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曲月斎
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曲月斎
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曰く「加納部隊長は死の直前軍旗をにぎらせてくれといつたから、軍旗をにぎらせるとにつこり笑つて死んだ」が事前検閲を通すと「○○をにぎらせてくれといつたから、○○をにぎらせるとにつこり笑つて死んだ」となった。伏字で却って卑猥でもあり不思議でもあり。新聞紙法、出版法に基づく内務省の検閲の一側面だ。寧ろ戦後のGHQによる検閲は徹底していた。筆者のいう「空気の検閲」とは言い得て妙の関係だったように思う。検閲する側・される側、双方忖度の産物が戦前戦中の検閲制度だったのか。放送禁止歌に通じる自主規制の感覚、今も。
曲月斎

中野正剛の戦時宰相論や、新名丈夫の竹槍事件など、その後の展開を考えると考え込む(前者は朝刊配布後に発禁となり、新名は懲罰召集を受け、本人は助かったものの、巻き添えの召集者は硫黄島でほぼ全滅)。人の内面にまで踏み込む制度であることは間違いない。それは昔の出来事とは言い切れぬ今の状況。大本営発表がポジなら検閲はネガ、という分析は実に適切だと思う。

03/25 02:22
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曲月斎

さらに言うなら、中央公論での「横浜事件」の如き実例は呆れる他なく、検閲制度の是非はいうまでもないこと。

03/25 02:26
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読書データ

プロフィール

登録日
2009/06/25(5752日経過)
記録初日
2005/01/01(7388日経過)
読んだ本
2176冊(1日平均0.29冊)
読んだページ
588691ページ(1日平均79ページ)
感想・レビュー
2106件(投稿率96.8%)
本棚
33棚
性別
職業
専門職
現住所
千葉県
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