大繁栄後に大絶滅という同じ道を、われわれ人類も確実に追いかけている。偉大な先輩である恐竜だが、友だちに勧められて読んだイグアノドンの絵本に感動したことがある程度で、ほとんど関心がなかった。書店で見かけたこの本は、4コマ漫画が面白そうだったので読んでみることにした。登場する恐竜たちは個性豊かで魅力的だが、描かれているのがハードモードな弱肉強食の世界で、そのギャップが何となく哲学的でさえある。トリビア的なコラムも楽しい。うっかり足を踏み入れてしまったかも。少し迷ったが永久保存本棚へ。、

だくちるだくちるのイグアノドンで恐竜が好きになったのだけれど共生は無理だな。チャトウィンが子どもの頃、世の中で一番欲しいと思ったものは恐竜の皮膚の小さな一片だったというエピソードを思い出した。恐竜を好きという気持ちのどこかに、純粋な好奇心だけではない、空とか無常といった宗教や哲学に通じる何かがあるような気がする。

河合隼雄氏の心理療法は名人芸の域に達していたのか。タクシーの運転手が自分語りを始めて道を間違えるエピソードもだし、対談相手の茂木健一郎氏も自分の箱庭や夢を本当に嬉しそうに解釈してもらっている。河合隼雄氏が突然病に倒れて実現しなかったが、対話の続きを聞きたかった。

来年あたり転居を計画しているので、本をどうするかは何より切実な問題。この雑誌は読書ではなく本棚に興味があり購入した。残念ながら期待したほど役に立たなかったが、人の本棚を見るのは楽しかった。

やっと読み終えた。聖書に関しては湿った文章が好きなので、この訳は読みやすかったけれど、あまり引き込まれなかった。バルバロ訳やフランシスコ会訳の方が親しみやすい。聖書協会共同訳は新約だけ読んだが、何が変わったのかよくわからない。聖書に関しては、一度読んだくらいではわからない。とにかく手に負えない。

キャンプ論は感覚としては理解できるけど、たったの数十年間で、最先端から陳腐化、そして今また再評価というのに驚く。「おわりに」によると、サンタグの生涯が映画になるらしい。日本で上映されるのなら観てみたいし、刊行されている日記を読んでみたい。

大繁栄後に大絶滅という同じ道を、われわれ人類も確実に追いかけている。偉大な先輩である恐竜だが、友だちに勧められて読んだイグアノドンの絵本に感動したことがある程度で、ほとんど関心がなかった。書店で見かけたこの本は、4コマ漫画が面白そうだったので読んでみることにした。登場する恐竜たちは個性豊かで魅力的だが、描かれているのがハードモードな弱肉強食の世界で、そのギャップが何となく哲学的でさえある。トリビア的なコラムも楽しい。うっかり足を踏み入れてしまったかも。少し迷ったが永久保存本棚へ。、

ヴィゴツキーの天才ぶりには驚くばかり。彼の功績は内言外言で有名な言語の発達だけではない。しかも、同じ年に生まれた論争相手のピアジェが長寿に恵まれたのとは対照的に、ヴィゴツキーはその半分にも満たない37歳で亡くなっている。この本は、ヴィゴツキーの生涯をたどりながら、代表的な論説を簡潔に説明している。

もともと自転傾向だった学派が、公認心理師資格の創設過程でますます内向きになっている現状に、著者はかなり危機感を持っているのだろう。諸々の恩讐を超えて進むべき方向が示されている。補遺の「中断十カ条」は心理士ではない私にもグッときた。