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2024年11月の読書メーターまとめ

KAZOO
読んだ本
89
読んだページ
24890ページ
感想・レビュー
65
ナイス
7184ナイス

2024年11月に読んだ本
89

2024年11月のお気に入り登録
7

  • くものすけ
  • kk
  • Nobu A
  • やまねっと
  • 蜻蛉組
  • はる
  • Z

2024年11月のお気に入られ登録
6

  • mike
  • くものすけ
  • やまねっと
  • 蜻蛉組
  • Z
  • はる

2024年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

KAZOO
柚月さんの結構重い主題である作品ですが、やはり読ませてくれる才能は大したものだと感じました。自分の子供と他人の子供を殺めた女性の刑が執行されその遺骨の引き取り手が主人公となってその女性が最後に発した言葉の解明をしていく話です。青森という地域ということもあり、あまり関係はないのですが読んでいるうちに高村薫さんの作品を思い出しながら読んでいました。排他的なところやいじめということもあったりして読むのに気力が必要ということもありますが私には印象に残る作品でした。
が「ナイス!」と言っています。

2024年11月の感想・レビュー一覧
65

KAZOO
柳田国男の「遠野物語」を京極夏彦さんが書き直し、羽尻さんの絵で楽しませてくれます。今までにいくつか読んできましたがもう第三期になっているのですね。最初はこのような題名の言葉が原作に出てきたのかと思いましたが思い出しました。絵が何とも言えずに怖さよりも奇妙な様子をうまく書かれていると思いました。
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KAZOO
主人公の女性はベルリンで働いていたのですが、訳あって田舎に逃げ出します。コロナ下でロックダウンのような状況ですが、やはりドイツの森などは昔いたところのイメージが思い浮かびました。逃げ出した場所でもマイナーなイメージがあったりしますがけなげに生きていき様子が描かれています。私はどうもこの主人公についていくことができずあまり・・・・、という感じでした。宣伝文句にあるようにそんなに売れたとは?
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KAZOO
松浦さんが、「暮しの手帖」編集長時代にまとめたエッセイ(当初は「暮しの手帖日記」という題名)を文庫化するにあたり再編成されたものであるようです。本当にエッセイで、分野はかなり多岐にわたっています。おにぎりや父親のこと、さらにはいつも読みなおしている本など感じたままを書かれています。身構えずにありのままで好感を受けました。
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KAZOO
kindle版しかなかったのでここに感想を書きます。表題作を含む八つの短篇が収められています。結構変わった物語が多く、時代性はかなり異なるのですが、読んでいて以前に読んだ内田百閒の短篇を思い出しました。今までの吉田さんの本はどちらかというほわっという感じがしていたのですが、この作品群は比較的エンターテイメント性がありました。
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KAZOO
坂岡さんのうぽっぽ同心「十手裁き」シリーズ2作目です。2010年に徳間文庫で出ていたとは知りませんでした。今回も3つの話があり、主人公に初孫が生まれてひな人形を購うところに、掏摸の話が出てきてそれが殺されて、という話があります。その裏には、掏摸取ったものに絡む話が出てきます。また、この表題になっている人物がからむ話は父親と息子の物語でお涙頂戴という感じでした。
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KAZOO
著者は海外で学んでいるせいか、日本とほかの国の比較をして学びの方法からの思考法を教えてくれます。最初に西洋の思考パターンということで基本的な視点を説いて、その後にアメリカ、フランス、イラン、日本の4つの領域と4つの論理を例を挙げて説明してくれます。最後には多元的思考の必要性を説いています。新書にしてはもったいないようですがエッセンスがよくわかりもう少し詳しい本を読みたくなります。
とも
2024/11/28 07:46

詳しい本は同著者の「論理的思考の文化的基盤」でしょうか。私はこちらが難しすぎて新書から入りました。

KAZOO
2024/11/28 09:56

ともさん コメントありがとうございます。どうもそのようです。私は逆にこの新書の本から入りましたので、その難しい岩波の本を読みたいと思いました。

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KAZOO
この著者の「副所長」を読んで、結構面白かったので他の作品も読んでみようと思いました。これはいじめられていた小学生が銃器をどこからか手に入れていじめていた子供を撃ってしまいます。そのほかにも中学生の事件などもあり、しゅじんこうは管理官としてその事件を担当します。様々な圧力などがあったりしますが、本人も狙われたりしますが解決します。なんか、最近の闇バイトを思い出しました。
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KAZOO
7作目の再読です。いつも忘れてしまっていることが多く、再読によってまた知識の再構築のような感じが頭の中で行こなわれています。知識量の多いエッセイでとくに言葉関連が多いのでたのしめます。「勉強しまっせ」というところでは、コマーシャルの言葉から鴎外の勉強という言葉について敷衍されています。徳川慶喜を「よしのぶ」か「けいき」と呼ぶのかでの論争なども楽しめます。
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KAZOO
坂岡さんの鬼役を読んでさらにそのコミック版を読んでいますが、最近再刊し始めたうぽっぽ同心シリーズ(11作既刊)が面白そうなので手に取りました。主人公は56歳の同心で35年間務めてきた人物で、妻が娘を生んでから出奔してしまい2年前に戻ってきたという設定になっています。すっぽんの銀二という手下と一緒に江戸での事件を解決していきます。わいろを一切受け取らずに手柄を他の同心に譲ったりしてのんきな人物とみられています。ここには3話収められていて十分楽しめる話になっています。
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KAZOO
この本は、岩波新書の「ピープス氏の秘められた日記」の触発されて数十年前の購入していたものです。英文とはいうものの300ページ足らずに縮刷されています。本当は5~6千ページに及ぶものらしいです。海軍大臣となった人物の1660年から1669年までの日記です。日記ですので1日2ページからせいぜい1ページくらいまででしかもよみやすい英語でした。新書にも書いてありましたが、結構お金のことや女性に絡んだところが長く書いてあります。
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KAZOO
今野さんの作品などでは女性署長が出てきますが、副署長が女性で主人公のシリーズものです。初めての作家さんですが、警察にいたこともあり、それがこの小説にかなり反映されているのでしょう。台風が近づいたある夜に警察署の人物が死体で発見されます。それをめぐって様々な警察の人物たちのちょっとした悪事などが露見したりします。また副署長といかにも一世代前のような刑事課長との確執があったり面白くしています。少しこの作家のものを読んでみようと思いました。
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KAZOO
COP29が終わったというときに丁度読み終わりタイミングが良かった感じです。ですので会議でインドが先進国の拠出額がまだ少ないといっているのがよくわかりました。小説では最初の方でインドでは熱波で2000万人が亡くなります。その対策のために国連はこの表題になっている未来省というのを作り、各国との対応などを主人公のトップが動き回ります。日本以外の先進国ではかなり読まれているようですが、若干細切れで様々な情報がかなり多く読みずらさがある感じでした。
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KAZOO
亀井勝一郎の「日本人の精神史研究」全4巻の2巻目です。再読でわたしは文藝春秋社から出されたもので昭和37年に出されたものです。背伸びして読んでいたのですがどれだけ理解できたかもわかりませんでした。「万葉集」から「かげろふ日記」、「源氏物語」など当時の文学作品についての考察がその時代背景と共に記されています。亀井の晩年の作品で6巻であったのが4巻で終了しています。完成してほしかった。小西甚一先生の文芸論とはまた異なっています。
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KAZOO
再読ですが、今回は安倍晴明と陰陽師についての箇所が一番印象に残りました。先日に読んだ本と被るところがあり、「晴明神社」があるということも再発見です。他のお寺にも安倍晴明の座像があったりということで当時はやはり高名な人物であったということがよくわかります。
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KAZOO
吉田さんの三部作、「流星シネマ」「屋根裏のチェリー」に続くもので完結編です。今回の作品では主人公が音楽家であるオーケストラ(表題になっています)に所属しているのですが、必ずしも音楽ばかりではなく様々なことについても関係しているようです。肖像画の絵の人物に似ているといわれたりもします。いつもゆったりとした気分させてくれます。
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KAZOO
柚月さんの結構重い主題である作品ですが、やはり読ませてくれる才能は大したものだと感じました。自分の子供と他人の子供を殺めた女性の刑が執行されその遺骨の引き取り手が主人公となってその女性が最後に発した言葉の解明をしていく話です。青森という地域ということもあり、あまり関係はないのですが読んでいるうちに高村薫さんの作品を思い出しながら読んでいました。排他的なところやいじめということもあったりして読むのに気力が必要ということもありますが私には印象に残る作品でした。
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KAZOO
ほしおさんの「銀河ホテル」シリーズ2作目が出ました。今回も3つの話が収められていて楽しめました。最初の話は、妻を亡くしたこのホテルの常連の男性が訪れて妻が残した手紙を読みます。ミステリー好きの妻が残した手紙に対して返事を残します。また2作目は自分のSNSが炎上した女性がやってきてこの手紙室の主人である苅部にサポートしてもらいます。またこのホテルで働く人物の子供名かかわるもので若干苅部という手紙室を管理する人物の過去も少し明らかになっていきます。
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KAZOO
非常にまじめで日本の金融政策において実質的にも内容のある本です。いかに安倍政権と黒田日銀が日本の経済をおかしくしたのかがよくわかります。同じ新書で河村小百合さんの「日本銀行」と並んで今までの10年近くの政策を総括してくれています。審議委員には経済学者といわれる(その実態はわかりまっせんが)人もいたのに、なぜこのようなことになってしまったのかもよく理解できます。植田日銀に期待したいです。
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KAZOO
十年屋の関連の話で今回は5作目で、見つけ屋のミンネとほとんど外には出ないお知らせ屋のトートーが主人公での話が紡がれます。話が結構ほろりとさせてくれるものが多く楽しめました。またこのミンネとトートーの関わり合いが出てきて関係性がわかります。他の方も思われている方が多いと思うのですが、十年屋本体での話が懐かしくなりました。執事猫のカラシがどうなっているのか・・・・。
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KAZOO
この著者の考えでは、副題にもある通り金利は「時間の価格」ということで金利についての昔からの論争から最近までの動向や理論をわかりやすく書かれています。「バブルの歴史」という本も書かれておりそれも読んでいたのですが若干かぶるところもあったりしますが、金利(ある意味利子論ともいえますが)についての経済て読み物としては私は満足しました。経済学的素養があれば結構楽しめる本だという気がしました。
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KAZOO
橘さんの今まで送ってきた人生をだまされずに生きていくヒントが詰まっている気がしました。多分好き嫌いが出てくると思うのですが、私はよくこれだけのことをうまく短いエッセイのような感じで表現されています。かなり難しい本を読み込んでおられてそれをうまくわかりやすい文章にされています。私も少しは参考にしたい気がしました。
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KAZOO
橘さんの「亜玖夢博士の経済入門」に引き続いてこの作品を読んでみました。前著がどちらかというとブラックな感じの作品が多かったのですが、こちらはすこしユーモア的な感じとなっています。心理学の分野である「認知心理学」「進化心理学」「超心理学」「洗脳」「人工生命」を題材としながら現在の世間の事件などをうまくあしらっています。橘さんはそれにしても様々な分野の勉強をされていると感じました。
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KAZOO
この著者は雑誌「新潮」の編集長を長年しておられその後大学で日本古典について講義をされてきた方です。その経験から、このような日本古典についてのかなり深い考察のある著作をものにされたということのようです。一つの漢字を題材にしてそれに関する古典の箇所を取り上げておられます。「万葉集」から「南総里見八犬伝」まで一通り作品を取り上げておられますが、その作品の一部についてということなので若干不満が残りました。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
この本は、中村真一郎さんの本を読んでいてそこでかなり敷衍されていたので、棚の奥から引っ張り出して読んでみました。表題作のほかにも「読詩要領」「夜航余話」などの日本の詩に関する作品が収められています。江村北海の書かれた「日本詩史」は日本の詩は中国の詩の伝統を引き継いできたものだと論じています。また菊池五山の「五山堂詩話」は江戸時代五山は有名な詩の時評家として江戸漢詩はどのようにあるべきかを説いています。かなり難しく読むのに時間がかかりました。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
江藤淳の第一エッセイ集です。50年以上ぶりの再読です。犬が好きだった関係で読んだのですが、当時は作者をあまり知らないで読んでいました。また三月書房の出版で小さな箱に収められている本であったように記憶しています。お子さんがいなかったので、犬を飼ってその様子が楽しめました。海外に2年留学されたときには預かってもらっていたようです。すっかり内容を忘れていました。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
佐藤先生が30年以上前に学んだ矢野健太郎の「解放のテクニック」を再度見てこの本を思いつかれたようです。私も矢野先生の本は読んだ覚えがあるのですがすっかり忘れていました。この本ではレンズが表紙にくっついていて、そこから除くと平面に書かれた図形が立体的に浮かび上がります。ただの点の集合のようなものや色紙を並べただけの絵が立体になります。一種の頭の体操ですね。
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KAZOO
加門さんの作品はかなり読んできていて、この呪術講座も楽しく読まさせてもらいました。夢枕獏さんの「晴明」シリーズもかなりのファンである私にとってはかなり蘊蓄が増える気がしました。そこでは出てこない式神やさまざまなオマジナイなどその基礎となっていることを入門編とはいいながらかなり詳しく教えてくれます。
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KAZOO
今村さんの「イクサガミ」シリーズが天・地・人で今回で最後だと思っていたのですが、来年にまだ「神」編が出版されるのですね。富士山南麓の大井川などを渡って、箱根の山中もいろいろありますが、主人公たちは通過していきます。政府がらみの陰謀などは若干余分のような気がしました。最後は鉄道に乗って幻刀斎や無骨を相手にしながら主人公は東京に5番目として乗り込みます。
本読むおっさん(Lester_the_Nightfly)
2024/11/26 09:21

☆ ナイスありがとうございます。横レスになりますが,この作品の全巻構成を考えた時に「天地人」で止まってしまい,原タイトルにある「神」を失念していたようです💦。作者に一本取られました。駄文失礼。

KAZOO
2024/11/26 10:11

本読むおっさん コメントありがとうございます。

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KAZOO
この松浦さんのエッセイは、「暮しの手帖」編集長をしていたころに書かれたものです。ですので、日常の生活においてちょっと感じたことを、「衣」「食・住」「仕事」に分けて書かれています。結構こだわりがあるような感じで、いいものを長く使ったりしていることに私も同じようなことをしているので同感しました。
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KAZOO
最近松浦さんのエッセイを比較的読んでいるのですがこのようなハウツー本も書かれていたとは知りませんでした。読んでみると、ただ一般的な類似の本とは異なり肩の力が抜けていてこの分野の本にしては印象が残りました。どちらかというと人生論的な部分もあったりしてエッセイに近いような気がします。最初に読んだ松浦さんの本はちょっとという感じがしましたが何冊か読んできて吉田篤弘さんの本と同じようにとりこになりそうです。
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KAZOO
「蒼穹の昴」「珍妃の井戸」に続く第三部の「中原の虹」に入りました。今回は張作霖が主人公で、その部下となった春雷が語り手のような感じです。春雷は「蒼穹の昴」の主人公の宦官の兄です。この1巻目は「蒼穹の昴」の4巻目とダブるような感じですが、張作霖という結構魅力的な人物でかなり今後期待したいという気がします。以前読んだ安彦さんのコミックの「虹色のとロッキー」にもでてきています。
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KAZOO
これはフェイクニュースの理論のような感じの本です。「フェイクニュースの見分け方」という本は実際の例をかなり取り上げている感じでしたが、フェイクニュースが出てきた事情や陰謀論などとの関連などを哲学的な論点で評論しています。非常にまじめな本であるとともにかなり難しいことをわかりやすく説明してくれています。「どの専門家を信じればいいのか」などはためになりました。
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KAZOO
最近かなりフェイクニュースが増えてきていると聞いて、この関連の分野の本を少し読み始めています。この著者は元国税調査員の方で、「維新と吉本興業の怪しい関係」とか「朝日新聞は脱税常習犯」かなり煽情的な表題で読手の好奇心をあおっている気がします。ただ中にはかなりまじめな部分があったりして、少なくともテレビのニュースショーよりはましな感じがします。
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KAZOO
長沼弘毅さんによるシャーロック・ホームズ研究作の三冊目です。ここでは、ホームズが在籍した大学やコカイン、煙草についての蘊蓄やホームズのタイヤの痕跡についての知識(プライオリー・スクール)にかなりきめ細かい考察がなされています。また、最後には「ホームズの隠退」でホームズが下宿を引き払った経緯などが書かれていてよくもまあこれだけのことを調べられたなあと感心するだけです。私も少しは調べられていないことを研究しようとは思っていますが・・・・。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
今まで東洋医学というとどちらかというと概念的にはわかっていたつもりなのですが、この本を読むと本当に奥が深いと感じました。私はほとんど西洋医学でしか治療をしたことがないのですが、東洋医学にもかなり効果があるのではないかということが理解できました。体のツボ(100以上の)や神経などのつながりなどで人体というのは不思議なところで様々な臓器などが関係あるのですね。いい本だと思いました。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
ローマ史がご専門の木村先生が、地中海を中心とした国々の歴史を8巻にまとめていてその一番古いオリエント史についての話です。最近は四大文明というのは歴史では言わないということが書かれていて驚きました。その一つのメソポタミアやエジプトについての歴史を様々な資料の写真とともに繙いてくれています。8巻ということで結構大変だと思われますが、すでに原稿は完成されていたようです。
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KAZOO
隆慶一郎全集2冊目で「一夢庵風流記」「鬼麿斬人剣」「風の呪殺陣」の3作が収められています。数十年ぶりの再読ですが楽しめました。「一夢庵」は実在の人物で前だけにゆかりのある前田慶次郎というかぶきものの生涯を追ったものでコミックにもなったはずです。韓国へ行ったことや直江兼続との友情などが描かれて再読ですが楽しめました。「鬼麿」は刀鍛冶の弟子が師匠が金稼ぎのために作った剣を探してそれを破壊していく話、最後のは織田信長が行った比叡山焼き打ちの敵討ちのような話です。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
谷沢先生の司馬遼太郎論です。少し前に同じ著者の「司馬遼太郎の贈りもの」5部作を読んでいたのですが、それ以前に出版されたもので、第二期司馬遼太郎全集の解説をまとめたものです。司馬作品の中期のもので、「播磨灘物語」「覇王家」「翔ぶが如く」「空海の風景」などの作品について一般的な紹介ではなくかなり踏み込んだ作品論です。再度司馬作品を読む際にかなり参考になります。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
前作「流星シネマ」に続く3部作のうちの2作目です。元オーケストラのオーボエ奏者のサユリが父親の残した家の屋根裏部屋での生活をゆったりとした感じで奏でてくれます。主人公の中のチェリーという登場人物がサユリの本音の部分なのでしょう。前作で出てきた人物や元ビオラ奏者なども出てきます。連作長編ということで前作と同様に楽しめました。
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KAZOO
この作家の作品は以前に「ドグラ・マグラ」を読みましたが、書かれた当時としてはかなり変わった作品であると思っていました。この作品集も、最初の「いなか、の、じけん」は普通の文学作品に感じたのですがやはり若干変わっています。「瓶詰地獄」は私にはあまり合わない作品でした。「氷の果て」はジュール・ヴェルヌの作品を思い出させてくれる感じがしました。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
行動経済学(ゲームの理論も含まれるのでしょう)は私はミクロ経済学の一分野と思っているのですが、最近かなりの書籍が出版されています。小冊子でわかりやすく図や表なども多用されていますがかなり内容は高度であると感じました。入門書的な位置づけではないという気がします。もう少し簡単なわかりやすい本を読んでからの方が理解が深まる気がします。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
この本でも6作の作品が収められています。出演者も書かれているので時たま懐かしくなります。最初の作品では、中尾ミエさんが出ていてその人物が訳ありな老女を演じているようです。また、刑事部長が頭を打って元のいじわる的な人物に戻ったりします。今回の長編では、以前の相棒(甲斐亨)の彼女とその息子の話が中心でかなり込み入った感じでした。子供が出る作品が2作ありました。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
葉室さんによる未発表作を含む最新短編集です。表題作は中国の漢の時代の主人公による物語です。このような作品を書けたのにと思うと、まだまだいい作品を書けたのにという気が残ります。あるいは宮城谷さんのように中国の歴史関連の作品を書けたのかもしれません。この表題作もそうですが「鬼火」「女人入眼」が印象深い感じでした。前作は新選組の芹沢鴨と沖田総司の物語で芹沢のイメージが変わりました。後作も北条政子の今までのイメージとは若干異なる感じでした。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
最近インターネットやSNSあるいはXなどでフェイクニュースが多いということが言われています。アメリカの大統領選挙や災害などでもフェイクな画像が流れたりしています。それに惑わされないための工夫が述べられています。非常に役に立つ情報が多いのですが著者の思い込みが強い面があったりして読み方が必要でしょう。最後の「情報を健全に疑うためのヒント集」では8つの項目が示されていて参考になります。これを手元にメモしておいておきます。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
松浦さんの気に入った本について書かれたもので、読んでいて楽しくなりました。様々な分野の本が紹介されていてその紹介の仕方もいかにもこれがいい本だということではなく肩の力が抜けていてご自分が読んで楽しかった、という本が並んでいます。自分に大切な三冊の本(高村幸太郎詩集、北回帰線、路上)も様々なエッセイでも触れられていますが、何回読んでもいい本を持つということは生活に張りを与えてくれる気がします。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
この昭和文学全集の未読の巻もあと2巻を残すのみとなりました。ここでは、澁澤龍彦、中井英夫、中野孝次、三木卓、色川武大、田中小実昌、金井美恵子、三田誠広、青野聡、立松和平、村上龍の諸作品が収められています。ここにある作品はかなり私の年代と同じような作者のものでかなり既読の作品がありました。ただ金井と青野は未読でこのような作家もいたのかという感じを受けました。青野は11年間、日本から離れていたようです。印象に残るのは中井、中野、色川、田中、立松の作品でした。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
松浦さんのエッセイです。今まで読んだ本とは異なっていて、毎日をいい気持ちにさせてくれる本だと思いました。最近の状況(SNSやXなどでの情報)でかなりギスギスした世界観を見ているとこのような本を読んでみてもらいたい気がします。表題にある通りに生活していると毎日が豊かになるでしょうね。私なども見習いたい気がしますが、どこまでできるやら…。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
著者がヨーロッパの小国を尋ねたときの食卓や小物をきれいな写真と手書きの地図などとともに紹介してくれています。とくにスイスでの食事などは懐かしく、キルシュなどのお酒などの瓶もあります。またバスク地方はいったことがないのですがやはり楽しめそうな気がします。最後には自転車等のエッセイが掲載されています。ゆったりとした気分を楽しませてくれました。
宵待草
2024/11/12 16:03

KAZOOさん こんにちは 未読のレビューを今ほど拝読しました!🙇💦 此の本は読みたいなぁ~✨ 📝させて頂きますね!❇️ 何時も、有り難うございます!🙋 宵待草

KAZOO
2024/11/13 07:17

宵待草さん いつもコメントありがとうございます。食事がおいしそうです。

が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
童話というものの、この本は宮部みゆきさんの最近読んだ「悲嘆の門」の中で主人公がアルバイトする会社が「クマー」という名前でそのもとがこの本にあるということで図書館から借りてきました。やはり原作は宮部さんです。この内容に合った佐竹美保さんの絵がきれいで北欧という感じがします。宮部さんもよくまあこのような子供向けの本の原作をされるということに驚きました。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
長崎さんのシリーズ3作目です。最新作の「人狩人」と設定(男性と女性の二人組が事件を解決していく)は似ているのですが、今回は主人公が中堅出版社のコミック誌の編集者になるのですがその前任者の死の原因を元刑事の探偵と探っていく行くということでその経過がかなりきめ細かく書かれています。編集局員や漫画家とのやり取り、貸本漫画や紙芝居の歴史など楽しめました。長崎さんが浦沢直樹さんのBILLYBATで書かれた下山事件についても詳しく書かれています。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
大人になってからこのような本を読むのは恥ずかしいのですが、数学好きの私にとっては楽しいものでした。「どんな問題も解ける10のアプローチ」といっているもののやはり敷居は高い感じでした。ただ問題を解くときにノートを作って自分の言葉で解答を書いていく、ということは参考になりました。途中経過についても自分の考えを書いていくということで今までとはかなり異なったやり方です。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
レオナルド・ダ・ヴィンチにこのような著作があるとは知りませんでした。レオナルドの手稿というものがあることは知っていましたがその内容がこのようなものとはまるっきり知りませんでした。どちらかというと童話というよりも寓話的な色彩が強く感じました。イソップ的な話で教訓的なおちが最後にあります。落ち着いた色彩の絵も興趣を掻き立ててくれます。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
中高校生向きの本ですが、大学生やビジネスマンにも参考になるような本でした。現在の日本で問題となっている11の項目(地球温暖化、相対的貧困、女性の社会的進出、移民・難民など)を取り上げてその状況をデータから判断して問題点がいかなるところにあるかをわかりやすく説明してくれています。とくに相対的貧困や金融リテラシーについてはかなり面白い論点での解説があります。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
金利がマイナス金利の時代からプラスになって今まで金利についてはあまり考えてこなかった人々の対する警鐘の本の一種なのでしょう。どちらかというとマクロ寄りの解説が多く、企業経営者や金融機関の融資担当者向けではないという気がします。金融経済分析的な観点が多くそれなりにエコノミストや政策担当者にはかなり参考になるという気はします。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
再読ですが、いつも参考になることを見つけ出します。「英文快読術」の続編で基礎編と実践編で構成されています。基礎編は前巻の続きのような感じで「英文を読むためのヒント」「快読のためのヒント」ということでノウハウ集のような感じです。実践編はノエル・カワードの「私生活」という喜劇のシナリオがすべて掲載されています。ほとんどが会話なので英語の口語表現には参考になります。付録として3つの文章も掲載されています。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
「暮しの手帖」の編集長をされた松浦さんの日本で高校を中退してアメリカに行ってからのエッセイが中心です。よく一人でアメリカなどで生活できたと感心します。アメリカと日本を行ったり帰ったりしながらもビジネスを立ち上げます。植草甚一さんのようにアメリカの写真の多い雑誌を切り抜いて日本で売ったりします。目の付け所が違う気がしました。また露店や移動販売で本を売ったりしながら本屋を立ち上げます。やはりすごいとしか言いようがないですね。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
この本は橘さんのかなり昔の作品ですね。当時の経済や社会理論など、すなわち「カーネマンの行動経済学、ノイマンのゲーム理論、ワッツとストロガッツのネットワーク理論、チャルディーニの社会心理学、ゲーデルの不完全定理」を小説仕立てでわかりやすく説明してくれます。この主人公の博士が以前に読んだ「笑ゥせぇるすまん」の喪黒福造を思い出して笑ってしまいました。もう少し読まれてもいい本ではないかと思いました。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
このような学術的な本は最近ほとんど手に取らないのですが、以前に読んだ林周二先生がその著書「知恵を磨く方法」(私の愛読書ですが)の中で「良い文章の条件」でこの著作者の高木市之助先生の本を例に挙げられていたので読んでみました。論文集でかなり固く感じられますが、「歌垣」「刻銘」「民謡」「古典詩」「物語」「軍記」「謡曲」「短歌」「近代史」「小説」という個所は参考になりました。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
どなたかもどこかで書いていたように思うのですが、宇宙よりもまだまだ地球にはわからないことが数多くあると思われます。その中でも海洋とくに太平洋をここでは取り上げていてその最近の状況などを知らしめてくれます。やはり非常に深いということで特に日本の周りでもかなり深海になっているということで、日本の領海の体積では世界でもかなり上位になるということです。また天皇海山群という昔の天皇の名前を付けた海の中の山脈があることも初めて知りました。好奇心を満足させてくれて楽しめます。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
シャーロック・ホームズのパスティーシュですが、若干違和感を覚えました。ホームズが嫌味な人間に感じられる気がします。探偵業から引退して養蜂家へと転身したところ伊藤博文の訃報が届きます。その後時間が経過したのちにお別れの会にワトソンと日本まで出かけます。そこで伊藤博文が実際にはどのような状況にあったのかや、山縣有朋や桂太郎またドイツのスパイなどが入り乱れた感じでの話になっています。もう少しすっきりとした話にしていただきたかった。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
長編ファンタジーも最終巻ではかなり主人公が向こうの世界に取り入れられていく感じでした。しかしながら元刑事のサポートもあって何とかこの世界にとどまることができました。最初はかなり違和感を抱いたこの物語ですが、最後はうまく決着をつけてくれたような感じです。各巻ごとに大きな事件などを持ってきてそれを解決していくためにはあるものの力を借りるのですが最後は自分自身との戦いということなのでしょう。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
このシリーズももう22シーズン(テレビは23シーズン)になっているのですね。私はテレビはニュース以外ほとんど見ないのですが、すごい長寿番組ですね。出演者も書かれているので水谷・寺脇のイメージを想像しながら読んでいます。ノベライズ作品が6話収められています。とくに長い1作目の「無敵の人」が楽しく、宗教法人がらみの話で警視副総監と公安部長の陰謀があります。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
高橋是清の生涯の下巻です。週刊エコノミストに連載されていたせいか、章立てが短く読みやすくなっています。ここでは金融恐慌が始まり陸軍の横暴が政局的に強くなって、2.26事件を引き起こすまでが書かれています。ここの状況は昔からいくつもの本で読んできているのでわかっているのですが、現在のように状況がすぐわかるということもなかったのである意味このような事件が起きたと思ってしまいます。是清の生涯ばかりではなく当時の経済状況がよくわかるような感じでした。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
谷沢先生の司馬遼太郎作品の評論集の5巻目です。ここでは「花神」「覇王の家」「播磨灘物語」「空海の風景」「翔ぶが如く」「胡蝶の夢」「項羽と劉邦」「菜の花の沖」「箱根の坂」の後期の9作品についてかなり詳細に論じられています。私もこの作品はすべて読んでいるのですが、やはり「空海の風景」が好みで、先生が書かれているように「思想は他の考え方を拒絶するところから成立する」とはまさに言いえて妙な感じでした。もう1冊谷沢先生の司馬論があるのでそちらを読んでから全集でも再読しようかと考えています。
が「ナイス!」と言っています。
KAZOO
久しぶりの大沢さんの作品です。お年を召されたせいか主人公も60代となっていてバブルのころにいい思いをした人物たちがかなり登場します。当時かなりの借金をしてクラブの女性と姿をくらました人物と所有していた車(時価20億円)を見たということから主人公が動き始めますが、様々な人物がからんできます。若干不必要な絡みがあったりするのですが、まあ一気に読んでしまいました。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2011/11/29(4769日経過)
記録初日
2011/03/17(5026日経過)
読んだ本
17203冊(1日平均3.42冊)
読んだページ
5416911ページ(1日平均1077ページ)
感想・レビュー
14246件(投稿率82.8%)
本棚
1963棚
性別
年齢
78歳
血液型
O型
職業
事務系
現住所
神奈川県
自己紹介

読書、映画、音楽が趣味のジジイ。書痴。書評・辞書フェチ。
読書のジャンルは問わず(何でも)。特には、ミステリ、エッセイ、語学(英語、ドイツ語)、数学、経済学、政治学、民俗学、歴史、辞典、コミック。
雑誌、コミックも結構読んできましたが、これからは感想はパスします。
好きな作家は以下の通り。
・小説(日本) 
夏目漱石、森鴎外、小泉八雲、谷崎潤一郎、福永武彦、堀辰雄、連城三紀彦、堀江敏幸、平野啓一郎、星新一、浅田次郎、北村薫、北森鴻、堂場瞬一、高村薫、山本周五郎、佐伯泰英、宮城谷昌光、多和田葉子、原田マハ、梨木香歩
・エッセイ、コラム、ノンフィクション、評論、歴史、政治、法律、民俗学等(日本) 
森本哲郎、小林秀雄、山本七平、沢木耕太郎、柳田邦男、和辻哲郎、北山修、井筒俊彦、宮崎市定、萩原延壽、塩野七生、須賀敦子、深代惇郎、辰濃和男、丸山真男、山内昌之、宮本常一、柳田國男、折口信夫、我妻栄
・経済学(日本)
高橋亀吉、大塚久雄、宇沢弘文、熊谷尚夫、根井雅弘、吉川洋、岩井克人、石橋湛山
・数学・語学・古典
遠山啓、山崎貞、原仙作、佐々木高政、岩田一男、荒牧鉄雄、小西甚一、萬葉集、芭蕉、吉田兼好、紫式部、能、狂言
・小説(世界)
ダンテ、ボッカチオ、シェイクスピア、ディッケンズ、コナン・ドイル、エドガー・アラン・ポー、モーム、サン・テクジュベリ、ドストエフスキー、トーマス・マン、ツヴァイク、カフカ、ジェフリー・ディーヴァー、レイ・ブラッドベリ、ラヴクラフト、マイクル・コナリー、マーク・グリーニー
・評論・ドキュメント(世界)
ポール・ジョンソン、デヴィッド・ハルバースタム、ハイエク
・経済・経営(世界)
ケインズ、シュムペーター、マーシャル、ミル、ピグー、アダム・スミス、サムエルソン、リカード、マルクス、ウェーヴァー

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