読書メーター登録1002冊目。この番号を持つ音楽作品は、バッハの『無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第1番ロ短調 BWV1002』。舞曲に起源を持つ「アルマンド」「クーラント」「サラバンド」「ブーレ」の各楽章の後に装飾的な変奏を施した「ドゥーブル」が続く8つの部分から成ります。ヴァイオリンのみで充実した響きをもたらすため重音が多用されるのがこの曲集の特徴ですが、ドゥーブルでは単音主体となりより軽快さをもたらします。もともと速いクーラントは一層目まぐるしく動き回り、重厚なサラバンドでは両者の対比が鮮やか。
そうなのです。日比谷あたりて観たと思います。ジョシュア・ベルだとの説が多いです。昔、ジョシュア・ベルをオランダ運河のコンサートで初めて見てから、後追いしました。この映画は、印象的でずっと記憶に残っています。
➡️全体の半分まで来た時点で、早くも平家一族の凋落ぶりは明らかに。武士でありつつも公家文化との関係も深い平家らしさは、薩摩守忠度の歌が「読み人知らず」として千載集に採られた有名な場面に象徴される。●以下細かいことながら。史記にも登場する荊軻と田光君のやりとりが引用される「騏驎も老いては駑馬に劣る」で、名馬ではなく想像上の動物を意味する「麒麟」となっているのは何故? 初出の『日本文学全集』でも同じ表記だったので、文庫化する際にも見過ごされたものか? 岩波書店と小学館の『平家物語』では「騏驎」となっている。
➡️法師の語り口を取り入れて進む。合戦の描写も、源氏すら未だ登場せず、専ら清盛を始めとする平家の専横が中心。清盛を諌めることの多い嫡子重盛の早すぎる死去が平家の運命を早めることになりそう。今回はせっかくだから、図書館で岩波書店の『日本古典文学大系』を脇に置いて、時折り参照しながら読むこととする。
なお、いつもの創元推理文庫のとおり登場人物表があり、3ページにわたる人数の多さに驚くが、これは軍隊組織における各人の役割が分化していることの表れか。それ以上に物語の進展とともに戦死により多くの人物がいなくなっていくことを示している点で、この物語の性格を明らかにしているように思う。
➡️1位『源氏物語』、2位『失われた時を求めて』、3位『ユリシーズ』、4位『平家物語』、5位『新古今和歌集』というのは、他の選者なら違った結果になるはず。モーツァルトとシェイクスピアのみ2作が入り他の作者は1作というのもやむを得ないが、文芸作品では「短編集」がポーだけというのも、日本近代が谷崎、漱石の各一作というのも寂しい。全体に海外の二十世紀作家が多く、その分ディケンズ、オースティン、エミリ・ブロンテが落ちているのも残念。・・とこの手の本は、読み手が各人のベストを持ち寄り、談論風発の材料と読むべきか。
横レス失礼します。酒見さんにかかると誰もが小物ですが、中心に居る孔明も小物。ボクはそれでいささか飽きて、陳舜臣さんの「諸葛孔明」を読んでいる所です。コレは極めて真面目な孔明です(他の人物も)
兵士Oさん、コメントありがとうございます。結構真面目に解説したかと思うと脱力感すら漂うつぶやきがはいり、その落差に何度吹き出しそうになったことか。全くもって正統派とはほど遠い「三国志」ではありますが、自分はこんなのが好みです(『紅楼夢』は読み通しましたが、いわゆる「中国四大奇書」にはあまり食指が動きません。)。ただ、5巻まで追い切れるかは、今のところ不明です。
➡️論旨を辿ることは容易ではないが、彼独特の華麗なレトリックと有無を言わせない断定は、最初の出版作である本作においても類のない魅力を放つ。しかし、ギリシアにおいて数学と関連づけられた音楽こそ、むしろアポロン的芸術ではないかという以前からの考えは変わらない。そこにヴァーグナーや「ドイツ音楽」が加わるが、ヴァーグナーの楽劇の「混沌」とギリシア悲劇がどう結びつくのかも判然としない。後年書かれた「自己批判の試み」では、ドイツ音楽を「ロマンティック」、すなわち「もっとも非ギリシア的」と規定しており、こちらには納得。
➡️➡️ヴァグナーが「ディオニュソス的」であるというのは、音楽内部での対比としてはまだしもわかりやすいが、バッハまで「ドイツ音楽」で一括りされてそう言われると困惑するばかり。なお、この作でオペラについて、レスタティーヴォの存在故をもって芸術家の所産ではないとする論旨(「全集」の該当ページはp133〜135)が想定する「オペラ」は、17世紀前半のモンテヴェルディ及びその前の生成期の作品を指しているのか。或いはヴァーグナーは、独立したレスタティーヴォがなくなっているので、この範疇には入らないというのか。
こんにちは。「読書メーター」で皆さんと交流できることを楽しみにしています。
半世紀余り、手当たり次第に本を読んできました。愛読してきたのは、
・「モームの世界の10大小説」とその周辺
・いわゆる黄金時代の本格推理小説
・トーマス・マン
・ヘッセ
・プルースト
・チェーホフ
・O・ヘンリ
・ジャック・フィニイ
・マッカラーズ
・ジェイン・オースティン
・紫式部(数種の現代語訳「源氏物語」)
・夏目漱石
・寺田寅彦
・内田百閒
・中里介山(「大菩薩峠」)
・永井荷風
・谷崎潤一郎
・江戸川乱歩
・石川淳
・尾崎翠
・福永武彦
・北村薫始め「日常の謎」を扱ったミステリ
・恩田陸
・丸谷才一(いわゆる雑文を中心に)
・吉田秀和
・大島弓子(漫画家)
・新幹線網が張り巡らされる前の時刻表(宮脇俊三氏が健筆を振るった頃)
・和漢朗詠集
・新古今和歌集
・「折々のうた」他の詞華集
・歳時記
感想文は遠い昔の学生時代から大の苦手で、これまで記録も投稿も断続的かつ一部に留まっていましたが、皆さんに触発され、以前読んだ作品も含め少しずつでも投稿していければと思っています。(追記。2020年10月頃、遅まきながら読書メーターに参加できる歓びを本格的に知ることとなり、読書のペースが上がるとともにほぼ全ての本に投稿するようになりました。)
読書の他には、クラシック音楽(地味めのものを中心に)鑑賞と、筆記具(インク含む)集めが主な趣味です。
これからに向けて「積読本」「読みたい本(再読したい本・・これがまた多い・・を含む。)」を徐々に整理していたら、まだまだ増えていくことに気付きました。残りの人生でどこまで読むことができるのか、時々不安になります。
これからもお付き合いの程、よろしくお願いいたします。
(2020年11月28日に一部追加修正しました。)
(2021年1月18日から19日にかけ、書き漏らしていた愛読する作者、近況を追加をしました。)
(2021年3月7日に、愛読本としてマッカラーズを追加しました。)
(2023年8月27日に、愛読本としてオースティンを追加しました。)
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