読み友の皆様5月度も沢山のナイスを下さって誠にありがようございました。先月は短い話が大半でしたが良く頑張れました。6月はもっと冊数を沢山読んで書きますよ!とにかく質より量で勝負しますよ!出来れば気力を振り絞ってコンスタントに毎日書き続けたいですね!2023年5月の読書メーター 読んだ本の数:70冊 読んだページ数:5710ページ ナイス数:42808ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/868158/summary/monthly/2023/5
その日の昼頃におはるがお使いで公園のそばを通ると、子どもたちがルンペンの男が倒れていたのをお巡りさんが連れて行ったと話していたのを聞きました。やはり朝の親切な男の人で幸いにも命は大丈夫だという事でした。おはるは用事を片付け、家へ帰るとしまっておいたお給金の中から五十銭銀貨を出し紙に包んで交番のお巡りさんの所へと持って行きました。「どうかこれを、公園で倒れた気の毒な人にあげてください」と言って差し出しました。おはるは朝からの話をしました。「感心なお志です。確かに届けてあげます。どんなに喜ぶでかしれませんよ」
そう言って快く引き受けてくださいました。こういう風に恵まれない不幸な人々を思い遣る気持ちをいつまでも持っていたいものですね。まあ本人の努力が足りない面は多少あろうかとは思いますが、それでも冷たく突き放すのではなく人を思い遣る心を大切にしたいなと思いますね。
こんなに思い詰めると精神が危なくなる恐れも感じられて心配になりますので、みなさんは幾ら考えてもどうしようもないことにいつまでもクヨクヨと悩まずにホドホドにしておきましょうね。
人ならぬ魔物によって息の根を止められた悪党の凄惨かつ無慈悲な末路を描く勧善懲悪の物語でしたね。余談ですが、本編の題名は「白いシヤツの群」で「シャツ」ではありませんので呼び出すのに出て来ず焦って相当に苦労しましたよ。
女の子は帰り道がわかんねえと二人に聞くと教えてもらい「おら奥様に言い使って捕まえたんだから悪く思わんでくんなせい」と言って去りました。それを聞いた二人の少年は何だか涙ぐましくなりました。田舎から都会に出て来て頑張って女中としてひたむきに働いている十五歳ぐらいの少女の姿に少年たちは共感を覚えたのでしょうね。
虫は「あなたの事情はよくわかっていますよ。私があなたを女学校に行けるようにしてあげましょう」と言い穴から帰って行きました。翌朝起きると玄関に校長先生がいて学校で「あなたを女学校に行かせるようにと両親を説得しました」と話し、毎夜試験の為に1時間勉強する時間を与えるようにとも言いましたと。しかし露子はこの夜の勉強時間を断って学校で集中して勉強しますからと言いました。このことを校長先生が出向いて両親に話すと、さすがに意地の悪い母親も泣いて露子さんを抱きしめ「今まで私が悪うございました」と言ってお詫びをしました。
それから露子さんは優等で小学校を卒業して優等で女学校に入学しました。露子さんはこれも虫のお蔭だからお礼が言いたいと思っていましたが虫はその後二度と姿を見せませんでした。まあ本当に苦労が報われて幸せになれてよかったねと彼女を祝福し貰い泣きして涙がこぼれそうになるとても良いお話でしたね。まあ、たまにはまともな話もいいじゃありませんか。
神様が深酒をして死んでしまった為にこの期間は村中が禁酒をするので飲みたければ隣の村に行けと言われたのである。まあ、みなさんも健康で長生きする為にもお酒はほどほどにしましょうね。
村では子どもの頃に馬鹿にしていた子も、戦争で死んだ英雄の純吉を「仲間に何と言われようとも決して喧嘩をしなかったのは流石で偉かったな」と褒め讃えて語り合いました。空の上では、からす昔と全く変わらずに哀れな者を労わったり虐めたりと矛盾した行為を繰り返しているのでした。喧嘩に勝つ者だけが偉いのではなく相手を思い遣る心を持つ者は誠に立派で簡単そうで実は難しく真に勇気ある者だと言えるでしょうね。
それからは金の鳴る音はしなくなり、小さな蝉が木の下から出て「ツクツク惜しい、ツクツク惜しい」と鳴くようになり村人たちは蝉を「ツクツク法師」と名付けましたとさ。まあ、えげつない殺生な話ですね。坊さんも、もっと早く心を入れ替えたら死なずに済んだかもしれませんね。物欲は身を滅ぼしますから、みなさんも良い教訓にしてくださいね。
教えられた通りにすると仙人は最初は冷たかったが神からの頼みの手紙を見ると態度を変えて張に五年の命を延ばす手配をしてくれる。張は喜んで礼を言い、帰りに黄色い服の男に会うと崋山の神に千金を渡す事の念を押される。だが張は旅館に帰ってくると約束をした千金の金が惜しくなり出さない事に決めた。十日後、張は旅先で黄色い服の男と会って罵られる。あなたは嘘つきだ。もう何を思おうとも助けてやる事はできない。夜になると張は病気になり遺言状を書こうとしたが半分も書かない内に死んでしまった。折角一度は幸運に延命してもらえたのにね。
わずかな金を惜しんだ為にチャンスを無にして天国から地獄に落ちた男は何て愚かな野郎なんでしょうね。まあこの男の自業自得で、所詮は悪人の性だから死ぬ運命を逃れられなかったのでしょうね。
私は興奮して思い出の事故現場の廃屋に入って暗闇でマッチをすって見ると、何とそれは間違いなく私の死体だった。これは警察のトリックでは?と疑っていると背後から若い女の私が絞め殺した女の笑い声が聞こえて来た。「オホホホホホホ、私の思いが、おわかりになって」ミステリーと思わせて推理も何もありませんね。よもや自分の死体を目の前で見せられるなんて!読者はこの不条理な世界の住人の女の哄笑を唯々味わって戦慄するしかないですね。
その頃に僧を殺した犯人が自ら縊死する。それは千代に失恋した村の男で、勘右衛門は漸く釈放される。それから千代の怨霊が風呂場に現れるとの噂が流れたので村では共同風呂を作って入る事となり、千代の命日には風呂供養の行事が行われた。その行事は30年後も續いているかも知れないという。まあ誠に哀れな悲劇ですね。巡り合わせが悪くてまだ若くして狂死した娘・千代が不憫でなりませんね。
すると鳥たちは鉄砲の怖さを知っていますので子供に近づかないように言い聞かせました。でも、それでもカラスは全く気にせずに、かがしにとまり続けました。鳥たちはカラスの勇気に感心して皆で稲を荒らしました。今まで馬鹿にされてきたカラスでしたが一番利口だと言われるようになったのです。けれどある日、おじいさんの息子が撃った本当の鉄砲で、みんな殺されてしまいました。馬鹿と利口は紙一重で、ちょっと見分けのつかぬものなのですよ。まあ最後は残酷でしたが、お百姓さんにとって鳥の害は深刻な死活問題ですから止むを得ないでしょうね。
一同が山中の洞穴を見つけて中へ入ると見事な宮殿があり、気高い女と美しい青年が話をしていました。大臣が女に犬が来なかったかと聞くと、この青年が犬なのですと答え、実は私は森の精で、この子は私と王様の間にできた息子なのです。私はここから出られませんので、息子を犬の姿に変えて王様に会わせておりました。息子は王様が亡くなって私と会いたくて堪らなくなったので猫を追う振りをして会いに来たのですと話し、王子を王宮へお連れ下さいと頼む。という訳で美しい王子が王様になりハッピーエンドで毒がなくつまらないですがめでたしですね。
母に父が処方してくれた薬を飲ませると数日して全快した。こういう事は理屈抜きで実際にありそうな気がしますね。医者の不養生で自分自身の命は救えないのですが、家族を見事に救ってくれた美しく優しい家族愛の物語でしたね。
でもまあ、このざるは元々は山のおばさんのものですから野菜と果物だけをもらったんだと思えば納得できるのに、いったんもらったものは自分のものだから返してもらわないと割りに会わないわと執念深く思い続ける海のおばあさんは、やっぱり意地悪で性格が悪くてこれは一生治りそうにないですね。
母が帰ってきましたが五郎は布団で寝てしまいました。やがて何だか苦しくなって起きると外は真っ暗で、部屋の中に西洋のお菓子たちが並んで勢揃いするとみんあでダンスを踊り出しました。五郎はもう死ぬくらい苦しくなって「苦しい苦しい助けてください、お父様、お母様」と叫びました。驚いた母に起こされて目を開けると意外にも外は明るくまだ昼過ぎでした。五郎は医者に連れていかれ、お菓子の食べ過ぎだとわかると、こっ酷く叱られ「これから決してお菓子を食べてはいけません」と言われ五郎は病気が治ってからもお菓子を欲しがりませんでした。
お菓子軍団の逆襲でしょうか、まあこれに凝りて暫くはお利口さんでいるのでしょうね。この少年が「喉元過ぎれば熱さを忘れる」で、また暴食がぶり返しまたりしせんようにと祈りますね。
言われた通りに棺の蓋を開けると女が生き返ったので家に連れて帰った。これを聞いた劉祥は州県へ訴えたが適応する法律がなく、仕方なしに秦王にお伺すると同平の妻にすべきものと言われたので二人は夫婦となった。何とまあ驚くべき話で、愛の力は死者をも甦らせる程に誠に偉大なものなのですね!
吉雄くんはこの事から。みんな同じような頭を持って生まれてきながらよくできる人と。そうでない人に分かれるのは。どこかに故障があったに違いないと思い当たるのです。もしあの時自分がこの木は駄目だと思って捨ててしまったら可哀そうに一つの実すらならずに終ったでしょう、何事もなにげなしに漫然と実効するのではなく、注意深くよーく考えてより最善の方法を試すように心掛けましょうね。
警察署の大広間で春夫さんは巡査に経緯を説明しますが全然信じて貰えず、もう駄目かと思った瞬間に思い切って「メーチュンライライ」と大声で叫ぶと、途端に部屋中に大勢の女の子たちが出現して部屋が一杯になりました。その中に妹の美代子さんもいて二人は泣いて感激の再会を果たしまして、支那人はすぐに逮捕されました。巾着は焼かれて灰になり、兄弟は無事に家に帰りました。美代子さんはこれに懲りて、それからは二度と口真似をしなくなりました。他の女の子もきっとそうでしょう。悪い中国人の表現が現代は問題ありですが、面白かったですね。
金持ちは鶏を買って友達に見せて自慢しますと感心して自分の鶏と闘鶏で勝負させようと提案し、その結果は金持ちの鶏が見事に勝ったのです。金持ちは大喜びで、常にかごから鶏を外に離しておきました。近所の人々は鶏が畑を荒らしても金持ちが地所の持主なので我慢しました。秋の日、この村に銃を手にした男が猟犬を連れて通りました。すると怖いもの知らずの金持ちの鶏が犬に向かって不意に飛びつきました。すると犬は怒って、とうとう鶏をかみ殺してしまったのです。まあ世の中には無敵の存在はいないですし、これも神様のくだした天罰でしょうね。
ずっと後に聞いた事ですが、占いで母が動いてると出たのは、水死体が流れていたからだそうです。まあ不謹慎ですが何となく死者のユーモアで、おちょくられているような気がしないでもないけったいな一編でしたね。
けれど、もう一つの鉢からは青い花が咲いて珍しく元気がよく花を幾つも開きました。その上なつかしい良い香りがしました。のぶ子は青い鼻に鼻を近づけて香気を嗅ぐと、お姉さんを思い出したわ、背のすらりとした少し髪のちぢれた方でなくって?と母に問うとお母さまは「ああ、そうだったよ」と我が子の顔を見てニッコリと微笑まれたのでした。花の香りが記憶を刺激して取り戻させてくれるなんてドラマチックでふしぎな事ですね。昔は外国からの帰省なんて難しかったのでしょうけれど、母とこの姉妹が生きている内に再会できることをお祈りしますね。
そいつは「相公(しょうこう)がいらっしゃる」と言う。元振は俺は将来、大臣宰相になれるのかなと喜ぶ。冠を着けた逞しい邪神らしき者に宴席へと招かれた元振は弁当箱から鹿の肉を出し剣で切って奨めると邪神の出した手を剣で斬り落とす。邪神一行は逃げ出す。切り取った邪神の手は毛の荒い猪の右腕だった。朝になり村人達が来ると最初は元振のした事に怒ったが、奴は邪な神だと道理を説くと納得した。元振と村人達は血の滴の後を辿って大きな塚穴の中に前足を切られた野猪を見つけて倒した。元振は助けた女を連れて出発し、後に唐の宰相となった。
正ちゃんが野原で寝転がって目を閉じているとクロが来て、顔を舌でぺろぺろと舐めるのです。そして本当に死んだと思ったのか大声で吠え始めたのでした。すると正ちゃんは飛び起きてクロに向かい、こんなにやさしいお前を捨てようなどと思って悪かった!堪忍しておくれ、もういつまでもかわいがってどこにもやらないから!と言って二人は草の上で元気に相撲を取って遊んだのでした。両親の差し出す物質の誘惑の魔の手に負けないで大好きな黒犬を手放さなくて本当に良かったですね!
スズメは仲間と相談して計画を立てると、人間の鳥さしを見つけ大勢で連れ立って飛んでおびき寄せると深いドブへ落します。鳥さしが落したモチ棹をくわえたスズメはモズが来る木のてっぺんに立てかけておきました。するとモズが来てモチ棹に体をくっつけて動けなくなり「助けてくれ」と叫びます。鳥さしはドブから上がってくるとモチ棹にくっついたモズを見つけてモズの首をキュッとひねると獲物の収穫のお膳立てをしてくれたスズメに感謝しながらモズを持って帰るのでした。素晴らしいですね!スズメの見事な頭脳プレーに天晴れ!と叫びたいですね。
道士は「わしは良い梨を持っているので皆さんにご馳走しよう」と言って一つを出して食うと続いて鍬で地面を掘って種を植えた。そこに店でもらった湯をかけると何と直ちに芽が出て大きな木へと成長し花が咲いて梨の実がなった。道士は人々に梨を与え全部なくなると樹を伐り切れると肩に担いで立ち去った。村の男は商売に戻ろうと振り返ると車の上の梨が全部なくなっているのに気づいた。道士が人々に与えたのは自分の梨だったのだと知る。また車の手綱が一つないのを見ると道士が担いでいった木になった事にも気付く。道士は行方不明で人々は笑った。
こうしてお姫さまはようやく気持ちよく長く暮らす場所を見つけ出したのでした。静かなさびしい土地よりも、やかましい町の中がいいなんて逆説的な信じられない話ですね。
成る程、ヒグチユウコ展で販売されているのですね。初めて知りましたが、この絵柄には毒キノコも描かれているのでしょうか?やっぱり人情的に考えたら気持ちが悪いので外されているのかも知れませんね。
三人の子供が口々に十銭のあたま、八銭のあたま、五銭のあたまと言い合って笑っていました。この時、これを木の枝で見ていたカラスが、アホ―アホ―といって鳴いたのであります。まあ「安物買いの銭失い」ということわざもありますし長い目で見て選択するべきでしょうかね、まあどれがベストかは一概に言えずで人それぞれの好みに応じて最後は自分自身が納得すればいいでしょうね。
男の方の手紙は前夜怪しい夢を見たので女の身に変わった事はないかという問い合わせで、女の方の手紙を開くと前夜女が病死したという知らせだった。二人は奇妙な縁で知り合いましたが残念ながら最後は親密な関係にはなれずに終ってしまいましたね。
すると人間には聞こえない声でピイチク鳴く声がして、ひばりが鳴き返しても来ないので少し先へ行ってみると青い野原の上で二羽のひばりが楽しそうに飛んでいました。かごのひばりが、私が呼んだ時どうして来なかったのですかと聞くと、二羽は「私達には可愛い子供がいますので心配でどこにも行けないのですよ」と答えました。野のひばりは巣の中へ帰って行き、かわいい子ひばりが巣の中で父さん母さんが帰るのを待っていました。かごのひばりは、ああ、帰らなくちゃなと町へ飛んで来ると、心配していたおじさんも嬉しくなり笛をピイピイ吹きました。
かごのひばりは、自由気ままに暮らす野のひばりがうらやましかったのでしょうね。うーん、おじさんに飼われてエサをもらい大事にしてもらえる一生は安定していますが、自由を奪われて永遠に死ぬまで拘束されるひばりの人生は可哀想で不憫でもありますね。
声は恐ろしく真っ黒い害東風みたいなミイラでした。ミイラは二人を抱き上げると大空高く飛んで故郷のエジプトの都まで連れて往き大広間でご馳走を食べさせてくれました。いつの間にかミイラは王様の姿に変わっていました。またこの国一番の名医が来て姉さんの頬に息を吹きかけるとすぐに頬が元に戻りました。踊りの名人が来てダンスすると王様は堪らず自分も踊り出し段々と激しくなって空高く飛び上がり天井を破って見えなくなりました。ハッと思って目が開くと寝床の中で羽子板の姉さんの頬は元に戻っていました。魔法のようなファンタジーですね。
何て恐ろしや、こんな事が現実にあったのでしょうかね?でも幾ら怖くても窓から顔を出すのは非常に危険な行為ですので絶対にやめるべきですね。今でもこの電車が現存するのであれば令和十年の時には注意するべきかも知れませんね。まあ1935年の話で、今から88年も前ですから女の幽霊も今はもういないだろうとは思いますけどね。
勇ちゃんの友達の子供たちは毎日川へ釣りに行き、エサに適したはちの子を見つけようと懸命に巣を探していました。でも勇ちゃんだけははちの子を探そうとはせず、いつもうどん粉の餌を作って出かけるのでした。勇ちゃんの生き物に向けた愛情と優しい心が感じられて心が洗われますね。
最初は何も見えませんでしたが、暫くすると何と暗闇の中に懐かしいお母さんの姿が現れたのです。お母さんは武雄を叱り今後は私の心がお前の側にずっとつきまとって見守るから悪戯は止めなさいと言って消えました、武雄は飛びつこうとしたけれど、これは夢で、いつの間にか床の上で眠っていました。その時父がお倉の戸を開けて武雄を出してくれました。武雄は母の話を誰にもいいませんでしたが、それからは大人しくなって家族は皆驚いていました。イタズラ坊主を精神的に懲らしめて改心させた母の幽霊は偉大で、例え死んでも母は強し!なのですねえ。
朝になり侍は起きるが女が中々起きて来ないので部屋に見に行くと真っ青な顔だったので布団をめくると何と首だけで切り口が血みどろだった。検死を願うと昨日板橋の袂で処刑された罪人の遊女の首だと判明する。女が桜の咲く頃まで待ってくれと言ったので昨日に漸く執行されたのだと言う。侍の男は「あれあれ、桜が散る」と言って発狂し座敷牢に入れられてしまい、毎年春の桜が咲く頃には「花が散る」と言って騒ぐのだと言う。ああ、これからは幸せになれると思っていたのに、一夜明けると逆に不幸のどん底に叩き落された男が誠に哀れで可哀想ですね。
そう言うと、つばめは「そんなら私があなたの中に入りましょう」と言いました。子供が「私の魂になっておくれ」と言うと、つばめは不意に自分の舌を噛み切って足下に落ちて死んでしまいました。子供は驚いて、その死骸を拾い上げ懐に隠して後になってから学校の裏の竹やぶの中にねんごろに葬ってやりました。それからというもの子供は急に.生まれ変わった帳に物覚えが良くなりました。教師は自分が厳しく指導したからだと自慢し一層生徒に対して厳しくなり子供らを叱りつけました。秋になると他のつばめ達が一斉に南の国へと飛び立って行きました。
教室の窓からそれを見て空想にふけっていた子供は教師に見つけられ叱られました。子供は結局また教師から毎日叱られるようになったのです。うーん、残念ながらつばめさんの尊い命が無駄になってしまいましたね。でもまあ記憶は確かに良くなったのですからこれからも挫けずに頑張って欲しいですね。
ところが運動場には誰もおらず水たまりが出来ていて教室にも誰もいないので家に帰ると家中の人が太郎さんを見て笑いました。今日は日曜で学校はお休みじゃないの。お母さんが運動会があると言ったのが悪かったのねと言いました。太郎さんが恥ずかしさと悔しさで泣き出すと、お父さんがお前は日曜日なのに勉強するなんて感心するよと言って慰めました。しかし、この家族の態度は不親切で駄目ですね。不運な息子を馬鹿にして大笑いするなんて意地悪過ぎますよ。家を出る前にもし運動会が中止なら日曜だから帰って来なさいと言ってあげるべきでしたね。
午後に町に着くと男はいつもより多く賃金をもらって喜び居酒屋で酒を飲みました。行きの茶屋へ着くとゴロゴロ雷が鳴り出したので男は牛に夕立が来そうだから今日は我慢してくれよ、明日は買ってやるからと言い牛も納得したようでした。男は翌日も同じ程の重い荷を牛に引かせて出発し昨日と同じ事が繰り返されました。男は今日も自分だけ酒を飲んで茶屋へ着くと「なに畜生の事だから人間の言うことなんかわかるもんか」と考え知らぬ顔で黙って通り過ぎました。すると牛がモーと鳴いて急に猛り立ち男を角に引っかけて田んぼへ放り投げてしまいました。
彼が顔を泥田の中に埋めてもがく間に牛はひとりでスタスタと家に帰りました。男はようやく田から這い上がり泥まみれの姿で歩くと村人から、どうしたんだと聞かれましたが何も言えませんでした。男は家に帰ると牛が何でもよくわかっている事を悟って、心から自分が悪かったと牛に謝ったと言います。みなさんもこういう事にならないように動物にはやさしく誠意を持って接してあげてくださいね。
それから女の子は勉強を熱心にして学校でも先生に褒められて友達も多く出来る人気者になりました。ちえ子さんは哀しい気持ちになって「私は悪い子だからこのままでいい、私の代わりにこの子が幸せになってくれたらいいわ」と神様にお願いしながらウトウトと眠くなり気が遠くなりました。ちえ子さんは母の声で目を覚ますと自分が元の姿に戻っているのに気づき、机を見ると花はしおれ返ったままうつ伏せに落ちていました。一時はどうなる事かと心配しましたが、著者の粋なはからいでハッピーエンドにしてくれて八方丸く収まって本当によかったですね。
おっ母はどこから来るんだと聞くと子供はいつも空車を引き込んでおく狭い土間の敷居の下を指差した。うーん、子供が死霊に取り憑かれてやつれ病に冒されたりせずにすくすくと成長したのであればいいのだがなと心配しますね。
勇ちゃんはそれが畜犬票に似ているのでクロに付けてやろうとして徳ちゃんと交渉しました。そして前に田舎で見つけて大切にしていた綺麗な青い石となら交換してやるよと言われて少し迷いましたがクロの命には代えられないと決意し大好きな石を手放してメダルを手に入れました。そのメダルの効果だったのか、クロは犬殺しに捕まらず無事でした。父さんは勇ちゃんがクロをとても可愛がりクロが喜んで勇ちゃんに飛びついている様子を見て本当の鑑札を受けてやろうかと言ってくれたのです。クロがこのまま幸せに生きて、ずっと長生きできればいいですね。
チエ子さんの危ない時にドンピシャのタイミングでやって来て約束をしっかり守った誠に律義な虻でしたね。心が晴れ晴れとする人と生き物の素晴らしい友情の物語でしたね。
それならばと張華は「千年の妖なら千年の神木の火で見ればきっと形を現わす」と言い、二匹の住む場所のとりいの木まで使いをやった。使いが行くと青い着物を着た子供が「二匹がわしの言葉をきかなかったから、わしにも災いが及んできた」と言って泣き出して消えた。使いが木を切ると、木の中から血が流れた。その木を受け取った張華が火を付けると狐と狸の姿が現れたので張華は二人を捕まえて煮てしまった。まあ二匹は人間をなめた罰をくらって命を落としてしまい憐れですが自業自得の結末であまりにも悪ノリが過ぎましたね。
走って行って林をそっと覗き見ると二匹の小犬がもらった魚を嬉しそうに食べていて母犬が満足そうに見ていました。そうか、わかったぞ、.この間のパンも自分が食べずに小犬の所に持って行ったのだと敏ちゃんは知りました。母犬は同時に周囲を警戒して敵が襲ってこないかと注意していました。これを見た敏ちゃんは母犬の子供に対する優しい愛情は人間のお母さんが子供に対するのと少しも変りないのだと感心しました。敏ちゃんは黒犬を心から愛するようになり、虐めようとする子に小犬の話を教えてやめさせたのでそれからもう誰も虐めなくなりました。
家の女中に話をすると、それからはこの宿無しの可哀そうな黒犬が来るまで食べ物を取っておいてあげるようになりました。子供があってどんなにお腹がすくでしょうと女中は同情しました。じんわりと心に沁みて涙がこぼれそうになる本当に良い話ですね。
魔がさして死にかけたのが救われて誠によかったですね。彼は命の重さ大切さを身に沁みて味わって今後はもう二度と自殺しようとなどと考えないだろうなと信じたいですね。
もし女性が通りかかったら逆にイケメンのダンサーが踊りましょうと誘うかも知れませんね。あなたが若死にしたくなかったら、死神の甘美な罠には十分に注意してくださいね。
さて、ツバメたちが飛んでいくと、くろねこはニャオン!と鳴いて気持ちよく眠り込んでしまいました。ツバメが戻るとねこが眠っていて困りました。すると、一匹のとんぼが現れて、僕がネコを起こしてあげましょうと言います。とんぼがネコの鼻先に近づくとネコは怒って起きて捕まえようとした拍子に田んぼへと落ちてしまいました。みみずもカエルも唄うのをやめて水中に潜りました。まあ唄の勝者は結局不明なままで話が終ってしまいましたね。とんぼが春の季節に出てくるのはあまりにも早すぎるとは思いますが、まあいいでしょうね。
あの二人の女の子が枕元にお別れを言いに来たのでした。うた子さんは二人が水仙の精で遊びに来てくれたのねとようやく気づきました。まあ女の子が喜びそうな普通に好い話でしたね。
男の話を聞くと二人は恥ずかしくなってコソコソ逃げて行きました。二人は有り余るパワーを無駄遣いせずにもっと有意義につかうべきでしょうね。他にもいろんな分野のスポーツ選手になる道もあるでしょうね。
秋の夕暮れに狩装束をした身なりの立派な武士が七八人の従者を連れてきた。娘は一行の酒の酌をさせられ、木の札を見せなさいと言われて偽の札を渡した。すると札を懐に入れてしまい娘に主人のお伽をするよう命じ断っても許さんと強要するので、本物の札を火に入れてン燃やした。すると部屋の中に凄まじい激動が起こって一同は雷にでも打たれた様に背後にひっくり返った。お作と娘は世界が揺らいだように感じ正気に返って見ると武士の一行がいた場所に十匹程の猿がいて死んでいた。武士がいた場所の猿は灰色の老猿だった。危機一髪の逆転勝利ですね!
すると妹の光子さんが来て理由を聞くと自分の筆箱から鉛筆を出して、これを兄さんにあげるといいわと言ってくれて、庭の花壇に咲いた、やまゆりの花を二人で見に行きました。きよは優しいお嬢さんの事を国の妹に書く手紙に添えようと散った真っ赤なけしの花弁を拾ったのであります。我が儘なガキの次郎もいつか痛い目に遭って自分の行いを反省する日が来るに違いないと信じたいですね。
そこで目が覚め夢だと気づくが、その翌晩は短刀が飛び出して胸を傷つける夢を見たと思ったら痛みを覚えて胸を見ると本当に傷が付いて血が出ていた。それは白昼にも起こり、「女の祟りじゃ」と感じて地元の和尚に「何とかして封じてもらいたい」と相談すると承知して彼の家の裏に祠を建て短刀を埋めると怪異はなくなった。後に寛一郎が亡くなってから家人が祠を調べてみると短刀は無くなっていたという。まあ無慈悲に殺された婦人の無念さはわかりますね。本当は男を呪い殺したかったのでしょうけれど肝を冷やさせただけでも良しとすべきでしょうね。
そして自分の馬の醜さが恥ずかしくなり、乙とのやり取りの末に馬を交換する話を決めました。俺ならどんな馬でも従順に使ってみせるという自信があったのです。だが実際には姿が美しい馬は命令しても何も言うことを聞かず頑なに逆らい続け縄で背中を殴っても頑として動きません。この時初めて甲は醜い馬が本当に良い馬であったことに気づきました。甲の百姓は、とうとう腹を立て馬の手綱を無理に引くと強情な馬は暴れ出し百姓を蹴倒して往来を駆け出しました。村中が大騒ぎになり馬を静めるやら甲を介抱るやらで大変で、その後も甲は弱らされました。
まあ男は自業自得の気づいた時には既に後の祭りで、従順に働いてくれる動物に感謝して優しくご褒美を上げて報いるようにしないと、この男のように天罰があたって酷い目にあってしまいますよね。この話を教訓にして今後の日々の暮らしの中で動物には優しく接してあげるように心掛けましょうね。
すると今度は夫も前妻の幽霊を見て成仏するように話しかけたが応じずその後も度々現れた。二人は引っ越しを考えたが家が中々見つからずイライラしていたある晩に子供がふざけて吊りランプに頭をぶつけると落下して石油に引火し火事になった。二人は火を消そうとしたが果たせず火がくるくる回って玄関前へ出ると火の柱となり空に上った。その火事で子供は焼け死んでしまい、近所の人々は怪しい火柱を見ていたのでこの異変は前妻が我が子を迎えに来て起こったものだと言って噂し合った。罪もない幼い子供が犠牲になるなんて本当に可哀そうな話ですね。
新ちゃんは家に帰ると一人ぼんやりと考えて「もう、明日学校へ行っても小田くんは学校に来ないな」と言って、目の中に一杯なみだをためていました。誠に良い話で読みながら思わずもらい泣きしそうになりましたね。
木こりたちは段々と不安になってきて大勢で外に出て行き、若者が疲れると順番に交替して声を出した。その内に相手の声が弱って来てピタリと止んだ。木こりたちは勝鬨をあげて喜んだ。朝になって声のした方に行くと杉の大木があって、根元に大きな狒狒が口から血を吐いて死んでいた。まずは人間の勝利に終わって良かったですが、一匹だけで大勢の人間に立ち向かって死んだ狒狒が少し憐れで可哀想に思いましたね。
二人連れの兵隊さんがお薬を売りに来て一人は松葉杖をつき戦争に行って自分が傷ついた事を言っているようでした。二人は一軒ごとに家に行きましたが、奥さんは留守ですと嘘を吐かれたりしてどこでも断られました。年ちゃんはおじさんを気の毒に思い、「僕の家はあすこです」と声をかけました。おじさんは年ちゃんの顔を見て「坊ちゃんは優しいですね」と言って青い顔にさびしそうな微笑を浮かべると折角教えてあげたのに家には寄らずに立ち去りました。年ちゃんにだけ赤犬と薬売りのおじさんの優しさがわかったのです。年ちゃんが優しいからでした。
父が東京の家を見に行くと自分の家だけが一軒だけ焼け残っていたので家族に知らせて一家で帰る。人形は無事に見つかったが犬のポチは探しても見あたらないので今度は太郎が犬の墓を作る。だがその晩「ワンワン」と鳴き声が聞こえて犬が泥棒に噛みついて追いかけ通りかかったお巡りさんに引き渡しました。父母が喜んでポチにご褒美におにぎりを上げると褒めて、花子は人形を抱きしめて「やっぱりあの夢はほんとだったわね」と言うと、太郎は犬の背中を撫でながら嬉しそうにうなずきました。この一家は稀に見る奇跡的な幸運で、本当によかったですね!
SFでしか出来ないお遊びで振り向けば誰もが異世界のドッペルゲンガーの自分だというドタバタ調のギャグの面白さ以外にも謎解きパズルのホワイダニットの面で上手にできた秀作です。海外作品で少し冗長ながらも非常に面白い一冊ですので、みなさんもぜひ一度手に取ってお楽しみくださいね。#NetGalleyJP
甲は意地悪にも沢山の油を清水にわざと落して飲めなくしてしまったのです。乙は何とか命拾いをして貯えの水を浪費せずに大事に使っていました。でも遂に水が尽きかけようとした時にわかに空が曇って大雨が落ちて来て井戸に水が出て草木がよみがえり汚染された清水の油も流されて元通り綺麗に復活したのです。その年はいつにない豊作で、まさに神様は弱いものを助けてくださいましたね。普通はこういう話だと悪人の甲に天罰が下る流れになりそうなものですが、そう言うことが一切ないのは著者の優しい心故にでしょうね。
雨ふり坊主はいなくなっており太郎は悲しみましたが、お父さんはおれが川に酒を流してやるよと言って息子の頭を撫でて褒めてやりました。真面目で親思いの太郎くんの人生で最大の親孝行でしたね。
碧雲さん、ありがとうございます。恵まれた時代に生きる私たちはこういう貧富の差があって不幸な時代があった事を忘れずに心に刻んで驕らずに生きていかなければいけませんね。
みんなでキューピーを介抱して元の通りにふくらましてやりました。三毛猫はその後大きくなって家中のネズミを殺してしまいました。まあ最後は少し残酷でしたが、まずはめでたしめでたしのハッピーエンドでよかったですね。
続いて老人の声が言った。「ああ、怖かった。おいらが街を歩いてると何を勘違いしやがったのか二人の仕事師が鳶口を持って追っかけて来たから命からがら逃げて来たのだよ」爺さんはリアルな夢を見て「俺を殺す気か!」と思ってマジで肝を冷やしたのでしょうね。
少し蘊蓄が長めでもうちょっとスピーディーだともっと良いとは思いますが細やかな人情味のあるお話で、特に後半では怜路(りょうじ)の出自の謎が絡むストーリーにほろりとさせられます。最初は少し取っつき難い印象もありますが読み進む内にどんどん好きになる痛快な秀作もののけファンタジーシリーズをぜひお読み下さいね!#NetGalleyJP
男は警察に盗賊と間違われて連行されるが暫くすると嫌疑が晴れて釈放される。やがて電信柱も男も夜の間も出歩かなくなってしまった。まあ電信柱はそのままでも良いとして一日中家に引きこもる男は食事をどうするのか飲食店に店屋物ばかり注文するのでしょうかね。早急に人嫌いを克服して一生遊んで暮らすプー太郎生活にもオサラバして心を入れ替えて真面目に働いて欲しいものですね。
「助けてッ」と叫んで蒼白い顔に髪をふり乱す女を見た運転手はドアを開け「どうした、どうした、さあ車だ」と言って車に乗せて助けてあげようとしたが、女の姿は煙のように海の方へ消えて行った。うーん、本当に不運そのもので痛ましくて可哀想な女幽霊の怪異譚ですね。
母ねこは一夜悲しんで泣き明かし、せめて残りの一匹を人間のお世話になって幸せにしてやろうと決心しました。そうして一軒目はねこ嫌いな女の人に追い払われましたが、二軒目の小さな兄弟の子供のいる家で運よく気に入られて飼われることとなり、それを見て母ねこは安心し「どうか達者でいてくれるように」と祈って自分はどこかへ姿を消したのであります。よかったですね!このお話が読まれる事で野良猫たちが一匹でも人間に飼われて幸せになるといいですね。
女房は気が付いて萩原から預かっていた箱を開けてみると阿弥陀仏とした位牌と六匹の鼠が入っていて鼠は蓋を開けるなりぱらぱらと飛び出して行った。三好家では驚いて警察とへ萩原の捜査方を願い出た。ここでお話は終わっていまして、恐らく萩原は見つかっていないのでしょうね。彼は災いを招く何という厄介なものを置いて出て行ったのでしょうね。困った時に助けてもらったのに恩を仇で返す最低な野郎じゃありませんかねえ。
夢追人さん おはようございます 小川未明の童話には、心が洗われますね💫 私の一番好きな『野ばら』は、読む度に感涙を誘われます🍀 台風が近づいて来ました⚡🌀 お互いに留意して、過ごしたいと思います✨ 何時も、有り難うございます🙋 宵待草
じめじめした嫌な天気が続くと生活力に乏しい金魚は、みんな弱って死んでしまったけれど、どじょうは元気にびんの中で踊っていました。坊ちゃん、お腹が減っても、どじょうクンを食べたりしないでね。
だがそれは私が神になる妨げになるから止めるように伝えて欲しいと娘は漁師に話す。そして、その方は鳥や獣を殺めることで罪業を増すばかりなので他の職業をしなさいと忠告する。猟師は娘の話す家へ行くと話は寸分違わず間違いがなかった。やがて彼は江戸へ行き自証院の道心坊になった。まあ読み終えて心が洗われる清々しい良いお話でしたね。
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Gって、例の奴ですよね。面白そうなので、ポチッといただいていきます。笑えるネーミングが楽しみです。
ヨシさん、はい、その通りです。楽しくお読みくださいね~!