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2025年2月の読書メーターまとめ

禿童子
読んだ本
9
読んだページ
1880ページ
感想・レビュー
9
ナイス
300ナイス

2025年2月に読んだ本
9

2025年2月のお気に入り登録
1

  • 白隠禅師ファン

2025年2月のお気に入られ登録
2

  • K
  • 白隠禅師ファン

2025年2月にナイスが最も多かった感想・レビュー

禿童子
歴史のこぼれ話の掌編エッセイ集。この人の語り口は司馬遼太郎を思わせるところがある。豊富なエピソードから人物をクローズアップして現今の世俗と対比して論じている。私が注目したのは今井田勲の大戦中の逸話を取り上げた『旧敵の大地』「昭和十八年、私は、一銭五厘の召集令状で引っ張り出された。」で始まる3頁余の文章はほとんど小説。豪州と戦ってラバウルで捕虜になった今井田氏の敵の軍曹との心温まる交流を語る。種子島出身者としてミセスなどの女性月刊誌を創始した今井田氏は尊敬していた人物なのでその人柄を知れる話が読めて嬉しい。
が「ナイス!」と言っています。

2025年2月にナイスが最も多かったつぶやき

禿童子

八潮市の道路陥没は超現実的な災害。津波のない埼玉県にもこんなことが起きるとは。生成AIの世界にも中国の影が。毎日トランプ劇場で何が起きるのか目が離せない。読書も滞りがち。2025年1月の読書メーター 読んだ本の数:7冊 読んだページ数:1842ページ ナイス数:301ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/627582/summary/monthly/2025/1

が「ナイス!」と言っています。

2025年2月の感想・レビュー一覧
9

禿童子
瀬尾まいこの小説は時々読むと心がポッと暖かくなる。占い師ルイーズ吉田が主人公の短編4作が収められた本書も緩い雰囲気の中にハッと緊張する場面とそれが何となく解決する結末の繰り返しで、日常の中に占いという20分間の非日常が入ることで緩急のストーリーができるのが面白い。直観で占いをこなすルイーズだけど、人の「おしまい」が見える大学生や、生真面目に占うアシスタントに振り回されてしまう。なんとか幸せをつかんでほしい人の良い占い師のお話はもっと読んでみたくなる。
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禿童子
非線形非平衡多自由系、世界のシミュレーターなどなど鬼面人を驚かす用語に一瞬ひるんでしまったが、語り口はかなり平明に噛み砕いてくれてスイスイ読めたので、その点は安心しても良い。田口さんはバイオインフォマティクスを専門とする物理学者。20世紀末に物理分野で盛んに研究されたダイナミカル(動力学)モデルと最近のChatGPTが現実シミュレーターとして似たもの(学習の有無に違い)。人間の脳の知能と生成AIの知能は別物。脳と生成AIはそれぞれ別個の現実シミュレーターと主張している。過学習についての説明が分かりやすい。
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禿童子
2025年1月に出たばかりの用語辞典。同じ山川出版社の高校教科「情報1」の問題集に出た用語を中心にかなり補強した内容。五十音順の用語、ABC順の英語(略語が主)、ABC順の外国人、五十音順の日本人と、それぞれ詳しい語釈がついているので読み甲斐がある。ChatGPTの項はネガティブな面の記述が目を引く。日本人の開発したTRONプロジェクトについて長い記述がある(世界シェア6割!)。茂木健一郎や松尾豊が人名辞典に立項されている。単なる用語辞典というにはもったいないくらいの内容。ただ「報-連-相」の説明は必要?
が「ナイス!」と言っています。
禿童子
歴史のこぼれ話の掌編エッセイ集。この人の語り口は司馬遼太郎を思わせるところがある。豊富なエピソードから人物をクローズアップして現今の世俗と対比して論じている。私が注目したのは今井田勲の大戦中の逸話を取り上げた『旧敵の大地』「昭和十八年、私は、一銭五厘の召集令状で引っ張り出された。」で始まる3頁余の文章はほとんど小説。豪州と戦ってラバウルで捕虜になった今井田氏の敵の軍曹との心温まる交流を語る。種子島出身者としてミセスなどの女性月刊誌を創始した今井田氏は尊敬していた人物なのでその人柄を知れる話が読めて嬉しい。
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禿童子
大規模言語モデルの研究者によって2023年6月時点の最新情報に基づいて書かれた生成AIの一般向けの本として最善の良書だと思う。特に「汎化」についての説明、強化学習の仕組みについての説明が分かりやすい。まだ謎の多い人間の知能獲得の仕組みを、AIの知能獲得から解明できるのではないかというかなり踏み込んだ提言をしているのが目を引く。生成文法など言語学プロパーの学者との論争も予想される。岩波書店の雑誌『科学』のバックナンバーでそのような対談も目にしている。非常に反響の大きい本でもある。AIに関心のある人にお勧め。
うさちゃん
2025/02/20 17:56

大学院での専攻が広い意味での言語学だったので、一応、生成文法の授業も受けて試験の答案も書きました。試験は零点でしたが、成績はAかBをもらえたので満足です。学生二人しかいなかった教室は安眠・熟睡の場でした。くだらないことをスミマセン。

うさちゃん
2025/02/20 17:59

アメリカ人の先生だったので、非常に合理的で、定義通りの答えなら丸、少し惜しくても定義との間に違いがあればバツ、という採点でした。またもやくだらないことをスミマセン。

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禿童子
瀬尾さんの中学教師としての日々、家族のことを飾らぬ言葉で綴ったエッセイ。小説と違い、ゆるい文章なので、軽く読めてしまう。30代の文章なので、今はまた経験を重ねたことと思うが、初々しい先生ぶりが微笑ましい。飼い猫が車に轢かれて死んだ逸話に胸をつかれる。やんちゃな猫はかわいいけど、猫って突進したら止まれないらしい。犬はほとんど轢かれない(首輪で繫がれているから)のに、猫は毎日どこかで車に轢かれている。哀悼。
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禿童子
トランプとの日米首脳会談の参考として。いつも利用する図書館の新刊なのだが、予約が入らないのですぐ借り出すことができた。図書館利用者には人気がないのかな。昨年の総裁選の直後に出版された、過去の著作からの抜粋を集めた本。石破さんの主張の骨子を見るのに便利。地方創生、安全保障、憲法改正について、また、過去に自民党を離党して新進党に参加、その後また自民に復党した経緯が述べられている。異色の政治家の意見が聞けるかと期待したが、ほぼ常識的な論調で肩透かしの感あり。米軍の地位協定の改定については触れられていなかった。
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禿童子
保坂和志を読むのは久しぶり。私より二つ上で学歴は重なる人だが、この人の文章を通しで読むのは難しい。他人の日記帳をのぞき見るのに近い。脈絡があるようなないような。小島信夫との対話もあっちこっちと話題が動いて、読んでいてまとまった感想を得るのは至難。だから面白いとも言える。メルヴィルの『バートルビー』について書かれた章は興味深く読めた。「せずに済めばありがたい」という人格は実在する。向上心や積極性を欠いた人を一人知っているが、はた迷惑な人かもしれないが、まるっきり否定されるべきでもない。なぜか親しみを感じる。
が「ナイス!」と言っています。
禿童子
タイトルの『AIにはできない』に引っ張られて最後まで読んだ。しかし、汎用AIがChatGPTによって部分的に実現したという著者の書きぶりに疑問が残る。日本のAI開発が立ち後れているのは事実であるが、小粒のAIが「群れ」となることではたして先発の生成AIを覆せるのだろうか。仮説に仮説を重ねる書き方は限界と可能性を正しく伝えているのだろうか?研究者が書いたからといって眉唾をぬぐえない微妙な読後感。この手の本は数ヶ月でたちまち内容が古くなると考えた方が良いと思います。いわゆる「バスに乗り遅れるな」論の一つ。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/11/13(3403日経過)
記録初日
2005/04/16(7266日経過)
読んだ本
2204冊(1日平均0.30冊)
読んだページ
603269ページ(1日平均83ページ)
感想・レビュー
1052件(投稿率47.7%)
本棚
23棚
性別
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