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2025年11月の読書メーターまとめ

新田新一
読んだ本
35
読んだページ
5401ページ
感想・レビュー
35
ナイス
2050ナイス
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2025年11月に読んだ本
35

2025年11月のお気に入り登録
5

  • J D
  • きょうりゅう🦕
  • すゞめ
  • ちゃま
  • 銀河帝国

2025年11月のお気に入られ登録
5

  • きょうりゅう🦕
  • J D
  • すゞめ
  • ちゃま
  • 銀河帝国

2025年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

新田新一
雪、塩、息といった白いものを描きながら、汚辱にまみれた世の中で純粋なものを求める作品です。小説というより、散文の詩のようで、詩が好きな私に合いました。作者が生まれる前に、赤ん坊のままで亡くなったお姉さんへの鎮魂の感情が織り込まれており、命の儚さを心に刻みながら読みました。白いものが白いままの状態を保つのは不可能です。この世に存在する限り白いものは、汚されていきます。でも、純粋さは決して消えることがなくて、時間の経過の中でよみがえってきます。純粋さを求める作者の祈りは、描かれた白いものと重なっています。
兵士O
2025/11/04 09:00

白いものと純粋さ、新田さんのレビューを読んで気になってきました。いつか読んでみたい本です('ω')ノ

新田新一
2025/11/04 09:15

兵士Oさん、おはようございます。コメントを有難うございます。私が一番言いたかったことを汲み取ってくださり、感謝です。ずっと積読していたので、もっと早く読めば良かったと思っています。本当に良い本でした。ぜひお読みください。

が「ナイス!」と言っています。

2025年11月の感想・レビュー一覧
35

新田新一
アメリカの詩人ウォルト・ホイットマンの晩年の日記を読みました。ホイットマンがカナダに旅行した時のことが描かれています。カナダの自然や街並みが生き生きと美しく描写されています。自然や街、人々の振る舞いの中にある美を深く感じ取って、それを詩人の感性で描き出す才能は比類がありません。それはホイットマンのどんなことでも肯定するという生き方から来ていると思います。彼が南北戦争で負傷した兵士たちを看護した時の詩を読んだことがあるのですが、悲惨さの只中にある人間性の輝きが描かれていました。(コメント欄へ続きます)
きり
2025/12/01 15:25

読む気力が湧きました。しまい込んだままの本を探し出すところから始めます。一緒に見つかるであろうゼミのノート。はたして、どんなことがメモしてあることやら。

新田新一
2025/12/01 17:26

大学時代のゼミのノートを保存されているところが素晴らしいですね。もしお持ちでなかったら、岩波文庫の『対訳ホイットマン詩集』がお勧めです。訳者の木島さんは詩人でもあったので、読みやすい訳になっています。この本に入っている”Song of the open road”という詩が好きです。きりさんが多く読まれている若松英輔さんは、私も好きで影響を受けました。詩の作風は違いますが、どんな人間もかけがえのない存在であるという想いは共通しています。若松さんのことをまたいろいろ教えてください。

が「ナイス!」と言っています。
新田新一
月の夜にぼくはお父さんと散歩に出かけます。かめやうさぎ、モグラなどいろいろな動物に会って話をしました。最後は、池に帰っていくかめの親子を見送ります。黒を基調にした絵が美しくて、月夜の晩の雰囲気を盛り上げています。僕がお父さんにおんぶしてもらう場面があって、自分も父の背中に背負われたことを思い出しました。懐かしい思い出です。絵本の良さの一つは、このように、すっかり忘れていたことを、思い出すことでもあります。
mitu
2025/11/30 19:55

それは残念でしたね。お陰様で頼りになる兄夫婦に良心を託せましたし、同じ県内に居ても、会えないことが多い妹ですが、4,5か月に一度ラインで近況を知らせてくる妹がいます。

新田新一
2025/11/30 19:59

良いご兄弟に恵まれましたね。mituさんを含めた皆さんのご健康とご多幸をお祈りいたします。

が「ナイス!」と言っています。
新田新一
『赤狩り』はマッカーシズムと闘った映画人たちの葛藤を描く作品です。2巻では、オードリーヘップバーンで有名な『ローマの休日』のことが描かれています。あの名作にこんな背景があったのかと驚きの連続でした。権力に迎合してしまう人物もいますが、闘いをやめなかった監督や脚本家たちが『ローマの休日』を作り上げたのだと思い、胸が熱くなります。『ローマの休日』の粗筋を詳細に描きながら、そこに映画人たちの屈折した思いが込められていることを、解き明かす描き方は見事です。この時代の映画をいろいろ見てみようと思いました。
が「ナイス!」と言っています。
新田新一
子供の頃に私が暮らしていた村は、自然が豊かな所でした。ある時ダムが作られることになって、村全体が水の底に沈んでしまいます。私の村は、私の記憶の中だけに存在することになりました。絵を担当しているのはバーバラ・クーニーです。昔からクーニーの絵が好きなので、この絵本を読みました。夏にホタルを取って瓶の中に入れて、それが光っている場面の絵などには、詩情と素朴な美しさがあります。私が育った町も自衛隊の騒音を避けるために皆が引っ越していき、無人になりました。記憶の中だけの故郷でも、故郷はかけがえのないものです。
かりんと(2020.5~🖼️色鉛筆画を描いています✏️)
2025/11/30 21:16

お二人とも幼年期の光景が印象的なのですね🎵私の幼年期は、かれこれ60年前になりますか😅同じ市内ですが時代と共に住環境も変わり、市内域も拡大して広くなりました。昔鬱蒼と林や森だった所は完全に市街地となり、転々としたこともあり、自転車なんかで回ろうものなら大変な体力使いそう!市外域では熊の心配もありそうです。

新田新一
2025/12/01 06:27

かりんとさん、おはようございます。コメントを有難うございました。返事が遅れて、申し訳ありません。そちらでも、環境が変わってしまったのですね。日本はどこも同じなのかもしれません。森や林が少しは残って欲しかった気がします。小さい頃、カブトムシやクワガタを取りに行ったことは忘れられません。東北は熊の被害がたいへんですね。時々テレビのニュースで見ると恐ろしくなります。何とか収まって欲しいです。

が「ナイス!」と言っています。
新田新一
女優伊沢蘭奢の生涯を、つながりのあった4人の男性の視点から描いた作品。パトロンや恋人、年下の愛人、息子が出てきます。人間的な弱さを持っていても、ひたむきに女優として時代を駆け抜けた伊沢蘭奢の人生が心に刻まれます。本当に素晴らしい作品でした。彼女の生き方を書きながら、大正時代の日本の歴史の広がりを感じさせるところが見事。具体的に言えば、その頃ロシアで革命が起こり、その余波が日本にも伝わったことが記されています。最後の章の結末が心を揺さぶります。蘭奢の渾身の演技が、観客の一人に深い印象を残したのです。
が「ナイス!」と言っています。
新田新一
犬のひろくんとゆうちゃんは、両親と一緒におじいちゃんの家へ行きました。年の暮れなので、大掃除や餅つきをします。31日の夜は近くのお寺に行って、除夜の鐘をつきました。昭和の時代のお正月を動物を通して描いた作品。大掃除をする猫や餅つきを見に来る狸などが、楽しく描かれているので、今の子供たちも惹きつけられるかもしれません。私は祖母の家で餅つきをしたことなどを懐かしく思い出しながら、読みました。ここに描かれている習慣は時代遅れになりつつあります。でも、お正月の家族の温かな触れ合いは、消えていないと信じたいです。
が「ナイス!」と言っています。
新田新一
題名が面白いです。「革命の政治史」ではなくて、「革命の社会史」となっており、この革命が社会全体を変化させたことが分かります。前半に書かれる「名士会議」の役割が興味深かったです。王が集めた聖職者や将校などのことで、国王の諮問機関としての役割を果たさずに、国王と鋭く対立することがありました。このことから革命前に革命の火種が燻っていたことを理解しました。派閥同士の争いや過酷な人民裁判により多くの人が命を失ったことも書かれています。このような革命の残酷な面も、忘れてはいけないと思いました。
が「ナイス!」と言っています。
新田新一
レイニーは、ソランジュという神様でした。ソランジュが原因で戦争が起こったので、罰として人間世界で働いています。弁当屋をやっていて、かなりの人気です。その弁当屋にお城で働いているライラックがやって来ます。彼はレイニーのお弁当を気に入って、特に卵焼きが好きになりました。非常に面白くて、最近読んだ漫画の中では一番楽しかったです。何よりもアイディアが冴えています。神様がお弁当屋とは意表を突いた設定です。絵は童話的でほのぼのとした雰囲気なのですが、たまに不気味になり、ゾクゾクしました。2巻もぜひ読みたいです。
が「ナイス!」と言っています。
新田新一
ロマン派の詩人コールリッジの代表作が収録された本です。この本は英国のペンギン社の60周年を記念して出版されたもので、普通のペーパーバックよりサイズが小さいです。有名な「老水夫行」も収録されています。これは長詩で、老いた船員の心の遍歴が描かれています。「真夜中の霜」がこの中で一番好きな詩です。詩人が眠っている我が子を眺めながら、健やかな成長を願います。詩人の父性愛は感動的です。私は都会で育ったけれど、君は自然の中で感性豊かに育って欲しいと呼びかけます。(コメント欄へ続きます)
新田新一
2025/11/23 21:48

今探してみたら、良い本がありました。『英語で読むクマのプーさん』です。対訳があって、音声もついているようです。対訳を読みながら英文の意味を頭に入れて、その後は、音声を参考にしながら何度も音読すれば、単語と文法を自然に覚えられますよ。文法書は退屈で嫌になりますが、小説は面白いので飽きることもないのではと思います。

chie
2025/11/24 04:20

そういうのがあるんですね。楽しく学べそう。プーさんは好きなので(と言っても和訳でも、ちゃんと読んだことはなかったかも)、読んでみようかな。というか、読むべきなのかもしれません。

が「ナイス!」と言っています。
新田新一
昭和の若いサラリーマンたちの恋愛を描いた小説。主人公は世話焼きの桜井大伍と、しっかり者の山吹桃子。くすりと笑えて、ほろりとするところもある傑作です。一つのエピソードが「明日は日曜日」という言葉で締めくくりになる構成が洒落ています。8話のが特に心に残っています。好きになった男性から捨てられた昔の同僚を救うために大伍と桃子が奮闘します。ほろ苦さとペーソスを感じる結末が絶品。この章に「明日は晴れるだろう」というタイトルを付けた作者の感性に痺れました。
が「ナイス!」と言っています。
新田新一
漢詩が好きで色々な作品を読んでいるのですが、季賀の詩は、杜甫や李白のものとは異なっていると感じました。幻想の世界が多く描かれて、突き抜けた印象があります。漢詩特有の静謐な自然描写は少なくて、色彩豊かで躍動感があり中国の古典の一つ『楚辞』の影響を感じました。「夢天」(42ページ)では、秋の情景を描きながら、千年の時間が瞬時に過ぎ去っていくことを、馬の疾走に譬えています。冒頭に出てくる月の老兎が涙をこぼすような月の光、という描写が美しいです。こんな時の流れの速さと生の儚さの自覚は、日本人にも馴染み深いです。
ピンガペンギン
2025/11/20 10:45

以前に小津夜景さんの本で李賀のことが出ていて、この本を買いましたが未読です。月に兎というのは漢詩で昔から出てくるのですね。素敵なレビューをありがとうございます。

新田新一
2025/11/20 17:31

ピンガペンギンさん、コメントを有難うございます。小津夜景さんの本に出てくるのですね。読んだのに忘れていました。「月に兎」という情景は、昔の中国から伝わったのでしょうね。このような文化の伝播は、嬉しくなります。

が「ナイス!」と言っています。
新田新一
1922年に出版されたウィリアム・バトラー・イェイツの詩集を読みました。当時の社会状況への感慨を述べた詩、女性への屈折した思いを書いた詩、我が子を思う詩など多彩な内容です。「現在の世界の状況を考察して」という詩の中で、詩人のことを「胸を張った白鳥」と書いているのが印象的です。美しい表現ですが、これを否定するイメージが詩の後半に出てきて、詩人として生きる難しさが伝わってきました。
が「ナイス!」と言っています。
新田新一
近代短歌の先駆け落合直文から昭和期の岸上大作まで、85人の歌人の代表作が収められています。短歌の数が多いので、1年かかって読了。プロレタリア文学期の作品が印象に残っています。形が整わず、詩情が欠けているものもあるのですが、時代の貴重な証言です。栄養失調と虐待のために獄中死した歌人もいたそうで、その事実に胸をつかれました。「砂の上に我が恋人の名を書けば波の寄せきて影も留めず」(落合直文)一番好きなのはこの短歌です。親しみやすく、瑞々しい叙情を感じます。この叙情は、現代の俵万智さんらに受け継がれています。
が「ナイス!」と言っています。
新田新一
老いと看取りという誰もが避けられないことを、江戸時代の歴史の中で書いた本です。私は親の看取りの経験者なので、江戸の看取りに関心もありました。まず老いについていえば、70代80代でも現役で働いていた武士達がいた事に驚かされます。勘定奉行のような重要な地位を任された人もいました。これには勇気づけられます。私もできるだけ長く働き続けたいです。江戸の看取りについては、深い感銘を受けました。介護の仕方を丁寧に書いた本が出されて、老いた人達を手厚く介護したそうです。排泄の世話も怠ってはいけないとされていました。→
洋書好きな読書モンガー
2025/11/22 07:53

地元の市には要介護3以上だったかな年間半年+1日以上自宅介護すると(ショートステイや入院期間は除く、結構入院とか多い)と介護者支援金?が一時出てました。予算が足りなくなったのかどんどん減額されてましたが。介護きついですよね。田舎は近い将来県民の半分は65歳以上なんていう話もあってひえええですが(90歳以上の人が増えてるからかな、定年が70歳になったら田舎に戻れないし)。

新田新一
2025/11/22 08:45

洋書好きな読書モンガーさん、コメントを有難うございました。そちらでは、介護者支援金が出ていたのですね。こちらでも出ていたそうですが、もらう要件が非常に厳しかったです。実際にもらった方が、面倒な手続きばかりで、役所の人の態度も悪かったと聞きました。介護は本当にきついですね。私は仕事を変えなければなりませんでした。田舎はお年寄りばかりで、これから大変だと思います。徘徊で行方不明になる人もいます。私の親も徘徊して、何回か警察の世話になりました。

が「ナイス!」と言っています。
新田新一
英訳の『社会契約論』を読みました。前書きでルソーの生涯が詳しく紹介されており、逆境の中で執筆を続けていたことが分かります。個人の自由と平等に重きを置くのが『社会契約論』の特長の一つです。この個人の尊重はルソー自身の苦しい生活が背景にあると思い、本書の論旨自体に説得力を感じました。自由で平等な個人が作り上げるのが、民主的な社会でその土台になるのが社会契約という概念です。一般意思(英訳ではgeneral will)が重視され、これは自立した個人の意思によって作られます。(コメント欄へ続きます)
新田新一
2025/11/16 07:42

一般意思は、社会契約を成立させるための必要不可欠なものとみなされています。本書を読んで、『社会契約論』が現代の民主的な社会を作り出す原動力になったことが分かりました。ただ、民主的と言っても表面的なもので、うんざりするような不平等や個人の尊厳の毀損などが溢れています。『社会契約論』で書かれているのは理想です。でも理想がなければ、人間は生きていくのが難しくなります。その意味で本書は、歴史的に大きな意味を持つ一冊です。

が「ナイス!」と言っています。
新田新一
ナポレオンの生涯を詳しく書いた本です。豊富な図版が使われており、一人の英雄の一生が生き生きと再現されています。自由や平等、近代国家の法体系といった現代社会の基礎を作り上げた功績には頭が下がります。しかし、独裁者でもあり、政府の要職に自分の親族を配置し、自らへの批判は厳しく取り締まったことには、ナポレオンの限界を感じました。政治や軍事の世界は、綺麗ごとだけでは済まされないことがよく分かります。ナポレオンが打ち立てたものを引き継いで、より良いものに変えていく努力が、現代に生きている我々に求められています。
が「ナイス!」と言っています。
新田新一
”The Quiet Grief"(静かな悲しみ)という題の通り、悲しみについての詩が収録されています。悲しみを克服するというより、悲しみを凝視している詩が多いです。詩の良いところは、作者の感情が直接伝わってくるところです。自分と同じように四苦八苦しながら、生きている人の心が自分の心とつながると、癒しや救いを感じます。悲しいのは自分だけではないと思えます。直接悲しみや怒りをぶつけられると、戸惑ったり腹が立つこともありますが、それが言葉に昇華されていると、美を実感します。これが言葉の持つ力です。→
宵待草
2025/11/14 17:24

新一さん こんばんは!🌃 『涙』の詩、、、素敵な表現をお教え下さり、感謝です!🍀 何時も、有り難うございます!🙋 素敵な週末を!💫 宵待草

新田新一
2025/11/14 17:35

宵待草さん、こんばんは。コメントを有難うございました。非常に好きな表現なので、宵待草さんが気に入ってくださり、嬉しいです。来週はかなり冷え込むそうです。どうかお体に気を付けてください。

が「ナイス!」と言っています。
新田新一
英語による102編の俳句が収録されています。作者は多くの著作がある方で、詩集もあります。日本の俳句を意識しているようで、季節感を感じるものが多かったです。雀などの動物を描いた俳句が多くて、もし小林一茶が読んだら喜びそうです。好きな句を2つ紹介します。dusky rose sunset / this and that crickets lullaby / as I walk homeward (夕焼け空のもと/ここでもあそこでもコオロギの子守唄/ 歩いて家へ帰る)(コメント欄へ)
新田新一
2025/11/12 17:49

trembling leaf / still life / falls (震えている葉 / 静かな命 / 落ちてゆく)訳してみたのですが、下手な訳で原文の簡潔な味わいを出せませんでした。二番目の句は、作者の細やかな感性が発揮された傑作だと思いました。" still life"はまだ生きているというニュアンスも含まれている気がします。

が「ナイス!」と言っています。
新田新一
華厳宗の僧明恵の生涯を、従者イサの目から描いた作品。仏陀の教えを通して、苦しみながら生きている人々を救おうと全身全霊で生きた明恵の人生に深い感銘を受けました。清冽と言う言葉がふさわしい人生です。非常に自分に厳しかった人で、五感の刺激が修行の妨げになると耳を切り落とす場面が出てきます。承久の乱で鎌倉方に追われた武士達をかくまい、彼らを守るために一歩も引かなかった強靭な精神力に頭が下がりました。私は鎌倉仏教の始祖たちを深く尊敬しています。明恵もその一人です。彼らの教えは、今の日本人の道徳の土台です。
が「ナイス!」と言っています。
新田新一
喘息、坐骨神経痛などの持病があるので、改善するために毎日お灸をしています。ツボの知識を身につけるために、図書館で本書を借りました。この本を読んで、自分の知っているツボに意外な効能があることを知り、驚きました。例えば、有名な合谷は、不要物を排出する働きがあるそうです。だから便秘に効きます。同じように有名な足三里には、精神を安定させる作用があります。今年の2月頃アナフィラキシーショックかと思うようなひどい蕁麻疹が起きました。蕁麻疹やアトピーのようなひどい痒みには、足のつぼ築賓が効くそうで、覚えておきたいです。
が「ナイス!」と言っています。
新田新一
雪の日に、子供たちが外に出て遊びます。りすやうさぎなどの動物も加わりました。雪だるまを作ったり、相撲をとったりします。夜は雪だるま達が遊びました。可愛くて生き生きとした絵が印象的な絵本です。滅多に雪が降らない地域に住んでいるので、雪が降った時はワクワクして、遊び回ったことを思い出しました。すっかり忘れていたことを、この絵本のおかげで思い出したので、有難いです。
が「ナイス!」と言っています。
新田新一
十字軍の歴史が詳しく書かれた本です。ヨーロッパと中東は地理的に離れていますが、地中海を通して繋がっていたことがよく分かります。戦地に馬を運ぶ舟が作られたことが紹介されていて、興味深く感じました。十字軍に参加したヨーロッパの王や戦いに使われたガレー船の絵も載っていて、視覚にも訴える内容です。モンゴル軍が十字軍とイスラム諸国の戦いに影響を与えたことを、本書を読んで初めて知りましました。知れば知るほど、世界史は面白いです。歴史を単純化して理解するより、ダイナミックで複雑な流れとして把握したいです。
かりんと(2020.5~🖼️色鉛筆画を描いています✏️)
2025/11/09 21:45

新田さん、こちらこそありがとうございます。おっしゃる通り、イスラエルとアラブの情勢も混沌としていますよね。ユダヤ人も長らく流浪の歴史があるのに、今の紛争は理解出来るものではありませんね。十字軍も遠因があるのでしょうね。しかも西欧各国のアホな責任もありますし💦

新田新一
2025/11/10 06:22

かりんとさん、返事が遅くなり申し訳ありません。本当にイスラエルとアラブの情勢は混沌としていますね。その混乱した状態はこの頃から始まっていたのかもしれません。ユダヤ人は諜報の元祖で、十字軍の頃から各地にネットワークを作り始めたのかどうか気になってきました。停戦が決まりましたが、ガザの状態は悲惨すぎるので、少しずつでも改善して欲しいです。おっしゃる通り、西洋各国は間抜けな対応をしています。

が「ナイス!」と言っています。
新田新一
葛飾北斎と娘のお栄を中心に浮世絵師たちの生き様を描いた作品。上巻以上に怪異の世界が出てきて、そのタイプの物語が好きな私は楽しく読めました。「因果娘」は、自分の母親の手を背中に背負っている若い女の話です。怪しげな僧侶がその手をお祓いしようとするのですが……。お祓い後の女の行動に凄みを感じました。グロテスクに手が描写され、気味の悪い話なのですが、不思議な明るさがあります。この作品全体に書かれているように、江戸時代は、目に見えない不気味な世界を、普通の人々が淡々と受け入れて生活していたのだと思います。
新田新一
2025/11/11 06:48

ちゃまさん、コメントを有難うございました。確かNHKの「お江戸でござる」ですね。好きな番組で、私はかかさず見ていました。杉浦さんは、感じが良くて江戸文化の知識が豊富な方だと感心していました。ローカルな話題になりますが、この本はマルヤガーデンズのジュンク堂で購入したものです。ちくま文庫の40周年のフェアが開かれていて、良さそうな本が並んでいました。

ちゃま
2025/11/11 08:41

新田さん🌿おはようございます😊。ジュンク堂!今度、天文館出た時に行ってみます。情報ありがとうございます🙏

が「ナイス!」と言っています。
新田新一
ブレイディみかこさんのエッセイ集。イギリスの労働者階級の人達の生活が、破天荒なユーモアと共に描かれています。最高に面白くて、読みながら何度も笑いました。将来の展望がなく、アルコール浸りになり、離婚と結婚を繰り返し、それでも生きていくという、破れかぶれな人達の人生の中にある詩情を汲み取る感性の鋭さに痺れます。底抜けのお人好しで、困った人を助けずにはいられないブラジル人の友人を描いた「限りなくどどめ色に近いグレー」がベスト。ほろりとする読後感です。
が「ナイス!」と言っています。
新田新一
ジプシーのことは、ヨーロッパを放浪している人々という程度の知識しかなかったので、本書は非常に興味深い内容でした。15世紀から20世紀までのジプシーの歴史が詳細に語られています。20世紀が近づくにつれ、弾圧されることが多くなりますが、それ以前は軍隊で働き手とみなされ、活躍したこともあったそうです。ナチスから敵視され、多くの人達が収容所の中で命を落としたことは、本書で初めて知りました。ジプシーの人々の貴重な写真が多く収められています。彫りの深い美しい顔立ちの人達が多く、大家族でまとまっているのが印象的でした。
Johnnycake
2025/11/08 12:06

いないかどうかは分かりませんが、コミュニティとして認識される程の数はないと思います。イギリスでは結構いて、教師をしていた義妹から色々話を聞きました。パリはいますよねー。

新田新一
2025/11/08 13:15

Johnnycakeさん、有難うございます。早とちりした面があり、申し訳ありません。やはり距離的なものがあるのでしょう。馬車を使って、移動したことが書かれています。イギリスにはいるのですね。そのことは本書にも書かれていて、文学の素材などにもなったそうです。

が「ナイス!」と言っています。
新田新一
現代社会では、死は人間の生活から切り離されて、死に直面する人は、孤独を感じざるを得ないことが書かれています。1985年に出版された本ですが、書かれていることは現在も変化していません。その傾向は強まっています。若さがもてはやされ、老いて死ぬことは忌むべきこととされがちです。死ぬための準備が型にはまって、心がこもっていないと言う著者の指摘は鋭いです。効率化や能率化ばかりが強調される現代社会の病根がここにあります。逆から言えば、死ぬことを生の一部と位置付けられるようになれば、今の社会を変える一歩になります。
が「ナイス!」と言っています。
新田新一
江戸時代と現代を行ったり来たり出来る能力を持つ速見洋介が、主人公の物語。江戸時代で洋介は芸者いな吉の想い人として暮らします。この物語の一番魅力は、江戸時代の庶民の生活が詳細に描かれていることです。読んでいると、江戸で実際に暮らしている心地になります。大川での白魚漁や、雪の日の愛宕山での雪見の描写は幻想的で美しいです。この物語では洋介は過去のロンドンにも行っており、ロンドンと江戸の対比といった文明批評的な側面も。しっとりした江戸情緒に浸りながら読める良い小説でした。
が「ナイス!」と言っています。
新田新一
ラファエル前派について詳細に解説した本です。写真と図版が多く含まれており、それを眺めるだけでも豊かな気持ちになります。ラファエル前派はイギリス社会の行き過ぎた工業化に対する反発として起こり、労働者の苦境を描いた絵もあります(52ページの「石割り人」)。ロマンチックな絵しか知らなかったので、これは新しい発見でした。この派の代表的な作品ミレーの「オフィーリア」は、テートブリテンで見たことがあります。絵自体に漂っている静謐な雰囲気に惹かれました。あの雰囲気の背景が、この本を読むことである程度掴めました。
が「ナイス!」と言っています。
新田新一
身近なものをやわらかな言葉で、優しく描いた詩集。思いもよらない視点から書かれているので、そんな見方があったのかと驚きながら読みました。「ジャングルジム」では、ジャングルジムが風のアパートになります。真ん中にいるのが「とんぼのお客様」とは、何とも可愛い表現だと思いました。私は「せんたくき」が一番好きです。洗濯しながら、嫌な気持ちを洗い流そう、と呼びかけます。洗濯をしながら自分もそんな気持ちになったことがあるので、共感しました。
が「ナイス!」と言っています。
新田新一
ジョニーは、手先が器用で物を作るのが得意な男の子でした。『大時計のつくり方』という本を読んで、時計を作ることにします。両親に話すと止められてしまいます。でも、彼は粘り強く作業を進めます。子供たちの心に寄り添ってくれる絵本です。大人が読んでも得るところがあります。実現が難しそうなことをやりたい、と言うと止められてしまうことが多いです。それでも、とにかく始めてみると日々の生活が変わってきます。たとえ失敗しても、後悔は少ないです。挑戦する心を忘れないために、この絵本はまた読みたいです。
が「ナイス!」と言っています。
新田新一
冬にちさとのお母さんは亡くなりました。寂しがっていると、赤いマフラーを巻いた白猫がやって来ます。白猫は、お母さんが作ろうしていた手袋を編んでくれました。不思議なことがさらに起こります。この絵本は四季猫シリーズと言える作品で、季節ごとに図書館で借りて読んでいます。『ふゆねこ』は今の季節にぴったりの絵本です。どんな人でも、いつかはこの世を去っていきます。でもその人の想いは残っていて、生きている人の心を支えてくれます。読み返すたびに、亡くなった人の優しさを思い出します。
新田新一
2025/11/05 07:49

yominekoさん、おはようございます。お母さまも冬に亡くなられたのですね。yominekoさんだったら、ちさとに感情移入して読めると思います。本当に良い絵本なので、ぜひ読んでみてください。

yomineko@鬼畜ヴィタリにゃん🎄🎅🎄
2025/11/05 08:01

新田新一さん、ありがとうございます😊猫ですし、楽しみです😊🐈🐈🐈🐈

が「ナイス!」と言っています。
新田新一
雪、塩、息といった白いものを描きながら、汚辱にまみれた世の中で純粋なものを求める作品です。小説というより、散文の詩のようで、詩が好きな私に合いました。作者が生まれる前に、赤ん坊のままで亡くなったお姉さんへの鎮魂の感情が織り込まれており、命の儚さを心に刻みながら読みました。白いものが白いままの状態を保つのは不可能です。この世に存在する限り白いものは、汚されていきます。でも、純粋さは決して消えることがなくて、時間の経過の中でよみがえってきます。純粋さを求める作者の祈りは、描かれた白いものと重なっています。
兵士O
2025/11/04 09:00

白いものと純粋さ、新田さんのレビューを読んで気になってきました。いつか読んでみたい本です('ω')ノ

新田新一
2025/11/04 09:15

兵士Oさん、おはようございます。コメントを有難うございます。私が一番言いたかったことを汲み取ってくださり、感謝です。ずっと積読していたので、もっと早く読めば良かったと思っています。本当に良い本でした。ぜひお読みください。

が「ナイス!」と言っています。
新田新一
保護犬の世話をされているタムタムさんが、出会った犬たちの事が描かれています。優しいタッチの温かみのある絵に心が和みました。辛い目にあった犬たちに我慢強く接していく姿勢に頭が下がります。人に打ち解けない犬でも時間をかけて、優しく接していけば、心を開いてくれるそうです。老いて介護が必要になった「お爺」の章が特に感動的でした。
が「ナイス!」と言っています。
新田新一
難解な日本の現代詩の中では、読みやすいと感じました。読んでいると、希望と諦観の間で揺れ動きながら、生きていこうとする作者の姿が自然と浮かび上がってきます。表題作の「無言歌」に出てくる「どんな言葉も空しい」という表現は、詩人の言葉とはしては痛切なものがあります。でも、最後の連で作者の心情は変化します。何かが語りかけてきたのです。ここに書かれているように、どうしようもない状態になった時に、希望が見えてくることはあります。この部分を読んだ時は、私の心の中にも、ぱっと光が差し込んでくる心地になりました。
が「ナイス!」と言っています。
新田新一
今頃の季節にぴったりの絵本です。かこちゃんは、お母さんにマフラーを編んでもらいます。すすきの原に行って、狐の子に会うと狐もマフラーを巻いていました。ウサギの子もネズミの子も同じです。寒そうにしている蛇の子たちを見つけたかこちゃんたちは、一肌脱ぐことにしました。物語も素晴らしいし、躍動感のあるタッチで描かれた絵も良いです。そして何よりも、読み終わった後に温かい気持ちが胸の中に広がるのが、非常に好みでした。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2019/05/25(2394日経過)
記録初日
2023/06/01(926日経過)
読んだ本
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自己紹介

日本と海外の古典文学、SFとミステリー、漫画、児童書が好きです。どんな本でも丁寧に読んで、自分の言葉で感じたことを書いていきたいと思っています。よろしくお願いします。

好きな本10冊

夏目漱石 『道草』
三島由紀夫 『午後の曳航』
山本周五郎 『さぶ』

ジョナサン・スウィフト 『ガリバー旅行記』
グレアム・グリーン 『情事の終わり』
J・D・サリンジャー 『ライ麦畑でつかまえて』

レイモンド・チャンドラー『長いお別れ』
フィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るのか?』

チェーホフ 『桜の園』
シェークスピア 『ソネット集』

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