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2024年5月の読書メーターまとめ

たろーたん
読んだ本
85
読んだページ
24119ページ
感想・レビュー
42
ナイス
430ナイス

2024年5月に読んだ本
85

2024年5月のお気に入られ登録
1

  • asadaame

2024年5月にナイスが最も多かった感想・レビュー

たろーたん
では、ナチ政権の家族政策はどうか?有名なのが母親名誉十字章だ。子供四人を生んだ母親には青銅、六人には銀、八人以上で金の十字章が与えられる。そして、これをつけた女性が街頭で見かけた場合にはきちんと挨拶する様にナチ青年組織のメンバーは求められていた。そして、母親名誉十字章を授与された女性は、人々が店の前で列をなしていても優先的に物を買ったり、戦時中には追加の配給カードを得たりすることができたのだ。他にも結婚したばかりのカップに71万4000円が貸与され、一人産むごとに4分の1が返済不要になった。
たろーたん
2024/05/05 11:29

ようやく自分の感想なのだが、非常に面白かった。なぜか私も素朴に「ナチスにも良い政策はあっただろう」と思っていた。実際、雇用を作ったのは事実だし。しかし、失業者600万人中で50万の雇用を創出するのなら、ぶっちゃけ私でもできそう。官僚に丸投げしてもそれくらいはできそうだし。たぶん、誰がやろうともテキトーな政策はできるのだろう。だから、その一部だけを見て良いこともしたと思うのは不適切だと思う。全体と歴史的流れを見れば、ナチ政権のダメさがよく分かった。

たろーたん
2024/05/05 11:29

ナチスのことを擁護する意見をする人は、明らかに全体が見えていないように思える。「雇用政策をした(600万人中50万人だよ)」「フォルクスワーゲンを作った(一台も納車されてないよ)」「がん研究に力を入れた(それってナチス前からやってたよね)」を知らない。全体も、その流れも、その結果も知らないから、一部を切り取って良いこともしたと言ってしまう。でもそれって、様々な意見があるでもなんでもなくて、端的に間違っているだよね。なお、これを読んだ後、なんJを見てみた。絶望した。

が「ナイス!」と言っています。

2024年5月の感想・レビュー一覧
42

たろーたん
庭山英雄のあとがきが面白かった。彼によると、痴漢冤罪というのは日本特有の現象らしい。過去十年間毎年のように欧米を訪問しているが、性犯罪一般が話題に上ったことはあるが、痴漢冤罪が話題にのぼったことがない。それは通勤ラッシュがない性なのではないかと思い、なら「通勤ラッシュのある韓国なら痴漢冤罪はあるのか?」と韓国の大学教員に聞いたら、「痴漢という現象はあるが、痴漢冤罪という言葉は耳にしたことがない」と言われたそうだ。そう考えると、やはり痴漢冤罪は日本の構造的な自由に起因する問題っぽい。(続)
たろーたん
2024/06/03 23:14

本を読んでいて思ったのが、被告人の身柄の問題が酷い。痴漢事件のように比較的軽微な量刑の事件に、身柄拘束をされたままどこまで闘えるのかは極めてシビアで、罰金5万円の条例違反事案で110日勾留されたケースもある。罰金刑の換刑処分は一日五千円なのだから、五万円で10日間勾留するのは有罪判決宣告前に系を先取り執行してしまっている。この問題はやや改善気味であるが、強制猥褻事案になると被害者証言が終わるまで保釈しない現状が依然として続いているそうだ。

たろーたん
2024/06/03 23:15

このような状態だと、「嘘でも起訴事実を認めて早く保釈された方が良い」「さっさと認めて示談した方がいい」と思う人が出ても当然だろう。しかし、これは市民の側からの「四方に対する絶望宣言」と把握すべきだろう。そもそも、裁判官による拘留要件の吟味がきちんと審査されずに勾留状が発付されているのが根本の問題である。痴漢冤罪の問題は考えれば考えるほどにシステムの問題だと思った。

たろーたん
クィアが好きで読んでみたけど、やはり民俗学は合わなかった。足立区短歌は、私も面白くて調べたことがあった。でも、足立区短歌を紹介して(私たち二人だけでも滅ぼせる 世界があるってニュースで聞いた。僕たちに特別な力はないけれど何かしらんが滅ぼせるらしい)、それに批判しているツイート(足立区短歌をやってる奴は足立区に住んでないだろ。もう足立区なら何言ってもいいと思ってるだろ)を紹介して、最終的には「ここにいてもいい」に収斂したってことの顛末を載せることに、何の面白さや学術的な意義があるのだろう。(続)
たろーたん
2024/05/30 23:03

せっかく調べたので、足立区短歌。「私たち 二人だけでも滅ぼせる 世界があるってニュースで聞いた」「かつてこの荒れ地も区だったことがある俺らが愛を叫ぶ前だぜ」「指先の 熱で世界が溶けていくこんな些細な心の機微で」「「このキスで どこか消えたら どうしよう」「それはあれでしょ、自己責任論」」「この川の向こうに行けば私達 くちづけだけで区を滅ぼせる」「「俺の事、お前どれだけ愛してる?」 「多分足立区程度は殺せる」」

が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
「不知火」「蛍火」「紅蓮」「上弦(クロワッサン)」「下弦(デクロワッサン)」とかかっこいい言葉を知れた。挿絵も綺麗なのでそれを見ても楽しい。個人的には、難しい言葉を使うよりも、その言葉をどうやって平易な言葉で語るんだろうってのが面白かった。例えば、「頽廃」なんて使わないけど、頽廃的なことを言いたいときに、この辞書の「衰え、形がなくなること」の意味を引っ張ってくる。そうすると、「○○さん、頽廃」と言いたいところを「人としての形がなくなってるよね」って言える気がする。(続)
たろーたん
2024/05/30 22:58

個人的には、あまり難しい言葉を使うことが好きじゃない。すごく独りよがりな感じがするから。でも、新しい概念を知ると、少しだけ現実の解像度が良くなる。そして、その言葉を知ったうえで、誰かにその意味を上手に話せるようになりたい。「現実の解像度を上げる」+「他人にも説明できるようになる」の欲望を満たすように使って遊ぶと、この本も結構楽しかった。

が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
そもそも国語の授業って何だったのか?他の授業「歴史」は大人になっても暗記したことは覚えてるし、「数学」でも方程式を解けるようになった。学校で教わったことは大人になっても記憶している。しかし、国語に関しては読んだ小説は覚えていたとしても、そこで何が目標とされ、何を学んだかは覚えていない人も多い。著者が授業で聞いても「何をやっていたか分からない」が結構いた。また、他のテストと違ってテストのための勉強が分からず、努力が点数と結びついているかもよく分からない。暗記すればするだけ、点数が伸びるわけではないのだ(続)
たろーたん
2024/05/30 23:24

著者曰く、ここで言われている論理は、指導要領の論理国語「性格」の項目から切り出すと「①課題発見能力、②情報の信頼性の見極め、③論拠に基づいて構築」らしい。ここで重要になるのは、②その情報がどうやって作られたか読み解くことと、③正しい論拠に基づいて構築できることである。著者の言葉で納得したのは「論理ではなく、論拠を探せ」というものだった。つまり、論理は「「なぜ?」に答えられる論拠を出せ。その論拠・根拠は確固たるものでないとダメだ」である。個人的に課題発見能力は論理なのかな、と思った。

たろーたん
2024/05/30 23:24

自分の感想。改めて、「国語」という教科を考えると確かに不思議な教科だ。方程式が解けるようになる数学力が上がったと言える。英語が読めるようになるは英語力が上がったと言える。じゃあ、国語力が上がったってどういう状態なのか?日本語はすでに読めるし、小説に対して深い読みができるようになるって言っても、国語で教えている内容は深い読みか?また、テストや入試問題と普段の授業が乖離しているという点も非常に頷けた。

が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
こんなにも大阪万博がヤバいとは思わなかった。藤永のぶよ氏の情報公開請求によって出てきたデータによると、カジノを建てる夢洲の予定地・三区は地下57mまで「N値5」だったそうだ。N値とは、重さ63.5キロの重りを高さ75センチから落下させ、30センチ沈むまでの回数を言う。10回で30センチ沈めばN値10になる。二階建ての一般家庭でも最低でもN値20が必要であり、高いビルやマンションはN値50以上ないといけないらしい。それなのに、予定地はN値5であり、保育園の砂場レベルらしい。(続)
たろーたん
2024/05/30 23:02

しかも、夢洲に行くためには橋とトンネルしかなく、交通の便も悪いらしい。大阪万博が決まった当時、候補地としては、吹田の万博跡地や鶴見緑地、泉佐野りんくうタウンなど6ヵ所あったそうだが、夢洲が無理やり7ヵ所目として出され、松井市長の思いでそこに決められたそうだ。現在、カジノ業者への賃料の談合疑惑、1200億円→1850億円→2350億円と膨れ上がる会場建設費。そして、万博から逃げるゼネコン、カジノから逃げる業者と酷い惨状になっているのだが、どうするんだろう…。

たろーたん
2024/05/30 23:02

ちなみに「カジノは経済効果がある」とさんざん言われているが、カジノで大負けした客の掛け金は、カジノがなかったら、地元のレストランや海水浴に使うかもしれなかったお金だ。わざわざカジノに落とす必要があるのか。そして、たとえカジノが儲かっても、その副作用としてギャンブル依存症の対策をしなくてはならず、その費用も考えるとあまり儲からないのでは?とも思った。

が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
「味わわせるが正しいが、今では味あわせるを支持する方が若干多くなってる」「洗濯機はせんたっき、水族館はすいぞっかんの問題。言葉として、その前の部分の独立性が高いものは促音化が起こらないが、これだけを単独で使わないモノは促音化が起きる。例えば前者だと「収穫期、生殖器、潜伏期、繁殖期、変速機、保育器」や「駆逐艦、屈辱感、罪悪感、満足感、無力感、体育館、大局観、道徳観」がそれに当たる。収穫+期、満足+感じで独立性が高い。後者だと、「学期、楽器、国旗、食器、速記、復帰、躍起」や(続)
たろーたん
2024/05/30 22:59

これらは江戸時代より前からこの呼び方だったが、女王は最近なので、まだじょおーが正しいとされてる。これは別の音を付け加えたが、体育・体育館など逆に音を落とす例もある」「週末はいつから?金曜日のみ4%、金曜日と土曜日17%、土曜日のみ10%、土曜日と日曜日47%、日曜日のみ2%、金曜日の夜から日曜日の夜まで18%、と結構バラバラ。ちなみに、日曜日は主末に含む67%、金曜日は週末に含む39%」

たろーたん
2024/05/30 22:59

「昼過ぎに運転を再開した。昼過ぎって?遅くとも午後一時頃35%ぐらい、遅くとも午後0時15分頃35%ぐらい。結構伯仲してる」「大丈夫と思います。「だ抜き」言葉」「眠いと眠たい。強いて言うなら、眠たいの方が実感がこもっている。うざいとうざったいの違い」「甘いものが好きな人は甘党。辛いものが好きな人は辛党は30代まではそっちが正しいと思ってるが、それ以上は辛党=酒飲み」

たろーたん
広辞苑四版が1991年・平成三年なので、それ以降に載った奴は平成の新語・流行語ということらしい。以下、広辞苑四版以降に載った単語の覚書。「オタク」「お局さま」「セクハラ」「AO入試」「ハローワーク」「ワーキングプア」「散骨」「時短」「セックスレス」「指定暴力団」「ほめ殺し」「アイコンタクト」「シネコン」「マインドコントロール」「ツーショット」「援交」「生活習慣病(成人病を若者への関心を促すために)」「風評被害」「小顔」「ネグレクト」「パパラッチ」「マイブーム」「オープンキャンパス」(続)
たろーたん
2024/05/30 22:57

「ねじれ国会」「ゲリラ豪雨」「パワースポット」「帰宅難民」「ヘイトスピーチ」「仮想通過」「危険ドラッグ(合法ドラッグ、違法ドラッグ、脱泡ドラッグを統一)」「マタハラ」「レジェンド」「自撮り」「モラハラ」「マイナンバー」

たろーたん
2024/05/30 22:57

広辞苑には載ってないもの。「あげまん」「オヤジギャル」「コギャル」「ヤンママ」「メル友」「脳トレ」「ビフォーアフター」「鬼嫁」「シェアハウス」「ツンデレ」「どや顔」「お祈りメール」「KY」「鈍感力」「モンスターペアレント」「闇サイト」「派遣切り」「イクメン」「女子会」「ブラック企業」「レガシー」「一億総活躍社会」「爆買い」「神ってる」「フェイクニュース」「インスタ映え」「eスポーツ」

たろーたん
「シートマスク最強、毎日ローションパックとか無理。続けるなら、るるるンプレシャスでOK。朝は洗顔後、夜は入浴後にシートを顔に密着する。3~5分で剥がす。長時間貼ると逆に潤いがシートに取られるので」「デヴィ夫人は一日五回歯を磨くらしい。女は歯が命だそうだ」「口角が1.5センチ引き上がるマウスケア。やり方の一つ目は表情筋のマッサージ。歯磨きの痕、スプーンのような形状のストレッチオーラルを口の中、頬骨の内側に当て、反対の手で筋肉が逃げないよう頬を抑えながら、(続)
たろーたん
2024/05/30 22:56

左右10回ほど円を描くように口の中から表情金をほぐす。もう一つ意識すべきは舌の位置。黙っている時は舌を上顎の真ん中につけるを習慣化すると、柔らかな表情に変わる」「最も効率よく時代の顔を手に入れるのはアイシャドウ。最低でも年に4回は買ってる」「マツエクはやめた方が若く見える。まつ毛パーマの方が、ナチュラルに目力が出せるのでいい」

たろーたん
2024/05/30 22:56

「眉だけはプロに頼る。サロンで「こんなに眉と眉の間を開けていいの?」「こんなにまっすぐでいいの?」と思うが、「顔がやわらかくなった」と言われたらしい。自分で見るのと他人から見るのではやはり違う」「ピラティスはヨガに似ているが、ヨガよりもややハードな動きが多く、もっと結果を」と求める人向き。インナーマッスルを鍛え、姿勢とボディラインを整えるエクササイズ」

が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
日本版歴史修正主義は特定のパターンがある。東京裁判史観の否定、沖縄集団自決強制否定論、南京大虐殺否定、慰安婦問題の否認で、特に「つくる会」の生命にもあるように慰安婦問題は大きな論争になっている。歴史修正主義は、大衆文化に紛れ込んで、その歴史観を社会に広く浸透させ、政治と結びついて国家の在り方や政策にまで影響を与える。つまり、もはや歴史学だけの問題ではないのだ。著者は、彼らは「文化生産者による評価が重視される歴史」から「文化消費者による評価が重視される歴史」への転換に成功したと言っていた。(続)
たろーたん
2024/05/30 23:26

不都合な史実をうやむやにすることで、歴史についての知識が十分でないモノの思考を停止させ、沈黙させることで、自らのイデオロギーに基づく歴史観を大衆に広げているのである。つまり、多くの人々が「本当の所はよくわかっていない」「難しい問題だ」という印象を持って沈黙することを狙い、自分の歴史観・自国のアイデンティティ賛美を広げているのである。②「排外主義との関係」。外国出自の集団の国民国家の脅威というイデオロギーを正当化するための道具として、歴史修正主義が使われる。

たろーたん
2024/05/30 23:26

③「人権とのかかわり」。慰安婦問題=戦時性暴力問題は人権問題である。その人権問題を歴史認識の問題へとスライドし、人権問題を不問にするために使われている。また、あいちトリエンナーレの例だと、人権問題が表現の自由の問題にスライドしてしまったと著者は指摘していた。最後にある座談会で、倉橋氏は「歴史学は、歴史では何が、なぜ起こったのかを実証的に解明しようとしている。しかし、一方で、その歴史をどのように認識するかという評価も大切。そこを、歴史修正主義にかすめ取られている」と言っていて、非常に納得した。

が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
幸福にかかわる性格として「外向性」と「神経症的傾向」があげられていた。確かに、この二つは幸福感に大きくかかわりそう。だけど、これらは結構遺伝的要素が強いみたい。あと、「自分が欲しいと願うもの」=「幸せをもたらすもの」とは限らない話が面白かった。「人が生活の中でほしいと願うものは、進化を経た脳によって欲しがるよう命じられているものであって、そこには幸福などという概念が入り込む隙はないのです」。なるほど、と思った。
たろーたん
こんなにも不穏な対談は初めてかもしれない。いつ殴り合いが起きるかハラハラしながら読んだ。「だから、それが具体的に何を言ってるのか分からない」「だから、何度も説明してるじゃないですか」とか、5Pぐらい相手が喋ったのに「それで何が言いたいんですか」と流したりと常に一触即発感。ただ個人的には、科学哲学・伊勢田の方に僅かながら票を上げたい。理由は、実際の研究はともかく、読み物としては手を変え品を変えで説得する伊勢田と頑なに自分の意見を変えない須藤だったので、伊勢田さんの方が頑張っているように見えたから。(続)
たろーたん
2024/05/30 22:50

ただ、須藤さんの方が良いって人の意見も分からなくはない。何がしたいか明確に分かるもの。ただ、具体的な話をすると、因果の説明は、基本的な「Aが起きればBが起きる」みたいな“普通”の因果を説明してくれてる伊勢田さんの方が分かりやすかった。ビリヤードの例は常時機どちらもあまり分からなかった(汗)。でも、「科学哲学のゴールは何か?」みたいな須藤さんの質問は、もっともだと思った。「何がしたいかが分からん。科学を分かりたいって、概念をこねくり回してるだけで、進む気あるの?」ってのは分からないでもない。

が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
古市憲寿「古市がひたすらボコられてた印象。彼の冷笑主義はテレビのコメンテーター程度なら効くが、ちゃんとした学者になると歯が立たない様子だった。ただ、小熊も「この本は面白くなかった」とか「これは科学ではない」とかなり辛辣」。高原基彰「日本はオイルショック時に上手くいったので、左バネが育たなかった。日本の左翼は各国左翼のリベラル(ハイエクやロールズ)ではなく、超安定社会のアンチみたいな形になってしまった。それは結局、経済成長の中にマイノリティを入れろという形であり、経済成長という夢を見てしまっている。(続)
たろーたん
2024/05/19 09:47

優しそうな人だと思ったが、思ったよりも好戦的だった。「別にその方法じゃなくてもいいのではないでしょうか?」とか「それって具体的に何を指してますか?リベラルが後退したというのはどこを指して言っているのですか?ナショナリズムが高揚するのが悪いことのように言いますが、日本のことは日本人で考えようと、韓国人は消えろはかなり距離があるでしょう」など、ふわっとした言葉や発言を許さない・見逃さないところは見習いたい。

たろーたん
2024/05/19 09:53

ただ、普通の対談に慣れていると、小熊の対談は一つの台詞がかなり長い。3~5ページをずっと一人が話してるってのがざらにある。そして、それ故に、互いに一つの話題を投げ合って、レスポンスをし合う形にはならない。レスポンスをしない訳じゃないけど、2~3回のレスポンスでその話題が終わってしまうので、「何の話をしてたっけ…?」となる。これが小熊英二らしさ・この本の編集方針といえばそうなのかもしれないけど、なかなか慣れなかった。

が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
面白かったのは「メダリストになってはいけない人がいる」という章だ。メダルを一度取ってしまうとその後が大変になる。どれだけ苦しくともメダリストの称号を外すことはできず、死ぬまで一生メダリストとして生きていかなくてはならない。スポーツマンのイメージ「スポーツをやっていれば、スポーツマンシップが身につき、忍耐することや我慢することを覚え、人間としても磨かれ成長していくはずだ」が常について回るのである。しかし、著者は、このスポーツマンのイメージは過信だと言い切っている。(続)
たろーたん
2024/05/19 10:30

これに対して、著者はイギリスのウィンブルドンの例を挙げていた。2013年、イギリス男性がウィンブルドンで77年ぶりに制覇したらしい。つまり、77年間、イギリス人の優勝はなかったわけだ。しかし、それでもウィンブルドン大会はイギリスで大盛況だった。自国選手が出なくとも、観客は熱狂して足を運ぶ。これが文化としてスポーツが根付いているということだろう。良い音色に国籍がないように、良い試合やプレーに国籍はないはずなのだ。

たろーたん
2024/05/19 10:33

自分の感想としては、やはりメダリストの話が面白かった。これを読んだ後だと、色々な選手が「もう試合に出ない」ということがどれだけ大変なのかが分かる。見ている私ですら、「まだいけそうなのに」と思うくらいなのだから、本人はかなりの思いで「やめる」を決断しているのだろう。やめるはやるよりもはるかに難しい。内村航平も北島康介も大変だったのだろう。

が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
千葉雅也と三浦しをんとの対談が面白かった。千葉雅也は、彼の本を読むと哲学レベルが高すぎて置いて行かれるけど、他の人と話している時はちょうど分かるレベルの哲学になるので結構好き。そして、三浦しをんは暴走っぷりが半端なくて良かった。「心のチン棒を振り回す」とか「チン棒に響く!」とか、ちょっとこの人、面白過ぎ。でも、BLを嗜んでるだけだって男尊女卑とか女性嫌悪みたいな発言はしないので、安心して観れる。お下品だけど、知性に下支えされてる感じの女性っていいよね(続)
たろーたん
2024/05/19 10:22

「同性愛が当たり前になってしまったら、BLは成り立たなくなるんじゃないかって聞かれたことがあります。「いや、それはありないと思います」と私は堪えました。「だって、男女の恋愛が『一般的』だからといって、男女の恋愛物語が描かれない時代がありましたか?90年代で読むのをやめてしまった方とかはそう言う意識の方が多いのかもしれないけど」

たろーたん
2024/05/19 10:22

「逆カプ。時として読者の間で、「お前のチン棒へし折ってやる!」と戦いが勃発する問題ですね。でも、色々読んでいくうちに「なんでもアリ」になってくる。若い時は「自分はこれが好きです」っていうことを表明することで、自分を表現する、自分を定義したい欲求が強い。でも年を取ると、好きな者が一定じゃなかったり、嫌いなモノを認めても、自分は揺らがないし変わらないことが分かってくるから」「私はもう「チン棒」に響くかどうかですよ(三浦)。私は、自分のチン棒の形状を分析するのが好きなのかも(溝口)」

が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
BLは、所属しているジャンルに対する模倣と内省であるっての面白いと思った。男性同士の恋愛を軸とした物語を女性作家が女性読者のために創造するBLというジャンルで、それに対して自覚的・内省的になる。その結果、そこに彼女たちのミソジニーやホモフォビア、異性愛規範についての認識が誠実な想像力を通してリンクする。そして、生まれるのが進化系BL作品らしい。
が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
敬語体系には欠陥がある。基本的な語彙の謙譲語がないのだ。基本的には「お~する」「お~申し上げる」をつけるが、例えば、着る、死ぬ、寝る、歩く、休む、運転するなどはそれができない。それ故に、着させて「いただきます」、運転させて「いただきます」といただきますを使わなくてはならなくなる。つまり、「させていただく」は欠陥がある謙譲語をなんとかするためにあり、それを使うのは何もおかしなことではない。(続)
たろーたん
2024/05/19 10:17

コラムで紹介されていたが、自分が悩める責任主体である時は「障害のある方を優先させていただきます」などかなり下からの物言いになるが、上からの通達などでは「深夜列車を削減」「代行運輸は行いません」とかなりぶっきらぼうになるらしい。日本人は人間関係を重視するから丁寧と思っていたが、自分が責任主体の場合はそうなるが、そうでなければ結構ぶっきらぼうなので、丁寧な民族というよりも自分が主体の時の関係を非常に気にする民族と言った方が正しいかも。

たろーたん
2024/05/19 10:17

もう一つ、面白かったのは、サウナグラビアのおのののか「しっかり整わせていただいた。最高!」の例だ。もはやさせていただくは、あなたの存在や役割を必要とする「あなた認知」の動詞ではなくなり、自分が丁寧に話すための美化語になったとしていた。ちなみに、私の言語感覚だとそこまで変じゃない。サウナを作ってくれた人・用意してくれた人のおかげでサウナに入ることができるのだから、その人たちの感謝を込めて「整わせていただきました」は全然あり。「社会は色々な人によって成り立ってるんだよ」を内面化し過ぎているのかもしれないけど。

が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
覚書。「本当に世界と殴り合っている感触が、あの時、あったんだ」「この時間できたであろう事柄が残念顔でこちらを見ている」「愛は恋より勝手」「石になった体が人間のようにふるまっている」「くたくたに疲れて、空気を抜かれたような躯を、ぶらぶらと無意識に駅へ運んでいる」「たくさん愛してもらいなさいな。貴方は世界一魅力的です。私は、「その他大勢」に還ります(アイドル)」「恥だった単語を今はみんなに吐いている」(続)
たろーたん
2024/05/19 10:07

「服装にもメイクにもいつもより数倍気を配りながら、自分は今誰に向けて外見を整えているのだろうかと思う。気になっていたあの人だろうか、見下してきたあの人だろうか。それとも、過去の自分だろうか」「私が今笑っているか泣いているのかが私にしかわからないようにあの子の本当の笑顔も涙も液晶は映さない」「黒歴史の玉手箱」「負けてよかったのかもしれない。いや、よかったのだ。今は、そう思うべきなのだ……」「大人の怪談は急すぎて手すりがないと転げ落ちそう」「非日常が死んだ。日常はまだ死んでいる」

が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
「読書をする奴は偉いのか?」。個人的に、読書家の一大テーマだと思う。この選民意識とは、しっかりと距離を取らなくてはいけないと思う。
たろーたん
米兵が他国に駐留する場合、その米兵の扱い(地位)を事前に決めておく必要がある。出入国の管理から各種税金の扱い、運転免許証の効力、武器の携行など。それを事前に調整するのが地位協定なのだ。その地位協定の結果、沖縄の米兵は裁かれていないと私は思っていたが、実はそんなことはない。1995年に起きた少女暴行事件で、罪を犯した三兵が基地に逃げ込み、地位協定を立てに身柄を捕らえられず、罪を免れたと思っていたが、逮捕はできなかったものの、書類送検して、それぞれ懲役7年(二人)と懲役6年6ヵ月(一人)が下ったらしい。(続)
たろーたん
2024/05/19 10:26

そして、これは日本だけの話か。米兵が駐在しているのは、韓国やオランダ、ドイツもそうである。この本では1970年代のデータだが、他国の事例も紹介されていた。分類として、米兵の犯罪に自国が第一次裁判権を持つオランダ型と、米兵の犯罪は基本的には米兵で裁いてもらうが重大なモノ(殺人、強姦、強盗、通貨犯罪、連邦裁判所の管轄下の犯罪など)は自国で裁くドイツ型が紹介されていた。前者の方が厳しそうに思えるかもしれないが、オランダは第一次裁判権を100%放棄しており、ドイツの方が厳しいみたいだ。

たろーたん
2024/05/19 10:26

そんなドイツでも、1963年~1970年までのデータでは99.5%は米国に裁判を任せている。ただこれは圧政の結果というよりも、ドイツの検察官・裁判所と米軍当局が緊密に連携しているため、両者の信頼関係が築かれており、ドイツよりもアメリカの軍事裁判所の方が厳しい処罰をしてくれるとドイツが評価してくれているからだ。また、競合的裁判権の対象となる罪を犯す米兵の多くは21歳以下で、ドイツだと少年裁判所邦画適応され、保護観察付きの仮釈放処分が下される場合が多くなるため、それなら米国に委ねた方がいいというのもある。

が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
なぜか「Je sais(ジュセ、私は知る)」と、否定の「je ne sais pas(ジュヌセパ、わあいは知らない)」だけ覚えてしまった。neとpasで挟むと否定になるらしい。
たろーたん
辞書から消えた言葉の事情は色々とあるらしい。時の流れて忘れ去られた死語「壁訴訟(ひとりごと、聞こえよがしに言うことの意)、ダベリング」。制度の変更などにより消滅した廃語「営林署(現在は森林管理署)、小荷物(鉄道でおもに客車で輸送する小さな荷物)」。モノとして下火になったり、需要が減ったりして存在感が薄れていった語「MD、オート三輪(車)」。編集上相応しくないと判断されて削られた語「D、ボイン。また固有名詞性の強いタカラジェンヌやヅカ」。消える言葉の中でも色々とあるのだな、と。(続)
たろーたん
2024/05/17 19:19

「生息子(女をしないむすこ、生娘はまだあるのにね)」「愚女(自分の娘の謙譲語、愚息・愚妹・愚兄はまだあるのに)」「携番(定着しなかった流行語)」「コギャル(ギャルは健在だが、コギャルはもうないみたい)」「地味婚(2000年前後に流行、派手婚も消えた)」「聖徳太子(一万円の俗称として)」「心障(精神障害の意、差別的な語感なので)」「シンジング(抜け毛防止のため髪の毛の先をこてで焼くこと。そんなことしてたの?)」「赤外線通信(これは消えるべくした消えた。でも、ポケベルはまだあるらしい)」

たろーたん
2024/05/17 19:19

「テクシー(うちの親には伝わった。私は知らなかったけど)」「ながら族(昔の団地族、みゆき族、窓際族など無数の族の一つ。2005年にもヒルズ族、タワマン族、ぼっち族とあったが、今では「○○系」「○○民」「○○界隈」に代わってきている)」「握り金玉(何もしないで手持無沙汰でいること。こんな表現があったんだ)」「マイナスイオン(正式な用語ではないとして廃項。第二版~第三版では「これを含む空気は健康に良いと言われる」とあったらしい)」「街の天使(売春婦。こんな言葉が辞書にあったんだ)」

が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
敬語でまず説明されていたのは尊敬語だ。まずよく非難されるのが二重敬語だ。「おっしゃられる」「いらっしゃられる」「お立ち寄りになられる」等。ただ、それでも平気と言っている人も出てきている。面白かったのは事物尊敬の広がりと所有者敬語だ。「ご注文の品は全てお揃いになりましたかか」「就職はもうお決まりになったのですか?」等は事物に敬語を使っているが、前者は7割、後者は6割が気にならないと言う。また、「住所が変わられた際は」は、6割が変わったよりもこちらを選んでいる。(続)
たろーたん
2024/05/30 23:23

しかし、「ぼかし表現・あいまい表現」は、相手への心理的配慮として日本語ではよく使われる。「りんごを三つほどください」「一応学生やってます」「~などしてます」「お茶とかどう?」等がそれだ。若者言葉「~っぽい」「~的な」「好き、かも」もぼかしである。他にもストレートに言わないモノとして、トイレは名前が変わりやすい。「便所」から「雪隠」「ご不浄」「お手洗い」「化粧室」「おトイレ」と様々に呼ばれている。

たろーたん
2024/05/30 23:23

第二章は「成人後に使いこなす敬語」だったが、敬語と世間を考えさせられる面白いテーマだった。例えば、子供が敬語を使わないのは当たり前の話。私は逆に、子供の時、敬語を使うべきか否かですごく迷ったので、非常に微妙な問題だと思った。他にも「社内の人を呼び捨てにするもの」や「うちの子に「あげる」は変か(うちの子に離乳食をあげるはおかいし、やると言うべき)」は面白かった。ただ、「あげる」はもはや定着したっぽい。「花に水を上げる」を言葉の乱れと答える人は二割以下だそうだ。

たろーたん
「固定概念を言う27.8%。でも固定観念だよね」「袋はいりますか?に対して「大丈夫です」が問題ない29.4%。でも、上司「一杯どう?」部下「あ、大丈夫です」とかはどっちの意味か難しい。辞書には「さしつかえがないようす」として載っている」「スポーツ選手の名前に敬称は必要?呼び捨てOKが65.9%。三割以上が呼び捨てが気になってる」「書き言葉で「すごい嬉しい」は変?12歳でスケートボードの銀メダルの開心那「すごい重いです。今までで一番重いです」とかがあるけど。(続)
たろーたん
2024/05/30 22:55

堅いは「中身が詰まって砕けにくい」で反対は「もろい」。固いは「全体が強くて形が変わらない。で反対は「ゆるい」(文化庁「言葉に関する問答集10(1984)」「一応するのが「おざなり」、しない場合もあるのが「なおざり」」「感染者が3000人台を突破は何人?3000人越え34.0%、3001~3999人19.9%、4000人以上27.7%、決められない19.4%」

たろーたん
2024/05/30 22:55

「妙齢の女性は、まだ若い33.9%、若いとは言えないぐらい56.4%。でも若い女性のこと。妙=女+少(若い)」「コロナウイルスとのたたかい。戦い24.5%、闘い60.5%。戦争なら戦、困難には闘」「無観客の反対語として有観客。はっきり「おかしい」とする人は4割。有○○は少なく、有意義と有資格、航空用語の有視界ぐらいしかない。無○○は無教養、無国籍、無重力、無関心と色々とある」

が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
親しい丁寧さを表現することの難しさから生まれた「○○っす」。親しさと敬意を同時に表現する難しさ。結構「なるほどですね」とか、絶妙な距離を意識している言語実践なのかもしれない。
が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
ラストの対談の覚書。「企業や国家が自らの問題や不利益を覆い隠すためにスポーツの良いイメージを使うスポーツ・ウォッシング問題」「アスリートは声を上げるべきか、それとも中立であるべきか。スポーツ選手は中立性のハビトゥスを身に付けるが、スポーツ・ウォッシングの問題がある以上、彼らも自分の社会的・政治的立場には自覚的にならなくてはならない」「政治的立場に無自覚で居続けると、逆に社会の方がスポーツに醒めてしまうかもしれない。社会的な文脈を考えずに、「勇気を与えたい」「感動を与えたい」「皆さんに感謝している」(続)
たろーたん
2024/05/19 09:55

義足のジャンパーであるマルクス・レームの章が面白かった。「義足という道具を使っているレームは普通の人間と言えるのか」。これをアクターネットワーク理論から考える。アクターネットワーク理論は、人間とそうでないものを対等に見做すというものだ。非人間を人間と同様の行為者・アクターとして扱うことで、人間と非人間が繋がり合い、関係しあうハイブリッドなネットワークを描き出す。彼らにとって、主体性とは、何らかのアクターに内在するものではなく、こうしたハイブリッドなネットワークから現れてくるものである。(続)

たろーたん
2024/05/19 09:55

つまり、この理論では主体性とは人間から出発するものではなく、ハイブリッドなネットワークという関係性から生じた「効果」と考えるのだ。そして、そう考えると、レームも義足とのネットワークによって現れる主体と見ることができるだろう。レームと義足をバラバラに考えても意味がない。道具によって現れる新しい人間像こそ考えなくてはならない。

が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
元千葉大学教授・城丸章夫「運動部活動は真の自治ではない。なぜならそこには民主主義的ルールのひとかけらもないからである。スポーツクラブが軍隊的規律を戦後も維持しようとしたことは、明らかに日本社会の民主化に逆行する」。
が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
八章の内田良『部活動は安全か、熱中症事案が映し出す「制度設計なき教育活動」の重大リスク』が面白かった。部活動とは何か。それは教育課程に組み込まれていない、つまり制度設計されていないけど、教育活動として位置づけられている奇異な存在なのだ。著者はこれを部活動で廊下を走る例を持ち出して説明する。やる場所がなく部活動を廊下でやると言うのは、授業で言うと、人数が多すぎて教室に入れない状況だ。もしそのような状況であれば、授業運営として大きな問題になるが部活動では問題にならない。(続)
たろーたん
2024/05/19 09:42

また、体育を1とした時の運動部活動における熱中症事故の発生倍率は10.2である。他の骨折、捻挫、脱臼、挫傷・打撲、人体損傷・断裂もだいたい2倍くらいある。高校の場合も、熱中症率は63.9%が運動部活時だ。そして、高校の場合、体育を1とした場合の熱中症事故の発生倍率は15.7であり、他も2~3倍である。熱中症事故が最も起こっている種目は、部員一万人当たりの発生率を見ると、ソフトボール、野球、ラグビーが3トップだ。着衣条件と長時間練習が理由として挙げられるらしい。

たろーたん
2024/05/19 09:43

よくよく考えると、制度設計されておらず、自主的な活動とされていて、でも教育ということになっている部活動というのは非常に奇妙な現象だ。考えれば考えるほどに不思議な位置づけである。ちなみに、別の章で「部活動は学習指導要領に置いてどういった位置づけか?」という質問に、教育課程外と答えた者は56.6%であり、教育課程内、記述はない、分からないは43.4%といた。教師の中でも分かってない人が結構いるのである。

が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
厩戸王子=魔王のように思えた。何でもできる魔王だが最も欲しいものは手に入らない。その結果、自分が唯一心を開くことができる存在として迎えたのが気狂いの幼女。彼は自分にとって特殊な存在・駒にならない存在・自分の中に取り込めない存在しか対等に見えないのだろう。対等になれる存在が毛人と気狂い幼女しかいなかったが、一方は他の女との道を目指し、もう一方は王子の愛を理解できない。王子の愛の形は常に世間で許されない・伝わらない形でしか作られない。そして、なぜそうなったのかは、母親との関係なのだろう。(続)
たろーたん
2024/05/19 09:40

女性漫画家が作った、男の身体を使った究極の愛の実験と称されていたが、確かに、すごい話だった。「厩戸王子の毛人への思いは何だったのか?」「なぜ厩戸王子は女が嫌いなのか?」「なぜ厩戸王子は母親が嫌いなのか?」と色々と考えるところも多い。

たろーたん
流行語が生まれるメカニズム。①社会的理由、社会の状況や世相を言い表す言葉として「しらけ、バブル、新人類、アベノミクス」。②心理的理由、有名人に追従する「わしゃぁつらいよ、そんなの関係ねぇ、お・も・て・な・し」。③言語的理由、語形・意味・用法の奇抜さ、日常会話に使用できる範囲の広さから流行「がぜん、ダンチ、何が彼女をそうさせたか、今からでも遅くない、ビミョー、ムカツク、KY、ワイルドだろぉ、今でしょ!」。④言語感覚的理由、感覚的に発する面白さから「アジャパー、ウハウハ、ガチョーン、フォー!、じぇじぇじぇ」続
たろーたん
2024/05/19 10:06

逆に21世紀の言葉の変化としては、ケータイに関する新語が多い。「メアド」「メル友」「着メロ」「写メ」「デコメ」「着拒」。また、インターネットに関するもので「ホムペ」「カキコ」「コメする」「オフ会」「フォローする」「リプ」「なう」などがそれに当たる。また、ギャル語「アリエッティ」「おこ」「オシャンティー」「神ってる」「ただいマンモス」「とりま」などや、オタク用語「歴女」「マミる」「聖地巡礼」「推しメン」なども多い。

たろーたん
2024/05/19 10:06

TwitterやLINE用語から「リプ」「本垢」「リア垢」「コメ返」「浮上」「バカッター」「オワタ」「ワロタ」「既読スルー」「リア友」も出てきたみたいだ。俗語覚書。「アイス(高利貸し、氷菓子、アイスクリーム、アイス)」「アメしょん(ほんのわずかな機関だけアメリカに滞在)」「共同便所(売春婦)」「サイノロジー(妻惚学、夫が妻に甘くて、いいなりになること)」「テクシー(てくてく歩いていく事、岩波国語辞典にはあったらしい)」「話がピーマン(話の中身がない)」「耳が餃子と耳がダンボ」「MMK(もててもてて困る)」

たろーたん
電車内の痴漢行為は1996~1997年頃から、本人が否認する場合でも、被害者と称する女性の供述だけを頼りに逮捕・勾留・起訴されるようになった。しかし、実際は問題含みの状況である。最初に上げられる問題点は、通常の逮捕の場合、被疑者と犯人との同一性について確実な裏付け証拠を求めるのに対して、痴漢事件の場合は駅事務室に行けば現行犯逮捕となってしまうことだ。しかし、これは現行犯逮捕の要件を満たしているかは怪しい。被害女性の多くがその場で手を捕まえたなどではなく、駅のホームで捕まえることが多いからだ。(続)
たろーたん
2024/05/19 09:44

痴漢裁判の最大の問題点は、一人の人間が証言するだけで、直ちに有罪が認定される点にある。この被疑者証言に補強証拠が必要とされない体制が問題なのだ。1976年イギリス・デブリン委員会の報告によると、「たとえ、2人以上の識別供述があっても補強証拠がなければそれだけは有罪とはできない」とある。また、弁護人立証に対する無理解もあり、弁護人が必死で探し、作成した証拠について検察官が不同意と述べると、裁判官がいとも簡単に却下するらしい。このように現状の痴漢裁判は、供述証拠とか客観証拠の証拠価値が逆転しているそうだ。

たろーたん
2024/05/19 09:44

裁判官は、被害女性の証言が、有罪の6要件を満たすか。つまり「具体的・詳細・迫真性・合理的・主観的革新・嘘をつく動機が見当たらない」があればすぐに認めてしまうのである。しかし、痴漢犯人の特定は、被害女性のカンや推測によって、犯人だと思われたに過ぎない者が犯人にされている場合も少なくない。具体性や詳細は警察での供述の時に作り出されるものであり、これを基準として考えることの危険性が指摘されていた。あと、痴漢冤罪を掛けられた沖田国賠事件は覚えておきたい。

たろーたん
遺伝子ドーピングには二つある。一つはアスリートの身体の中に別の遺伝子を入れたり、操作したりするものだ。もう一つは、遺伝子の良い子供を作るもの。後者は、すでに2018年に受精卵のゲノム編集をした双子が中国で誕生し、研究者は有罪判決を受けている。もしこの子供がスポーツがすごくできた場合、この子供はスポーツから弾かれるべきか否か。テストステロンが多い女性など、生まれつきの素質でゲームから拒否される事例はすでにある。しかし、自分の意志でやったドーピングならともかく、(続)
たろーたん
2024/05/19 09:37

また別の視点が開ける。もしドーピングをして勝った場合、それはお前が強いんじゃなくて、お前が使った薬が強かっただけだ、となるだろう。その時に思うのは「私は何のためにスポーツをしてきたのか?」だろう。それは独裁国で、王の所有するチームが常に優勝することになっている優勝チームの選手が感じる虚無感と繋がっているかもしれない。そして、その時に、思うのは「本当は自分はどのくらい強いのか」という絶望にも似た問いである。もしドーピングが解禁された世界のアスリートは、このような問いと戦いながら競技を行わなくてはならない。

たろーたん
2024/05/19 09:37

自分の感想としては、ドーピングの問題を突き詰めて考える時に出てくるのが「我々はなぜスポーツをするのか」だろう。私は楽しさのためだと思う。勝ち負けが重要ではなく、それまでの過程が大切なのだ。そのため、ドーピングは本来のスポーツの目的と手段が逆転した結果に思う。本来の意義からズレて、スポーツそのものよりも勝ち負けを重視してしまう。遺伝子ドーピングを考えるほどに、今のスポーツは堕しているのだろうと思った。

が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
言葉というのはそれの現象や行動を表す言葉がない・空白地帯に作られたものだと思う。そう思うと、ここに出てくるのは、会社を生活するにあたって作った方が便利・作らざるを得ないと思われた言葉たちだ。そう思うとふざけたと思う言葉「オンとオフ」「ガッチャンコ」「経営者目線」なども、その言葉でしか表せない何かがあるのだと思う。確かに、「ガッチャンコ」はもう「ガッチャンコ」としか言えない。「合わせる」「併合」「組み合わせる」でもなんか違う。もっとレゴっぽいし、力づくだけど綺麗に嵌まる感がある。(続)
たろーたん
2024/05/19 09:36

また、別のモノを援用したもの「全力投球」「全員野球」「○○職人」も、個人的には趣がある。立項されてなかったし、今は消えたが、肩を揉みながら「○○選手~」ってのもあった気がする。野球が援用されがちなのは、日本だからなのかな。いやでも、「寝技」とか柔道だし、「自爆営業」とかは軍隊っぽい。けど、やっぱり「ロスタイム」とか「ゴールキーパー」、「スリーポイントシュート」とは使わないよね。

たろーたん
2024/05/19 09:36

覚書。「アゴアシ付き」「朝活」「言った言わない」「打たれ強さ」「エクストリーム出社」「お局」「オンとオフ」「顔採用」「学生気分」「カツカツ」「ガッチャンコ」「ガラガラポン」「軽く一杯」「がんばりどころ」「キャパ」「休日返上」「今日中」「九時五時」「経営者目線」「拘束時間」「コスト意識」「CCに入れる」「サービス残業」「自己開示」「仕事抜きで」「自己評価」「社長案件」「ストレス耐性」「全力投球」「即戦力」「全員野球」「他者への想像力」「定時」「出たとこ勝負」「寝技」「○○職人」「○○マター」

たろーたん
被害者は忘れられた存在だった。1990年代後半に犯罪被害者は再発見される。犯罪被害者の問題は、性犯罪被害の社会問題化やオウム事件などの犯罪被害の治安問題化、交通事犯重罰立法等を通して、被害者運動として政治化していく。1960年代に始まる初期の被害者運動は、処罰よりも経済的救済を求めるものだったが、安全神話の崩壊が喧伝され、ポピュリズムと迎合してしまう。日本の犯罪被害者運動は特徴として、法務省と警察庁が連動して運動が展開された。そのせいもあってか、処罰の拡大と強化、早期介入することによる被害発生の予防(続)
たろーたん
2024/05/19 09:35

監視システムによる捜査強化に繋がる。しかし、逆に損害の補填や心の支援、地域社会のエンパワーメントなどは苦手分野であり、あまりよい成果には繋がっていない。被害者運動が政治化した結果、被害者が刑事司法に入るのはある程度分かるが、人権保障と適正手続きを侵す形になってしまうのは悲劇だ。例えば、刑事司法改革にかかわる法制審議会特別部会の委員に犯罪被害者団体が入り、取調べの全面可視化に強い異論を繰り返すのは不幸としか言いようがない。

たろーたん
2024/05/19 09:36

被害者が刑事司法に入ることによって、適正手続きなどのデュープロセスが侵される事例とは何か。ここで取り上げられていたのは、被告人質問で、それは被告人の黙秘権を侵すことになってしまうかもしれない。また、被害者信条意見陳述は反対尋問ができないのに、量刑に関する証拠として使える。もし彼らが間違ったことを言っても反対尋問で正すことはできないのだ。また、遺影の持ち込みなども「別にいいんじゃないの」と私は思っていたが、それは結局、証拠ではないもので裁判員や裁判官の心証に影響を与えることになってしまう。

が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
山口香が面白くローラーしている。「相手が痛がったら、知らぬ顔をしてもう一度蹴るぐらいの根性が大事」「「スポーツ選手は我慢強い」に懐疑的だ。むしろ、自分の得意なことをやり続けていて、なまじ勝てるのだから我慢強くない。我慢強かったとしても、それは勉強が得意な人と同じくらいだろう」「正しい柔道よりも美しい柔道を。石井慧は「一本を取る技がない」「ポイント柔道」と言われていた。そういう勝つだけの柔道は嫌だ」「武道の必修化が議論されている。しかし、それがどれほどの意味を持つのか、ちゃんと議論しているのか」(続)
たろーたん
2024/05/19 09:34

2012年ロンドン五輪に置いて、日本男子柔道は初めて金メダルを取れなかった。しかし、それは著者にとっては驚くに値しないと言う。日本選手は何を武器に戦ったのか?韓国は一貫した強化方針として体力作りを行っていたが、日本は何をしていたか?日本は身体能力では海外の選手に劣ることを自覚し、だから技を磨くと言う戦略だが、実際に技という武器が手に入れられなかった選手がすがるのは何であったのか。さらに言えば、日本はヨーロッパの選手が優れている駆け引きや勝負強さも見られなかった、と辛辣だった。

たろーたん
2024/05/19 09:34

山口香は、スポーツ選手でありながら、スポーツのことについて深く考えているのが面白い(著者にしてみれば、スポーツ選手こそが自分がやるスポーツの価値にもっと自覚的にならなければいけないのだろうが)。スポーツは尊いモノとされているが本当か。今のスポーツは本来の尊いスポーツの価値を体現できているのか。こういう厳しい批判や視線があってこそ、私のようなスポーツアンチにも響くスポーツ論になるのだと思う。今のスポーツって美辞麗句に彩られた、金と差別と野蛮に塗れた儀式にしか思えないもの。

が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
覚書。「男性にとって時計は第二の名詞だと言う。着けているものによって、自分がきっちりしている老舗の経営者なのか、フラットな感覚の持ち主なのか、私生活を重んじるタイプか、クリエイタータイプか自己を表現することができる。そしてその価格帯も幅広い。スーツなら上限はせいぜい数十万だが、時計は数千万。そして袖口は見え隠れするもので挨拶をしながらじっと観察はできない。ちらっと見えただけですぐにどういうと経過わかるのは、それだけ自分も時計に関心を払ってきたからであり、相手と関係を深めようと思っているものにとって(続)
たろーたん
2024/05/19 09:32

それと、ブランパン、EWC、ヴァシュロン・コンスタンタン、ブレゲの時計。アルニスの帽子。タナー・クロール、ジュコシマダのセーター、マニュファクチュア・ド・モナコのディナープレート。リモージュのカップ。エルメスのヒマラヤ・マットクロコダイル。ジャガー・ルクルト。レベルソ・スクアドラ。ブルーイタリアンの皿など、お金持ちグッズがいっぱい出てきてたから、あとでググって楽しもう(笑)。

たろーたん
2024/05/19 09:32

「背が高くていらっしゃるのね。どんなお洋服でも似合いそう。ぜひ素敵なレストランでお食事をご一緒したいわ。絵になる方と同じテーブルに着くことはとても喜ばしいことだから」「それが素晴らしいのよ。利害というのは簡単に一致しないモノなの。そして、それが継続することがとても稀なのね」「そういうふうに思ってもらってもなんら不都合はないわ。そういうことだから。お互いに得をする関係こそが長続きするものでしょう」。修平のお母さまの台詞。一度は言ってみたいよね。

が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
では、ナチ政権の家族政策はどうか?有名なのが母親名誉十字章だ。子供四人を生んだ母親には青銅、六人には銀、八人以上で金の十字章が与えられる。そして、これをつけた女性が街頭で見かけた場合にはきちんと挨拶する様にナチ青年組織のメンバーは求められていた。そして、母親名誉十字章を授与された女性は、人々が店の前で列をなしていても優先的に物を買ったり、戦時中には追加の配給カードを得たりすることができたのだ。他にも結婚したばかりのカップに71万4000円が貸与され、一人産むごとに4分の1が返済不要になった。
たろーたん
2024/05/05 11:29

ようやく自分の感想なのだが、非常に面白かった。なぜか私も素朴に「ナチスにも良い政策はあっただろう」と思っていた。実際、雇用を作ったのは事実だし。しかし、失業者600万人中で50万の雇用を創出するのなら、ぶっちゃけ私でもできそう。官僚に丸投げしてもそれくらいはできそうだし。たぶん、誰がやろうともテキトーな政策はできるのだろう。だから、その一部だけを見て良いこともしたと思うのは不適切だと思う。全体と歴史的流れを見れば、ナチ政権のダメさがよく分かった。

たろーたん
2024/05/05 11:29

ナチスのことを擁護する意見をする人は、明らかに全体が見えていないように思える。「雇用政策をした(600万人中50万人だよ)」「フォルクスワーゲンを作った(一台も納車されてないよ)」「がん研究に力を入れた(それってナチス前からやってたよね)」を知らない。全体も、その流れも、その結果も知らないから、一部を切り取って良いこともしたと言ってしまう。でもそれって、様々な意見があるでもなんでもなくて、端的に間違っているだよね。なお、これを読んだ後、なんJを見てみた。絶望した。

が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
多様性批判。多様性・ダイバーシティは食べ物やファッション、音楽、ダンスなど、マジョリティに都合よく消費されたり、また、企業や大学などのブランド戦略として使われたりする。しかし、それはエスニック文化として社会を豊かにするものの、その受け入れ既存の権力構造に挑戦したり、中心と周縁の不平等な関係を変革したりすることから遮断されるため、むしろ組織での不平等や人種差別の取り組みを後退させてしまう。
が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
Xジェンダーとは何か?大きく分けると、中性、両性、無性、不定性、その他に分けられるらしい。中性「自分は男の女の中間だと認識している人。女性的特徴を無くしたけど、男扱いされたいわけではない等」。両性「男でも女でもあると認識している人。男性の意識がわずかであり、女性の意識が強いけど、でもこちらに完全に寄らない等」。無性「自分は男でも女でもなく、性自認が揺れ動いたりもしないし、自分に当てはまる性別はないと認識している。男でも女でもないからみたいな台詞が典型的」。(続)
たろーたん
2024/05/19 09:33

不定性「自分は男でも女でもなく、二つの性別の間をいったり来たりしている。女性を目指してトランスジェンダーしてるけど、女性らしさにこだわることに窮屈さを感じるから等」。その他「正直性自認という感覚がよく分からないみたいな人」。海外だとXジェンダーではなく、ジェンダーに否定(a)をつけたagenderと言うらしい。Xジェンダーってのは日本独特みたい。

たろーたん
2024/05/19 09:33

自分の感想。対談の中で「Xジェンダーの人って社会に対しては何を求めているのか」と問われて、どう答えていいのか困ったというのがあった。これは確かに難しいと思った。何をどう変えたらいいのか分からない。意識下・無意識下での性別での区別をなくしてほしいが、おそらく望んでいることだと思うけど、それはXジェンダーの人だって他人に対して性別で区別をしている訳で、どう変更したらいいのか分からないんだと思う。「資本主義がダメならどうしたらいい訳?」ってのに似てる。問題なのだけど、具体的な代替案が出せない感じ。

が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
生きているものが「いる」、無生物や物だと「ある」。主に描写文で使われるのが「が」で、主に説明文で使われるのが「は」。意識的に覚えた知識が「知る」で、無意識に頭にあるのが「分かる」、前者は相手に知識を問う場合に使われ、後者は予測や思い付きなどで答えが出るかを問う。瞬間的な感情を表すのが「嬉しい」で、継続的な感情を表すのが「楽しい」。主体的な感情で情緒性に富むのが「思う」で、論理的な推論の結果であり他と比較して試行しているのが「考える」、前者は主体的な感情から生まれるもので、後者は主体的な志向で論理的。(続)
たろーたん
2024/05/19 09:30

それが実現するまでにそれほど時間を要しない場合は「そのうち」で、遠い未来をさす場合は「いずれ」、そのうち退院できると、いずれ退院できる。全部だけど細かいところは除くのニュアンスが入るのが「大体」で、ニュアンスとしては九分九厘なのが「ほぼ」。自分の意志で聞こうとした時が「聞ける」で、自然に耳に入ってくる音や声が「聞こえる」。

たろーたん
2024/05/19 09:30

話している時点からかなり近い過去だと「この頃・最近」だが、この頃は少なくとも一年以内で、最近は五年くらいまで使える。ひどく汗をかいており、一生懸命という意味合いも入るのが「汗だく」で、身に付けている物まで汗に汚れているのが「汗まみれ」。問い合わせでいい加減な様子が「おざなり」で、いい加減なまま放っておくのが「なおざり」。

が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
仲の悪い夫婦の様子がリアル。「今日ね」と言うと「その話、長い?」と話を遮られる。何を話しても無視されると思うとこちらから話しかけることはなくなり、どんどん会話が減っていく。夫が運転中に妻がリモートで打ち合わせを始めて、40分後に「馬鹿じゃないの?俺を運転手だとでも思ってるの?仕事だから何でもしていいわけ?」とかもう最悪。そして、最終的には生理的に無理の状況に。夫のトイレの後はすぐに使いたくない。起きた後の部屋の匂いが気になって息を止めて窓を開ける。咳払いにイライラ。いびきがうるさくて寝れない。(続)
たろーたん
2024/05/05 12:15

私は結婚していないけど、嫌いな人が嫌いになっている状況のリアルさはひしひしと伝わってきた。妻の方も夫の方もむっちゃ分かる。無視されると思うと話しかけなくなっていき、互いに不機嫌オーラが漂って、必要なことでも話さなくなる(必要なことは頑張って話すけど、必要か否か微妙なものはマジで話しかけなくなっていく)。最終的にはもう視界に入れただけで不愉快になる。廊下ですれ違うだけでも嫌。なぜ嫌いかを考える以前に身体が拒否する。まさに生理的に無理の状況だ。

が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
覚書。クィアは、規範を転覆させる力である。すでにある決まりごとの束(規範)を問い直し、規定された物語に逆らい、別の物語の可能性を断固として主張するような読み方をする。しかし、規範を転覆することは容易にはできず、規範的なジェンダーやセクシュアリティが少しずつずれる瞬間を、私たちは見逃さず、すくいとらなければならない。クィア批評を続けることで、「いま・ここ」ではない世界の可能性を手繰り寄せるのだ。(続)
たろーたん
2024/05/05 12:14

「私はクィアだ、周辺に立ち続ける。でも、「まっとうだ」とか「正当だ」とか、「普通だ」と思っているあなたは何者なの?」と問い続ける。」「トラウマをめぐる事象は、個人を核とする「症状―診断―治療」の医療過程に収まらない問題を含む。それは、想起と忘却、過去と現在の項さ、あるいは現在への過去の侵入、こころと身体の区別の融解、乖離や二次的トラウマ化に見る自己と他者の境界の崩壊、死と生の接近、個人と集団の一体化と疎外、など、一見対立し、距離を保っていた項目が集約的にもつれている状況である。

たろーたん
2024/05/05 12:14

このもつれは、人文・社会科学がこれまで当然のこととして依拠してきた自己の統合性や自他などの二元論を否定する。このっもつれを解いて「正常化」するのではなく、その全体を理解することこそ、人文・社会科学にとって重要な暇に身である。(田中雅一『トラウマ研究1』)」。「語れずにいたことを語ることができるか。については、問いを反転したい。語られない記憶があるのではなく、聴かれない記憶があると考えるべきではないか」。私もクィアのパワーや姿勢を常に持っておきたい。

が「ナイス!」と言っています。
たろーたん
後半では、より具体的なナチス政策を評価していた。最初に取り上げられていたのは、「ナチスは経済回復をした」というものだ。事実、雇用状況は劇的に改善され、失業問題はほぼ克服された。やっぱり、ナチスのおかげだと思うかもしれないが、これは本当にナチスによってなされたものなのか?この本では、まず第一に、ナチ政権初期の雇用創出・失業対策がそれに先立つパーペン、シュライヒャー両政権の政策を基本的に引き継いだもので、規模の大きさを除けば、ほとんど画期的な内容を含んでいなかったことが指摘されていた。(続)
たろーたん
2024/05/05 11:26

歓喜力行団は1938年には年間1000万人以上の旅行の機会を提供するに至ったが、その圧倒的多数は日帰りか数日の国内旅行の参加者であり、数週間の海外旅行は高嶺の花のままだった。「万人のための車」としてヒトラー自身により開発が発表され、ポルシェが設計し、他社の最安モデルよりも三割以上安い(66万5000円)で販売すると銘打ったフォルクスワーゲンに至っては、数十万もの人々が積立金を支払い、巨大な生産工場が建設されたにもかかわらず、予約購入者に一台たりとも納車されないまま

たろーたん
2024/05/05 11:26

開戦後に生産ラインが軍用車生産に切り替えられ、結果的にそれは巨額の積立金を軍事目的に流用するだけに終わったのだ。さらに言えば、異常な規模とスピードで進む軍備拡張は消費財生産を圧迫し、政府の賃金抑制措置も相俟って、消費生活水準の向上を阻害した。景気上昇と雇用拡大により国民全体の所得は増加したものの、これと同時に労働時間も伸びたので実質賃金は低下した。開戦後も軍需優先・消費停滞の状況は続き、食料配給性の導入で消費経済がさらに縮小したこともあって、所得のかなりの部分が貯蓄に回ることになった。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/12/02(3121日経過)
記録初日
2015/12/02(3121日経過)
読んだ本
4954冊(1日平均1.59冊)
読んだページ
1388119ページ(1日平均444ページ)
感想・レビュー
1613件(投稿率32.6%)
本棚
117棚
性別
血液型
A型
外部サイト
自己紹介

様々な学問の美味しいところだけをかじる偏食的な読書家。
知能を拡張してくれるようなSFが好き。スタニスワフ・レム先生。

法学、社会学、美学、経営学、教育学、心理学、行政学、政治学、神学、犯罪学、福祉学、倫理学、社会心理学、メディア論、障害学、交渉学、歴史学、体育学、コーチング学、セクシュアリティ論、紛争解決学、組織論、幸福学、音楽学など色々と手を付けてます。

天然・妄想癖という属性を持ってます。非常識は病理ではなく個性とポジティブに考えてます。思考がクリアで発想力がある頭がいい人の話を聞くのが好きです。

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