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おたま
さんの感想・レビュー

おたま
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著者の唐福睿(タンフールイ)は、台湾の作家。5年間弁護士として活動し、その後映画の脚本・監督となり、さらに作家としても活動している。この『台北裁判』も、その経歴を生かして、台湾での裁判を中心に置いている。扱われているのも台湾における外国人労働者や台湾内での民族の問題、また死刑の廃止・存続の問題も絡んでおり、非常に重厚な内容になっている。その重いテーマを、短い章を積み重ねることで軽快に読ませるところはさすが。文庫本で650ページ程の小説だが、残り150ページの緊迫感は只事ではない。裁判小説の秀作。
おたま

中国や台湾の小説を読むと、登場人物の名前がなかなか覚えられなくて、困る。だが、この小説では、漢字で書かれた人物名に、翻訳者がその都度カタカナで読み仮名を付けてくれているので、最後まで人物名は明快。また、カバーの折り返し部分と、さらに「登場人物表」も挟み込まれており、読者のことをよく考えた訳になっている。ありがたい。この小説は著者自身の監督によってテレビドラマ化もされているという。そちらのドラマもどこかで見ることはできないか、探してみよう。

02/26 10:26
  • mikio
  • Sam
  • レモン
  • ケディーボーイ
  • hart
  • 竹園和明
  • バズリクソンズ
  • venturingbeyond
  • さっちゃん
  • 雪紫
  • ミカママ
  • クリママ
ミカママ

650ページはちょっと尻込みしそうですが…探してみます!

02/26 10:29
  • さっちゃん
おたま

ミカママさん、確かに650ページは一見読むのに躊躇しますが、章が非常に短く、テンポよく進んでいきます。初めの方こそ、台湾の裁判事情や人間関係が分かりづらくて、読むのが大変かもしれませんが、途中から加速度的に引き込まれると思います。最初の方を乗り切れば、大丈夫ですよ。(個人的な思いですが)

02/26 10:35
  • ミカママ
  • さっちゃん
0255文字
全3件中 1-3 件を表示

おたま
さんの最近の感想・レビュー

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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2018/12/27(2274日経過)
記録初日
2018/12/31(2270日経過)
読んだ本
578冊(1日平均0.25冊)
読んだページ
198417ページ(1日平均87ページ)
感想・レビュー
578件(投稿率100.0%)
本棚
10棚
性別
自己紹介

小学生の時に読んでワクワクしたのが『西遊記』。そこから読書が始まりました。
中学生の時にSFマガジンと出会い、その頃連載されていた小松左京『継ぐのは誰か』にのめり込み、さらに既に刊行されていた『果しなき流れの果に』を読んで人生観が変わるほどの衝撃を受けました。
高校、大学の頃にはSFも読みつつ、当時の時代の流れにのって、サルトル、カミュ、ドストエフスキー、安部公房、大江健三郎、柴田翔、高橋和巳(小松左京と京大での大親友であったことを後に知りさらにのめり込み)、登場したばかりの村上龍等を読んでました。
最近、その頃読んでいたものを読み返すことが多いのですが、「こんなこと書いてたんだ」ということばかり。再読しつつ、やはり時代を超えて残っていく作家の作品は凄いと再認識しています。
と言いつつ、今でもSFやミステリーも大好きですし、人文系や社会科学系の本も関心のある分野(文学評論、心理学、哲学、社会学、現代社会論等)では広く浅く若干乱読気味に読んでます。ただし遅読です。
今現在の若い方がどんな本に興味をもっているのかにも興味津々。いろいろ教えてほしいな、と思っています。

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