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2024年10月の読書メーターまとめ

禿童子
読んだ本
9
読んだページ
2349ページ
感想・レビュー
8
ナイス
350ナイス

2024年10月に読んだ本
9

2024年10月のお気に入り登録
1

  • キムチ

2024年10月のお気に入られ登録
2

  • 轟直人
  • キムチ

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

禿童子
西郷の征韓論から日清・日露戦争、第一次大戦、満州事変、日中戦争から日米開戦まで、新書一冊で講じるのはそれだけでも見事。加藤先生はその時代の政策決定に関わった要人、例えば山縣有朋の思考の淵源をシュタインに求める。あるいは、吉野作造などデモクラシーの主唱者の戦争論を取り上げる。世論を形成する人々の思惑・事情を加味して日本がたどった道筋を復元してみせる。『それでも日本人は「戦争」を選んだ』と好一対を成す日本近現代のポートレートを描き出した洞察に満ちた好著と言える。戦前の日本を知りたい人にオススメの本。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月にナイスが最も多かったつぶやき

禿童子

読書傾向が見事にばらけた月であった。マイベストは『島はどうしてできるのか』、次点は『飛行機物語』。どちらもパラパラ読んでいて続きが読みたくなるタイプの本。何らかの発見がある、未知の情報がある、そんな本を探している日々。2024年9月の読書メーター 読んだ本の数:10冊 読んだページ数:2653ページ ナイス数:370ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/627582/summary/monthly/2024/9

が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
8

禿童子
ネタバレ読友さんのレビューで評価が高かった『ヨギ ガンジー』シリーズの長編。新興宗教の後継者争いをめぐるコンゲームがテーマ。ヨガ行者にして探偵?押しかけ弟子の美保子が大活躍。「まさか」を「真逆」と表記する昭和の香りも漂うが、無用な描写を省いた読みやすい文体は現代でも通用する。イタコの口寄せをそれらしくやってしまうパチ物感覚の主人公ガンジーがユーモア要素を醸し出す。ヨギ ガンジー物の連作をさらに読んでみたい。
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禿童子
藤井聡太七冠の師匠・杉本昌隆八段の週刊文春連載エッセー。タイトルを次々と奪取していく弟子を持つ師匠の悲喜こもごもを軽妙な筆に乗せて、将棋界の話題も紹介している。棋士の仕事の一つが「普及」であるそうだが、こうしたエッセーも将棋普及に貢献しているかもしれない。特に未成年期の藤井にとって杉本師匠が、世間の圧力をブロックする防波堤=マネージャー役を果たしていたり、素顔の青年のエピソードを紹介する広報担当として陰に日向に貢献していることがうかがえる。藤井の成人後は目立たなくなるのかな。師匠の胸の内はいかに?
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禿童子
1453年に集結した英仏百年戦争の局面転換に大きな役割を果たしたティーンエージャーの女の子は、歴史を振り返るときにいつも頭に引っかかる存在。異端審問の裁判記録と名誉回復の回復裁判の記録から、神の「声」のままにオルレアンを回復する戦いを指揮して、シャルル7世の戴冠と塗油を実現した少女が存在したことを再確認する。20世紀になってようやく「聖人」に列聖された。中世の信仰から生まれた狂信者による集団幻想という説もあるが、現代に生きる我々にもジャンヌ・ダルク願望があるとつくづく感じる。
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禿童子
ううむ、パスティーシュ小説の元祖が『蕎麦ときしめん』だったとは。名古屋人が名古屋人をディスるという曲芸をやってのけておられる。タモリが「海老フリャァ」を広めたことにも触れている。筒井康隆のノリも感じられる。司馬遼太郎のフレーズが出てくる作品も。『国語入試問題必勝法』も読み返してみようかな。昭和元禄の頃のノーテンキな気分を味わうのも一興。ユーモア小説は案外と古びない。
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禿童子
1990年代を思い起こしながら読んだ。米澤穂信さんの本領とする田舎の高校生のほのぼのとした世界と異質な世界の交差は、それなりに感慨深い。しかしながらマーヤの言動からどんな顔をしている女の子なのか、センドーすなわち大刀洗という老成した女子高生がどんな人格なのかを読み取ることが難しい。キャラ立ちという点でちょっとイマイチかな。
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禿童子
西郷の征韓論から日清・日露戦争、第一次大戦、満州事変、日中戦争から日米開戦まで、新書一冊で講じるのはそれだけでも見事。加藤先生はその時代の政策決定に関わった要人、例えば山縣有朋の思考の淵源をシュタインに求める。あるいは、吉野作造などデモクラシーの主唱者の戦争論を取り上げる。世論を形成する人々の思惑・事情を加味して日本がたどった道筋を復元してみせる。『それでも日本人は「戦争」を選んだ』と好一対を成す日本近現代のポートレートを描き出した洞察に満ちた好著と言える。戦前の日本を知りたい人にオススメの本。
が「ナイス!」と言っています。
禿童子
漫画とのコラボでだいぶ読みやすくなっているが、建築関係者向けの本かも。滑りやすい床面での転倒事故、サッシ窓の落下事故など、設計サイドの問題や建物の維持管理の問題への警鐘を鳴らす役目を果たした記事もある。「ガラス障子」と聞いて引き違いの窓サッシのことと一読して分かる読者を想定している。カーテンウォールやソーラーパネルなどの照り返しによる反射光害は目新しい話題。鳩の糞害の予想以上のすさまじさに驚く。窓からの転落多発の影に設計者の想像力の欠如があることに気づいた。階段の段鼻問題、自動ドアの指挟みなどよく聞く。
禿童子
2024/10/03 23:12

無い物ねだりを言うと、消防防災の観点があまり触れられていない。耐震性の問題(ピロティ建築など)も触れるには紙幅が足りない?

あーてぃる
2024/10/05 22:01

設計者の想像力の欠如ってのは建築だけに限りませんね。反響が大きければ続巻もあるのでは?新築だけでなく介護のための住宅改修などでもいろいろありそうですし。

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禿童子
『古事記』の三浦先生が『霊異記』も講じるのを楽しく読ませて頂いた。連載が元になっているということもあって、現代の世相にも近いものが奈良朝の庶民にも感じられて新鮮な読みごこち。日本に伝来した仏教が一般に広がる過程で、因果応報や殺生禁止などの「心優しい日本人」の原型になるものが形成されたと強調されている。また律令制の導入により母系社会が父系社会に変わることによって母子関係の断絶が生じた説話は他人事とも思えない切実さを感じた。下ネタ(吉祥天女感応の話)にかなり紙幅を割いているのは読者サービス?お茶目な先生(笑)
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/11/13(3299日経過)
記録初日
2005/04/16(7162日経過)
読んだ本
2183冊(1日平均0.30冊)
読んだページ
597750ページ(1日平均83ページ)
感想・レビュー
1031件(投稿率47.2%)
本棚
23棚
性別
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