The Time Traveller's Guide to Medieval England: A Handbook for Visitors to the Fourteenth Century (Ian Mortimer’s Time Traveller’s Guides) (English Edition) >> Richard Swanが彼の著書The Justice of Kingsを書くにあたって中世14世紀の英国の様子から当時の人々の暮らしを参考にしたとインタビューで書いている。
ゲットした。旅行ガイドブックの形を取っていて、14世紀の社会構造、ロンドンや田舎の様子、人口分布(ワシントン・ポーが活躍するカンブリア、14世紀後半、6人/平方kmしか居ない。現在のおよそ1/10か)。橋の通過や都市に入る時料金が要るとか。いろいろ面白そうだ。タイムトラベラー・ガイドブック・シリーズは100年毎位に5冊ほど出版されている。エリザベス1世の時代つまりシェークスピアのいた時代の版は日本語訳が出ている。
→何故西欧の様に立憲君主制に移行出来なかったのだろう。ロシア革命も無かったかも知れないのに。ロシア革命後共産党が権力を握る。ここでも革命勢力の中の民主派は何故権力を握れなかったんだろう。共産主義というのはこの後独裁主義と同義語になって圧政を行っていく。帝政の圧政に対する革命の筈だったのに。革命後の共産党による帝政と帝政を支えてきたロシア正教に関する建物の破壊と略奪。これもとても残念な事だ。
メリデールさんは「イワンの戦争」でも思ったけどすごく詳しく取材して書いている。レーニン、スターリン時代の汚点も詳しく書いている。最近ロシアは強いロシアを求める勢力が権力を握っていて、もうこういう暴露本に近い本は書けないのではと危惧する。
→英国の奴隷はあまり語られて来なかったが18世紀の米国と同じくらい居た。人口の10〜20%。ノルマン・コンクエストでサクソン人領主から土地と奴隷を取り上げ、奴隷制はに反対を唱えた。博愛や平等を謳うはずの教会の反対で50年後まで奴隷制は続く。農奴は土地に縛られて結婚相手も領主が決めた。農奴は大陸では先に廃止された(ロシアでは19世紀半ばまで続く)英国では黒死病で人口が半減し、労働力の価値が上がって14世紀に廃止になった(植民地と黒人奴隷は続く)。8世紀から始まった太陽活動の活発化による温暖化が14世紀に↓
→終わり世界は寒冷化する。人口の回復と農業生産の低下で賃金の半減、土地の賃貸料の倍増、食料品価格の4〜5倍化で中世末期の農民達の生活は困窮していく。230頁の英文です。数字をあげて詳しく英国の中世を説明しています。興味ある人はどうぞ。
ロシア内部の勢力争い、モンゴル等の外部勢力による侵略破壊など武力的な争いと共に、ビザンティン帝国ありし日にはキリスト教上大した地位に無かったモスクワがビザンティン帝国の後継者として地上の権力と共に宗教上の地位(正教の本山)を確保する争いも描く。
クレムリンを中心に書いていて同時期の西欧のお城の10倍くらいの面積のある城塞というか町。戦火でも焼けるけど、石造りになってもかなりの頻度で火事で丸焼けになる。迷信深い民衆が暴動を起こして王宮にまで押し寄せて責任者の大貴族や司教が犠牲になる。こういうのはびっくりだ。江戸城も天守閣が焼け落ちる大火に見舞われているけど、ロシアだったら江戸幕府が転覆する位の暴動が起こるかも。日本人は昔から落ち着いている?
→さすが米国だなあと思ったのはゲームの景品のぬいぐるみの大きさ。高さ2m位横幅も大人位あるピンクのフラミンゴ🦩車社会の米国でなくちゃありえない景品。もし当てたら帰りの飛行機もう一席予約が必要だった。(3)米国の児童保護サービスもっと強力なのかと思っていた。無職になった父親が子供を取り上げられて取り戻す為に奮闘する映画とか有ったよね。物語の主人公の青年は子供時代孤児になり養父母の家庭で過ごした経験が虐待されていた子供達を見逃せなかった様だ。作者の2作目。1作目は評判良い様だけど図書館に無かった。
ハヤカワ文庫から出ている「ロック・ラモーラの雅なるたくらみ」の原書。翻訳は1冊目だけだが原書は長編7冊、短編集1冊に近々なるらしい。2冊目3冊目も持っているので楽しみに読もう。
ネタバレ防止になるべく書かない様にしているけど、余りにも後書きと違うので書きます。船旅で一緒になった同郷の病気の少女が主人公の夢にたびたび現れる。少女の死を悟った主人公は少女の埋葬地を探し故郷のやり方で弔い直す旅に出る。そこで2つの宗教の争いに巻き込まれる。こんな筋なのだが図書館島は何処?オロンドリア帝国をより説明した続編を読んでから訳者は翻訳している。続編でも図書館島出て来ないけど(≧∀≦)
→すぐ間違いに気付き無事不審者と逮捕されなかった。前にも泊まった事があるホテルだけどそれで信用されたとは思わない。ホテルへの道には警官がたくさん居たけど。物語中出て来るデザートラット。第二次世界大戦中の英国第七機甲師団戦記Robin Neillands著THE DESERT RATSは本棚にある。ノンフィクションなので小説の様に英単語の言い換えを駆使して無いので読み易いかも。ポーシリーズ毎回違うパターンを使っており続きが楽しみだ。
今年6月5日にハヤカワ文庫から出るM.W.クレイブンの「恐怖を失った男」はワシントン・ポーシリーズじゃ無くて新しいケーニッヒ主人公の「Fearless」の訳みたいですね。5作目「Botanist」原書を買って読んでみようかな。
物語に出て来るウォルニー諸島。アイリッシュ海に島々を探すと見つからない。Google mapを航空写真モードにして、カンブリア州の中心都市カーライルからM6道路をペントス、ケンダルと南下し南西のバロー=イン=ファーネスの岬状になっている所にウォルニー海峡が有り、岬の西部分がウォルニー島だ。ウォルニー島の南半分は潮の満ち干きで消えたり現れる広大な干潟が有るらしい。地図モードでは干潮時の地形を表しているらしくピエル島等は干潟の中にある。ウォルニー海峡の南の出口に架空の島モンタギュー島がある設定。
訳に時々出て来る「タールマク舗装」無茶苦茶違和感。この訳者の人は自動車レースに興味無いんだね。ラリーのような公道や道無き道?を走る自動車レースでは私が知ってる限りで4、50年前から「ターマック=舗装路」<>反対語の「グラベル=砂利道」という用語が使われて来た。カタカナ日本語って便利だけど既に日本で長く使われているカタカナ訳語が有るのに別の新カタカナ訳語を使う人が居るのを見掛けると凄い違和感を感じる。確かに辞書にはアスファルト舗装の事を「タールマック」と書いている。辞書作成者も知らないんだなと思う。
ポーの活躍するエリアはイングランド北西のカンブリア州。ここが湖水地方なのか。ベアトリス・ポターの伝記やNHKの湖水地方特集なので知っていたが、もう少し南だと漠然と思っていた。湖水地方のイメージは羊とピーターラビット(穴ウサギという種類で千年前にノルマン人が狩猟の獲物として大陸から持ち込む。それまでは穴を掘らない野ウサギしか英国には居なかった)だけどこのシリーズで重大事件が多発する危険地帯になった😵。作者の出身地と言う事で土地勘がありそこに違和感が無いのは良い(距離感が変という作品も世の中にはある)。
グレイマンに対するCIAの処刑指令。(1)元上司の個人的恨みなのか(2)グレイマン達CIAが作り出した殺人マシーン達が関わった秘密作戦の暴露を防ぐ為にグレイマンを処刑して無かったことにしようとしているのか。グレイマンシリーズは10巻ほど出ているらしい。4巻目の時点ではどちらとも言えないが今後(2)に繋がるドス黒い闇が出てきそうな気がする。
→を注げるやつである。流石ビール大国ドイツの人はみんな慣れてる。私はいつもバーテンに注いで貰っていたので上手くできなかった。物語とは関係無いけどそんな事を思い出した。
→徴募し、従わない辺境の騎馬部族を攻め従わせていた。今シリーズのメイン主人公は辺境の町に住む罠師の少年ドレム。父オリンと共に天使族の徴兵から逃げ各地を転々と移り住んでいた。父子は伝説の黒い金属を見つけ剣を作る。各地で絶滅したはずの悪魔族の活動が起こる。平和を守ろうと人族、巨人族に対悪魔族部隊参加を押し付ける天使族。天使族の行き過ぎた支配に反発する人々。7個の宝物と共に滅びた筈の黒い謎の金属の発見。悪魔族の蠢き。天使族、悪魔族、巨人族は長寿命で前シリーズから生き残りが居る。展開が楽しみである。
初めて海外に行った時にイタリアのホテルでコーヒーとコーク私も間違えられたな。「コーヒーとクリーム」と言えば良かったのか。フムフム( ´Д`)y━・~~
発音から覚えるのが大事という説明で英語話者がある音を聞いた場合頭の中で次に来るべき音を絞り込んで予測しながら聞いているという説明があった。canを弱く発音すると肯定の意味のcan、強く発音すると必ずnotが続くと理解して日本人が聞き取りにくいnotを補って否定のcannotと理解する。こういう文の意味で強弱短長をつけて発音する事が英語らしく話せ、聞く時も何処を強調しているかで意味が理解出来る。なるほどだった。
→大抵の動物はオスは子育てに参加しない。爬虫類の多くは産みっぱなし。大きな脳は共同生活社会性を持つために役立つと同時に大きな脳を持つ子供を育てる為に社会性が必要。両方とも人類進化に必要だったという。近年共同保育が難しくなっている。都会では隣近所と交流の無い生活。出産は病院で出来るけどその間上の子はどうすればいいかという悩みが世界中で聞かれる様だ。この本を読むと人類を進化させて来た重要な要素の共同体のあり方が問われている様に思う。
原題のHoney Antは砂漠に居るミツツボアリの事である。一族の最後の一人である独身の女相続人はこの土地を狙う謎の存在達からはおいしいミツツボアリに見えるらしい。彼女が死ねば相続人無しとなり牧場は国の物になってその後の競売で安く手に入ると砂漠に慣れていない相続人達を事故死に見せかけようとしたらしい。主人公の弁護士の古い友人は女相続人と結婚する様に勧める。彼の大勢の親族が陰謀の妨げになると言うのである。同じ歳の二人のロマンスと陰謀、謎解きの冒険が進んでいく。
オーストラリアの南西のパースの弁護士事務所が2000kmも離れた北部の牧場の案件を扱うのに変な気がしたんだが、パースも牧場のあるキンバリー高原周辺もおなじ西オーストラリア州なんだ、1つの州でオーストラリアの西1/3を占めているなんて広いな。物語の中盤から謎が明らかになりつつあり、凄く面白くなって行く。お薦めの一冊だ。
海外作家の本の訳が以前より出版されなくなったので、洋書を買いまくって読んでいる。英語はひとり旅が出来るくらいには得意。
最近読んだ物の他に家の本棚にあるこの10年20年で印象深い本についても書いて行きます。宇宙生物考古学歴史工学など科学書が多い。もう一度読まねば書けない。
4月から「天色のインク瓶」に設定。よろしくお願いします。
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