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今昔物語集 (光文社古典新訳文庫 Aン 2-1)

感想・レビュー
33

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Sin'iti  Yamaguti
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91編の抄訳だが、伝統的な天竺部・震旦部・本朝部という配列ではなく、テーマ別の8部に分けて再配列しているのが特徴。訳は読みやすい。何よりも内容が面白く、源氏物語以上に、日本が世界に誇れる古典作品だ。これを入門として、講談社文庫の本朝世俗編なども読んでみたい。
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YK
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平安後期の10世紀ごろに編まれた仏教説話集。天竺・震旦=中国、本朝=日本の三国に亘る千余話の中から90編を取り上げている。鬼や大蛇が出たり人を呪い殺したり、狐が化けた美女と一夜を明かしたり、旅人を殺して身ぐるみ剝いだり、妙法蓮華経を唱え続けることで仏の御加護に助けられたりと当時の世相・文化・宗教観が文学として昇華している。歎異抄が親鸞の法語集であるのに対して、今昔物語はより幅の広い「言い伝え集」といった側面が強い。
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巨峰
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今昔物語の世界にすっかり浸りました。きっと、中高の授業で1編くらい読んだ以来。リズムがよくて必ず落ちがある。91話でも、全体の1割にも満たない。いつか残りの物語も読んでみたいな。ところで、古典新訳文庫の日本文学は本当に素晴らしい。従来のこういった文庫版の古典シリーズは古典文学の誘いとか紹介とか入門とかをどこか意識している気がするけど、光文社古典新訳文庫については、ただただ読者に素敵な読書タイムを提供することが目的としている感じ。とてもおすすめです!
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大島ちかり
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読みやすかった。 下世話な話。教訓めいた話。信仰の話。鬼の話。どのくらい本当の噂話なのだろうか。 今は昔、で現代にもいるのかも。鬼! いい女に騙される男は今も昔も変わらないからね。
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●●
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ネタバレ2021年の本。再読。訳が凄くいい。読みやすく分かりやすい。
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アステア
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すごく面白い。流石、大岡信の息子さん、現代語訳がものすごく読みやすい。
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Sakie
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平安末期、天竺、震旦、本朝の3か国の説話を日本人が編んだ長大物語集。都市伝説のようなものから、実話に尾ひれがついたようなものまで、今読んで面白い小話がひたすら続く。しかし口伝採録ではなく、文献を基にしているらしい。主役が特定されているものもそうでないものもあるのは原典が違うからで、時の権力事情とは関係な…くはなさそう。んで法華経推し。教訓めいた無理やりな締めくくりも後づけっぽいが、著者のアレンジなのか。芥川が短編に仕立ててみたくなるのもわかるような、よい骨格の物語がたくさんある。語ってなんぼの話だよなあ。
Sakie

僧が藪の中で交わろうと組み敷いた女の正体が実は80歳を過ぎた師匠だった話、悪夢すぎる。その経緯の描写が妙に細かい辺り、説話としては語り手も聴き手もうひゃうひゃ楽しんでいた様が目に浮かぶ。しかし、あとがきに著者の感触では仏教の一僧侶による野心的な集成・編集ではないかとある。様々に検証を重ねるあたり、プロファイリングのようだ。もはやミステリである。『序も跋も書かず、未完のまま『今昔』を死蔵する決断をしたのは、著者本人だったように思えるのだ。そして、彼はそれを必ずしも残念だとは感じていなかったのではないか』。

06/13 16:50
Sakie

『父と一緒に盗みをした息子の話』は映画化してほしい。南インドで。奇想天外で胸がすっとする話。そう、中国や天竺の話も当時確かに伝わっていたに違いないことは興味深い。執獅子国といい羅刹国/僧伽羅国といい、インドの話で鬼ヶ島扱いされるのはマハーバーラタ同様いつもランカ島、スリランカである。

06/13 16:50
0255文字
真琴
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「今は昔」で始まる、平安時代末期に編纂された日本最大の仏教説話集。本書はその中からの厳選91話を収録。法華経の教えを説いたものの中にもゴシップ調のものや下ネタも多く楽しく読めた。芥川龍之介の「鼻」「羅生門」の原話もあったのでそちらとも読みつなげてみたい。
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NORI
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膨大な説話の中で、今回印象が残ったのは、人質を取られた武人の話。 悪者に妻子を人質に取られ、敵を殺るか、家族を救うかで葛藤するのは、ハリウッドのヒーロー映画でもありがち。守るべきモノは、弱点にもなる。 そんな中「妻子を案ずれば武人の身を誤る。質に取られた子は殺させてしまえ。それくらいの覚悟が必要」という考えが、印象的。 その賛否はともかく「家族が大事に決まってる」とあっさり言っちゃう現代映画が浅く感じる。現代的ではない回答を前に、逆に考えさせられてしまった。 そんな、現代にも通じるテーマが山盛り。
兵士O

人質の妻子など殺されてしまえ!((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

02/21 22:57
NORI

その話自体は、ちゃんとハッピーエンドで終わるから大丈夫ですよ😆!

02/21 23:34
0255文字
はる
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今昔物語はもともと好きで、いろんな話があり、面白い。日本昔ばなしみたいな感じかなあ
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あずき
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これでたった1割程度とは、ものすごいボリュームだ。仏教説話集として名前は誰でも知っているだろう。案外男女の生々しい話や、粗忽な笑い話など、エンタメとしても面白かった。
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凜
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あー、長かった。かなり時間をかけ少しずつ読み進める。 現代語訳が本当にありがたい。テーマごとに纏めてあるのも理解しやすくて、これはこれでよいアイデアだと思った。 にしても、摩訶不思議な話だけじゃなくて、いつの時代も人間って変わんないなぁと思う話も多くて笑ってしまう。 解説は頭の整理になった。 なかなかよい本だ。
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individual
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「解説」のみ読了しました。芥川龍之介の短編の原典を、後日読む予定です。
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さり
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ネタバレ菩薩はいい人で、奉仕は人殺しする、
さり

奉師

04/05 13:00
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こちょうのユメ
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今昔物語を現代語訳で読めるのはうれしい。91の説話集は平安時代の貴族から一般大衆まで、面白くてヘンなエピソードを集めたもの。訳者によると「興味深い出来事がウワサとしてつたえられ、やがて物語として結晶したもの」だそうだ。中には、腫瘍の治療薬として胎児の肝を手にいれる平貞盛の残忍で戦慄する話。書類改ざんを命じた書記を口封じに殺す、今でも似たような話。また貴族、僧侶、民衆を問わず簡単にエッチをする話など、今と一緒じゃんと思える話が数多くある。こうしてみると人間の本性は、大昔からたいして変わっていないようだ。
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リトル★ダック
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「応天の門」と「鎌倉殿の13人」関連で平安時代末期にまとめられた今昔物語を読んでみようと思い当たりました。原典は1000篇余り。その中から訳者が人間の欲望=業を軸に選んでまとまめた90編がこの書籍になります。架空の物語ばかりと思っていたら、実在の玄宗皇帝、平兼忠、醍醐天皇といったお歴々が登場。訳者は、あとがきに、今昔物語の著者は武家の台頭に関心があったのではないかと書いていますが、平安時代から鎌倉時代に移行する時代、なんともいえない空気を感じることができました。すばらしい訳本に感謝。
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木倉兵馬
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これまで読んできた今昔物語の現代語訳では珍しく、天竺(インド)・震旦(中国)の説話もいくつか選ばれている一冊。全体的に面白く読めました。海松の生えた蛤で復縁する話とか、女盗賊の話とか、怪力の僧侶だとか色々参考にできそうです。ただ、あとがきでも指摘されているようにインド・中国を題にとった説話の多くは芥川龍之介のいう「生ま々々しさ」がなんか伝わってこない……。リアリティとは違う概念で説明できそうですが、語彙と知識が足りないのでうまく伝えられそうにないですね。解説中にあったゴシップ性が鍵にはなりそうなんですが。
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輪
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ネタバレ1つ1つの話が短かくて、集中が途切れて、なかなか読み進められなかったが、子供の頃聞いた話、あれもこれも、今昔物語だったのか!と驚いた。
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kyoko
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読みやすい1冊にしてくれてありがたい!「なるほど」と感心したり「そんなばかな」と呆れたり「ちょっと怖いな」と思ったり短い説話それぞれを楽しめた。巻末の解説はとても勉強になりました。
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azuno
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朱川湊人さんの「知らぬ火文庫 鬼棲むところ」を読んで(今昔物語がベース)1,2編を除きなじみのない話が多かった為、原典に当たろうと図書館検索で手に取った。なんと原典は千話余。本作もそのうち90編ほどの抄録だそう。インド編、中国編、日本編に分かれているそうで本作は各章ごとにその順番で掲載してくれている。やっぱり本朝部(日本編)が一番面白い。もう一度朱川さんの著作または芥川の著作を読み直したいものだ。この光文社新訳文庫はいい企画ですよね。
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DEN2RO
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芥川賞作家の大岡玲さんが「今昔物語集」から91篇選んで現代語訳しています。8つのテーマごとの章立てで、今昔の世界を紹介しています。外語大のイタリア語出身でその専門で修士。経済大学で一般教養の日本古典文学を教えながらの著作です。確かに読みやすいです。
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たんかれ~
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平安時代末期に書かれたという仏教説話集。全部で千話くらいあるうち、本書では91話を抜粋。淡々と描かれているけど、どれも人間臭くて面白い。芥川龍之介など多くの作家が著作のヒントにしたそう。そういえば井上靖の作品で読んだ話もありました。編者は不明だけど、それほど高位ではない僧侶がライフワーク的に書いたのではとのこと。納得。読み易い現代語訳に感謝!
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EMI
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「今は昔〜」の書き出しで始まる今昔物語集の新訳です。華麗で優美な王朝文学とは対極にあり、一般人の暮らしが窺えます。服装、景観は絵に描けそうなほど細部まで、人や妖の心情も細やかに表現され、現場で見聞きしているような臨場感があります。人々が外界と内界を区別せずに、ただ把握した出来事として書かれているのは中世の物語ならでは。当時の日本人の意識を感じ取ることができます。民間伝承の物語を集めたものというより、誰か(作者不明)が明らかに意図して各話を整えている。現代語で読むとそれを強く感じました。
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ネコベス
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平安末期に編纂された今昔物語から訳者が選りすぐった91話を収録した新訳説話集。貴族の痴話喧嘩や盗賊の跋扈、仏教説話に鬼や亡霊、亀に狐まで登場する小エピソードの連なりが小噺のようで気楽に読める。前世の報いや因果応報思想がその時代の根底に感じられる。日本昔話で見た「羅生門の鬼」「安珍清姫」「猿神退治」、芥川龍之介の「鼻」や「羅生門」の元ネタも確認出来て楽しめた。
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misuzu
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難しい説法話なのかと思ったら、現代にも通じる話が多く、楽しく読み終える事ができた。「武人の誉れ」の章と、「異類と人間」の章に好きな話が詰まっていた。亀が子供を救った話が特に好き。そして、訳者による解説も読みごたえがある。誰が、この作品を編纂したのだろう?と知りたい気持ちもあるのだが、このまま未詳のままでもロマンがあって良いのかも知れません。1000話からなる今昔物語を、91話まで絞られた訳者や編集部の方は大変だった事だろう……。文書改竄、この時代からあったのか。人の命を奪う事も、昔から変わっていない。
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中玉ケビン砂糖
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本編もこなれた現代語で勿論面白かったが、編訳者解説の「5W1H」論が刺激的。日文学史上最大級の仏教説話集ではあるが、いかんせん作者は未詳。ただその核は散逸した『宇治大納言物語』にあり、さらに遡って『日本霊異記』や大陸渡来の文献からの断片要素も窺えるので、遺漏なくほぼほぼ網羅はしているもののその膨大さが却って全体像を漠とさせている、というのがアカデミズム的な歯痒さだった。成立時期については振れ幅こそあるものの、科学的測定や収録作の傾向からある程度の絞り込みはでき割愛する。面白いのは、ある程度の自明性・蓋然性
中玉ケビン砂糖

一方「南都説」は『「興福寺内でこの書を貸し借りしました」という確かで最古の日記があること』『「法華経の救い」がウエイトを占めてはいるが、南都六宗(特に法相宗)至上主義も劣らず見られ、北都の僧がそれをわざわざ強調する理由はない』という主張に拠るとのこと。「誰」に関しては、「ある程度の教養・仏典を参照できる権限を持った」「真面目ではあるが記録魔でもあり、それほど高徳でも向上心があるわけでもない」が、

11/03 14:40
中玉ケビン砂糖

「貴族や武人の滑稽さをバカにできる第一級のユーモアと、外道とならない程度に仏教の範を盛り込める巧みなバランスを併せ持った無名の人物」と推測されている。真相はさて。

11/03 14:40
3件のコメントを全て見る
0255文字
しょうゆ
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本当は原文が読みたいが、なかなか手軽なものがないので新訳で。91話も収録してくれているのがすごい!厳選の91話だから面白くないはずがない。しかも、本朝・震旦・天竺の分け方じゃなくて、「武人の誉れ」とか「異類と人間」のようにテーマで分けて集められているのが良かった。(それが嫌な人もいると思うけど)解説も詳しく、著者像についてがとても面白かった。「貴族社会が基盤ではない人物」「詩歌に疎い」って確かに…と思う。
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ハルト
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読了:◎ 日本最大の仏教説話集。そのなかでも、選りすぐりの91話が収められている。読んでいておもしろかったのは、人間の業をまざまざと描いてあるから。『説話文学はゴシップの文学である』とあるように、天皇、貴族、僧侶、武士、民衆と、上から下々の者まで、身分年齢男女問わず、愉快に楽しく噂として語り、おおらかで豊かで生き生きと滑稽譚や悲劇喜劇等にしているところがよかった。古典と云えども、肩肘張らずに楽しめる。訳も読みやすかった。
0255文字
Oka
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たまには古典を、と思い読んでみた。時間節約もかね、原本ではなく新訳としてみた。古典ではあるが、今読んでも面白く、興味深い内容が多かった。仏教説話メインのところは仏教学、進学的な面もあり、一概には面白いとは言えないかもしれないが、武士が登場する内容のものなどは、笑いを誘うものもあり、面白かった。芥川龍之介作品の原本となっているものもいくつかあり、芥川作品との変化を楽しむのもいいかもしれない。
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Decoy
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むちゃくちゃ面白い! が、現代語への訳と説話のチョイスがこれで良いのかどうかが、確信が持てない…。意外と「これ知っている」という話が多く、芥川龍之介の短編以外にも、様々な形で読んだり聞いたりしているのだなと感じた。天竺/震旦/本朝の三部から成ることを、今回初めて知った…。
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さとうしん
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今までそれほど注目されることのなかった天竺、震旦の部の説話も訳出しているが、なぜ注目されてこなかったのかという理由が透けて見える悲しいことになってしまった。訳注のつけ方に若干の不安を覚えたが、巻末の解説は案外としっかりしている。
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蝦
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これは好き!本当に面白い。インド、中国、日本の説話を集めた古典。笑えて、ヒヤッとできて、教えられて……こういう作品を読むと人間の想像力の凄さを再確認できる。現代語訳も読みやすく、今年のベスト5くらいには入りそう。そして、芥川龍之介を読みたくなる。
けせら

これ、私も好きです!おもしろいですよね!龍之介さんの本を読みたくんる気持ちもわかります(てゆか、読みました^^;)

08/19 12:52
蝦

けせらさん、コメントありがとうございます! 本当に面白い本でした。発売を知ってから、発売日をずっと待っていましたが、待っていた甲斐がありました。

08/20 07:37
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本読みのヒトミ
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ネタバレ光文社の古典新訳語本は驚くほど読みやすくなっていて、その際たるものが今昔物語だと思う。 古典とは思えない読みやすさ。新訳の今昔物語は遠野物語や民話を惹起させました。ってことは、遠野物語や民話のベースに今昔物語があるんですね。杉浦日奈子の百物語にも今昔物語をベースにした短編があった。鼻や羅生門もそうだけど、もっと面白い話もある中、芥川龍之介や杉浦日奈子はなんであれをベースにしたんだろう。いろいろ謎深まり結論なし。今昔物語にふさわしい感想でした。
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今昔物語集 (光文社古典新訳文庫 Aン 2-1)評価94感想・レビュー33