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著者は韓国文学の翻訳家であり、以前読んだ『韓国文学の中心にあるもの』が大変よかったので、この本も読んでみた。比較的薄い本ではあるが、教えられることは多い。副題に「韓国語と日本語のあいだ」とあるように、まさに両方の言語と関りをもつ著者ならではの立ち位置から、この似ているけれど、よく考えると随分異なっている言語について考えていく。その中で、自分とハングルあるいは韓国語との出会いや関わり、さらに日本と朝鮮・韓国の歴史的な関わりにまで話はおよぶ。途中に書かれている本は、初歩の韓国語、韓国文学入門にもなっている。
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各章が、말(マル=言葉)、글(クル=文、文字)、소리(ソリ=声)、시(シ=詩)、사이(シ=あいだ)と名付けられている。斉藤さんの「말」との、そして韓国語=朝鮮語との出会いから、次第に韓国・朝鮮との関わりに深く踏み入っていく構成もよい。特に「ハングル」という文字の創出と、それを行った世宗(セジョン)大王のことが興味を引く。極めて合理的にできている「ハングル」に、世宗の民衆に対する思いが込められている。その考えをまとめた『訓民正音』という本があるということ。一度読んでみたいものだ。

02/25 10:57
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上記の「사이(シ=あいだ)」の部分は、「사이(サイ=あいだ)」の間違いです。訂正<m(__)m>

02/25 12:19
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読書データ

プロフィール

登録日
2018/12/27(2283日経過)
記録初日
2018/12/31(2279日経過)
読んだ本
580冊(1日平均0.25冊)
読んだページ
199069ページ(1日平均87ページ)
感想・レビュー
580件(投稿率100.0%)
本棚
10棚
性別
自己紹介

小学生の時に読んでワクワクしたのが『西遊記』。そこから読書が始まりました。
中学生の時にSFマガジンと出会い、その頃連載されていた小松左京『継ぐのは誰か』にのめり込み、さらに既に刊行されていた『果しなき流れの果に』を読んで人生観が変わるほどの衝撃を受けました。
高校、大学の頃にはSFも読みつつ、当時の時代の流れにのって、サルトル、カミュ、ドストエフスキー、安部公房、大江健三郎、柴田翔、高橋和巳(小松左京と京大での大親友であったことを後に知りさらにのめり込み)、登場したばかりの村上龍等を読んでました。
最近、その頃読んでいたものを読み返すことが多いのですが、「こんなこと書いてたんだ」ということばかり。再読しつつ、やはり時代を超えて残っていく作家の作品は凄いと再認識しています。
と言いつつ、今でもSFやミステリーも大好きですし、人文系や社会科学系の本も関心のある分野(文学評論、心理学、哲学、社会学、現代社会論等)では広く浅く若干乱読気味に読んでます。ただし遅読です。
今現在の若い方がどんな本に興味をもっているのかにも興味津々。いろいろ教えてほしいな、と思っています。

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