外に出なさいと忠告したいですね。
お猫さんは強情で待ち続けさらに一時間待ちましたが、あひるさんはまだ帰って来ません。寒い風が吹いてお猫さんの上着を吹き飛ばしたので「ハクション」を連発しました。もう一度変えちなさいと言われても従わずに一時間待つと夕方になって嵐のような風が吹いてお猫さんは体を吹き飛ばされて川に落っこちました。お猫さんは幸い水泳の選手なので川から這い上がって「ハクション」を3連発しました。そのくしゃみの音はお猫さんの家にまで届きましたので、お母さんが急いで飛んできて連れて帰りました。お猫さんは家のベッドに入って一休みしました。
でも、その晩から熱が出て一週間程うんうんうなされたそうです。まあ家に引きこもるよりは元気ハツラツでいいのですけどね、冬の寒い日は体に悪いですから、お猫さんはこれに懲りて我慢する事を覚えないといけませんね。
それから七八年の月日が流れ去って僕はいつの間にか額の禿げあがるのを感じていて、久米も今ではあの時のように駆け出す勇気はないに違いない。この話のタネを明かすと、後架(こうか)とは便所の意味だったのですね。私は知りませんでしたので勉強になりましたね。でも、そんなに危ないんだったら、さっさとその場で立小便すれば良かったのにとも思いましたが彼は上品な方だったのでしょうね。まあ或いは小ではなかったのかも知れませんね。
おばあさんは椅子に腰かけると気持ちよくなって寝てしまいました。夕方になってミケ子とトラ三が耳が破けるような大きな声で話ながら帰って来たので、おばあさんは目を覚ましました。おばあさんは腹が立って会う人毎に文句を言いましたが、良いネコですから子供たちがどんなにやかましくても怒鳴りつけたりはしませんでした。まあ若者たちには不満があるけど何とか我慢して暮らす賢明な優しいおばあさんネコさんだったのですね。
カマキリのように妻が夫を食らうなどという事が実際に起こるべくもありませんが、これは夫が妻を深く愛していて極端に言えば例えどんな事をされようとも許すという心境を描いているのだと思いますね。ですからまだ2作目ですが、これはカマキリの残酷なシーンを描きながらも著者の中ではとても穏やかな部類の作品と言えるのだろうなと思いますね。
私の歯はボロボロに欠けているので返事に困って、お勘定を頼んだ。それから暫くは外出したくなく静かに家で読み書きした。鼻が赤くならなければいいとも思っている。まあ腹を抱えて笑うしかない面白さですね。こういう素直な芸風がいいし頭に血がのぼらなくて心を静めて穏やかに過ごす性格・人柄が著者の良さでしょうね。
男女の違いが強調される分野においてのみ仕事に加わる資格があると述べられていますが、現在の女子プロレスを知ったらどう思われるでしょうかね。また女が男の仕事をしても女らしさは失われないだろう、それは狼が犬になっても泥棒を見れば食いつくのと同じ理屈だと荒っぽい例えをしています。でも本音を言えば犬よりは狼が良い。子供を育てたり裁縫をしたりする優しい牝の白狼が良いと結ばれています。このエッセイの内容を踏まえると、芥川さんがもし昭和に生きていたら、さだまさしさんのヒット曲「関白宣言」を支持してくれそうな気がしますね。
書き方がおかしくなりましてすみませんが、芥川龍之介さんは昭和2年にお亡くなりになられまして、昭和54年にさだまさしさんの「関白宣言」がリリースされています。
③Aは細君とつい最近亡くなった友だちの死について話をしていた。細君が「死がなければどんなに幸せでしょう」と言うとAは「死があってこそ生がありがたいんだよ」と反論する。Aは外に誰かがいる気配を感じて扉を開けると頭から黒い着物をかぶった背の高い男がいたので驚いて「おまえは誰だ?」と尋ねた。「死だ!この家へ入ろうかとのぞいていたのだ。俺について話すのも全部聞いたが、おまえたちは俺の存在を忘れないだけ感心だ。今度だけははいるまい」と死は冷ややかに言い放って大またで歩いて去りました。死神とは当分会いたくないですね。
「入って往ったのですか」「往ったとも、気が注かなかったかね」「それじゃ、また出たのか」「出たとは」「そんなことを云いますよ」客はその後で、列車ボーイから、三人づれの水兵が、田浦方面へ遊びに往っていて、帰りにその一人が帽子を無くしていたので、それがために、途中で轢死していると云うことを聞かされた。「途中で帽子を無くしていたために途中で轢死している」という最後の文章の意味が?よくわかりませんが、まあとにかく幽霊には間違いないのでしょうね。こういうのは怖いながらも一度位なら実際に見に行きたい気持ちになりますね。
このことを知ったらお猫さんはどんなに怒るだろうかと思って小ぐまさんは大きな声で泣きました。隣のあひるさんが来て事情を聞くと可哀そうにと言って二匹で泣きました。そこへ昨日のお猫さんが来て子ぐまさんに訳を聞くと気の毒がって泣きました。相手がお猫さんだと気づいた小ぐまさんが「ごめんなさい」と謝るとお猫さんは昨日の約束をすっかり忘れていたと言いました。小ぐまさんはお猫さんが怒っていないと知ると嬉しくて三匹でお昼ご飯を食べた時にあひるさんとお猫さんの倍の倍も食べられました。お猫さんが寛大な性格で誠に良かったですね。
でも二人は嬉しさに上の空になり礼も言わずに家に帰りましたので、アヒルのおじさんはぶつぶつ怒りましたが、のんきな二人は気付きもしませんでした。人に助けてもらったら、きちんとお礼の言葉を言わないといけませんよという戒めの話ですね。
Vakiraさん、ありがとうございます。ブラックフライデーは時期が11月4週目ですのでわざと未来の話にしました。大阪の兄ちゃん姉ちゃんの柄の悪い話にガラッと変えてしまって、ごめんなさいね。
「私はつまらない小心者で会うのが怖いのです」と我ながら上手に書けたと思う。このエッセイを読んで思ったのは太宰が自分の弱みや負の性格を世間に堂々と自ら口外しても全く気にしない方であると言う確かな事実を知りまして心からの親しみを感じましたね。自分をよく見せようとか少しも考えず開けっぴろげで虚栄心のない性格を見るに著者は心から信じて良い人なのだと私には思えましたね。
だが男はあれから女の真剣な顔を二度と見る事はなかった。女は一旦は別の男と暮らしたけれど、心の中では幼い日に鬼ごっこ遊びをした男をずっと追い続けていたのでしょうね。そして長い時を経て漸く鬼の男をつかまえて手に入れた今はすっかり安心し心から大満足したので、もう真剣な目で男を見つめる事がなくなったのでしょうね。
女は男より偉いのです。これは後年のフォークソングの名曲、河島英五さんの「酒と泪と男と女」の歌詞の一節、「又ひとつ 女の方が偉く思えてきた」に影響を与えたのに違いないなと私には思えるのですね。
それで二匹の小犬は、安心してポチの横で眠りました。夕方、目覚めると音は止んで大掃除もどこへ行ったのか影も形もありませんでした。犬たちが最初は戦争が始まったのかなと勘違いした大騒ぎも漸く無事に終わってやれやれホッと一安心ですね。
そして階段の上で転がった弾みで下へ転落してしまう。母と姉が慌てて駆けつけ近所から急いで医者を呼ぶが灸は既に死んでいた。御婦人と女の子は普通通りに宿を出て行き宿ではいつもと変わらぬ日常が続いて行くのだった。これは知恵遅れの男の子が調子に乗った為の過失で自業自得でしょう。家族が見守ってあげるるべきでしたが仕事で忙しくて難しくいつかはこんな事が起きると覚悟していたのかも知れませんね。田舎の村の小さな悲劇でしたね。自分のしたい事を毎日やれた灸は幸せだったのでしょうか。痛ましい悲劇を二度と繰り返してはなりませんね。
009さん ありがとうございます。旧作はお下品ネタが多いので読まれなくてもいいです。そのうち削除しょうかと思っていたんです。あ~恥ずかしい(ToT)(≧∇≦)
Vakiraさん、ありがとうございます。これを書いた時は阪神の負けが悔しくてオリックスが優勝すると思っていましたのでヤケになりましたが、実際は阪神の優勝でしたのでこんな話を書くことはなかったのですね。
小ぐまを必ず泣き虫がなおる荒熊病院に入院させると、すっかり泣き虫が治ったそうです。みなさんの中で荒熊病院に入院しなくちゃならない方はありませんか?まあ深刻な心の病は放っておくと大変ですので、人間の場合も手遅れにならない内に早い内に手を打ちましょうね。
そうか、手塚治虫先生はスマホは予言しなかったけど、僕たち夫婦の息子の火の鳥の事はちゃーんとわかってたんだなあって流石に偉大な人物は違うなあってマジで感心したんだよね。まあ苦しいオチですが、また次回もお願いしますね。これから少しずつ過去の作品も読ませて頂きますね。ありがとうございました!
009さん お読み頂きありがとうございます。おお~火の鳥~♪ 私事ですが昨日ブラックジャック展 拝観してきました。手塚治虫の偉大さをあらためて知りました。ブラックジャック再読してみようかと思います。過去の作品は愚作なので読まない方がよろしいかと思います。
それで漸く女の子のお巡りさんが信じてくれて「まあ、本当ですか、人間の中でもそんなに利口な子供はいませんよ」と褒めてくれました。まあ題名は「迷子ノタマネギ」の方が相応しいですが、固い事は言わずにとにかくハッピーエンドのめでたしめでたしで良かったですね。
そしたら甲子園の日本シリーズの中継番組が映ってさ、阪神―オリックスの11月1日の試合で阪神が9回裏にサヨナラ勝ちして、翌日の2日にも8回に一挙6点をあげて大逆転勝ちで対戦成績を3勝2敗にして日本一に王手をかけたんだよ!それからもう気持ちよくて笑いがとまらねーんだよね!へーっ、そう言えばヒナ君って昔から熱狂的な阪神ファンだったよね、それで今年の日本一のチームは結局どっちなのよ?うーん、それが残念なんだけどその先はどれだけテレビをいじっても映らねーんだよね!うーん、でも夢みたいな話だし僕は幻覚少年なのかもね!
でも石鹸で洗っても茶色の色は落ちなくて風邪をひいてしまい「ハックション」とくしゃみが出続けました。そこへ大根が帰って来てどうしたんだいと聞きましたが、ゴボウはくしゃみが止まらずで何も言えず大根は腹を立てて寝てしまいました。翌朝目覚めると二人は昨日の事をすっかり忘れていて今まで通りに仲良く暮らしました。お野菜ですから、肌の色は仕方ありません。まあ最後は問題の核心に触れないあたりさわりのない無難な納め方になりましたが、色が違う者同士が心を通わせて親しくなるのは人間の場合も同様で、普通に付き合うのがイイですね。
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